assyassyさんのマイ★ベストレストラン 2008

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食咗飯未呀?香港では挨拶代わりに「ご飯食べた?」と声を掛けます。

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assyassy (男性・埼玉県) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

マイ★ベストレストラン

1位

割烹 やました (京都市役所前、三条、三条京阪 / 海鮮、日本料理)

2回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥5,000~¥5,999

2017/08訪問 2017/09/12

久しぶりのやました、やっぱりここが好き

京都で一番好きな店。
久しぶりでした。まずは大将にご挨拶とご無沙汰のお詫びを、、。
病欠しておりましたと。

遅ればせながらの鱧の焼き霜づくり。
落しよりこちらの方が好き。カンテキで皮だけ炙ってもらって。
めいたカレイは薄造りで、骨皮は揚げ煎餅にしてくれますよ。

京都に帰省したら1回は行きたい店です。

2013年再訪
京都に帰省、東京から同僚を迎えて久しぶりに焼き鱧、鱧しゃぶ+初物の松茸を
堪能いたしました。美味しかった。やましたの大将、ごちそうさまでした。


2011.10再訪
三連休前に関西支社への出張を半ば強引にセット。
堂島での仕事を終えて、新快速に飛び乗りいそいそと向かったその先は、
もちろんやましたさん。

大将はじめずらりと並んだ板さんたち、懐かしい面々です。
なんと大きな水槽の中ではクエや大きな鯛、
まだまだ美味しそうな鱧も元気に泳ぎ回って出迎えてくれました。

大将にお勧めをたずねると、虎のいいのが入っているとのこと。
早速、てっさにしていただきました。今シーズンお初でした。
はやる心を押さえきれず、写真を撮り忘れてしまいました。

大将に生け簀のクエを指差して、旨そうな奴泳いでいますねと、
水を向けると、切身があるから煮物が美味しいとのレコメンド。
いただきました。鋭い骨の間にある弾力のあるプリプリの身の美味しいこと。
クエという魚は本当にうまいです。

目の前には松茸の篭があってチラチラ目線。
大将に何が美味しいかたずねたら、天婦羅もいいと仰るので、
おねがいしました。焼きや土瓶蒸しも素敵ですが、
天婦羅もサクサク感とほわんとかもす松茸の香りが堪らないです。

閉めには若狭の鯖寿司とお椀を作ってもらい、いただきました。
店を出るときは、何時ものように大将自ら通りまで出て見送っていただきました。
京都に帰ってくるとまずやましたの料理が食べたくなる。
これって、郷愁ですね。


2011.7再訪
大阪で仕事を終えて京都へ、もう9時も回っていたので、もしかしたら山下もピークを過ぎて
空いているかもと淡い期待を込めて電話をしてみました。
ラッキーなことに1席あるとのこと。急ぎ足で駆け付けました。
いつもながら、大将始め笑顔で迎えていただき、心地よいですね。
鱧は前回いただいていたので、お勧めをうかがうとトリ貝の良いのと、鱸の良いものが入っている
ということで、両方いただくことに。トリ貝はお刺身で、、。スズキは洗いでいただくことに。

新鮮で肉厚のトリ貝に舌鼓を打つことしきりです。
鱸の洗い、これも三杯酢でいただきましたが美味しいのなんの。(写真撮り忘れ)
隣の御仁が頼んだ賀茂茄子の味噌田楽が美味しそうだったので、それも所望。
赤味噌と白味噌の2トーンでやってきました。これも美味しいです。梅錦がすすみます。

ここで大将に何か美味しいものをとお願いしたら、サザエのガーリック炒めを作ってくれました。
新鮮なサザエ丸ごと1個使った豪快なもの。割烹なのに大将の技はイタリア料理人も
青ざめるほどの腕前です。いやー、今晩もごちそうさまでした。
これだからやました通いは止められません。

2011.6再訪
鱧の季節です。この日のやましたは鱧をいただくのがコンセプト。
昨年暮れ、東京に移ってからは初めての訪問。6カ月のブランクがあるのに暖かく迎えていただきました。

なんといっても鱧の焼き霜、これを食べないと京都の夏はやってきません。
いつもながらカンテキで皮目だけを炙ってミョウガと生姜と二杯酢でいただきます。
う~ん、たまりません。

そして鱧しゃぶ、実は鱧料理の中では一番美味しいと思っている料理です。
鱧の出汁に淡路の玉葱の甘みが重層してこの出汁をすするだけでなんという贅沢なんでしょう。
さすがやましたの料理は小生の生涯の割烹と位置付けただけのことはありました。
もちろん最後の雑炊が美味しいのなんの。

お刺身は大将お勧めの平らぎ貝をいただきました。何と貝丸ごと一個、
平らぎ貝の船に乗ってやってきました。帆立と違い独特の食感が楽しめます。
こういう豪放磊落なところがやましたの醍醐味なんですね。

また来月、祇園祭の頃に行けたらいいなあ。いつもいつもごちそう様です。


2010.12.23(木)は永観堂の叔母を伴ってお昼ご飯頂きました。
お昼は初めてでしたが、美味しいお刺身と鴨ロース、鰆の西京焼き、炊き合わせ
素晴らしい蜆の赤だし、ご飯とデザートをいただきました。

2010.12.25(土)は従姉妹と、今年最後のやましたです。
オコゼの刺身、身も美味しいですが、肝もまた美味いのなんの。久しぶりのオコゼ丸ごといただきました。
おなじみかぶら蒸しもこの店の大定番。
それからアワビの丸ごとバター焼き、バルサミコソースの香りがたまりません。
ふぐ白子のニンニク風味醤油焼き、表面香ばしくカリっと、中はトロトロトロ~リ。
もうこの世のものとは思えないほどの美味しさ。(完全に誇大表現制に引っ掛かりそうです)
鯖寿司、欠かせない美味しい一品。いつもいただくまでは帰りません。

2010.12.11(土)+2010.12.17(金)再訪
またもや東京より客人を迎えて。東京から客人が来るとなると同席しようがしまいが、
この店を紹介して文句を言われたためしがない。一様に感激し、リピーターとなってくれる。

