桑畑三十郎さんが投稿したせっちゃんのエクスペリヤンスの家(青森/鰺ヶ沢)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

桑畑三十郎の旨い店・怪しい店

メッセージを送る

この口コミは、桑畑三十郎さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

2

  • 夜の点数:5.0

    • ¥2,000~¥2,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク -
  • 昼の点数:4.5

      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク -
2回目

2017/09 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥2,000~¥2,999
    / 1人

津軽の最も深いところ

鰺ケ沢はとてつもなく不便なところだけれど、なんだかんだで年に1度は「せっちゃんのエクスペリヤンスの家」を訪れている。もう、ほとんど家族みたいなもんだし、ある意味「過剰接待」を受けているかもしれない。

宿に着いて釣竿を借り、向かいの川でハゼを釣る。夕飯には釣りたてのハゼの唐揚げが並ぶ。
お父さんが釣ってきた金鮎と、せっちゃんが仕込んだ「鮎のうるか」、これが滅法美味くて酒が進む。せっちゃんはご機嫌で、「ブルーライトヨコハマ 津軽弁バージョン」を歌ってくれる。隣で猫たちがオカズを狙っている。これ以上の「旅の贅沢」があるだろうか。

翌日は朝早かったので、おにぎりを作ってくださいとお願いしたら、なんと煮魚付きの2段重弁当を持たせてくれた。五能線の車内に漂う煮魚の香りは少々恥ずかしかったが、お父さんが夜中に釣ってきてくれた黒メバルは格別の味だった。

昨年、せっちゃんは体調を崩したため、最近はあまり新規のお客さんをとらず、のんびりやっているという。そのうち常連さんだけの宿にする、と話していたので、初めて行くなら今のうちですぜ。

2017/09/18 更新

1回目

2014/07 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥2,000~¥2,999
    / 1人
  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク-

素晴らしき田舎料理

2014年7月
この3年で多分12泊ぐらいしているが、全く飽きない。もう、実家より居心地が良くなっている。
最近、食べログを見て来るお客さんが多いという事で、いくつか情報追加。

•一泊二食の料金は6500円。農家民宿なので、歯ブラシやタオルやパジャマは持参で。酒は近所のスーパーで買って持ち込み自由。ちなみにせっちゃんは日本酒が好き。

•昼食のみ、夕食のみの利用もできるが、必ず3日以上前に予約を。(塩漬けや乾物など、仕込みに時間のかかる料理が多いので)

2012年のレビュー

「こーんな田舎料理でいんだべか?」
せっちゃんは謙遜するが、いわゆる田舎料理でこんなに美味しいところは初めてだった。


青森県鰺ヶ沢町にある農家民宿である。
鰺ヶ沢出身で、食に関する仕事をしているかたが「とにかく料理が美味しいから」と案内してくださった。

奥さんのせっちゃんは、以前は近所の古民家宿泊体験みたいなところに食事を届けていたのだが、その料理が美味しいと話題になり、3年ほど前に自宅で農家民宿を始めたのだという。

料理の材料はほぼ100%鰺ヶ沢でとれたもの。せっちゃんが山や畑でとってきた山菜やきのこ、野菜と、釣り好きのお父さんが海や川で釣ってきた魚が食卓に並ぶ。日本昔ばなしかよ、と思うぐらいの自給自足ぶりである。
鰺ケ沢は海と白神山地に囲まれ、かつては北前船で栄えた土地。魚も山菜も野菜も米も酒も旨いという、恵まれた土地である。
しかしながら冬は長く厳しい。春先、待ちかねたように一気に出てくる山菜や夏の野菜を、塩漬けや乾物といった保存食品にして長い冬に備える。
一見、生かと思った茄子やダイコン、蕨や枝豆も、塩漬けなどの保存食品が使われていた。こういった保存食品を使った料理には、旅行者からするとビックリするような工夫、手間がつまっている。保存のためだけでなく、漬けて発酵させることで独特の風味や旨みが出たり、干すことで味がしみやすくなったりしている。

料理や食材には「物語」があった方が楽しい、と常々思っているが、せっちゃんの料理の一品一品には物語がテンコ盛りだ。
たとえば、「兵隊きのこの胡桃和え」
「兵隊きのこ」とはサクラシメジのことで、兵隊さんのように一列に生えてくるのでこの名がついたという。これを塩漬けにしたものをもどして胡桃和えにする。で、せっちゃんはなんと、山ではなく川や海で胡桃をとってくる。
山で熟した胡桃が落ちて川を流れ、河口にプカプカ浮いているのを網で掬って採るというのだ。その頃には、丁度いいことにまわりの果肉がとれて殻だけになっている、という塩梅。
「はーんで網でクルミ掬ってたらさあ~、通りかかった学生さん達が僕もやりたいって・・・」物語は尽きない。
で、こんな地味な料理が「うおっ!」て声が出るほど美味しいのだ。

ちょっと驚いた料理といえば、当地のいなりずし。なにやら赤い。
赤い色の正体は紅ショウガ。食べてみると米はもち米で、胡桃が入っていて結構甘い。未体験の食べ物である。
当地ではおやつやお茶受けにこのいなりずしを食べるのだそうで、おはぎのような存在なのかもしれない。
東北というと塩辛い味付けの料理が多いという先入観があったが、このあたりは北前船のおかげで砂糖に不自由しなかったそうで、割合甘い味付けの料理であったり、煮魚も関西のように淡い色であったりするのが面白い。

