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夜の点数:4.0
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¥1,000~¥1,999 / 1人
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料理・味 4.0
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|サービス 4.0
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|雰囲気 4.0
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|CP 3.5
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味4.0
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| サービス4.0
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| 雰囲気4.0
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| CP3.5
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| 酒・ドリンク- ]
【この店とあの店】
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ポーク&豆のカレー
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サラダ
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お店の入口
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2022/09/19 更新
【ウミネコカレーさんの話】
・カレー2種盛・・・・1100円(豆&ポーク)
・サラダ・・・・・・・150円
個性豊かなカレー店がひしめく幡ヶ谷にまた新しいカレー屋さんがあると聞き、平日の夕方訪問。
新しくて、お洒落な外観、中も清潔な長いカウンター席、奥にちょこっとテーブル席?。カウンター席には、余裕を持って仕切が。感じの良い店長らしき人がお水を運んできて、荷物の多い私に席に隣席に荷物を置けばとありがたいお気遣い。
まん延防止のせいか、先客は常連らしきお2人、奥のカウンターで静かに談笑。メニューから珍しい「豆のカレー」と普段あまり頼まない「ポークカレー」を注文。少し経つとサラダとドレッシングの配膳。サラダは量は少な目だけど、ケールや豆が入り、ドレッシングは自家製でゴマが効いてる。「あの店」の思いだしたがちょっと違った。それから10分ほどで静かにカレーが提供。
豆のカレーは口当たりは優しいがスパイスも効いた1品。豆好きな私としては満足の味。量が多いのも嬉しい。そしてポークカレー、トマトの酸味に豚肉のコクがあり欧州風?なのにスパイスがちゃんと効いている。一口食べて「あの店」の事を思いだした。「あの店」は豚バラ肉を使ったボリュームがあるものだったが、こちらのお店はもう少しさっぱりした豚肉を使っているよう。違うといえば少し違うけど、確かにあの店の「ポークカレー」の味がした。
自分は忘れたと思っていたのだが、本当はこの味を探していたのかと思った。
【あの店の話】※今はないお店なので、ここに書くのは適切でないかもしれませんが、ウミネコさんの「ポークカレー」を食べて、お店を思いだしました。
家から歩いて5分弱。あの店は、商店街のさらに奥まったちょっとした市場のような場所の真ん中にあった。お店の前のドアからはスパイスの香りが漂う。少し場違い?と思うようなお洒落なカウンターのお店。店の前には店主のものと思われる小型のバイクが置かれていた。お店の前の足元になぜか「ボンカレー?」のレトルトの箱も。サカナクションのライブのチラシが張られていたこともあった。
店主は髭面の日焼け?した国籍不明な男でコックコートを着ていた。店主に声を掛ける果敢な客もいたが、忙しく不愛想に軽くスルー、一度だけ客と談笑する店主を見た事があるぐらいである。店にはジャズがずっと流れていたが、本当のBGMは店主が鍋を振るガタガタという音、地下の倉庫?に登り降りする音だった。ひたすらカレーを「真摯」に「必死」に調理していた。
1人客が多く、たまに友達同士やカップルが来るものの、皆言葉少なにカレーを食べていた。私も遊びに来た彼氏や友達と二人であるいは1人で行っていた。サラダ付きで890円だったと思う。チキンとポークとキーマと野菜カレー、ビールとコーヒーもあったかな。時折、少し値段の高い「エビ」などのスペシャルなカレーもあった。一通り回ったあと、私の定番は「ポークカレー」になった。一時的に他のものに変えることがあれど、最終的に「ポーク」に戻った。トマトがベースの欧州カレーなのにスパイスが効いていて、コクがあり、豚バラ肉のゴロっとした塊が入っていた。
サラダには「とんぶり」が乗せられ、ニンニクが効いた赤みのあるフレンチ?ドレッシング(笹塚のキャンティのドレッシングにも似てる?のかも)カレーには同じくニンニクの効いたキャベツのピクルス?マリネ?が添えられていた。カレー同様、それらも他ではお目にかかれないこの店オリジナルのものだったと思う。大盛が無料だったので、ご飯が足りなくなったときには近くのM屋や商店街の定食屋さんに走ったりしていた。食材は近くの八百屋さんや肉屋さんから仕入れているようだった。
無愛想ながらも、店主は愛されていた。「バイクで事故って入院中です」「しばらく旅に出ます」という張り紙には「早く治して復活してください」「元気でお戻りください」「美味しいカレーをまた食べたい」などのカレーを食べに来た客のメッセージが大量に書き込まれていた。
結局、5年ほどいたその町を離れることになり、近所の知人や友人やこの商店街のお店、このカレー屋さんともお別れだった。ただ、この頃にはすでに人気店で店の前に行列ができることも多く、気軽に行けるようなお店ではなくなっていた。
その数年後に勤務先が新宿に変わり、ふと思いだしてこの店に立ち寄った。カレーの美味しさと人気のほどは変わらずだったが、カウンターには奥様と思われる女性がお手伝いをされており、BGMは「ハワイアン」(?)に変わり、店主が纏う空気も柔らかなものになっていた。そして、あんなに好きだった「ポークカレー」が私には少し重く感じられ、そのうち「野菜カレー」や「チキンカレー」にシフトしていった。
仕事帰りにあの店のカレーが食べたくなったあの日、寒かったのか途中下車が億劫だったのか、行かなかったことを今でも後悔している。
もう12年も経つのか。あの場所とあの店主とあのカレーの事が自分にとって大切であったのかもと今更ながらに気づいた。