11日はカワハギの刺し身、モロコ焼き、子が入って美味くなってきていました。
こしびの焼き霜、大根おろしをまいていただくおいしさといったら、、。

馬刺しもここならではのまるでボタンの花のような美しさでいただけるのが好いです。
それから定番の蕪蒸し、これだけでも酒がすすんでしまいます。
もちろん自家製の鯖寿司も美味いんだなあ。
大将の国の酒、手取川もいけるんです。
この日はやました仲間のともちゃんにも会いました。

17日、この日は仕事を終えてから接待、大きなオスの蟹を一杯丸ごといただきました。
なんと言う豪勢なことか。足も、身も、爪も、味噌も、もう沈黙です。
最後は甲羅酒とも思ったのですが、あまりの大きさにお勧めにしたがって
甲羅ご飯をいただきました。身と味噌とご飯を甲羅に詰めて焼きおにぎりのように
焼き上げていただきました。なんと言う贅沢、なんと言う香ばしさ。
はぎの薄作りの頭の身をお吸い物にしてくれたのでそれを伴にいただきました。
手取川、梅錦、酒に合う料理の数々、堪能しました。

2010.8.13(金)+2010.8.16(月)再訪

13日の金曜は東京からの客を迎えて
16日の月曜は京大に勤めている従姉妹を伴って五山送り火の後に伺いました。
鱧の焼き霜、この店以外では食べたくないほど美味しいです。
以前バーナーであぶって出した店がありましたが、論外です。

鱧饅頭と松茸のお椀、天にも昇る心地です。

美山の天然鮎の塩焼き、背越しにしてもおいしかったかも。
そして菜っ葉の炊いたのも絶品。いやはや、

13日の金曜はコシビの焼き霜もいただきましたし、
鱧しゃぶも、、。いつもながら感服です。

2010.06
夏の鱧をいだきに久しぶりにやましたに伺いました。
東京から客を迎えて奈良を散策した後、7時に再集合。

相変わらず最初にいただく突き出しの美味しいこと。
仲間を待ちながらこれだけでビール2杯お代わりをしてしまいました。

そして料理に。鱧の焼き霜、大将の包丁捌きを見るだけでも
期待感が脹らみます。そして皮目だけをさっと炙っていただき、
生姜と二杯酢でいただく鱧のほんのりと甘く、ふくよかな香りを堪能していると、
鱧って本当に魚辺に豊なんだなあと実感がわいてきます。

そして贅沢にも鱧しゃぶにも挑戦。
これはこれでなんとも良いお出汁が出て、美味さが口いっぱい広がります。

白随喜の炊いたのも歯ざわりと良い味わいといい、
こんな美味しい随喜はめったにいただけるものではあのません。

青海苔をまぶした小芋も、いつもながら絶品。

そして、桜海老の掻き揚げ、香りといい味わいといい、サクッ・しっとりとした
揚げ加減といい文句なしです。これで天茶をいただいたら、という誰かの発言に
強く共感した小生でした。

次は五山送り火の日を予約して、ほろ酔い気分で店を後にし、
寺町二条のお洒落なバーカルバドールにお邪魔しました。

【以前のレビュー】

09/11再訪
会社の同僚で美人マーケッターのTYさんとご一緒しました。彼女とは二度目
同じ京都在住なので、シーズンごとにあちこちで美味しいものいただくことにしています。。

やましたはもう秋の味覚から冬から春の味覚へと様変わりしていました。

今回いただいたのは
◆河豚のてっさ
美しい小振りの皿に透き通るような河豚の薄造り、そして真ん中には身と
そして皮の下のプリプリしたところが、、紅葉卸とあさつきでいただきます。
川之江の美味しい酒「梅錦」が進みます。

◆のどぐろの塩焼き
半身のもの頭からバリバリかぶり付いて目玉までじゅるじゅるしてしまいました。
のどぐろって何故にこんなに美味しいんだろう。いや贅沢。

◆烏賊のてっぱい
シャキシャキしたうどの歯ざわり、ねっとりとした烏賊の食感、青葱の彩、
それらを爽快にまとめる酢味噌の味わい、しかも酒のすすむこと。

◆蕪蒸し
蕪の美味しさと優しさ、それをじっくりと味あわせてくれる葛の滑らかさ。
これぞ京都にあることの幸せ。

◆モロコのかんてき炙り
もうモロコがでていました。こちらのは琵琶湖産の天然物。養殖ではありません。
これを丁寧に網焼きして一つ一つ供していただきます。これは生姜と二杯酢で、、。
モロコを網の上で頭から逆立ちさせて焼く姿がユーモラスです。

◆鯖鮨
鯖が分厚くて、油がのって美味しいです。〆のご飯は絶対これに限ります。

◆筍のお吸い物
鯖鮨のお供にはやさしいお吸い物を、、。
今回は鹿児島産の初物筍(もう新物を掘っているそうです)
香りがいいですね。刺し身で食べたいくらい。

◆柿とキーウィー
柿は酔い覚ましにいいし、キーウィーはさっぱり。

やっぱり結局この店に帰ってくるんだな~。


09/09再訪

今回はこの店のご常連で美しい女性Tさんと店内で待ち合わせ。ワクワクです。

相変わらず活気が良いですね。
大将を中心にずらっと並んで威勢よく仕事をされている
板前さんたちの姿を見るだけで元気が出ます。そして生簀には
元気よく泳ぎ回る鱧をはじめとする魚たち、
そしてカウンターの上には岩牡蠣や松茸や蟹などがうず高く盛られています。
これを見るだけでさあ何を食べようかと心が高鳴ります。
もちろんメニューから選ぶことも出来ますし、
おまかせのコース料理だってあるのですが
、ここの醍醐味はなんと言っても目の前の板さんと差しの真剣勝負で、
素材と料理の仕方を決める瞬間です。

この夏はずいぶん鱧も食べたし、なんていっていると
「初物の河豚が入っていますよ」なんて
心のつぼをぐっと捕まえるようなレコメンドが飛んできます。
ご一緒させていただいたTさんに目配せするとOKのサインなので
それを「テッ刺」にしていただくことにしました。

きれいな皿に並べられた透き通った河豚の身のきれいなこと。
それを浅葱に巻いてもみじおろしのポン酢でいただきます。
季節を先取りした贅沢です。皮のプリプリとしたところも美味しくて、
河豚ってなんて美味しいんだろうと、毎年の事ながら感嘆することしきりです。

