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そば茶とそばかりんとう（2024年5月）
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冷酒半合（五勺） そば味噌（2024年5月）
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そば味噌 冷やして飲むスッキリした日本酒と合わせると、蕎麦味噌の香ばしさがより際立ち、コントラストを楽しめます（2024年5月）
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にしん甘露煮（580円） 甘辛の味付け（2024年5月）
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そばがき（2024年5月）
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薬味・汁をかけたそばがき（2024年5月）
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香の物 いぶりがっこ いぶりがっこの美味しさは、「燻製の香り」「発酵の旨味」「歯ごたえ」（2024年5月）
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ほたるいか一夜干し特（800円）（2024年5月）
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からりとしたかきあげ（玉葱・人参・さつまいも）（2024年5月）
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瑞々しい新緑が新鮮な窓の外（2024年5月）
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蕎麦つゆ 鰹風味 薬味（2024年5月）
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ざる蕎麦 国内産の厳選したそば粉を使用十割蕎麦 そば本来の風味、香りを大切にするため、当日石臼で自家製粉し、手打ち手切り（2024年5月）
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そば団子 練った蕎麦粉とあんこ、きな粉の見事なバランス（2024年5月）
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蕎麦湯 割と濃密なとろとろ系（2024年5月）
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そばお品書き 花膳 香の物 そばがき ざる（かけ） そば団子（2100円） 菊膳 香の物 そばがき ざる（かけ） 冷酒（五勺）（2100円） 得膳 各膳にかきあげ2個つけることができます （プラス400円）（2024年5月）
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お品書き 料理 飲み物（2024年5月）
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清楚な暖簾（2024年5月）
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お店入口 古民家の佇まいが「大人の隠れ家的」雰囲気（2024年5月）
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初めての訪問 2024年5月31日
桑名市の「十割蕎麦 白木屋」で蕎麦前のお酒と蕎麦を楽しんでから、以前よりも蕎麦前と蕎麦の組み合わせに対する憧憬が募ってきた。
蕎麦のお店が多く、レベルの高い三重郡菰野町で、蕎麦前のできるお店を見つけた。
「蕎麦・宿 菊井」さんだ。
食べるのに時間がかかるらしいが、味の評価は高い。
お品書きに、冷酒が入っている御膳がある。
これは、行かねばなるまい。
妻も蕎麦が好きで、蕎麦がきが子供の頃からの懐かしの食べ物なのだ。
当日、午後1時前にお店到着。
古民家の佇まいが「大人の隠れ家的」雰囲気で期待が高まる。
待つこともなく、席につけた。
畳敷きにテーブルと椅子の組み合わせ。
そば茶とそばかりんとうをいただく。
お品書きを拝見。
蕎麦のお品書きは、
花膳 香の物 そばがき ざる（かけ） そば団子（2100円）
菊膳 香の物 そばがき ざる（かけ） 冷酒（五勺）
得膳 各膳にかきあげ2個つけることができます （プラス400円）
もう1枚は、料理 飲み物。
