assyassyさんのマイ★ベストレストラン 2012

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assyassy (男性・埼玉県) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

マイ★ベストレストラン

1位

竹屋町 三多 (神宮丸太町、京都市役所前、丸太町(京都市営) / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.7
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2016/06訪問 2016/12/31

前々回は香住の蟹尽くし、前回は初夏の恵み、今回は春の走りをを堪能しました。

今年も夏に伺いました。いつもの元同僚二人のK君、Nさん、
そして湯島の有名居酒屋シンスケの大将ご夫妻にもご一緒していただきました。
冬の蟹もいいけれど夏の料理も最高でした。

【以前のレビュー】
予約をしたのが18か月前つまり一昨年の8月、2年越しの予約というのは
小生としても空前絶後かもしれません。ほとんど酔狂と言ってもいいほど。
草喰 なかひがしさんや食堂おがわさんも予約がとりにくいことで有名ですが、
ここほどではないと思います。

今回訪れたのは、前回の仲間+山形銀行のお一人、
それから湯島の老舗居酒屋シンスケの大将と女将さん夫婦。

いつも忘年会や新年会、通常の飲み会でお世話になったご縁で同行させていただきました。

いつもながら見事な料理の数々、今回は春の走りを感じさせるお料理を堪能させていただきました。

3回目の訪問なので饒舌にならないよういただいたお料理のみ紹介させていただくに留めます。

◆蚕豆と新タケノコ穂先のお寿司 穂先柔らかくておいしい

◆ばちこ(くちこ) こんな見事なばちこは見たことがありません

◆ほたるいかのぬた

◆雲丹とあわびの吸い物

◆鯛と赤貝の刺身

◆宍道湖の白魚とトマトの和風マリネ

◆金目鯛の焼き物

◆茗荷のさっぱり

◆アワビの胆和え

◆伊勢海老と新タケノコの葛あんかけ

◆タケノコと伊勢海老の土鍋焚ご飯

◆蜜柑のゼリー

【以前のレビュー】
草喰 なかひがしで一期一会の素敵なお昼をごちそうになったその夜。
寺町と竹屋町の角にある三多さんでまたしても贅沢な晩餐をいただきました。

カウンター6席二組しか客を取らない、こちらもまた予約が取りにくい割烹です。
楚々とした飾らないシンプルな店内。緊張感がピンと張りつめた空気と、
何事にも妥協を排する姿勢がたたずまいからも感じられる空間です。

ビールをいただき、今この瞬間ここにいる幸せをかみしめ、
ここに集えた友人の健康と多幸を願って乾杯をしました。

ゆったりとした時間の経過に身を任せて美味しい料理をいただきましょう。

先付はピュレの上に雲丹を込めて薫り高い出汁の餡が注がれています。

あいなめの刺身は皮目を炭火で焼いてあり、香りも素敵です。
あいなめを刺身でいただいたのは初めてだと思います。
そのあと肝も供されました。これがめっぽう珍味で、お酒の肴には最高でした。

次なるはぐじのうしお汁。京都ではアマダイのことを親しみを込めて「ぐじ」と呼びます。
これをうしお汁にして、ウドと合わせてあります。初夏の息吹が感じられるお椀ですね。

一転してお肉がやってきました。ローストビーフのよう姿の美味しそうなお肉が、
これまた香り高いお出汁の餡にくるまれて、その上に花山椒があしらわれています。
而今の香りをまとったお肉は軟らかくて、極上の味わいに酔いしれました。

美味しい驚きは次々とやってきてまるでドラマのエピソードのように展開していきます。

次のページはボイルした車海老と烏賊の刺身を合わせ酢味噌で和えたもの。
手間はかけているけれど料理をし過ぎない素材のうまみを引き出す技に感服することしきりです。

煮アワビとアスパラガスの合わせ煮。淡白だからこそ味わい深いひと品です。
春から初夏への移ろいを感じます。木の芽の香りがたまらなくかぐわしい。

太刀魚の炭火焼がやってきました。鱧と共に関西ならではの夏の風物詩です。
ふくよかな身は淡白ながら華やかです。
青柚子の香りも爽やかで、初夏の薫風を感じさせるひと品です。
大根おろしと塩も添えられていました。小生は別々に酒肴のひと品としていただきました。

