6回
2019/09 訪問
白桃の落胆を挽回した黄桃のコース
「落胆」は大げさだけどねえ、確かに合格点は出せるけど絶賛とはいきませんでしたね、神楽坂の名前が長いフルーツフレンチの白桃のコース。
今年のこの店の「桃のコース」が4部構成。Season1は逃し、Season2が前掲リンクの6月来店、Season3は上洛時期だったけど結局上洛日数が減ったから行けたかも(貸切予約はよくあるけど「貸切」もよくあるし、この店は)。でSeason4がこの黄桃のコース。
mixi日記はできるだけ一日1本ずつ、タイミングをはかりながら載せているから、記事公表としては最近ではむしろfacebookの方がリアルタイムに近い(店でチェックインして退店後すぐ載せるmixiチェックインほど「リアルタイム」ではないけど)。筆者的には、facebookは下書きで、mixiの方が正史なので。そのfacebookで、サイトに上がっているメニューとは違う!とコメントが付きました。指摘されるまで知らなかったぜ、と見てみると以下の通り。
最初のイタリア産ひよこ豆と黄桃のマリネと、カンパチのカルパッチョ 黄桃と鴨のグラニテは、可もなく不可もなく。第3皿が店の「スペシャリテ」らしい、我々にはズワイガニのゼリー寄せに白桃。これが素晴らしかった! ズワイガニのゼリーにも桃の香りがしみこませてあって、かつ桃香が自己主張しないで控えめな所が、気に入りました。黄桃がさらに敷いてあるので、桃とズワイガニをバランス良く楽しむことができました。
この第3皿は、店サイトのメニューでは「黄桃のマリネと鮎のコンフィ」になっています。鮎のコンフィ自体は前掲リンク先の白桃来店の時の日記でも絶賛している通り良かったのだけど、店としてはσ(^^)が2度目なので、と忖度して差し替えてくれたのでしょう。「おおはらスペシャル」という程大げさではないようなwww
第4皿がパスタ。赤海老と黄桃を使ったブランデークリーム。これも海老の味と黄桃のバランスが良くて美味しかった。ズワイガニに次いで2番目の佳皿でした。
第5皿のメイン、牛ランプ肉に赤ワインと黄桃のソースは、黄桃のおかげで赤ワインの渋みが弱められたソースは良かったけど、イタリアンゆえか?やはりこの店、肉の焼き加減は強い。どうしてもウェルダンに近くなって肉が硬い。頑張って食べましたけどね。デザートは桃のミントと桃のスパイスコンポート。決してまずくはなかったけど、単体が小さいので美味しさを実感できなかったのが残念。
「今夜はかき氷はなしですか?」 いや、聞かれなかったから「シャイで内気で口ベタな」筆者は注文できなかっただけで、前回品切だった桃選択で「とろとろ白桃」を。【またシロップ少量に】戻っていて、そこだけ残念でした。
この桃シリーズも今月10日は終了、11日からはぶどうのコースが始まり、クリスマスディナー、いちごのコースと続くそうです。以下のブログもご覧下さい。
イタリア産ヒヨコ豆と黄桃のマリネ
カンパチのカルパッチョ 黄桃などのグラニテ
ズワイガニのゼリーよせに黄桃
赤海老と黄桃を使ったブランデークリームソースのパスタ
牛ランプ肉に赤ワインと黄桃のソース
桃のミントとスパイスコンポート
かき氷 とろとろ白桃
2019/09/03 更新
2019/06 訪問
2度目だと感動は減るけど帰京後に再訪予定の桃づくしコース
8年前、開店後1週間で来店して「食べログ」初投稿となった神楽坂のイタリアン「エノテカ・フルッテリア・スタジオーネ・フルッティフィカーレ」に昨年7年ぶりに再訪、以後入り浸る?契機となった「桃づくしコース」が今年もやってきました。今年は4シーズンに分けて桃の種類を変えて提供するそうで、偶然?予定をキャンセルして開けた昨晩、雨のため椿山荘での蛍狩りを断念してたっぷり20時過ぎまで仕事して職場からサクッと歩いて来店。