日本酒の肴もちゃんとある。
お酒のお品書きが無いのはどうしてなのか気になった。
旨い日本酒を出してくれたら良いが。
花膳 香の物 そばがき ざる（かけ） そば団子
菊膳 香の物 そばがき ざる（かけ） 冷酒（五勺）
得膳の各膳にかきあげ2個はちょっと多いので、全部で2個にしてもらった。
にしん甘露煮（580円）、ほたるいか一夜干し特（800円）、ざるそばのおかわり（750円）をお願いした。
まず、冷酒が届く。
ガラスのビーカーの上部が開いたような徳利に、お猪口もガラスで底が深い藍色。
二つともよく冷やしてあって細かい結露の水滴で覆われている。
一口いただくと、フルーティーな香りとスッキリとした味わい。
最初に口にするお酒としてふさわしい選択と思った。
名前を聞いてネットで調べたら、「にわのうぐいす（庭の鶯）」といい、福岡県久留米市の山口酒造場のお酒だった。
蕎麦味噌の小皿が添えてあった。
うれしい心遣いだ。
スッキリした酒と合わせると、蕎麦味噌の香ばしさがより際立ち、キレのよい味わいになる。
続いて、にしん甘露煮。
見た目では甘辛の味付けのように見える。
私は秋田県生まれなので、小さい頃よくにしん甘露煮を食べたものだ。
懐かしい母の味でもあるので、あると必ず頼む。
このお酒は甘露煮の甘さを引き締めスッキリとした飲み口を楽しめ、にしんの脂と酒のキレのバランスが良い。
ようやく、妻の好きなそばがきが届く。
山葵とネギを薬味に濃いめの汁をかけ、熱々のねっとりした蕎麦がきをいただく。
蕎麦の風味はあまり強くないが、蕎麦粉の持つ力をいただいているような気になる。
蕎麦の質素だが朴訥とした味が口の中を清涼にしてくれる。
日本酒のお代わりが届く。
今度のお酒は、「かわなむ」というそうだ。
洗練された旨みと香りがとても良い。
これもまた、提供する肴や蕎麦に合うお酒だ。
調べると、三重県伊勢市の河武醸造の純米大吟醸酒だった。
美味しいはずだ。
それにしても、店主のお酒のセレクトは素晴らしい。
香の物として、いぶりがっこがあった。
これもまた、秋田県の名物だ。
子供の頃は、匂いが強すぎてあまり好きではなかった。
母は、細切りにしてマヨネーズで和えたものをよく来客などの酒の肴として出していた。
私は、今でも沢庵がこの世で食べることのできない唯一の食物となっている。
いぶりがっこは、大人になってその良さがわかるようになったが、まがいものが多いのであまり食べることはない。
このお店の物は、ちゃんとしているようだ。
いぶりがっこの、燻製の香り・発酵の旨味・塩味がお酒の旨味とよく調和している。
そして、ほたるいか一夜干し。
ほたるいかは、昔は生の刺身でも食べられ旬の味を楽しんだものだが、今はボイルしたものしか食べられない。
一夜干しは初めての経験だ。
富山産なのだろうか。
一夜干しのワタのコクとほのかな苦味が残り、干物の旨味だけでなく複雑な味わいがあり、お酒を楽しむには良い肴だ。
提供されるお酒とお品書きの肴の組み合わせ・相性がとても素晴らしい。
3回目のお酒のお代わりが届く。
今度はどういうお酒だろう。
楽しみが膨らむ。
「鎌輪」といお酒だそうだ。
聞いて、漢字にするのも難儀した。
米の旨みをしっかりと感じられる、深い味わいが特徴。
調べると、岩手県紫波郡紫波町の廣田酒造店のお酒で、米の旨みを実感できる酒造りに挑んでいるそうだ。
これもまた、こくのある旨みが良い。
お酒の選定を見ると、フレッシュ（辛口・軽め）から少し甘口・重めに変化しているようだ。
そばがきを食べ終わると、かきあげが配膳される。
玉葱・人参・さつまいもなどが円筒形に、カラリと上がっている。
お酒の良い転換点だ。
お酒もだいぶ少なくなってきた。
ここでお蕎麦が登場。
円形の浅い桶・竹簀に載っている。
蕎麦通の情報によると、国内産の厳選したそば粉を使用した十割蕎麦。
そば本来の風味、香りを大切にするため、当日石臼で自家製粉し、手打ち手切りだそうだ。
麺線はきれいで星も見える。
まずは、何もつけずそのままいただく。
繊細な口当たりだが、噛むと蕎麦の風味がかすかに登る。
そのまま2口ぐらいいただく。
続いて、わさびを載せて。
ピリッとした刺激に蕎麦の甘みが引き立つ。
少し辛めの鰹風味のつけ汁で、一気呵成に蕎麦をたぐり、すすり込む。
蕎麦のお代わりもあるので、至福の時だ。
妻には、きな粉がたっぷり載ったそば団子が配膳されたようだ。
練った蕎麦粉とあんこ、きな粉の見事なバランスで美味しかったそうだ。
蕎麦湯は割と濃密なトロトロ系。
最後を飾るには相応しい蕎麦湯だった。
冷酒が13：05、そば団子が14：30なので、1時間半も美酒と料理、蕎麦を楽しむことができた。
妻には待たせぱなしで申し訳なかったと思う。
でも、私が食べるのを見るのが楽しいと言ってくれる。
ありがとう。
お店の皆さん、店主さん美味しい時間をありがとうございました。
感謝いたします。
ごちそうさまでした。