初夏の香りは次々とやってきます。稚鮎の酢のものです。
ほろ苦い味わいと鮎独特の香りが溜まりません。

そして関西人の大好きな淡路島産の新玉ねぎ。これが手に入ると穴子や鱧と新玉ねぎだけで
すき焼きを作ったものです。

そして最後はご飯です。新生姜の炊き込みご飯、香りが良くて幸福感に満たされます。
こごみのおひたし、パリパリの焼き海苔、大根の漬物とともにいただきます。

デザートはマンゴとイチゴの合わせたもの。

初夏の香りと風物詩をお腹いっぱい、そして心も満たしていただきました。

【前回のレビュー】
いやあ、素晴らしかったの一言に尽きますね。
東京からグルメ仲間3人が京都ホテルオークラに集合。

向かった先はミシュランでも☆を頂いた三多さん。寺町を上がった竹屋町の角にありました。
楚々とした店構え、インテリアも引き算の美学でとてもすっきりとしていて、
緊張感が漂っています。好きだなあこういう空間。

ミシュランと聞いていたのでもう少し年配の方を想像していたのですが、
ご主人はとてもお若くてびっくりしました。奥様と二人三脚の接客も
とても感じが良くて、すっかりくつろがせていただきました。

この日は季節がら蟹づくしでした。しかも香住の蟹ですから贅沢です。
なんでもご主人の実家が香住で、親戚には漁師の方もおられるとか、、。
朝まで香住の海で泳いでいた蟹なんだそうです。
松葉ガニの方は食べる直前でもまだ生きていましたよ。

まずは大好きなプレミアムモルツでスタートです。
お通しは金時人参と湯葉の葛蒸し。金時人参をムース状にしてトロトロの湯葉と
一緒に葛に収めて蒸したもの。金時人参の甘み湯葉の柔らかな食感、
ここでもう心はもうとろけてしまいました。

それに見てください器のきれいなこと。中には江戸時代の骨とう品も使われていました。

お酒は佐賀県の鍋島。ぬる燗でいただきましたが、スキッとした飲み口の純米酒でした。

一品目はこっぺ蟹です。昔よく食べました。でもここのはすごい。外子も内子もたっぷりです。
しかも足の身はきれいに殻を外して身の中に収められていました。
ぷりぷりした食感の外子、ねっとり濃厚な内子、もう言葉を失ってしまいそうです。
最後はきれいに甲羅だけになってしまいました。これで甲羅酒をしたら美味しいでしょうね。

次なるは河豚ブツの白子和えです。
トラフグの身や皮を鱈の白子のムースに絡めて頂く贅沢なお料理です。
お醤油を適量垂らしてかき混ぜていただくと河豚のブリブリとした食感と美味しさ、
それに絡まる白子の香りと旨みが混然一体となって、うっとり夢見心地になってしまいます。
料理の腕もさることながら素材を組み合わせるセンスも素敵だなと思いました。

三品目はアワビと海老芋の葛仕立てです。
しこしこしたアワビとトロンとした海老芋の柔らかさが一品の中に収まる楽しさ。
料理って奥深いなといまさらながら考えさせられた一品です。
こういう時の葛の役割にはほんとうに包容力があるなと感心させられます。

四品目はぐじとしめじのすり流し汁です。
ぐじは甘味があって香りも良くて、本当に美味しい魚です。
鱗ごと焼いて食べるのも最高ですが、こうしてすリ流しにするのも一興ですね。
この季節体の芯から温まります。

そしていよいよ松葉カニの登場です。まだ生きています。
足は裁いて軽く炙って頂きます。薬味は出汁に酢橘を混ぜたもの、塩、
どちらかと言うと塩の方が美味しいですが、酢橘入りの出汁も捨てがたいし、
そのままも良いですね。

甲羅の身が出てくる前にひと掬いカニ味噌がやってきました。
旨みの凝縮ですね。お酒をひと際美味しくしてくれます。

甲羅の身はこのカニ味噌とまじりあって出てきました。美味い。この季節に蟹が食べられる幸せ。
なんという贅沢三昧なのでしょう。

その後は銀杏の包み揚げ。シンプルですが、香が高くて美味しいです。
そして最後は大原のほうれん草と胡麻のお吸い物。これも美味しい。

そして締めは土鍋炊きご飯です。ちょこっと一口。旨ーい。
その後これでもかと言うほどちりめん山椒をふりかけ、大葉を散らして頂きました。
京都ならではの贅沢です。こんなに大量のちりめん山椒がいただけるのは、、。