この時点で、静岡産桃を扱ったSeason 1はすでに食材終了、山梨産桃を扱うSeason 2に。速過ぎるぞ、Season 1!と驚きつつも、昨年の成果を踏まえて、今年は人気が出ていたのでしょうね。昨晩(6/27)を逃すと次の来店可能日は7/31になってしまうため、やはり正解だったか。
今でこそフルーツ主体の料理やフルーツ専門レストランが増えて人気を得ているとはいえ、開店直後の7年前にはまだ珍しく、来店の総合所見としては、まだ試行錯誤という印象でした。その後、日本橋室町の「La Paix」などで“桃のコース”がもてはやされるようになり、多くのフレンチやイタリアンで「桃のコース」で女性客を惹きつける中、フルーツを専門とするこの店でも「桃づくし!前菜からデザートまで全てに白桃を使った期間限定スペシャルコース」を昨年から提供。昨年は「食べログ」フォロアーさん達に先を越されたから、というわけではありませんが純粋に昨晩が偶然?空いたので即予約。
初めての昨年に比べて2回目はどうしても感動が薄れるものですし、実際に昨年の方が良かった点も多かったけど、まだまだ他店の同企画に比べると圧倒的に質はこちらが上。で価格はこちらが他店平均の半額、となると選択は決まりますね。これから9月半ばまで続くこの桃づくしコース、充分お薦めできます。
アミューズは、プラッターチーズと白桃のカプレーゼサラダ。昨年の白桃と生ハムとモッツァレラよりも、白桃とチーズの相性が良くて好感度高し。まぁ、好みの問題かもしれませんが。
冷前菜は、ブレザオーラ(鴨の胸肉のハム)と葡萄を煮詰めたソース。これは印象イマイチで桃との相性も合ってない。昨年前菜(白桃のカッサータ)の方がはるかに美味しく、控えめな桃の甘みが全体をよく調和させていました。
温前菜は、鮎のコンフィに桃・トマト・茗荷ほかのマリネ。これはこの店のスペシャリテだそうで(初耳だぜwww)、確かに鮎の火入れと肝の焦がし方が優れもの。桃との相性はそもそも鮎とでは無理筋だと思うけど、鮎が美味すぎるので許せます。昨年も「店のスペシャリテ」だと説明されて出された白桃と穴子のフリットも当時高評だったけど、フリットで衣がある分、今回の鮎の方が勝ちです。
パスタは冷製ペレリーニに生ハムのムースと濃厚桃のソース。ソースの桃は白桃とは別種類という感じで、両方を摂り比べながらパスタを食べると美味しい。昨年のパスタ 冷製フェデリーニに白桃と牛肉のマチナートは、どうも牛肉が勝ち過ぎて桃が脇役に堕していましたけど、今回は白桃が主役で安定感のある味わいでした。
メインは、仔牛のローストにバルサミコのシャリアピンソース。インスタ映えはするんですけどね。昨年のメイン 白桃とマグレカナール鴨のタリアータにバルサミコシャリアピンソースの鴨肉の方が、桃を邪魔していない。そりゃ【大腹】ですから某T茂みたいに食べる時は肉をガッツリ食べますけど、TPOを弁えて貰わないと。「桃づくしのコース」で仔牛肉【ごとき】が桃を押しのけて主役を張っては、褪めてしまいます。昨年の鴨の方が存在感のバランス感覚が桃とうまく釣り合っていて良かった。メインは昨年の方に軍配です。
デザートは、桃のコンポートと自家製桃のジェラート。 これはこれで良く桃をあしらっているとはいえ、昨年のデザート 白桃のコンポート バニラジェラートと白桃ジュレと見比べると一目瞭然。今年の方が負けてます。