グラスでお願いしたビールがなくなろうかというタイミングを見計らうように
、Tさんが「シャブリ」をオーダーしてくれました。
割烹で白ワインなど小生にはまったく思いもよらない発想だけに、
少しびっくりするとともに、さすが大人の女性は違うなと感心してしまいました。
寿司屋に行っていきなりカシスオレンジくださいという
TPOもわきまえないション便臭い(失礼)ジャルたちとは違い、
そこは心得ておられます。その前に岩牡蠣の炙りも頼んでいたので、
オイスターワインがいいにきまっています。

その岩牡蠣も磯の香りをたっぷりと発散させていて、ミルキーで美味しいんです。
シャブリを一口、岩牡蠣をフムフム、もうたまりません。
ちょっと前に舞鶴で岩牡蠣丼を食べ損ねていたので、
舞鶴の敵はやましたではたしてやりました。

「ちっと大ぶりですが、車海老の良いのが入っているんですが、、。」
もちろん相手にとって不足はありません。お造りでいただきました。
車えびは大きすぎると味が落ちるといわれますが、ぜんぜん。
身がプクプクしてやがて甘ねっとりしてそれは美味しいです。
「頭はどうします」と聞かれてすかさずTさん
「素揚げにしてフレッシュトマトソースでいただきます」。
むこれですよ、食を楽しむ心意気というのは。いや、
ひとつで二度美味しいというのはこのことです。
割烹でイタリアンテイストを味わう、こんなリクエストに応えてくれるのもやましたならではです。

カウンターの真ん中に松茸があって、それが気になっていたので、
Tさんに「土瓶蒸しにする」とたずねたら、焼がよいとおっしゃるので松茸焼をお願いしました。
そうですよね、王道を行かなくちゃあ。
それにしても今年は早々と唐橋に続いて松茸の当たり年です。
炭火で焼く松茸は香りが良いですね。

たまらず梅錦をいただき、松茸の香りの余韻を芳醇なお酒の香りに重ねて楽しみました。
良くぞ日本に生まれけりですね。
小生、仏蘭西帰りになって詠嘆の辞を唸るの巻きになってしまいました。

〆はいつもの鯖寿司。しっとりと美味しいのですよ、やましたの鯖寿司。
またしても大満足の夕餉でした。


  • 生ビール
  • お通し
  • 鱧の焼き霜

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2位

さかな 波波 (京都市役所前、烏丸御池、丸太町(京都市営) / 海鮮)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2008/11訪問 2008/11/02

京都でこれだけ豊富な鮮魚を美味しく食べさせるのは圧巻です

カウンターの頭上に書き出された品書きを見ているだけでわくわくさせられるものがあります。妥協せず美味しい魚だけを提供しようという志の高さをその品書きに見て取ることができます。決っして安くない。でも期待させるものがある。その分ど~んと行きましょうという気にさせてくれます。

頂いたのは沖アジの刺身とお造りの盛り合わせ、沖アジはシマアジと同じような品種で、適度な甘味と爽やかな風味の美味しい刺身です。お造りの盛り合わせはヨコワと水蛸、平目とカンパチ、メダイなどが一緒盛りされた豪華版。どれも美味しくて唸り声を上げてしまいます。京都地ビールを早々に切り上げ燗酒をお願いしました。

枝豆、湯葉のあんかけ、菜っ葉の炊き合わせなどをサイドメニューにお願いしながら、煮魚はグレをお願いしました。炊き上がるのに少々時間が掛かりましたが、その間大将と話をすることもできました。クエなどの品書きもあってクエ鍋も大丈夫との事。今度大阪でクエ鍋の会をしようともくろんでいましたが、ここでいただけるならわざわざ大阪まで行くことはありません。早速良いクエが上がったらとお願いしておきました。グレは煮魚にするには最高の魚です。白身に出汁の美味しさが絡んで、実に香りも味も良い。きっと煮方のひとの腕がいいのでしょう。猫のように頭までしゃぶって骨だけにしてしまいました。

そして最後はノドグロの塩焼き、これは表面パリッと中ジューシーでこんな美味い魚はないんじゃないかと思わせるほど。これもしゃぶりつくして骨だけにしてしまいました。
いやなんと言うか、実に天晴れな魚割烹でした。

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3位

手打ち蕎麦 かね井 (鞍馬口、北大路、今出川 / そば)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥3,000~¥3,999

2009/09訪問 2009/09/27

そばの味はもちろん接客の手本としたいホスピタリティ

9/26再訪
今回は夕方お邪魔しました。3時半から御近所の船岡温泉
http://popstyle.jp/kyoto/kind/sento/funaoka-onsen.html
に行ってのんびり露天風呂や打たせ湯やジェット湯に入って
それこそ愚だ愚だと過ごし、控え室で扇風機に当たりながら
夕方のかね井はどうかなと行って見たら、昼間の行列は嘘みたいで、

すっと入れて、観光情報誌片手の女子衆もいなくて、
いたのは渋い蕎麦好きのおっちゃんだけでした。
出汁巻きも快く引き受けてくださり、ゆっくりと冷おろし二種を堪能し、
お蕎麦もいただけました。
ゆっくりと寛ぎたいのであれば、黄昏時もまたよし。

9/13再訪
いつもながら11時40分に店の前に到着、そわそわと「今日はどのお蕎麦を頂こうか」思案しながら待つこの瞬間がなんともいえません。

個人的な意見ですが、かね井はおそらく京都の中では一番美味しい蕎麦を食べさせてくれる店だと思います。

特に今日のように夏の猛暑から解き放たれて、爽やかな風が店内を吹き抜けていくような日には最高のシチュエーションではないでしょうか。風を受けて優雅に揺れる生成り麻の暖簾、まだ夏の残り香を感じるような坪庭の景色、縁側に置かれた金魚鉢、そよぐ一陣の風がもたらす風鈴の音色、しかしテーブルの上にはりんどうの一輪挿しが秋の予感を先取りしています。