郷土料理にもいろいろあって、沖縄料理などは料理屋さん風に洗練されたものも多い。こちらはガチの田舎料理である。こじゃれた器や盛り付けもしないし、食事の部屋は仏壇があるし。笑

せっちゃんの料理の話を聞きながら、ああだこうだと話していると、実にゆたかな気持ちになる。アタシは「田舎」と呼べる場所がないので、余計こういうのに弱いのかもしれない。

よく、津軽の人はものを作るのはうまいけれど商売が下手、と言われるそうで、せっちゃんに「料理だけだといくら?」と聞いたら、夜で2000円だという。客の我々が、「こんなに手間のかかっている料理2000円なんて安すぎるよ、もっと高くしなよ!」というと、
「材料はその辺でとれるからタダみたいなもんだし、こんな田舎料理で何千円も取るのは気が引ける」というのだ。
そういった謙虚さが、料理やもてなしににじみ出ている。

アタシも結構な料理好きだと思っていたが、せっちゃんの料理に対する情熱には頭が下がる。何しろ、3日間、朝晩10品以上の手作り料理が並ぶのに、漬物に至るまで、一度も同じ料理が出なかった。郷土料理や保存食品でも、手間がかかるのでもうオバーチャンしか作らなくなったものも多い。せっちゃんはそういうオバーチャンのところに行って、絶滅寸前の料理を教わってくるのだ。田舎料理って大体同じような味付けになりがちだけれど、せっちゃんは料理のセンスが良いのだろう。全く飽きないどころか、毎食驚かされていた。


農家民宿といっても、古民家とかでなく、いわゆる「普通のおうち」。2階の子供部屋だったところを宿泊用にしているので、男女別相部屋だし鍵なんかないし、トイレは1階だしお風呂は近所の温泉。イナカの親戚のうちに泊まっているかんじ。
ああそう、ネコが家の中を自由に闊歩しているので、ネコアレルギーの人は要注意。かなり人懐こいネコだった。

こういうのが苦手な人は、予約制で食事だけでも出来るけれど、折角なら是非泊まって、せっちゃんとのおしゃべりを心行くまで楽しんでほしい。
予約すれば、翌日はオトーサンと川釣りや海釣りの体験もできる。近くの赤石川には「金鮎」という、その名の通り金色の鮎がいる。夏はこの鮎の友釣り体験ができるのだという。結構あちこち旅行しているけれど、鮎の友釣り体験ができるところってめったに見かけないので、夏にまたせっちゃんの宿に泊まって、自分で釣った金鮎を味わってみたいと思っている。
このオトーサンがまた良いひとで・・・と話し始めると長くなるので今回は省略。かなりおすすめ。

  • 天然金鮎の塩焼き

  • 大根の胡麻和え

  • 自家栽培椎茸のバター炒め

  • 塩漬け茄子とニシンの煮物

  • えごのり

  • 畑で採れた果物

  • お父さんが釣ってきた赤石川の金鮎

  • お父さんが釣ってきた赤石川のイワナ

  • お父さんが釣ってきたキスの刺身

  • 干しゼンマイのくるみ和え

  • 高菜漬けを戻して油炒めに

  • 天然ウドの酢漬け

  • ミズとゼンマイと根曲がり竹の漬物

  • お父さんが釣ってきた蛸とキスの天ぷら、イガメンチ

  • ミズとサザエの漬物

  • 根曲り竹など

  • モロヘイヤと菊のおひたし

  • みょうがの和え物

  • 特製イガメンチ

  • 朝食。魚はハタハタ

  • インゲンの炒り煮

  • たこの刺身

  • 地きゅうりの和え物

  • みずのおひたし

  • ぜんまいのクルミ和え

  • へいたいきのこのクルミ和え

  • 夕食の一部。奥の白いのはイカの一夜干し

  • めばるの煮つけ

  • 根曲り竹の網焼き

  • 塩漬けナスと身欠きにしんの煮物

  • 根曲り竹の煮物

  • 大根の胡麻和え

  • 白魚のおつゆ

  • 赤いいなりずし

  • 大鰐もやしの和え物

  • 十三湖しじみのお吸い物

  • えごてん

  • はたはた

  • ねまがりたけ

  • 貝焼き

  • ヨーグルト

  • 夕飯の一部

  • 赤石川の金鮎

  • いかとヒラメの刺身

  • 油子のフライとイガメンチ

  • 飯漬け

  • 朝食。赤ホッケ、卵豆腐、蕨のお浸し、根曲り竹のバター炒め、なめこの和え物など

  • 泊まる部屋はこんな感じ

  • せっちゃん(撮影承諾済み)

  • 幻の魚、イトウのお造り

  • 津軽の朝食

  • せっちゃんの昼ごはん。毎回素晴らしい。

  • せっちゃんのご飯ターイム!

  • お父さんが釣ってきたキスの刺身

  • 茹で卵をハムで巻いて揚げた「ハムエッグ」。津軽ではポピュラーなお惣菜で、パン粉つけて揚げることも。ハムカツの変形版とも言える。

  • がっついて、ちょっと食べた。

  • 相変わらず豪勢な朝ごはん

2014/07/06 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