この口コミは、ミッチー_5678さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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夜の点数：4.4
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￥5,000～￥5,999 / 1人
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料理・味 4.4
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|サービス 4.4
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|雰囲気 4.4
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|CP 4.4
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|酒・ドリンク 4.4
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［ 料理・味4.4
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| サービス4.4
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| 雰囲気4.4
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| CP4.4
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| 酒・ドリンク4.4 ］
焼肉
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2025/12/02 更新
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中野坂上という街は、都心のスピードと住宅街のゆるさが同居していて、飲食店もどこか“個性の余白”を残している。その中で、焼肉店と聞いて想像する脂の匂いや賑やかさとは少しズレた、“静かな熱”を感じる店がある。ここは、そんな場所だった。
席に案内されて最初に思ったのは、焼肉店特有の慌ただしさがないこと。煙を浴びる覚悟もいらず、声を張り上げて注文する必要もない。店の空気が穏やかで、焼肉の前にあるべき“落ち着く余白”をちゃんと用意してくれている。それだけで、こちらの構えがふっと外れる。
肉が運ばれてくると、その空気が一瞬だけ変わる。静かなのに、急に視界が締まるというか、皿の上の赤身や脂の色に自然と意識が持っていかれる。奇抜な盛り付けでも派手な演出でもないのに、“ああ、ちゃんと焼いてほしい肉だな”と直感でわかる。
焼台の熱が立ち上がる音と、自分のタイミングで肉を返すだけのシンプルな行為が、妙に心地いい。焼肉って本来もっと原始的な楽しみなのに、最近はやたらと“映え”や“話題性”が先に立つ。その点、この店はそこに逃げず、肉の質と焼く楽しさで勝負してくる潔さがある。
食べながらふと気づいたのは、この店の“距離感のうまさ”だ。店員さんは必要以上に介入しないのに、不安になることもない。会話を邪魔しないし、焼肉のペースにも踏み込んでこない。けれど、欲しいタイミングではきちんと現れる。このさじ加減は、なかなかできるものじゃない。
終盤、帰りの時間が近づいても、急かされる気配がない。焼肉なのに妙に整った余韻が残るのはそのせいだと思う。派手さはないのに、気づけばまた来たくなる――そういう焼肉店は、実はとても少ない。
“肉を焼く時間”がこんなに静かで、こんなに満足度が高いとは思わなかった。中野坂上で焼肉を選ぶ理由ができた夜になった。