古だぬきさんが投稿した祇園にしむら(京都/東山)の口コミ詳細

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祇園にしむら祇園四条、京都河原町、三条京阪/日本料理

1

  • 夜の点数:4.6

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.6
      • |CP 4.7
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2015/02 訪問

  • 夜の点数:4.6

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.6
    • | CP4.7
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

祇園にしむらで 至福の時間


初めて訪れたのは、まだ20代のころ。

ほんの数年だけ通ったお茶の先生が、ええ店あるから、と教えてくれました。

まだ新しくできたばかりで、祇園の割烹としちゃ破格値、でも味はとてもイイよ、とのことでした。

おかげで、20代の女子グループの食事としては考えられないほど贅沢な時間を過ごしました。


味をしめたワタクシは、お店の名前や住所、電話番号を大切に記録しました。

お店に予約の電話をかけても「はい、にしむらです」と応答されるので、食べログなんてものが存在しない時代、このメモはとっても貴重だったのですよ。

しかし、なにしろ贅沢だし、日帰りでは時間がきついし、そう気楽には来られない。

これまでに3回だけ来たことがあるのですが、いつも至福の時間を過ごします。

「テレビの取材は受けない」方針なんだそうですが、今やミシュランの星つきです。


さて今回は、いつもよりさらに贅沢なコースを予約しちゃいました。

店主の正面という最高の席に陣取ったワタクシ達。

お酒のメニューを見たら伊勢の白鷹があったので、これのぬる燗を頼みました。

酒蔵白鷹は昔ながらの付き合いを大切にするいい酒蔵だと店主。 嬉しいですね。


最初に水仙の鉢で出されたのは、名物の胡麻豆腐。 これがもう、のっけからもんのすごく美味しい。

真っ白の豆腐をさじで掬うとぷるぷると繊細に震えます。

ひとくち食べると生クリーム!?と思う濃厚さだけど、胡麻なんだそうです。

周囲の胡麻だれは炒った胡麻が使われているので、素人にもゴマと分かりますけど、これまでに見知った胡麻だれとはまったくの別物! なめらか! 超クリーミー!

普通は胡麻と胡麻を組み合わせたりしないんだけど、と店主。

胡麻だれを他の料理に生かしてもすばらしい世界が広がるのでしょうが、この胡麻豆腐が名物になってしまったので、結果的に他は封印された様子でした。


すっぽんの汁は、すばらしい器で出てきました。貝尽くし・・・と見せかけて、ハマグリには富士山もかけあわせてあるのです。

遊び心満載ですね。 いつの時代のものなのでしょうか。

真ん中の黄色いものは鶏卵なんですけどね、卵の黄身ってこんなに美味しいものだったかしら!?

その下のお餅のもっちり感、冬瓜かと思うほど柔らかく煮えた大根、少量のすっぽん、お肉は柔らかく力強く、肉厚の皮はぷるぷるとゼラチン質たっぷり。

雪に見立てた豆腐と、上品で滋味豊かなだしとで体が芯から温まりました。


刺身は、まぐろと鯛の昆布締め。

この昆布締め、なんと一週間締めたものと10日以上締めたものとがあって。

どちらにします?と聞かれてうーんと悩んでいたら、どちらも盛ってくれました。 ワタクシの好みは、10日以上締めた方でしたね。

身はしっかりぷりぷり、昆布の甘さはあくまで上品。 添えられた大根とにんじんの甘酢漬けまで、ほんっと〜うに美味。

まぐろについては、枯渇が話題になったころ止めたこともあるそうですが、お客の要望に応じて復活させたんだそうです。

ちなみに器は、100年くらい前のものですって。


こちらも祇園にしむらの名物、鯖寿司。 もちろん、ものすご〜く旨い。

上に乗ってるのは、千枚漬け。 寒い季節だけの取りあわせです。

肉厚でむっちりした鯖の濃厚な旨みと、さっぱりした千枚漬けがこんなに合うなんて!

今年は鯖が高騰してるそうですが、ものすごくいい鯖を仕入れてるのですね。

この鯖寿司は開店当初から名物でしたが、今は持ち帰り販売もしてるとか。

大きくカットされた生姜も、ほんとに美味し〜い!!


八寸はもうお酒が進むものばっかり〜!

手前から時計回りに、菜の花の胡麻和え&からすみ、白魚の天ぷら、いくらのだし漬け、青菜のおひたし、鱈の白子の天ぷら。

白魚は、店主の声がかりでこの後1匹増えました(笑)。 ものすごく上品で、これまでに食べたことないほど美味しいいくら。

青菜はセリなど春のほろ苦さがなんともいえず。 クリーミーな白子に、九条ネギ&ポン酢がすごく合う。

そしてからすみは、尾鷲の特別なお店の品だそうです。 どんと迫力の大きなからすみをストックしてあるのを見せてくれました。

すごーく美味しかったので、ちびちび齧りながら白鷹を飲みました(笑)。


焼き魚の器は、ふくら雀ですって。

こんなに細かく包丁の入った菊花、見たことな〜い!!

ほんのりと甘く漂う味噌の風味、ぷりぷりとなんともいえない焼き加減。

ああ、何を食べても美味しいという言葉しか出てきません。


ここで、ちんまりとした器に蟹みそ登場。 ごく少量の蟹のほぐし身と卵&みそ。

箸先で舐めるようにしてクチに運ぶと、ますますお酒が美味し〜い。 食べ終わった器にお酒を注いでいただくのも美味しいそうですよ。


蕪蒸しのかぶらの下にはたくさんの食材が隠されていました。

ねっとりした芋、くわい、たけのこ、他にもたくさんあったっけ。 たっぷりとした蟹の身と上品な餡がほんとうに美味し〜い。


ご飯は、お茶漬けで。 でもただのお茶漬けじゃないゾ。 とんとんと包丁でたたいた鯛とまぐろのお茶漬けなのです。

このお茶漬けが出される少し前から、奥でずーっと物音がしていて。 あ〜、これをたたいてる音だったのね、と納得。

なんて手間ヒマかかってるんだ〜!


最後のイチゴまで、甘くて上質!

お料理の美味しさはもちろんのこと、気さくな店主とのおしゃべりも本当に楽しい。

刺身に鯛ではなくヒラメの昆布締めが出されたお客もあったのですが、ワタクシが興味津々で店主の手元を見つめていたので、一切れ味見をさせてくれましたヨ。


と〜っても贅沢だけど、もう一度来たい!と野望をいだくワタクシでございます。

2018/07/01 更新

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