毎年見比べられ比較研究されるお店側も辛いでしょうけど、現代は進歩史観の時代なので、昨年よりも今年、今年よりも来年の方がより良くなっていくことを客は求めます。まだ「桃づくし」は会期中なので、今後の展開を注視したいと思います。
「かき氷は、どうなさいます?」と聞かれるまでもなく追加注文するつもりでしたが、加齢のせいか昨年のようにフルサイズでの注文は無理なので、ハーフで。肝心の桃が「材料費高騰のため」用意できていないとのことで、いちごミルクで。やっぱり、ここのかき氷は都内随一だねえwww
そんなわけでコース全体としては、全公開ログの「食べログ」でも充分おススメできます、と高評を刻んで、店を後にしました。Season 3は茨城産桃だけど京都滞在中で日程合わないし、Season 4の黄桃がちょうど京都から帰京した頃に始めるそうなので、再訪予約を入れました。今から楽しみです。
プラッターチーズと白桃のカプレーゼサラダ
ブレザオーラ(鴨の胸肉のハム)と葡萄を煮詰めたソース
、鮎のコンフィに桃・トマト・茗荷ほかのマリネ
冷製ペレリーニに生ハムのムースと濃厚桃のソース
仔牛のローストにバルサミコのシャリアピンソース
桃のコンポートと自家製桃のジェラート
かき氷 いちごミルク
2019/07/15 更新
2018/10 訪問
難しい食材でよく頑張った!@葡萄づくし
体育の日は祝日出勤の後で、神楽坂のイタリアン「エノテカ・フルッテリア・スタジオーネ・フルッティフィカーレ」へ。8月の「桃づくしのコース」に続く「葡萄づくしのコース」を試すため、提供期間中来店可能日はこの日だけでした。
ただ、ぶどうが桃よりも食材として“づくしコース”を作るのが難しいとは、前夜に「果実園リーベル」でぶどうパフェを食べて悟りました。桃のように甘い食感と「自分を主張しない」存在感ならどんな料理にも合わせることができるけど、ぶどうは微妙な酸味が料理との相性に影を落とします。だいたい柑橘系ソースなんて肉の味をごまかすために使うんだと、我がグルメの師匠の一人はおっしゃっている通り、肉の持ち味を壊さないために、ソースの自己主張は禁物。今回も、脇役たるぶどうの自己主張は禁物。これは、期待しない方がいいなと店へ。
店に着くと、オーナーのはからいで?店が【貸切】にwww 昔むかし筆者の誕生会ゆえ出席者4人で店を貸切にした剛毅なフランス料理店オーナーがいましたけど、それより少ない人数で「貸切」とは、「食べログ」レビューの責任が重いです(^^;☆\(▼▼#)))
まずは、「アレキサンドリア」とプラータのカプレーゼ。アミューズとしては口当たり良いけど、マスカットとプラータが「合っている」かというと、微妙。それぞれに美味しい。
続いて、「甲斐路」とノルウェーサーモンのカルピオーネ。意外とサーモンがパサパサしていてイマイチ。ぶどうとの相性も、さすがに魚とは無理でしょ!という感じ。
次が「「ピオーネ」とココナッツをまとったプロシュートムース」。これはぶどうと良く合っていました。プロシュートムースとぶどうとの持ち味のバランスが取れていて、一緒に口に入れても違和感ないし、プロシュートムース自体がよくできていて、充分合格です。
パスタは、「シャインマスカット」といろいろ茸にサンマのアーリオオーリオ スパゲティ。秋刀魚がこんな風にパスタに使われたのは初めて。今秋はとかく秋刀魚を食べる量が少ないけど、アーリオオーリオにしてもうまく合っているし、茸とのバランスも取れています。ぶどうとはギリギリだけど、茸の味が勝っているおかげでぶどうの酸味が目立たず、「合わせ」としてはギリギリOKでしょうか。でも、合格は合格です。
