1回
2024/08 訪問
国境のトンネルの先で見つけた
サザエの壺焼きの美味しさはこのスープに凝縮されていると思う。殻が巻いているのでクルクル回して最後まで出す。これをおちょこでチビチビしながら飲むのも良いかも^_^
イカの一夜干しも美味しかった
〆のおにぎり300円。さすが日本に冠たる米どころと言う美味しいピカピカご飯
おかみさん担当?のもつ煮込みは見た目に煮込まれてる感じが無くなんだかなと思って食べてみたら、豚臭さがまるで無く、優しく深い味がした。サザエの壺焼きと同じ技術を感じた
おまけで出してくれた小鉢の枝豆が香るので剥いてみると茶まめだった
端っこに停めて真っ直ぐに国道に降りると、ゴリッと腹をこするので要注意^_^
2024/08/15 更新
眼前に広がる上州の山波と青空に湧き立つ白い雲に見とれてか、高崎ジャンクションで北関東道に曲がるのを忘れた^_^; でもたまには日本海を観に行くのもよいかなと、駒寄PAで焼きまんじゅうを食べたりしてそのまま進むと、水上あたりの深く緑に立ちはだかる山々に包み込まれて走っているような没入感。やがて国境の長いトンネルを10分くらい掛かって抜け、湯沢で関越を降りてしばしどこで飲んで寝るか検索したり考えたり。スキー場辺りはクソ高くて問題外。まー流れでいいかと夕暮れの国道17号をひたすら降りて来るけれど、飲食店がほとんど無く、日本中どこにでもある店は無視しつつ、新潟名物的な店はあっても他県ナンバーの車で満車の状態のが何軒か。
心細いアウェイ感は景色に対する感受性をブーストする。なだらかに下り続ける17号の右手に重なる緑の山並みのグラデーションに低くたなびく白い雲が美しく、ちゃんと停まって観ようと南魚沼まで来てようやくセブンに入り一服していると東の空に虹(╹O╹)。振り返って見ると国道を挟んだ先に雪国風の佇まいの建物。屋根に痛みが目立つけど現役の飲食店らしい。
食べログで情報を見ると営業時間なんだけど、遠目に看板は準備中のように見えた。電話で確認したらやってますとの事なので虹を眺めたりして少しして来てみたら、看板は営業中とあった。あれれ?国道に面した店の前の駐車スロットにスコッとクルマを停めて入店。
本日のおすすめにサザエ焼き2ヶ500円とある。まじか?と思い試しに注文したら、出てきたのは自分的には非の打ちどころのないサザエの壺焼きだった。まず香りを嗅ぐとキモのいーい匂い。スープを啜ると軽やかにほろ苦くいーい味が出てて。小さい殻だけど身はぎっしり詰まってホクホク、肝もデカい。これで500円かー。南魚沼恐るべし。
たまたまサザエが美味しかっただけかと、がっかりしたく無いと用心しながら他に頼んだどの料理も、ビールもハイボールも美味しかった。基本的な技術はたまたまでは無い。
入店した時には、お子さんがお孫さんを連れてのお盆帰りなのか座敷席のお客さんだけで、自分への対応以外はじいじばあばモード^_^。この店大丈夫なのかなと余計な心配をしていると、そのうち地元の文化保存会の若い衆らしき飲み客がぽつりぽつりと集まって来て賑やかになり、厨房も忙しくなる。引き戸を開けて入れますかと尋ねていた女性が、お子さんを連れて夫婦で入って来る。忙しい最中に〆に頼んだおにぎりが出てこないのに、イケメンシルバーなご主人が一息ついて新聞を読み始めたりしたので確認すると忘れてたとの事^_^。
酔っ払ってバカ騒ぎする客もなく、なんともアットホームで和やかな地元空間の端のカウンターでよそ者として疎外感なくニコニコしながらひとり飲んだ。おかみさんの接客にはわざとらしさの無い気配りを感じた。もっと飲んで食べたいメニューもあったけど、明日があるしと切り上げて会計したら、満足感に比してとても安かった。
特産とか名物という事で下駄をはかされて無い、どこにでもある定番の料理が、どこにでもは無い美味しさ。好奇心に満ちた観光客でなく自然体で食べに来る地元の人たちのお店。初盆に帰省した帰りにたまたま越えた国境の先で、そういう店にたまたま入った。