桑畑三十郎さんが投稿したリベルテ(埼玉/浦和)の口コミ詳細

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桑畑三十郎の旨い店・怪しい店

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閉店リベルテ浦和/寿司

1

  • 夜の点数:5.0

      • 料理・味 -
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
  • 昼の点数:5.0

    • ~¥999 / 1人
      • 料理・味 -
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 2.0
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2016/04 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味-
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味-
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP2.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ~¥999
    / 1人

人生は自由だ

【2016年2月再訪】
とある方面で大反響を呼んだ当店であるが、1年ばかり足が遠のいていた。こういう店は定点観測せねば、という妙な義務感が働いて再訪

結論から言うと2回、ビックリした。

まず、寿司

プロの寿司職人にこんな事を言うのは甚だ失礼だと承知しているが言おう。
上達している。
前回は「握りというよりオニギリ」だった握りが、シュッとしているじゃないか。

思わず「上手くなりましたね!」と叫んでしまったのだが、どんだけ上から目線なのか。
海苔巻きの高さが若干ガタガタしてるのは気にすんな。

一番高くても2貫で180円という「クルクル寿司価格」なので、寿司ネタの質は期待しないで欲しいが、白身などはイロモノでなく美味しかった。いやあ、伸びしろってあるネ。
(またも上から)

そして店名

同行者が「岡村孝子、好きなんですか?」と尋ねた。歌謡曲に疎いので全く気付かなかったが、BGMがずっと岡村孝子で、店内にはポスターとCDが飾ってある。CDのタイトルは「リベルテ」

ご主人、照れながら岡村孝子の大ファンであることを告白。以前TVで当店が取り上げられた際、そのことが話題に上ったようで、時折、岡村孝子ファンが訪れるのだという。

なんか、良い話に着地してしまいそうだが、前回の店主の説明「自由にやってるからリベルテ」は何だったのか。全世界に誤った情報を発信してしまった。


【2014年4月のレビュー】

飲食店には、素人が(続くかどうかはともかく)わりと簡単に参入できるジャンルと、そうでないジャンルがある。
前者の代表は居酒屋やお好み焼き、後者の代表はフレンチや寿司だろう。
と、思っていたのだが。

浦和駅から県庁に向かう途中で、奇妙な店を見つけた。
白地に黒のマジックで「すし」と手書きされたのれん、看板は「リベルテ」
小さい店だったので持ち帰りかと思ったが、カウンターにはネタケースと、折りたたみスツールが並んでいる。
本当に寿司屋なのか…? しかも手書きポスターで「にぎり2カン 130円~160円」安すぎる…
久々の「怪しさ大爆発系寿司屋」にワクワクしながら飛び込んだ。予想以上のワンダーランドぶりであった。

店内はものすごく狭い。カウンター5席のみ。入ってすぐ「酒、ビールはありません」の貼り紙。
ネタケースには、やや照明に工夫の余地があると思われる色合いの魚貝が並び、奥には両津勘吉的な雰囲気のご主人が立っている。主人の背後にはスペースの都合上か、壁に貼りついた寿司桶と杓文字。視線を上げると、壁面には木の板にマジックで手書きされた「本日のネタ」が。ほとんどが2カンで130円、一部150円とか160円とか。
回転寿司より安い。

「ランチにしますか?」と聞かれたので、850円のランチを注文した。
お茶はセルフサービスで、後ろに置かれたポットで粉茶を淹れる。
以下、店主とのやりとりをインタビュー形式で。

ーいつ始めたんですか?
1か月前。ぜんぶ手作りでお店作ったの。

―どこかで修業してから独立されたんですか?
いや、前職はデパート。寿司の学校に行ったの。もうトシだから、店で修業してる時間ないからね。学校に通った期間? 2か月だよ。

―すげえ。2か月で寿司屋のノウハウ全部教えてくれるんですか。
いや、寿司の事だけだよ。仕入先とかは紹介してくれないから、自分で大宮や浦和の市場行って探したよ。

―リベルテって名前、寿司屋にしては珍しいですね
だってさ、2か月しか修業してないのに、「○○寿司」なんて名乗るの、図々しいじゃない。自由にやってるから、「リベルテ」って名前にしたの。

ー飲食店にもいろいろありますけど、なんで寿司屋に?
最初、ラーメンをやろうと思ってたのね。でも、平日の昼に回転寿司屋に行ったら、すごく並んでるのよ。こんなにお客が来るんだったら、いい商売だなと思って。

―ずいぶん安いですけど、この値段でやっていけるの?
いやー、ダメだね。今の倍くらいお客さん来ないと、おれ、生活できない。

―宣伝して、お客さん増やしたらいいじゃないですか
まだ、握るの下手だから時間かかるんだよ。いきなりお客さん増えたらパンクしちゃう。5人分握ったらもう限界だから、ランチセットはちらし寿司だけにしてるの。

―なんで酒置いてないんですか。夜は酒飲みたいお客さん多いでしょう。
置きたいんだけどね、店が小さくて冷蔵庫置けなかったの。でも、小さい冷蔵庫を注文したから月末に来るよ。


人生は自由だ。2か月で寿司屋にだってなれる。
ちらし寿司は具だくさんで、ジャリジャリしたショッキングピンクの桜でんぶが目と舌に刺さる。いやもう、味云々はどうでもいい。ここまでの話を聞いたら、もう魚の質だの調理の腕だのをどうこう言う方が滑稽に思えてくる。
他人事ながらいろいろ心配になるが、ご主人はなんだか呑気な様子で不思議なものである。
力が入ってるんだか入ってないんだか。諦念に達する前の754といった感じ。

久々のワンダーランド系寿司屋。繰り返すが、鮨のアレコレは置いといて「珍物件好き」な方々におススメ。おそるおそる入ってくる人が多いが、意外とリピート率は高いらしい(ホントか?)
仕込に時間がかかると開店が遅れるし、ネタ切れになれば閉店なので、開店・閉店時刻はあくまで目安とのこと。
自由すぎるご主人なので、そのうち突然どこかに行ってしまうかもしれない。早めの訪問をお勧めする。

  • 寿司屋に見えない

  • 木の板にマジックで書いた品書き。2カンの値段。

  • 壁に貼り付いている

  • 手作り感溢れすぎてる

2016/04/03 更新

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