メインは、鴨むね肉のパイ包み焼き 「キャンベルアーリー」の赤ワインソース。赤ワインソースでぶどうを使うのは「このはし渡ってはいけません」的な王道処理。ぶどうの身はソース味なので肉の邪魔にならないし、鴨肉も(筆者向けに?)ガッツリと大ぶりで切られてパイ包みにされているので、食べこたえがあります。料理としてはもちろん素晴らしかった。ぶどうとの相性という点でも「上手い!」と膝を打つできばえでした。
さすがにデザートで減点はないでしょう。「巨峰のコンポートとジュレ パンナコッタとともに」。割れたワイングラスっぽい器は、もともとこういう風に作られているそうです。奇を衒ってますねえ。パンナコッタが美味し過ぎるせいもあって、ぶどうとのバランスが良かったかな。
かくてコース6皿中半数の3皿は「ぶどうとの相性」という点でマル合が出て、このコース、【秀逸】でした。ぶどうなんて難しい食材を使ってよくここまでバランスの良いコース料理を編めたものよ!「酸味に耐えてよく頑張った! 感動した!」←小泉元首相かよwww
もちろん〆はかき氷。やはりコースに合わせないと、と「濃いぶどう」に。前回「シロップをケチるな」と書いたのがオーナーの耳に入ったのか、今回はむしろジャブジャブと、シロップが氾濫していましたけど、この方がσ(^^)好み。
料理自体も、ぶどうとの合わせ方も、お腹も満足で、「桃のコース」での評価を下げることなく店を後にすることができました。この後は「長期間のクリスマスディナー」で、年明けからはイチゴづくしコースだそうです。これも楽しみですね。
「アレキサンドリア」とプラータのカプレーゼ
「甲斐路」とノルウェーサーモンのカルピオーネ
「ピオーネ」とココナッツをまとったプロシュートムース
「シャインマスカット」といろいろ茸にサンマのアーリオオーリオ スパゲティ
鴨むね肉のパイ包み焼き 「キャンベルアーリー」の赤ワインソース
巨峰のコンポートとジュレ パンナコッタとともに
かき氷 濃いぶどう
2018/10/18 更新
2018/08 訪問
「桃づくしコース」で7年ぶりに来てみると
今でこそフルーツ主体の料理やフルーツ専門レストランが増えて人気を得ているとはいえ、開店直後の7年前にはまだ珍しく、開店1週間後に来店した時の印象としては、まだ試行錯誤という印象でした。その後、都内のフレンチやイタリアンで果物を主にしたコースがもてはやされるようになり特に女性客を惹きつけて「フルーツの時代」が到来。フルーツイタリアンの先駆のこの店でも「桃づくし!前菜からデザートまで全てに白桃を使った期間限定スペシャルコース」を提供。娘が先月これを食べに行って高評だったので父も速攻予約を入れ、7年ぶりの来店が実現しました。
アミューズ(白桃と生ハムとモッツァレラ)は、可もなく不可もなく。前菜(白桃のカッサータ)がなかなか美味しい。桃の甘みが控え目なので、全体の調和がよく「掴み」としては卓越した前菜でした。
店のスペシャリテ?の白桃と穴子のフリットも、桃の控え目な甘みと穴子の白身の持ち味がよく合って、これも美味しい。フリットの衣がもっと薄ければなお良しだけれど、このままでも充分、西洋料理のフリットとしては優れた出来栄えです。
パスタは冷製フェデリーニに白桃と牛肉のマチナート。「フェデリーニ」は細麺、「マチナート」は挽肉、、、なんてことを店長が我々のテーブルに付いて説明してくれます。トマトベースっぽいソースですが、これが先週行った焼肉店でコースに含まれていた「トマト冷麺」と同様に、トマトの酸味が抑え目で白桃と牛挽肉のわき役に徹していて、好感がもてる美味しさ。