冷おろしの酒が蕎麦のプレリュードとして最高です。たいていお任せにすると間違いありません。お酒をまず2つお願いしました。一つ目は銘柄を失念しましたが、きりっとした辛口、二つ目は芳醇な香り立つこれも辛口の岡山の酒「酒一筋」、この組み合わせの絶妙なことに感心すること、しきりです。しかもこの組み合わせの後先が逆なら、それこそ台無しだったろうと思わせる組み合わせ方です。一つ目には粗塩と山葵の醤油漬けが、二つ目には茗荷と生姜の酢漬が供されます。酒飲みの気持ちをくすぐるツボをなんと心得ていることでしょう。

板わさをお願いした時点でもう、鮫肌と山葵が供されます。これも心憎い。
蕎麦豆腐は蕎麦の香りを凝縮したようなさっぱりとした一品で、胡麻豆腐より爽やかです。

そして本命の蕎麦、粗挽きはこの店の素晴らしい実力を実感させてくれるもので、最初に一口を粗塩で頂くときの感動はいつも変わらないものです。そしてこれもいつも変わらないクォリティで蕎麦を最大限楽しませてくれるツユ、美味しいです。

そしてもう一品、おろし蕎麦。粗挽きに比べて更科の細打ち蕎麦が上品で、こちらはおろしだけ。葱も山葵もなし。この潔さが素敵です。もう夢中になってしまいます。

いろいろなところで評判を聞き、いろいろにお蕎麦屋さんに今後も出かけたいと思いますが、やはりマイ・スタンダードはこの店をキープしておきたいです。

5/11
東京から友人を迎えて再訪しました。
教訓を生かして今回は11時10分に店の前に到着し、一番乗りでした。
一番奥の床の間の前に陣取りました。掛け軸には「この日ある愉しさ」という墨書が掛けられています。まさに我々のそのままの気持ちを代弁してくれています。
庭に目を転じると若葉が涼しい。まずは琵琶乃長寿を頼み、板わさと焼き味噌で粗挽き蕎麦が出てくるまでのプロローグです。きれいな片口に入れられた純米吟醸はするっと口に入り喉越しで正体を現す小生好みのお酒です。島根の酒「李白」に通じるものがあります。板わさには鮫肌を張ったおろしと山葵が丸まる一本供されます。なんと言う贅沢。
焼き味噌は葱と和えられていて、これも香り高くて酒のあてには最高。小生としては添えられた粗塩のみでも良かったのですが、、。
そして頃合もよく粗挽き蕎麦がやってきました。みんな感心しながら塩でちょっと、たれでちょこっとともたもたとしているので、業を煮やしてずずずずっと手繰っては食べ、手繰っては食べ、なんと言う香り高い蕎麦なんでしょうか。ぼそぼその喉越しもこれはこれで楽しい。つなぎ無しだから時間が経つともっと細切れになるよとみんなを叱咤激励し、ずずずずっの世界へ引きずり込みました。


  • 生成りの麻の暖簾
  • 坪庭
  • 金魚鉢

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4位

コムシコムサ (東山、三条京阪、三条 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2009/03訪問 2015/05/11

何と気持のいいレストランなのでしょう。

2011年10月
今回も何度となく予約を試みるもなかなかいいタイミングで取れず、
やっと関西出張につなげた3連休の土曜日に予約ができました。
今回のディナーの写真を最後のほうにアップしました。
いつも驚きの連続ですが、今回はリドボー(胸腺)と黒イチジクに感動しました。
そしてマダムが一段と美しく、サービスに磨きがかかっていました。
また必ず美味しいお料理を頂に伺います。

2009年11月
その間何度か予約を試みたのですが、なかなかタイミングが合いませんでした。
ほぼ1ヶ月前に予約をしてようやく、人気のほどが伺えます。今回はテーブル席を用意していただきました。
前菜はアボガドと海老とマスカルポーネとフルーツトマトのカプレーゼ風。香りといい味わいといい最初から喝采。

パンは全粒粉を使った香りの高いもの。ソースにはオリーブとアンチョビを混ぜ合わせたものが供され、
この組み合わせの良さに驚いてしまいました。

次の前菜は鮪と蛸と文旦のカルパッチョ、春菊の緑色したソースが何と爽やかなこと。まるでイタリア料理のようです。

驚いたのはスープ代わりに供されたハマグリの茶碗蒸し仕立て。フランス料理であって和のセンスを生かすとは驚きです。
しかも蛤の食感も楽しめるようソースには剥き身も添えられていて春の風味を満喫しました。

それからフォアグラのソテー、ホワイトアスパラ添え。フォアグラはパリッと、
そしてその濃厚な旨味とふんわりとした食感を引き立たせるシャキシャキとしたホワイトアスパラの食感と
ほろ苦い風味のマッチングの素敵なこと。

メインは鹿児島産の黒毛和牛のステーキかラムの鞍下肉のソテーか鴨のソテーの3種類の中から
選べるようになっていました。ラムと鴨を頂いてシェアしました。ラムは言うまでも無く癖が無く
とても美味しいです。鴨も風味がよくてとても満足のいくものです。ちょっと奮発してお願いしたボルドーのワインが進みます。

その後はチーズの盛り合わせ。6種類のチーズのバラエティーを堪能しました。

最後にマダムが気を利かせてくれて、甘いものダメならご飯はいかがですかと勧めてくれたのが、
何とフカヒレのおじや。もう完全にノックアウト状態の美味しさでした。

アイスクリームにたっぷりリキュールの効いたデザートを相方は楽しんでいます。
そこへマダムからそっとマールが差し入れられました。「手持ち無沙汰でしょうから」という言葉を添えて、、。
なんと言うホスピタリティの高さ。この店ほど料理のクォリティをつかさどるシェフの腕前と
ギャルソンを務めるマダムのホスピタリティとが両輪となって客を満足の世界へと
引っ張って行ってくれるところはないと思います。

お勘定を済ませ、店の前でタクシーに乗る際も走り去るまで見送っていただきました。
実に素晴らしい。


2008年4月
わずか10席のこじんまりとしたフレンチのお店。東山二条の交差点から少し西に入ったところにひっそりとその店はあります。
シェフとマダムと修行中の調理師さんの三人で切り盛りされています。
京都にこんなに美味しくて良心的なフレンチの店があったのかと少々驚いてしまいました。
ディナーのコースが5250円~6300円となっていたので、それほど期待はしないでおこうとおもっていたのですが、
供された料理の質・量共に素晴らしくて、シェフとマダムの志の高さをひしひしと感じさせられました。