デザートには季節の果物のゼリーがけ、甘いもの苦手の小生にも美味しくいただけました。

お若いのに確かな腕と素敵なセンスでミシュランを獲得され、
それでも謙虚でおごることなく素晴らしい接客をしていただき、感銘を受けました。
これからも研鑽を積み、多くの人に美味しい感動を与えていただきたいと思います。
ごちそうさまでした。シーズンを変えてまた伺います。

  • 伊勢海老と新タケノコの葛あんかけ
  • アワビの胆和え
  • 活き伊勢海老

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2位

京都 ネーゼ (三条、京都市役所前、三条京阪 / イタリアン)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2012/07訪問 2012/10/24

京都でイタリア割烹の真髄を見た

以前からあこがれていて、何度も予約できずに断念していた
京都ネーゼへ念願叶って行ってきました。
やはり今回も早い時間には予約が取れず、9時以降の2回転目にお邪魔しました。
ちょっと想像していたよりも雰囲気がカジュアルなのでびっくり。
リストランテというよりいわゆるトラットリアですかね。
ロケーションは木屋町三条上がってすぐの右側2階にあります。

勧められたのはオープンキッチンの特等席、なんとオーナーシェフ森 博史さんの目の前の
カウンター席に陣取らせていただきました。
彼の料理をいただくのはサンタマリア・ノヴェッラ・ティサネリーア以来です。
あの時は不埒にもその頃いれあげていたmadokaという子を口説くのに連れていったのでした。
世界で最も古いフィレンツェの薬局がやっているリストランテというブランドと雰囲気を
使わせていただいたのですが、今回は石鹸抜きで純粋に料理を堪能させていただきました。(爆)

まずは食前酒にシェリー、スキッとしてこれから始まる食の饗宴への
期待感を高めるにはもってこいです。

前菜は季節野菜のバーニャカウダー、北イタリアはトリノ辺りの名物料理で
日本では冬に多く供される料理です。小生も初夏にこれをいただくのは初めてかもしれません。
バーニャカウダーランプの揺らめく炎が幻想的なのもいいですね。
こちらのバーニャカウダーソースは牛乳や生クリームを使わず、オリーブオイルと
アンチョビの風味を前面に出しているので、サラダ感覚で季節野菜の美味しさを堪能できます。
野菜はビーツ、ハナッコリーかな?(房の長いブロッコリー)、オクラ、椎茸、プチトマト、トウモロコシなど。

そしてもうひと皿、パルマ産生ハムとイベリコ豚のサラミ、ソーセージの盛り合わせを頂きました。
これは楽しいですよ。店の中に生ハムのスライサーが置いてあって、自分でカットできます。
この生ハムが美味しいのは言うまでもないですが、イベリコ豚のサラミの美味しいことと言ったら、、。
今まで食べたサラミの味を忘れてしまいたいほど別ものでした。
それから名前を聞いて忘れてしまったのですが、同じソーセージをカットしたままとココットで
オーブン焼きしたものを組み合わせたモノも絶品でした。

生ハムは小さくカットされた宮崎県産のマンゴーと一緒にいただいても最高ですね。
それから添えられた粒マスタードもいいですが、素敵だったのは今回初体験のマーマレードです。
なんでも果物の天然糖を使った有機マーマレードで、甘さを抑えたビターな味が良いですね。
イタリアのBoschetti(ボスチェッティ)というメーカーが作っています。

さてワイン選びです。今日は前菜以外は魚を中心に頂こうと思っていたので、
酸味が立ってきりっとしたリーズナブルな白をお願いしました。
お勧めしてくれたのはI Tarai Soave 。ヴェローナからヴェネツィアに向かう途中にある
ソアーヴェ地方で作られる白ワインなのだそうです。
思ったよりも華やかな香りがしてとても素敵でした。

アンティパストの次はパスタです。この日は白魚とおじゃこのパスタがあったので、
それをお願いしました。柔らかな白魚と上に振りかけられたカリカリのじゃことのコントラストが
たまらなく良い食感を演出していました。

いよいよメインがやってきました。お願いしていたのはアマダイのアクアパッツァ、
この料理は小生大好きで、ホウボウとかカサゴとか新鮮な魚が手に入ったときは
家でも作るメニューです。でもアマダイは初めてかも。
小生も含め京都人はアマダイをぐじと呼んで、いとおしんでいる魚ですからね。

この料理はもともと素朴な漁師料理ですが、森シェフの手にかかるとまるで割烹料理の
ひと皿に変わります。京都ネーゼという名前通り京都風イタリア料理の完成です。
身も美味しいですが、驚嘆すべきは鱗もきちんと出していただいたこと。
ふわふわの身とカリカリに焼かれた鱗のコントラスト、これって割烹料理の神髄ですからね。
いやあ、完全に虜にされてしまいましたよ。