続くメインの肉料理は、白桃とマグレカナール鴨のタリアータにバルサミコシャリアピンソース。西洋料理のソースは、日本料理の椀物の出汁と同じく、料理人の出世を占う自分の腕の見せ所。しかし西洋料理のソースに関しては、食材の持ち味を感得したい客の嗜好の変化に伴い、ソースの味が強いとウザくて料理全体の印象が下がる傾向にあります。鴨は特にソースが鴨肉の持ち味を殺してしまうことが多く、残念な肉料理に陥りがち。そんな鴨料理に白桃だなんて、いったいどうなってしまうんだーーーっ?という懸念は杞憂でした。このコースでは全皿、白桃の持ち味を効果的に引き出すために、ソースや調味料などは徹底的に抑え目で、他の食材の持ち味とのバランスがどの皿も卓越していました。
桃が主役のドルチェ「白桃のコンポート バニラジェラートと白桃ジュレ」の素晴らしさは、もう書くまでもない。ジュレが薄味で白桃の邪魔になっておらず、量もたっぷり盛られていたので、満腹満足にコースを終えることができました。
しかし、ここで退店したりはしません。この店、昼間は「果のか」というかき氷店をやっています。入店時に「かき氷も食べたい」と伝え、デザート差し替えも可能だとは言われたけど、せっかくなので白桃のコンポートとは別に追加注文。拙宅近くのカフェバーと同じ八ヶ岳の天然氷を使っているそうで、これは食べ比べなくては! で6種類の中から当然、期間限定の「とろとろ白桃」を注文しました。氷の掻き方はさすがに拙宅近くのカフェバーよりも優れていて、氷自体は全然頭痛くなりません。ただ、このかき氷、シロップが少ない。氷自体がなかなか美味しいので、「食材の持ち味で食べさせる」配慮なのかも、と同伴したマイミクさんは申しておりました。一度この店の天然かき氷を食べたら、もう他店なんて行けなくなりますが、シロップ少な過ぎ。今夜はその点だけが「千慮の一失」でしたね。
総合的に、これほど桃を他の食材とバランス良く合わせて双方の持ち味を引き出して食べさせるコースは初めて。一度この店で「桃づくしのコース」を食べたら、もう都内の他店の桃づくしコースなんて食べに行けなくなります。
7年前の初来店の時、店を出ると、外のメニューを見ていた会社員の一群が「この店、もって1年だね」と笑って去っていくのを目の当たりにしました。それから7年、「親は無くても子は育つ」と言うけど、この店がこれほどまでに成長しているとは嬉しい驚きでした。育児放棄していた「娘」の7年ぶりの成長を目の当たりにしたかのようで、「初投稿者」冥利に尽きました...}(^▽^;☆\(▼▼#)))
アミューズ(白桃と生ハムとモッツァレラ)
前菜(白桃のカッサータ)
スペシャリテ(白桃と穴子のフリット)
パスタ(冷製フェデリーニ 白桃と牛肉のマチナート)
メイン(白桃とマグレカナール鴨のタリアータ バルサミコシャリアピンソース)
ドルチェ(白桃のコンポート バニラジェラートと白桃ジュレ)
かき氷 とろとろ白桃
2018/08/11 更新
2011/10 訪問
店名覚えられません--神楽坂「エノテカ フルッテリア スタジオーネ フルッティフィカーレ」
今夜は週末なのに珍しくオフ会の予定が無かったのでブックマークを検索。オフ会開催リクエストも出ている先週開店したばかりの職場近くのイタリアン「エノテカ フルッテリア スタジオーネ フルッティフィカーレ」へ。弊フォロワーさんがオーナーのお店なので、滅多なことは書けないぞ(うそ)
フルーツを主食材に使ったイタリアンということで先週末開店。フルーツでイタリアンが成立するのか?と思ったけど、フルーツに目配りしながらもイタリアンの本筋は外していません。それにしても、人生初シャンパン♪(^○^)ノンアルコールのシャンパンなんてあるんですね。「デュック・ド・モンターニュ」だそうです。それにしてもこの店構え、どこかで見たような・・・(謎笑)