前日に予約をしたのでカウンターでもよいですかといわれて、いちもにもなく承諾。
幸いキャンセルが出たとかで滑り込みセーフでした。

基本的にディナーはお勧めのコースでいくつかチョイスができるようになっています。
喉が渇いていたので生ビールで喉を潤しているとお通しのような形でチーズ味のシューがやってきました。
丸いたこ焼きほどの大きさのふわふわした焼き菓子で、おつまみには最高です。

次なる前菜はノルウェー産のサーモンマリネで海老のディップを巻いたもの、
爽やかな香りとまろやかな舌触りで最初から降参。相棒が頼んだ蛍烏賊とクスクスのサラダ仕立ても見るからにおいしそう。
やってきましたフォアグラ、実はこの一品で実力を測ろうという魂胆でしたが、見事やられてしまいました。
表面はパリッとていて、中はトロトロまるでたこ焼きを評するような表現ですが、フォアグラはこれに尽きます。
生臭さもなくクリーミーで筍のソテーとの相性も抜群でした。

帆立貝・筍・蚕豆のガレットのスープ仕立て、初夏の香りですね。素材の味のハーモニーが響き渡っています。

最後のメインは子羊のロースト。これも臭みなど微塵もなく、美味しい肉汁をたたえてワインが進みます。
そのワインはChateau Les Gravesの赤。シャトーもので4100円はお得ですよね。
相棒のフランス産うずらのソテーも香りがよくて美味そうです。つい見比べてしまいます。

これにお茶付けかチーズがチョイスでき、最後にデザートとコーヒーが供されます。
(おっと、お茶漬けというのも憎いですね。日本人の心理を捕らえています)
小生甘いものが苦手と言うと、デザートの代わりにチーズの種類を増やしてくれるなど
臨機応変のサービスもうれしいところでした。

すっかりこの店の虜になってしまい、久しぶりにフレンチもいいなと思ったディナーでした。ご馳走様です。

  • 蟹肉のズッキーニ巻き
  • 外観
  • チーズ味のシュー

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5位

ワイン&お野菜バル ベジバル (四条(京都市営)、烏丸、大宮 / イタリアン、ワインバー、バル)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2008/03訪問 2008/03/24

南イタリア風料理と京野菜の見事な融合

野菜好きの皆様、この店をぜひチェックしてみてください。南イタリアの魚介料理をうたっていますが、それ以上に驚きなのが野菜の使い方と美味しさです。
聞いてみました、何故こんなに野菜が美味しいのかと、「シェフが毎朝大原と修学院の畑に出向いて、検分した上で仕入れている」理由はそういうことでした。
写真を見てください。それぞれの料理に使われているおびただしいお野菜の種類を、、。たとえばメインの子羊のグリルにしても、子羊の周りをジャガイモのピューレで包んでいますし、青菜も数種類、ミニアスパラガス添えられていて、贅沢なサラダを頂いているという感覚です。本日の鮮魚にも玉葱やフルーツトマト、鞘エンドウなどふんだんに野菜が使われています。しかもイタリア料理にしては多彩なソースも見逃せません。ジェノベーゼ風やトマト風味やバルサミコ酢風や変化に富んだ味わいを楽しませてくれます。
基本アラカルトの店です。メインをしっかりと選んで前菜やパスタはシェアしてもいいかもしれません。ワインもいいものを揃えているし、気軽に相談することも出来ます。今日はお任せで南イタリアのワインを勧めていただきそちらを頂きました。
シェフは南イタリアで修行を積まれた方とお聞きしました。去年の9月オープン。これからがますます期待したいイタリア料理店です。

  • ホタルイカの突き出し
  • 5種の前菜
  • ラビオリ

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6位

プチレストラン ないとう (丸太町(京都市営)、烏丸御池、京都市役所前 / 洋食、ハンバーグ、とんかつ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2008/03訪問 2008/03/21

全面降伏 プチレストラン ないとう

3/20春分の日に再訪。まさに春を分けていただきました。

初回訪問時の印象が衝撃的だっただけあって、今回は雰囲気に飲まれないよう落ち着いて臨みました。ホスピタリティも良い、雰囲気も申し分ない、何よりも単なる洋食屋じゃないスタイルを作ろうという心意気を大いに買いたいと思います。
一皿目はホタルイカ・海老・フキノトウのペーストの前菜。フキノトウのペーストは季節感満点で実にすばらしい。
二皿目は豚肉のソテー・筍の前菜、筍も季節感満点ですばらしい香りが楽しめました。
オードブルは桜鱒のカルパッチョにアスパラガスの素揚げが添えられていました。さっぱりした桜鱒の身に粗挽き胡椒のピリッとした刺激が加わってパンチのある一皿になっていました。
スープはソラマメのポタージュにソラマメの素揚げが添えられていて、アスパラガス同様に春たけなわ。
メインには鴨と九条葱の炒めをチョイス。鴨は臭みも無く九条葱を背負って実に美味しい。メインは大きな黒板に書き出された品書きから選ぶ仕組みですが、これが至難の技です。どれもこれも目移りして、なかなか定まりません。ハンバーグやメンチカツなどの定番もあるのですが、ここまで来てという気負いもあるのでしょうか。日ごろ食べないものをという目線になってしまいます。もうすこし素直な気持ちでこんどは王道を行ってみたいものです。
料理の供にいただいたシャトー・メルシャン J-Fine メルロー&マスカット・ベリーA2005、日本ワインの実力を再認識させてくれたフルボディのよい赤でした。

07/02訪問
本社から来客が。「それじゃ夕食でも」ということで「プチレストランないとう」を予約して美味しい洋食を堪能してきました。

柳馬場夷川を少し上がった細い路地の奥にあるお洒落なレストランです。プチとは言うものの店内はカウンター席の他に個室風の部屋などがあって結構広々としています。オープンキッチンの中央に巨大なまな板とバーナーを備えた調理スペースがあり内藤シェフが忙しく働いています。調理の最終仕上げは総て彼ひとりでと言うのがこのレストランのやり方のようです。まるで新橋の寿司屋鶴八の大将が弟子にネタを触らせないのと同じやり方です。

