おおはらさんが投稿したエル ブランシュ(東京/麻布十番)の口コミ詳細

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今夜もおお腹いっぱい

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おおはら (50代後半・男性・東京都) 認証済

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エル ブランシュ麻布十番、赤羽橋、六本木/フレンチ、ワインバー

2

  • 夜の点数:4.8

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.8
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.2
      • |酒・ドリンク 5.0
2回目

2016/12 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

2年半ぶりマイミク店「エル・ブランシュ」へ

 マイミク店「エル・ブランシュ」といえば、開店翌日にオフ会開いたりと関係深い9年半で、その間にはそれはもう【いろいろ】ありましたけど、最近はすっかりご無沙汰していました。今回、マイミクさんのリクエストで前回から2年半ぶりに来店。しかし、そのマイミクさんが勤務で都合悪くなり、別のマイミクさんに「お声かけ」しての来店実現となりました。
 さらにその前の来店は、東日本大震災直後の12月、ジビエの最高峰食材として知られるベキャスを食べに行ったのでした。その後メルマガも途絶え、最近のグルメ界の「本流」もとい【奔流】の「和食」とステーキ・焼肉などの「肉食」に流されるまま、すっかり記憶の倉庫の中に封印されていました。確かに、フレンチもイタリアンも行かなくなりましたねぇ。
 麻布十番パティオも、その前の店が入るビルも懐かしい。でも店の入るビルの前にあった目印の「ピーコック」が外資系ストアに変わり道に迷うなど、2年半の月日は短いようで長かった。それはともかく、いつものChef's Tableへ。ここ数年の間に食通の高評に切磋琢磨されながら成長したマイミクでもあるシェフは、年齢的には筆者の一回り下だけどこの夜は一回り以上も上な恰幅(笑)と押し出しでした。
 まずは食材披露。トリュフは「白トリュフ食べ比べオフ会」直後なのでパス。フォアグラは撮影しまくりで料理に入ります。
 アミューズには「サロマ産帆立貝とリンゴのキャラメリゼ」。ついで、手長海老のなんとか(^^ゞ どちらも量控え目です。2皿が1皿でいいから、1皿当たりの量がもう少し欲しいかなぁ。
 ウニとホタテとビーツのスープ。続いて、他店ではメインですがこの店ではフォアグラがメインなので「肉料理」として、今夜入荷した福井県産鹿肉に赤ワインソース。安全性では定評ある福井県産の食材が多いのもこの店の特長。シェフの出身地ですから、選り抜きの食材が届いています。また最近では福井県にも出店し、シェフは福井との往復生活だそうです。「赤ワインソース」はありきたりだから余り期待してなかったけど、これがなかなか上手かった。しっかりソースを作って味つけしていることが窺えて、やはりこの店はオーセンティックなフレンチなんだなぁ、と実感。最近ミシュランで星取っているけど「イノベーティブ」とか軸足のよく分からないフレンチやイタリアンよりはよっぽど、地に足が付いている感じがします。
 続いて、フォアグラ前に追加のアワビ。マイミクさんはさすがに控えたけど、アワビ好きなので、追加料金聞いて(←ここポイント)注文しました。さすがに調理や火入れ具合は、以前から定評あるシェフの仕上げだけに旨かった。
 メインの「魔法のフォアグラ」は、写真が全てを物語っています。
 赤貧階層出の筆者ですので、フォアグラなんて食べ始めたのはグルメ化(1999~)以降、それもほぼ、この店のフォアグラが【筆下ろし】になっているので、懐かしい故郷の味。ラギオールのナイフでちゃんと切れるし(笑)崩落しないしwww
 「いつもの」アールグレイのクレームブリュレと、デザートは栗のアイスにホワイトチョコでした。
 この店も今年3月には10年を迎えますが、近年はコース料理の枠組を確立して、その中で季節ごと・年ごとに変化を加えているようで、店としてのアイデンティティーを守りながら時代の変化にもゆったりと応えていく姿勢は、永く続くべき店の理想的なスタイル。最近では、この店のスタイルを好む常連客も定着し、「食べログ」評価も★4少し越えと穏当な立ち位置で安定しています。とはいえ、今夜も19000円越えと価格帯はズバ抜けているので頻繁には来れませんが、年に1,2度は帰省したい「心のふるさと」に成長していました。