独り客ですがコースで。「野菜を使ったピクルス」は、ピクルスといいつつ酸味はない。むしろ『園山』の「野菜のパフェ」をイタリアン風にアレンジした感じ。導入としては手頃な一品。
前菜の盛り合わせは、フォアグラやチーズなどを使いながらも、柿や苺といったフルーツ食材も散りばめてあります。確かに「フルーツ、フルーツ」してもイタリアンの枠を踏み外してしまいます。メニュー構成は難しいけれど、なんせ開店まだ1週間。これから工夫も重ねられていくでしょう。
「フレッシュいちじくとパルマ産生ハムを使ったパスタ」は、変にパスタソースが濃くなかったので、いちじくと生ハムが食感をリードし、口当たり新鮮で食べやすかったです。麺が細いのは好みが分かれるでしょうけど、筆者は好きです。ただ、個人の食事量は同一グループでも異なることから、パスタの量が調節できるイタリアンが最近増えています。今後はその方向も考慮しては?と店には伝えておきました。
いわゆるメインは差し替えで「仔羊ロースのロースト バジリコソース ジロール茸添え」に。仔羊の焼き加減はややレアかな。これ以上低温ローストになると、青山の某フレンチみたいに「ナイフを鋸引きにしても肉が切れない」状態になるけど、ギリギリセーフでした。焼き加減の好みも客により異なるのだから、客に選ばせては?とは店員に伝えました。そうすれば、客も自分の選択に責任を持ちますしね(笑)
このメインには「イチジクのグラタン 燻製風味」も添えられています。やはりフルーツ食材の皿は外せません。多少価格UPしても、このグラタンはもっと量欲しかったな、個人的には。
デザートは盛り合わせでしたが、マチェドニアが添えられていたのがフルーツらしさ。
全体的に量少ないけど、この価格帯だと致し方ないのかもしれません。慣れてくれば一品料理を追加するなどできるでしょう。ちなみに標題は、これだけレストランが多い東京にあって、覚えやすい店名の方が新規の客は集まりやすいと思うのですが。確かに覚えにくいカタカナ語の長い店名のレストランも多いですけど。
とにかく、開店まだ1週間。これから来店客の意見にも耳を傾けながら店は発展していくでしょうし、その中で「フルーツ主体のレストラン」として盛況になれば、「食べログ」初投稿者冥利に尽きる、と陰ながら願っています。
ノンアルコール・シャンパン「デュック・ド・モンターニュ」
野菜を使ったピクルス
前菜盛り合わせ
フレッシュいちじくとパルマ産生ハムを使ったパスタ
仔羊ロースのロースト バジリコソース ジロール茸添え
イチジクのグラタン 燻製風味
デザート盛り合わせ(マチェドニア含む)
2011/10/15 更新
節分の夜、昨年に続く2度目の苺づくしコース自催食事会へ。Facebookでリクエストがあり女子会が起案されたので、巧みに節分の日に開催を誘導。やっぱり皆さん早めに来て豆まき式を覗いて福豆をゲットされたそうです。入手できなかったの、筆者だけだったり(自爆)
一昨年8月の「桃づくしのコース」で7年ぶりに来店して以後季節ごとに来店している「フルッティフィカーレ」。その後は、一昨年10月の「葡萄づくしのコース」、昨年3月の「苺づくのコース」、昨夏の「桃づくしコース」は4シーズン攻めでしたが「白桃のコース」と「黄桃のコース」に参戦。「づくし」シリーズは2勝3分という結果でした。さて今回、「よくがんばりました」でAクラス評価には手が届かなかった昨年から1年、店側はミーティングを重ねてメニューを熟慮、半個室指定で女子会予約を入れてきた「口うるさい おおはら」に対する万全の迎撃態勢を固めただけあって、昨年マイナス面として筆者が指摘した苺の酸味を、他の食材の邪魔にならぬよう巧みに調理、各皿とも参加女子たちの驚愕と賛嘆を引き出しました。