ディナーはコースでまず生ハムと芥子菜の前菜が出て来ます。この前菜ですでにもう魅了されてしまっていました。次に出てきたのがコンソメ味で煮込んだ大根を薄い衣でフライにしたもの。意外性と美味さで、もうめろめろ。前菜はまだまだ続きます。次なるは鯛と海老の冷製、蕪ソース添えが出て来ます。蕪を裏ごししたソースの味付けとしたざわりの心地よいこと。この時点でただならぬセンスにもう脱帽状態です。

もう夢見心地で「美味い」を何度連発したことやら。その後供された冷たいポタージュもキリットした中にしっかりとした深い味わいをたたえたものでした。メインは黒板に書かれた10種類くらいのメニュー中から好みのものを選ぶスタイル。ノドグロのムニエル、海老のクリームコロッケ、牛ひき肉のメンチカツをオーダーしましたが、どれもバランスがよく、とくにノドグロのムニエルは洋食なのに魚を開いてあって、尾頭付きでと驚きの連続でした。

ドミグラスに命をかける洋食屋は多いですが、この店はむしろドミグラスを越えたソースにチャレンジしているように感じました。何なのでしょうね、あのドミグラス風でいて、そうじゃない美味しいソースは、、、。厨房のほうからジュンと音がするので気になっていたら、出てきたのはおこげのスープでした。このおこげのスープの清冽なこと、驚くばかりです。後はプリン風のデザートとエスプレッソで壮大な洋食ドラマは大団円を迎えます。すべての料理の余韻がいつまでも共鳴しあい、心に深く刷り込まれていきました。

帰り際忙しそうに立ち振る舞っていた内藤シェフがわざわざ玄関まで見送ってくれて、ご挨拶してくれたのも印象的でした。以前よねむらにうかがったときも、同様でしたが、若い野心的なシェフでありながら決して評判におごる事のない姿勢には好感を持ってしまいました。

  • 柳馬場夷川上がったところの標識はこれだけ
  • 細い路地風のアプローチなぜか手前にキャラクターが
  • 黒板に手書きされた本日のメニュー

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7位

(今治 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2008/10訪問 2008/10/20

魚に、酒に 感嘆、感嘆

高松への出張が週末に重なったため、以前から訪ねてみたかった今治まで足を伸ばしました。もちろん目的の最重要ポイントは今治の魚を愛でることです。
今治の魚のことならエキスパートの「かづらきのをに」さんからグルメ情報、宿泊情報、観光情報など、懇切丁寧にいろいろとアドバイスをいただき、充実した秋晴れの今治の食と観光をたのしみました。どれも正鵠を得たものばかりで大変参考になりました。この場を借りて改めてお礼を申し上げます。
同じ四国とは言え、高松から今治までは予讃線の振り子列車に揺られての2時間余の旅です。秋の柔らかい日差しの中で車窓は右に瀬戸内の田園や島並み、左に石鎚山をはじめとする峰々を眺望しながらのんびりと過ごすことが出来ました。新幹線移動や飛行機移動の多い昨今、ローカル列車の旅もいいものだと再認識させられました。
さて前置きが長くなってしまいましたが、今回お邪魔したのは宿泊した今治国際ホテルから徒歩5分くらいのところにある割烹 洋さんでした。「かづらきのをに」さんの事前注意がなければたどり着けなかったと思います。何しろ外観は郊外の住宅街にどこにでもありそそうなごく普通の民家なのですから。ブロックの門柱の上に点っている小さな門灯に目立たず割烹 洋の表示があるのみでした。言われなければここが料理屋であることを瞬時に判別できる人は皆無だと思います。実際小生もこの前を通り過ぎ、おかしいなと首を傾げつつ厨房らしい窓越しに忙しく立ち働く大将の姿を認めてやっと気が着く有様でしたから。
普通の玄関を上がると右手の部屋に大きな板を差し渡しただけのカウンターがありそこに通されました。厨房とつながっているので忙しく立ち働く大将の姿が見えます。奥には宴会や会席が出来る座敷もあるようで、当夜は結構大人数の客が詰め掛けていたようでした。そのため大将も女将さんも賄の女性もおおわらわでしたが、一見客の小生にもぞんざいに扱うことなく、気持ちよく接客していただきました。朴訥ながら絶えずこちらの存在を気にし、大勢の料理を作る合間に頃合を見計らって美味しい魚料理を供していただきました。実に気持ちの良いホスピタリティに感服しました。大将も女将さんも笑顔の一級なことといえば、、。
ビールで喉を潤していると大きい海老と小さい海老のお通しが出てきました。質問は控えたため、なんという海老なのでしょう。赤い大きいほうも、白っぽい小さいほうもしっとりとしていて美味しい。なんと言う贅沢。赤いほうはぷりっとしていて、白いほうは繊細な味を楽しませてくれました。これでお通しとは、1品の価値があります。
次なるは子河豚と小鯛の薄作り。紅葉卸の薬味と二杯酢でいただくと、これまた爽やかな味わいが口いっぱいに広がって、白身魚っていいなと感嘆してしまうほどの美味しさです。
たまらずビールじゃ物足りないとばかり、お酒のお勧めをお願いすると「京人形」という地元西条の蔵本屋本店 という酒蔵が作っている本醸造のお酒を供してくれました。この酒の透徹な事といったら、、。超辛口といううたい文句にまがうことなくキリリとしていることはいうまでもありません。しかもその上に馥郁たるお酒本来の旨味が乗っている。まるで2種類の酒が同居しているような味わいで、ぞっこんほれ込んでしまいました。おそらく今まで飲んだ酒の中でも5指に入れてもいい美酒に間違いありません。
続いて鯛の酒蒸しがやってきました。ふっくらと蒸しあがった鯛の香りの良いこと、美味しいこと。瞬く無言で平らげてしまいました。
そして続いてはムール貝様の焼いたもの、名前が聞けませんでしたが素朴で美味しい。酒のつまみには最適でした。家でならこの一品で酒3合は飲める自信があります。
続いてはウニの刺身、小さいながら磯の香りたっぷりで、さすが地元産だけあってさっぱり新鮮でウニならではの旨味も濃厚でした。それから蝦蛄ですが、こんなしっとりとした蝦蛄を食べたのは何年振りでしょうか。粉っぽいところなど微塵もありませんでした。
そして天麩羅、これも海老や地元の魚の美味しいところがパリッと揚げられていて、美味いのなんの。
大将が「そろそろお腹も一杯でしょう」と声をかけてくれたのですが、あまりの美味さにエンジン全開になっていた小生はわがままを言ってお刺身の追加までしてしまいました。殻付きのウニ、鱧、地元の白身魚、酒が進みます。結局「京人形」を空にしてしまい、これも同じく地元西条市、首藤酒造の清酒「寿喜心」をいただきましたが、小生の好みでは前者のほうが料理を引き立て、楽しませてくれるような気がしました。いずれにしてもそれぞれ品評会において優秀賞を獲得しているそうです。最後に大将が寿司を握ってくれました。なんという心憎い配慮でしょうか。
いやはや感嘆 感嘆の夜でした。ご馳走様。

