ミッチー_5678さんが投稿した手ごねつくねと地鶏 トリズミ 田町店(東京/三田)の口コミ詳細

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『まいにち、ちょっとだけ美味しく。』

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手ごねつくねと地鶏 トリズミ 田町店三田、田町、芝公園/居酒屋、鳥料理、創作料理

1

  • 夜の点数:4.1

    • ¥4,000~¥4,999 / 1人
      • 料理・味 4.1
      • |サービス 4.1
      • |雰囲気 4.1
      • |CP 4.1
      • |酒・ドリンク 4.1
1回目

2025/12 訪問

  • 夜の点数:4.1

    • [ 料理・味4.1
    • | サービス4.1
    • | 雰囲気4.1
    • | CP4.1
    • | 酒・ドリンク4.1
    ¥4,000~¥4,999
    / 1人

居酒屋

田町の雑居ビルの4階に上がった瞬間、「あ、ここは“飲み会の延長”じゃなくて、“夜をひとつ拾いに来る場所”なんだ」とわかる。外の喧騒を急に遠ざけ、温度を少し落とした空気がふわっとまとわりつく。大げさに聞こえるかもしれないが、この店には“人を落ち着かせるリズム”がある。

まず、香り。焼き台のほうから漂う炭の余熱が、通路をゆったりと蛇行して客席まで届く。そのスピードが妙に心地いい。急に腹が鳴る…というより、「ああ、今日はちゃんと食べる夜なんだ」と身体が勝手に理解するような香りだ。

席に座ると、店員さんのテンポがちょうどいい。過剰でも放置でもなく、微妙に“一呼吸”待ってくれる感じ。忙しい田町の飲食店でこれができてるのは、意外とレア。店の奥の方から聞こえる包丁の音も、ほとんど生活音のように馴染んでる。

そしてこの店の核になっているのは“つくね”と“地鶏”というシンプルな構成なのに、それを武器じゃなく“語彙”として扱っているところだ。料理が主張するのではなく、客に発話させる。軽く弾む食感に「お?」、炭の香りの余韻に「ほぉ…」と、思わず声が漏れるタイプの店。

照明は意外にもやや控えめで、料理のディテールを浮かび上がらせるというより、客同士の距離を柔らかくするように設計されている。結果、仕事帰りの1杯でも、友人との食事でも、急に“良い食事時間”に切り替わる。

全体的に、派手さよりも“質感”で勝負する店だ。地鶏の火入れ、つくねの香り、スタッフの間合い、照明の高さ。ひとつひとつが静かに寄り添い、気づいたらグラスが空になっている。

田町で「軽く行こうよ」の一言から始まる夜が、結果的にちょっと満たされた夜へ変わる。そんな“変換力”を持った店。ここはそういう場所だった。

2025/12/09 更新

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