桑畑三十郎さんが投稿したレストラン カーウントカー(東京/溜池山王)の口コミ詳細

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桑畑三十郎の旨い店・怪しい店

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閉店レストラン カーウントカー溜池山王、国会議事堂前、虎ノ門ヒルズ/ヨーロッパ料理

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2011/11 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

重厚そして軽やか

「都内で、どこでも好きな店に連れて行ってあげるよ」 と言われたら 「K.u.K!」 って即答するぐらい好きな店。
(誰もそんなこと言ってくれないけどナ!)

世界の都市の中でウィーンが一番好きなので、K.u.Kはながいこと憧れの店だった。
オーストリアの料理ってのは、お菓子は綺麗だけれど食事は見た目パッとしない。団子(クネーデル)だの煮込(グラーシュ)だのといったモッサリした料理が多く、フレンチやイタリアンのような華やかさはない。あのモッサリ料理をどうやって「宮廷料理」のレベルまで高めるのか興味があった。

で、1年おきに2回訪問してみての感想。

良い意味で、見た目と味わいのギャップがある。
見ての通り、盛りつけは上品ではあるものの、いまどきのアレコレちまちま盛ったり、絵画のように飾りつけたりする皿ではない。
「ニク!」「ソース!」「ツケアワセ!」「終了!」って感じの、たいへんシンプルな構成である。
白身魚のクレープ包み、鴨のローストにワインとカシスのソースなど、一見ちょっと重たい感じもする。
しかしながら味わってみると、もちろん味わいに厚みはあるものの、後味がすっ、と消える感じで、後に重さやしつこさが残らない。梅山豚のバインシンケン(超うまいハム)も、チーズを使った泡のスープも、ケーゼクラッハ(超うまいチーズ)も、口に入れるとぶわっと旨みが広がって、ワインを含むとさらにウヒャー極楽! となって、でも飲みこんだあとは舌と鼻がきれいにリセットされており、味と香りの記憶だけが残る。実に軽やか。
付け合わせやソースも必要十分で必然性がある。とくに、バインシンケンに添えられたマスタードのソースは、これだけでワイン3杯行けそうな魅惑の味。

毎回、料理に合わせたバイザグラスのワインのコースを頼むのだけれど、ここの白ワインがまた、素晴らしいのだ。
前菜・スープ・メイン・デザートに合わせて、それぞれ「ナミナミ」注いでくれて5000円ほど。もう少し飲めるなら、乾杯用にゼクトを1杯。全くのワイン素人であるアタシでさえも、ここの白ワインと料理の組み合わせは毎回感動するし、ワイン好きの同行者はかなり喜んでいたので、お好きなひとは更に楽しめると思う。

また、当店は甘みの使い方と選び方がとても巧いと思う。なにしろ、甘いものが苦手なアタシが、当店ではケーゼクラッハにハチミツ垂らしたのをツマミに、トロッケンベーレンアウスレーゼ(極甘口ワイン)舐めて、さらにウッカリするとデザートまで平らげちゃうぐらいだもの。
ちなみに焼菓子はお隣のツッカベッカライカヤヌマのもので、食べきれなかったものをお土産に包んでもらった連れは、その夜「ちっこい菓子がうまいんですけれども!」と叫んでいた。そう、アタシもここのケーゼベッカライだいすきだ。

店内はゆったりとシックな内装。平日の夜だとあまり混まないので、ゆったり食事できる。
客層はかなりオトナ。デートや接待と言った「ひとに食べさせる」需要は多くなく、自ら美味しいものを食べたい人だけが訪れているという感じ。

サービスは、押し付けがましくなく行き届いた印象。
SALONE」や、カンテサンス的なマニアックな解説やハッピーバースデー!的な派手な演出を好むかたにはお勧めしない。

訪問前はとにかくお高い、というイメージがあったのだけれど、実はそうでもない。

ディナーのコースが12000円と8500円。大食い、もしくは「高いほう」を頼まねばならぬ事情がなければ、質量ともに8500円で十分。
コースの内容は、アミューズ・前菜・スープ・メイン・デザート・食後の飲み物・プティフール。
追加注文で名物のバインシンケンと、食後にケーゼクラッハを2、3人で1人前程度。せっかくK.u.Kに来たなら、この2つは絶対に頼んだほうがいい。

これにバイザグラスのワインのセット、乾杯用のゼクトをつけて、〆ておひとり16,000円~18,000円ほど。
そりゃ額としては高いけれど、費用対満足度で考えると、十分に納得できる。

初めて行って感動した店って、2回目はある程度「種明かし」を知っている分感動が薄れ、見る目が厳しくなる。舞台袖でマジックショーを見ているようなものだ。演出が派手な店ほどそうなりやすい。
しかしながら当店は、2回目の訪問でも、感動が薄れるどころか「あー、やっぱりKuKはいいナア!」と感心することしきり。 

ウィーンとオーストリアの料理と白ワインが好きなアタシにとっては、ほぼ「完璧」に近い店。
次はいつ行こうかと楽しみにしている。

  • バインシンケン

  • ゼクト

  • アミューズ

  • 牛もも肉のゼリー寄せ

  • チーズを使った泡のスープ

  • 鴨のロースト カシスソース

  • ケーゼクラッハに針葉樹の蜂蜜

  • トロッケンベーレンアウスレーゼ

  • 林檎とレーズンのクヌーデル

  • プティフール

  • アールグレイ

2011/11/30 更新

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