ようやく梅雨が明けたと思ったら、仙台七夕が始まってしまった。駅から西に伸びるアーケード通と交差する東一番町通の七夕見物ストリート、総延長1.3kmに約1,500本の笹飾りが飾られた。手作り感いっぱい、豪奢を競う笹飾りには、無病息災、家内安全、健康長寿、商売繁盛、豊漁豊作などの願いが込められている。
笛や太鼓の祭囃子の無い、静か~な祭りで、大勢の見物客の体温でむっとする熱気の中を、艶やかな笹飾りを愛でながら、ただひたすら歩く。伊達藩祖政宗が開府してから4百年も続く伝統の夏祭り。七夕の最終日、笹飾りを広瀬川に流し、水を浴び、洗い物をするなど「禊(みそぎ)」をすることから七日盆と呼ばれ、お盆を迎える準備の日でもあったようだ。
種々雑多な屋台が静か~な祭りを盛り立てる。たこ焼き、お好み焼きなど定番B級グルメの屋台から、当たりクジ、金魚すくいなど子供も大人も喜ぶ、お楽しみ屋台まで何百軒もの屋台が勾当台公園、東二番町通と青葉通に軒を並べる。青葉通でシャンティ・ガフなどカクテルを提供する屋台を見つけた時は驚いた。
広島風お好み焼きを1パック買った。数人の行列に釣られ並んでしまった。出来上がりを待つ数分間、お好み焼きを作るお兄さんの所作に感動した。エンターテイメントだ。楽しんだ代償として、味は期待しないでお好み焼き1パックを購入、500円だった。お兄さんの所作をビデオに撮りながら、粉もの文化の関西弁を使う女性が「お店は何処にあるん」と質問し、お兄さんは「いつも、お祭りで作っているんだべぇ」と答える。本当に噛み合わないコミュニケーションをしていた。
家に戻ってからお好みを食べた。グットパフォーマーが作ったお好み焼きはボリーミーで、高CPで、相当に美味しかった。「☆三つ半です」「お店を出してよ。通いますから」