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1回
昼の点数：4.0
2020/01 訪問
昼の点数：4.0
湯気の向こうに、金沢の“深み”を感じる一杯。
2025/11/05 更新
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丼から立ちのぼる湯気が、まるで冬の金沢の空気そのもの。
静かな店内に、コトコトと煮込まれる音。
それだけで「きっと美味しい」とわかる。
黒光りするルゥの中には、柔らかく煮込まれた牛肉とうどん。
スプーンを入れるたびに、湯気とともに濃厚な香りがふわりと立ちのぼる。
口に運べば、最初にほのかな甘み、続いて深いコク、
最後に鼻を抜ける苦味が心地よい余韻を残す。
これが“大黒屋の味”。
洋食でもない、和食でもない、
金沢の街が長年育ててきた「ハイブリッドの旨さ」。
派手ではない。
けれど、じわじわと心を満たす。
旅の途中、冷えた体に染みていくあの感じ。
──この一杯は、まるで“金沢の冬そのもの”。
静かで、あたたかくて、深い。