大満足した余韻にドルチェと行きたいところですが、小生甘いものがダメなので、
その代わりにチーズを頂きました。青カビと、ハード系、そして白カビ。
これに合わせてグラスでいただいたのが、GOLOSI。カシスや桜チップの香
酸と果実味のバランスが良くて、程よいボディも魅力的なワインでした。
それに注いでいただいたグラスのデザインも素敵で、これも欲しくなってしまったほどです。

京都のイタリアン割烹、惚れこんでしまったのでまたぜひ伺いたいものです。

Benissiomo!!

  • 甘鯛のアクアパッツァ アップ
  • 食前シェリー
  • バーニャカウダーランプ

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3位

銀座 水野 (銀座一丁目、銀座、有楽町 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2012/02訪問 2012/02/08

銀座の隠れ家的割烹、何もかも素敵でした

時々大魔王に変身する可愛い天使が新年を祝って接待してくれました。(感涙)
オッサンならだれでも知っている、全国各地のご当地ギャルが指名できる
グランドキャバレー白いばらの目の前です。
ちなみに行った事はないですが、関心がなくはないです。若い子ピチピチらしいです。

ご破算に願いましては、今回のピチピチちゃんの主役は虎フグでした。
本当に美味しくて感激でした。

まずは虎フグの白子を丸ごと炙って茶碗蒸しに載せたものがやってきました。
もちろんたらも美味しいけれど、虎フグの白子を食べてしまったら、禁断の果実のようなものです。
それをさっぱりとした出汁で柔らかく蒸しあげられたプレーンな茶碗蒸しに添えるなんて、
こんな素敵なアイデア、もう感心してしまいましたとも。料理人の技をいきなり見せつけられゃいました。

次なるてっさに期待感が膨らみますが、ここでは贅沢なじらしも入っていました。
なんとアワビの大根すり流し汁がやって来たではないですか。
これがまた美味しいのなんの。海老芋ですかね。コリ、フワリの対照的な味わいにまた技を感じてしまいました。

そして、やっとてっさとのご対面です。きれいなてっさですね。浅葱に巻いて頂くと
キリッと透徹なまでに引き締まった美味しさと言うのでしょうか。九州では福と呼ぶのが分かりますね。
そして目を転じると皮とキモ、これ好きなんですよ。コリコリとして。なんという幸せなんでしょう。

次なるははんぺんの海老寄せ、最初なんだろうと思いましたが、これも素敵なアイデアですね。

八寸がやってきましたよ。八寸の左は精進で右は海のもの、真中に若竹の土佐煮を配しています。
特に感動的だったのが穴子のお寿司、鮨屋でもこんな美味しい穴子寿司はめったに食べられるものじゃないですね。
蛸ももちろん美味しかったけれど、、。

もう十分満足なのに今度は虎フグの唐揚げがやってきました。フグずくしです。
確かにこれでてっちりと雑炊があれば虎フグフルコースですからね。
もうかぶりつくしかありません。箸なんかでちまちまやっている場合じゃないです。
香が良いし、いや、なんと申しましょうか、という心境になりました。
添えられたフキノトウも季節を先取りした丁寧な仕事ぶりで、咲かせてありました。

怒涛の料理はまだまだ続きます。金目鯛の雲丹焼きと米沢牛のステーキ。
素敵過ぎる組み合わせです。米沢牛の柔らかくて美味しいことと言ったら、絶句でした。
そして金目も贅沢にもウニを纏って目もくらむばかりです。

これで完全にTKO状態にさせられているのに最後のとどめを打たれてしまいました。
筍ごはんです。しかも土鍋炊きのものと来ています。
土鍋の蓋をあけて見せていただきました。
フワーンと香る季節の先取り、生きていてよかったと感じる瞬間でした。

これには翌日談があって、朝ほったらかしにしていたカバンからいい香りがすると思いきや、
昨日の夜に頂いた筍ごはんが2パックも入っていました。
すっかり酔っ払って昨日お土産にいただいたことをすっかり忘れていたんですね。
さっそく朝ごはんにいただき、その翌日も美味しく頂きました。

本当に素敵な会に招待してくれた天使ちゃんに感謝です。
またごちそうしてくださいね。(爆)

アッお酒は次のようなものだったらしいです。(完全にカンニング)