アミューズのモッツァレラチーズと緑トマトと苺のカプレーゼは凡庸な定番ながら、普通よりも大振りのチーズに参加者たちは喜びます。でもこれは、この夜の「異変」を告げる吉兆でもありました。前菜の ウニのフランと苺のマルメッラータでまず女心をガッツリ。ウニの臭みも苺の酸味もうまく弱めて、でも両者の旨味をクドくなく巧みに引き出した逸品に、「苺がウニの味を邪魔してない!」と女子たち狂喜。やっぱり、苺の酸味はウニの味を邪魔すると思っていたようです。予想外に苺の甘みを引き出しつつもウニとうまく融合された一品。これだけで、日頃は肉料理と和食(と韓国料理?)しか食べていない参加女子たち、
「イタリアンって(意外と)美味しいんだわ」
「おおはらさん! まだこんな(優れた)店を隠し持っていたなんて、ずるい!」
いや、隠していません(笑) 一昨年からちゃんと書きまくって、mixiだけではなく「食べログ」にもfacebookにも上げてますって!www
今回の「スペシャリテ」は、苺と鴨肉のブレザオラにフォアグラのムースでした。「ブレザオラ」=鴨の生ハムの熟成加減が秀逸。フォアグラって、味の強さがウリだけど、今回は苺同様に控えめで、鴨ハム+フォアグラ+苺がまた上手く合っています。
前回も好評だったパスタ。今回は苺と海の幸とリコッタチーズのクレマ スパゲッティーニ。「海の幸」は今回、海老・イカ・タコでしたが、パスタの具材としては大きめで食べごたえがあります。
「『イチゴミルク』のスパゲッティーがこんなにバランス良く美味しいなんて!」
「あたし、ミルクはダメなんだけど、これは食べられる。美味しいわ!」
と参加女子たちが舌鼓を打ったように、クレマ スパゲッティーニのクリームまで控えめで、苺の抑え目の酸味により引き出された甘みとよく合っています。
ただ一つ難点を書くと
「もっと増量してほしい」www 来年は予め聞いてもらって、料金割増してでも大盛でお願いしたい!
さて、メインの肉料理。今回は、牛フィレ肉のアロースト イチゴの赤ワインソース。 「アロースト」=蒸し焼きですね。
特にメインの肉は、この2年間の「づくし」コースのたびに「前菜もスペシャリテもパスタもデザートも素晴らしいけど、肉は・・・」と書かれ続けていただけにシェフが一念発起?いかにも他の客には出さなそうな大振りのカットとブルーに近いレアという筆者好みの火加減。一口で赤ワインソースだとは思えないけど苺の酸味も控えめでむしろ肉汁がリードする独特なソースの舌触り。
「この肉、素晴らしいですよ!」
常日頃、料理人に面と向かって料理を誉めたり「美味しい」「感謝します」なんて賛辞は敢えて出し惜しみしている筆者が、ついにお褒めの言葉を口にしました。参加女子たちも
「この肉は絶対に『おおはらスペシャル』よね♥」
と大盛り肉に狂喜、かえってデザートのティラミスが霞んでしまう程でした。はい、そのティラミス、やはり今までの中では大振り。フルーツイタリアンゆえに最後のデザートでグッと盛り上げてきたこの店、今回はメインの感動が大きくて、デザートの存在感が相対的に下がってしまいました。でも、参加の皆さんから「また来たい」「普通のコースも食べに(自分で予約して)また来るわ」と誉めていただき、主催者としては嬉しかったです。
この苺づくしは3月末まで。その後は間を空けて夏に桃づくしがまた始まります。