  • 黒トリュフ披露

  • フォアグラ披露

  • サロマ産帆立貝とリンゴのキャラメリゼ

  • 手長海老の~

  • ウニとホタテとビーツのスープ

  • 福井県産鹿肉に赤ワインソース

  • アワビのポワレ(追加)

  • 魔法のフォアグラ

  • アールグレイのクレームブリュレ

  • 栗のアイスにホワイトチョコ

  • 小菓子

2017/03/02 更新

1回目

2010/11 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.6
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

厳選された食材と匠の技は今が旬

 開店当時から通っていますが、シェフの食材に選びに対する強い情熱とロースト技術は揺ぎなく、円熟の境地に達しつつもますます精進を模索しております。開店当初は、値付け・コスパ面で筆者のような庶民には近寄り難かったのですが、最近はコース価格も穏当な域に落ちつき、以前より来店しやすくなりました。同ビル内に系列店『アジル・ジョーヌ』『un十』ができたことで、「庶民にも手が届く高級フレンチ」としてのこの店の立ち位置がより明確化した結果か?最近は来店しても席のほとんどが埋まっており、この店が江湖に一層理解されてきたことを実感しました。
 誰でも登録すればメルマガで新入荷食材が連絡されます。最近は予約に遅れて手が届かないこともありましたが、当夜は最新のジビエ「野生の仔猪」をメインとするコースを頂きました。
 主菜以前の料理でも充分満腹ベクトルに。シェフも経験を積み、最近では客の腹具合を洞察しながら満腹に導くように一人一人コースを仕上げていきます。本来食事とは腹八分目から満腹になってこそあって、「この店は食べ足りないものだから、後でラーメンで食べ足せばいい」なんていうのは、コースとしては不合格ですし、ラーメンに対する冒瀆(笑)でもありましょう。フレンチは概して軽めのコースが多いですが、食事量多い食通の増加を反映して、最近では量の多いフレンチも増えてきました。でも、同グループ内でも参加者によって腹具合は違います。幸いカウンタ-席で相対して話しながら食べることで、シェフは客の腹具合を推量することができます。こうした個々の客に対するきめ細かい気配りは、この店の席数が限定されていることから来る強みでしょう。客にとっては有難いことです。