・プレミアムモルツ
・貴(特別純米酒)
・橘屋(山廃純米)
・澤の花(純米中取り)
・雪の茅舎(秘伝山廃 純米吟醸)
お酒のラインナップも素敵です。

よく飲みました、二軒目の途中から記憶がありません。

  • 豪華な競演
  • プレミアムモルツ
  • 徳利

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4位

そば茶寮 澤正 (東福寺 / そば、日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥5,000~¥5,999

2012/11訪問 2012/11/15

東山の麓に抱かれてひっそりとたたずむ蕎麦茶寮

北大路魯山人を引くまでもなく、立地、佇まい、設え、器、こうしたものも立派なもてなしの心だとすると、
あらゆるところに行き届いた当店の美意識に、深い感銘を抱いてしまうのは小生だけでしょうか。

東山は今熊野「泉湧寺」にほど近い山荘をほぼそのまま用いているのが今回お邪魔したそば茶寮 澤正です。
玄関には紺色の大きな暖簾がかかっていて、その真中には蕎麦ぼうろの染め抜きが施されていました。
それもそのはず、先先代が蕎麦ぼうろの店を創業し、現三代目の当主がこのそば茶寮を始めるにあたっての
オマージュのようなものなのでしょうか。

この店は以前からお邪魔したくて予約を何度か試みたのですが、
小生のスケジュールとお店の日程が合わず、何度も断念していました。
この度もわずかな出張の合い間に問い合わせたところ、「14時半からでしたら」と滑り込むことができました。

通されたのは小さな和室に設えられた和洋折衷のとても居心地の良い客間でした。
窓の外は風にそよぐ木々の梢がかさこそと音をたてて揺れているのを感じる借景。
窓には品の良い格子状のステンドグラスがまるで象嵌を施したようにかけられていて、
借景に変化を与えています。

和紙を使ったほの明かりの照明と、傍には切り子のカクテルグラスが配され、
ベースにはなんと着物の帯が使われているではないですか。緑の借景とこのコントラスト、うっとりです。

予約時にお願いしていたのはお昼の蕎麦会席コース。写真でご覧いただいた料理がなんと
3800円というリーズナブルな価格でいただけるというのも、一期一会を旨とする京都では破格です。

さらには見事というしかない器の数々も目をたっぷりと楽しませてくれます。
繊細なモノから豪快なモノまで、変化に富んだ料理を見事にサポートするばかりか、
それ自体も存在感を輝かせていました。

食前と食中のお酒として、純米酒を2種、、。
まず最初に供されたのがすっきりとした旨味のあるものを(銘柄は分かりません)。
こちらはカットグラスの片口に注がれてやってきました。馥郁とした香りがたまりませんね。
食前酒としては申し分ありません。

そして料理が運ばれると曲げわっぱの片口に注がれたもう1種の酒が供されます。(銘柄不明)
こちらは料理の邪魔をしない、きっぱりとした辛口。繊細な料理を見事に引き立てる酒でした。

料理はまず八寸から。
安納芋の焼き芋スープ普通は蒸してから裏越しにしてスープで伸ばすところを、
焼き芋にしているそうです。そうして、焼けた皮のところもすりつぶして和風スープで伸ばしているのだとか。
どうりで黒い粒粒が見えていて、香ばしい仕上がりになっています。

蕎麦パンのカナッペそば粉を使って焼き上げたパンの上に餡を載せたもの

ひき肉射込み大根

蕎麦衣の寄せ揚げ

柿 アーモンド ベーコンの白和えこちらの組み合わせの妙が素敵です。もちろんお豆腐の香も、、。

京美人と青梗菜の甘酢京美人という蕪の歯ごたえといい、酢加減といい絶妙です。

畑菜と舞茸のお浸し

蕎麦せんべいの季節装い

京芋まんじゅうの蕎麦餡仕立香のいい蕎麦の餡がたまらなく印象的でした。

更級変わり蕎麦柿の胡麻和え蕎麦の実の中心部分のみを挽いて蕎麦を打ち、胡麻和えにしたもので
 更科蕎麦の繊細な食感と胡麻の風味がたがいに引き立て合っています。

帆立貝柱と根菜とおこげの茸のあんかけオリーブオイルでソテーした帆立貝と根菜にお焦げを載せ、
 いろいろ茸の餡かけを施したもの。熱々で香も素敵です。

二八蕎麦京都かね井のような求道的な蕎麦には比較すべくもないですが、
 力強くてがっしりとした中にしなやかさも感じる美味しい蕎麦です。何より丁寧に醸された出汁を
 使った蕎麦つゆが美味しいです。