  • 海老の突き出し
  • 小河豚と鯛の刺身
  • 日本酒

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8位

鳥九 (新橋、内幸町、汐留 / 焼き鳥、居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2010/02訪問 2011/01/20

煙までご馳走の 鳥九 再訪

【2011/1/19再訪】

実は東京に帰って来る密かな楽しみの一つが、鳥九の焼き鳥がいつでも食べられることでした。
ちょっと仕事も落ち着いてきたので、満を持していってきました。
しかしその前にロックフィッシュで軽く3杯ハイボールを飲んで露払い。

5時45分の一番のりもいいけれど、9時過ぎ頃に店に入ると、
大抵席は空いているのでいいですね。

いつもの半コース、ビールと日本酒熱燗で美味しくいただきました。
いつもぶれない美味しさ、レバ刺しの見事な事、本当に素晴らしいです。


2010.10再訪
実は今月はじめにも覗いたのですが、満席で退散していました。
昨日は珍しく5時過ぎだというのに空席がありました。
店を改装してなんだか広々とした感じになっていました。
これで改装したのは2度目ですね。

ここのところ名古屋へ行く機会が多いのですが、
美味しい美味しいと進められた手羽に辟易としていて、
今日は手羽も食ってやると、意気込んで乗り込みました。
いつもの半コースとレバ刺し、そして手羽焼き、シンプルに塩だけ。
名古屋のやつら全員引き連れてこの手羽焼きを食わせたいものでありますなあ。
なんて思いを抱きつつ、最終の新幹線で名古屋へ向かう車中の人と相成りました。


2010.2再訪
ちょっとご無沙汰でした。その間ずっと鳥九中毒から
快癒せず禁断症状が続いていました。
やっと人心地ついたところというのでしょうか。

その日は本社の同僚とまだ陽も高い4時からロックフィッシュでハイボール2杯と
草ボール(後で解説)1杯飲んだ後に駆けつけました。

着いたのは開店ぎりぎり前の4時50分、もう先客が店の前のベンチで待っていました。
なんとOL二人組み。エーッ??!!

親父ギャルという言葉がだいぶ前にはやったことがありますが、
月曜日の夕方から会社を早引けして新橋烏森の飲み屋街の奥の
焼鳥屋の開店を待つこいつら、完全親父化終了しています。

待つのが嫌だったので、大将に頼んで早めに中へ入れてもらいました。
親父化終了ギャルも一緒に、、。
一番奥に陣取った親父化終了ギャルたち、こともあろうかフルコースを注文しています。
小生たちはいつもの半コースなのに、、。完全に負けています

そんな雑念も、この店のレバ刺しを口に含んだ瞬間、雲散霧消してしまいます。

その後はいつものように鳥九の日本一美味しい焼き鳥を煙まで味わいつくしました。
料理についてはいつもと同じなので、下記ご参照を。

またまた再訪
鳥九中毒を解消するために新幹線に乗る前のひと時、おいしい焼き鳥に再会してきました。
まるで恋人に会いに行くようにそわそわと。

5時半きっかりに店に到着。しかし3名ほどすでに並んでいました。
5時45分には満席。皆さん驚くべき入れ込みようですね。

レバ刺し、これが食べられるだけでもこの店に通う価値はあるというものです。
そこで一句。

「ああ 鳥九や、鳥九や、ああ、鳥九や~」

あまりの美味さについ酒がすすんでしまい、
帰りの新幹線では京都まで爆睡してしまいました。

7/5再訪
焼き鳥中毒というより、鳥九中毒を解消するために東京へ行けば一人ぶらりと足を運びます。
昨夕も仕事を早々に切り上げて新橋烏森近辺でそわそわ。
5時半の開店が待ちきれず近くのセレクトショップ「キムラヤ」で時間をつぶして一番乗りしました。

新幹線に乗り込むまでの2時間半、半コース+白レバのレバ刺し+手羽先+おしんこで
美味しいビールとチュウハイを堪能してきました。
今回は一番乗りだったので真ん中の席、大将のまったく無駄のない一挙手一投足を
眺めながら、、、。そしてこの席は煙がもうもうと襲ってくるのですが、
それも美味しい。やっぱり焼き鳥は鳥九です。

◆その前も

日本中の焼鳥屋を制覇するなんて出来ないけれど、
現時点で焼き鳥日本一を決めなければいけないとしたら、
そればダントツ・ぶっちぎりで新橋烏森の「鳥九」だと断定します。

この店はカウンター10席あまりの小さな店で、
客同士が肩を寄せ合いながら焼鳥を頬張り、美味さに感涙しつつ、酒を飲み、舌鼓を打つ、
まさに小さいながら焼鳥通の殿堂です。

備長炭からモクモクと立ち上る煙に霞むカウンター越しには、
黙々と鶏を焼く大将がいて、これぞ下町の正統的焼鳥屋という風情です。
炭の火加減を調整する、塩を振る、全ての動作に無駄がなく、洗練されています。
まるで求道者のようにも思えます。

ふわふわのジューシーな、炙っただけのささ身からスタート。
すりおろしたばかりのわさびがツンと利いていて、あっ「鳥九」の味だと胸キュン。
次は一転砂肝という意外性、炭火でプチプチ脹らむ余分な肉の焦げ目を
煙までご馳走の 鳥九 再訪

大将がはさみでカットしていきます。
塩味が絶妙でこんなにパリッ、コリッとした砂肝はめったにお目にかかれません。

その間に味わうレバ刺しのゴージャスなこと。
新鮮で、臭みや雑味が全くなく、ほんのりとした甘さと苦味のハーモニーが響き渡り、
えも言われぬ美味さが口いっぱいに広がって行きます。