 アミューズの「富士山の湧き水で育てたサーモンと松輪のカンパチのマリネ ミディトマト「越のルビー」を添えて」は、トマトとサーモンと来るとどうしてもトマトの酸味が勝ってサーモンの持ち味を消してしまうのですが、両方の魚の地味もしっかり味わえて好感。最近は濃い味や激辛の方が世間では好かれていますが、香辛料は主張無く食材の持ち味を引き出す形が好みの筆者。さっぱりした皿は次への導入として最適でした。
 前菜「佐呂間湖産帆立貝のテリーヌのオーブン焼き オマール海老のポッシェ、オマルディーヌソース オレンジの香り」は、これも懸念された柑橘系の味つけが意外に薄く隠し味のようで、むしろオマール海老の持ち味が強く主張してきます。温前菜「フォアグラのポワレ シェリーヴィネガーソース 柿のキャラメリゼを添えて」は、何度も食べている皿。しかし今夜はソースが以前よりあっさりしている気がしました。永年通っているせいか筆者の味傾向は当然把握されているでしょうから、ソースが主張せずフォアグラの味を充分引き出した皿に仕上げられたのでしょう。先のオマール海老が濃かったのに対して、ここで薄く仕上げて緩急のメリハリをつけてくれたのでしょう。コースはようやく半ばですから。
 魚料理「石巻漁港から届いた牡蠣のポッシェと下田の金目鯛のうろこ焼き 牡蠣とアサリのジュのクリームスープ 秋トリュフの香り」は、たくさんのトリュフに何が埋もれているのだか?最初驚きました。金目鯛の陰に牡蠣が覗いていましたが、この皿の白眉はやはりスープでしょう。程よく熱が通った金目鯛を牡蠣とアサリから引き出した濃い「だし」のスープに漬けて食べることで、両者の持ち味が融合し独特の味わいでした。
 ここまででも小食の人なら充分満腹なのでしょうけど、この後ついに主菜の仔猪「岡山産野生仔猪の背肉ともも肉のロティ、赤ワインとビターチョコレートのソース、根セロリのピュレ添え」です。写真で見るよりナマの方が、出された時のボリューム感に圧倒されます。猪は鍋でならよく食べていますが、フレンチの主菜では恐らく初めて。最近の世の傾向として、変に肉汁を閉じ込めて食べる時にじわぁ~と溢れるような低温ローストが流行っていますが、健康を考えれば肉汁なんて摂るべきではない。今夜のロティはやや強めで、余分な肉汁を飛ばしつつも、肉自体がパサパサにならないように適度に汁気も残してあり、食材の持ち味を背中と腿と比べながら味わうことができました。ソースも、他の店なら「赤ワインとチョコレートソース」というと「ビター」でも甘味が残って肉の持ち味を消してしまうのですが、今夜はどう甘味を抑えたのか?あっさりした味つけ。ソースはあくまで肉の脇役という分を守った味位置に、仔猪肉の地味を堪能できました。
 デセールはプレが「ヨーグルトのソルベ ブルーベリーのジュレ」。いつもは肉のねっとりとした食感を拭う「ダージリンのクレームブリュレ」。もちろん客の食感を推察しての構成ですが、さすがに筆者はいつも食べている一品だけに、今夜は変えたのでしょう。予想外でしたがこちらもさっぱりしていて、肉の重さを和らげてくれました。本デセールは「佐渡島の黒いちじくのコンポート ショコラのソルベとマロンクリーム モンブラン仕立て」。佐渡でしか作られていない珍品を季節感にかなうマロンクリームで包み、割ると黒いちじくが出てきます。マロンクリームも甘味がくどくて、かえってデセールで食傷してしまう店も多いのですが、今夜はこのマロンクリームすらも甘味控えめで、黒いちじくとそれぞれの持ち味を玩味できました。

 かくも現在円熟の極みにあるこの店でも、昨今の外食産業不況のせいか、たまには来店の際に我々のグループしか客の入っていないこともありました。しかしここ数回は、席のほとんどが埋まっているようです。真に卓越したものが江湖の理解を得るには、相応の時間がかかる、ということなのでしょう。
 最近の世の傾向として、やたら食材の産地にこだわり有名産地の食材ならばそれで良しという「共通一次的マニュアルグルメ」が流行っていますが、仮に産地が有名処のものではない食材でも、料理人の技でいくらでも優れた皿に仕上げることができるはず。幸い『エル・ブランシュ』では、食材とオーナーシェフの技双方の卓越性が相乗効果をあげて、極上の皿を生み出してくれます。これからジビエの季節ですが、店主は珍しい食材の選択と入荷にますます意気軒昂。これを執筆中にもコルベール(青首鴨)が入荷したとの連絡が! 今冬は楽しみな季節になりそうです。

  • 富士山の湧き水で育てたサーモンと松輪のカンパチのマリネ、 ミディトマト「越のルビー」を添えて

  • 佐呂間湖産帆立貝のテリーヌのオーブン焼きにオマール海老のポッシェ

  • フォアグラのポワレ シェリーヴィネガーソース 、柿のキャラメリゼを添えて

  • 石巻漁港から届いた牡蠣のポッシェと下田の金目鯛のうろこ焼き、牡蠣とアサリのジュのクリームスープ、秋トリュフの香り

  • 岡山産野生仔猪の背肉と腿肉のロティ 赤ワインとビターチョコレートのソース、根セロリのピュレ添え

  • ヨーグルトのソルベとブルーベリーのジュレ

  • 佐渡島の黒いちじくのコンポート ショコラのソルベとマロンクリーム、モンブラン仕立て

  • ハーブティーと小菓子

2010/11/02 更新

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