次に出てくるのが鶉の卵だったでしょうか。
鶉の卵特有のほんのりとした苦味と滑らかさでついつい酒が進みます。

それが終わるとレバ焼きが供されます。
レバ刺しでも大丈夫というものを焼いているので、おいしいのは当たり前。
しかもこれもレアですからぷっくりと脹らんだプリプリを山椒をつけて頬張ると、
口の中いっせいにおいしさが広がっていくのがわかります。

まだまだ続きます。次はネギマです。
ここのネギマはどこでもあるような正肉と葱を交互に串に並べて刺したものではありません。
主役はあくまでも葱です。白葱の周りを薄いもも肉で巻いてあるのでしょうか。
半生の新鮮な葱に鶏のうまみと香りが移ってこれも苦味との饗宴が最高です。

最後に出てくるのがつくね焼。これが圧巻です。
焼く前の大きさに驚かされます。でも焼き始めると身がどんどんしまってくるのです。
脂が備長炭の上に滴り落ちて、香ばしい煙が店内いっぱいに広がり、
煙がたなびき始めます。この時間が一番待ち遠しいとき、
さあやっとお許しが出たつくねが皿にやってきました。
このつくねのおいしさときたら、、、言葉にないほどです。

これにサラダとスープがついてコースは終了です。
全コースはこの他に手羽焼やボンチリなどあと数種類出てくるのですが、
ちょっとボリウムオーバー気味になるので僕にとっては半コースがジャストサイズです。


  • ささみ
  • 砂肝
  • うだま

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9位

ぴょんぴょん舎 GINZA UNA (銀座、有楽町、銀座一丁目 / 焼肉、冷麺、韓国料理)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2008/08訪問 2008/08/16

冷麺に命と魂を与えるスープ

小生が東京から京都へ移る前、みちのく麺ロードの旅で立ち寄って感動した盛岡駅前のぴょんぴょん舎が銀座に小さなアンテナショップを出したときいていたのですが、その感触が良かったのでしょうか、銀座3丁目に盛岡店をしのぐ本格的な大型店が出来ていました。
ここの冷麺はスープの最後の一滴まで飲み干したくなるほど美味しいです。東京駅に新幹線で着いてそのまま直行で行って来ました。GINZA GLASSEの最上階。エレベーターで11階に着くと待っている人の人だかりが出来ています。名前を書いて待つこと20分、通されたのは有楽町方面を望む窓側の席。遠くに皇居の森も望めます。
ランチのカルビ焼きと冷麺のセットをお願いしました。ミニグリーンサラダが付いてきます。冷麺は中辛、大辛、劇辛から選べます。生ビール小をオーダーしグビリとやっていると、まずカルビがやってきました。盛岡でも美味しかったカルビ焼き、銀座でも変わることなくジューシーで美味しかったです。お肉も柔らかいし幸せ。ミニグリーンサラダも爽やかでさっぱりとしていてお肉の味を引き立ててくれます。
そうこうしている内に冷麺がやってきました。つるりとした透明感のある美しい麺、半身のゆで卵、キムチは白菜と大根とキュウリが入っています。それにしっかり冷麺用に焼かれたれ脂肪分の少ないチャーシュウ、西瓜が添えられています。この西瓜がこの後凄い実力を発揮してくれました。そしてスープ、この冷麺に命と魂を与えています。なんと言う奥の深い滋味にあふれるスープなんでしょう。麺は程よいアルデンテ?。このスープに後押しされてツルリツルリと力強くも爽やかな喉越しを楽しませてくれます。キムチの辛味が徐々に溶け合い少しずつ透明度はなくなってきますが、その分さらに味に深みが増します。そのとき西瓜が威力を発揮し、幾分だれそうになるスープをびしりとひきしめてくれるのです。最初から最後まで味を変化させながら楽しませてくれる素敵な冷麺です。

  • ぴょんぴょん舎カウンター
  • ぴょんぴょん舎カルビ
  • ぴょんぴょん舎カルビ焼き

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10位

釜竹 (古市 / うどん)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2008/07訪問 2008/07/12

藤井寺までわざわざ食べに行く価値があるうどん

今はもうお亡くなりになったアートディレクターの向秀雄さんと共にジョッキーの武豊さんの写真を小倉競馬場に撮りに行った帰り、「博多で美味いもの食いましょうよ」と小生が誘ったら、「××君、日本中の美味いものは銀座に集まっているんだから、東京へ帰ろう」とおっしゃったことがありました。少なからずショックを受けた思い出であります。

鄙に美味いものは本当にないのか、「否」と強く証明できるのがこの店です。大阪中心部から電車を乗り継いで40分以上かかるベッドタウンの真ん中にあって釜揚げとざるしか供さないこの異様さ。山奥の修験者のごとき蕎麦屋ならいざ知らず、住宅街のマンションの1階に店を構えるこの店は地域社会からどう思われているのでしょうか。

うどん屋さんが出来たから家族で行ってみたら丼物はおろか天ぷらもなければお揚げも山菜もなにもなし、はさすがにヒンシュクものかもしれません。「もう二度と行かん」という人もいると思います。

前置きが長くなってしまいましたが、釜竹のうどんは、色、香り、艶、腰、味わい、出汁、すべてにおいて出色の出来栄えです。麺は太麺と細麺がチョイスできます。太麺も細麺もモチモチとした歯ごたえがありますが、太麺は豪快な押し戻しの醍醐味を歯ごたえに感じることが出来ます。艶やかな手打ち麺は出汁にくぐらせても、つるりとした上品さをいささかも損なうことはありません。

そしてこの店のこだわりともいえる出汁がまた上品なことこの上ありません。関西は出し文化が奥深いといいますが、ここではその真骨頂の粋が味わえます。生醤油うどんにしても十分美味しい麺なのに、そう言うことには安易に走らない自信とこだわりを感じさせる美味しい出汁です。

このうどん東京では根津でも食べられるそうです。本店のクォリティをどこまで持っていけたかは定かではありませんが、試してみる価値はあるかもしれません。
根津 釜竹

  • 釜竹太麺
  • 釜竹細麺
  • 釜竹薬味

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