蕪の葉とおじゃこの蕎麦ごはんと六甲味噌仕立ての赤だしそして最後は美味しい京都のご飯と
 六甲味噌を使った赤だしで〆ます。

蕎麦の柿餅 蕎麦短冊を添えて

六甲味噌をはじめ塩などの調味料も吟味に吟味を重ねられていることに頭が下がります。
料理が何よりも好きだから試行錯誤と探究ができるのでしょう。
ためしに当店の一番出汁と沖縄の瞬間製法で作られたぬちまーすを合わせたものをご主人に
出していただき試食させていただきましたが、これがあまりに素敵だったので、
ネットで購入することにしました。

素材に対するこだわりは使用している野菜にもおよび、地元山科の神田農園から毎朝届けられる
新鮮野菜を使っているとのこと。農薬も機械にも頼らず、露地栽培で手間暇かけて育てられた野菜は、
素材の良さと美味しさを余すところなく生かされているなという印象を深く受けた次第です。

京都にあって本当に京都らしい、それでいて安心できる価格の素敵な一軒に
心からエールを送りたいと思います。


  • 八寸
  • エントランス 蕎麦ほうろの暖簾
  • ステンドグラスをあしらった窓辺

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5位

シンスケ (湯島、上野広小路、上野御徒町 / 居酒屋、日本酒バー)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2012/11訪問 2014/01/21

凛とした居酒屋風の割烹

2014年1月 再訪
気の置けない仕事仲間4人で新年会を行いました。
なんと全員京都ぶらぶら派。小生が京都にいたときは全員打ち揃って
何度も京都を荒らしに来てくれた仲間です。

なんとなんとそれに加えてこちらの女将さんも、京都通で話が合うこと。
仕事の合間に小生らの席に来て、京都談議に花が咲きます。

湯島にいて京都の話題でもちっきりって、なんか不思議な感じですが、、、。
江戸料理の流れを汲むこちらの料理は、引き算の料理。

ともすれば華美に走り足し算する京料理とは対極で、潔く、見栄を張らない、
しかし食通をうならせる美味しさを際立たせているものです。

昨晩いただいたのは、葱ぬた、ほうれん草の胡麻和え、鶏肝のウスターソース煮、
牡蠣フライ、大間の鮪の山掛け、きつねラクレット、寒ブリの刺身、野菜煮、
〆は鯛茶漬け、ハートランド、本醸造の両関でたっぷり堪能いたしました。


【以前のレビュー】
もうかれこれ10年ぶりになるでしょうか。
以前参加していた居酒屋研究会のメンバーと都内の酒場を徘徊していた時に
うかがった懐かしいところです。

常連客の同僚のお誘いを受け、行って参りました。
昔は1階のカウンターに止まったのですが、今回は予約をしていったので2階席になりました。
ミシュランを評価するかしないかは別として、酒場と言えどさすがに凛とした空気が支配していて、
矜持の高さが窺い知れます。

料理の写真は不可とのことで゛、撮影はビールまで、、、。
常連の同僚がいたため女将が席まで挨拶に来てくれました。
聞くところによると、京都の食堂おがわの大ファンで、
なんでも食堂おがわの予約の取れ次第に合わせて京都訪問をされているのだとか。

スタイルは違えどお店どおし共通点があって、共感しあえるところがあるのでしょうか。
そういえばこの店の凛とした空気感は大阪の居酒屋ながほりにも通じるところがあります。

また女将が最新号の和楽に特集された記事を見せてくれて、自慢げだったのが印象的でした。

さてと、まずはビールで乾杯。このグラスが素敵でした。こういうのが家にあればいいのに、、。
頂いたものをアットランダムに述べると、

しめ鯖、ネギぬた、タコと里芋の柔らか煮、豆腐の卵寄せ鍋、芝エビのしんじょ揚げ、寒ブリのお刺身
銀杏、ホウレンソウの黒胡麻和え、丸ごと椎茸のマリネ、そしてなんとメンチカツ。

お酒は1種類のみ。両関の純米と本醸造。これを冷、ぬる燗、熱燗と交互でいただきました。

料理はすべて上品な味付けで、もはや居酒屋というより、割烹や料亭の味と言っていいでしょう。
特に感心したのが丸ごと椎茸のマリネ。イタリア風なのに完璧に和風でした。

それからメンチカツ、これなど本当にみんな黙ってしまうほどおいしかったです。

最後の〆はソーメン、これがいいですね。やっぱり日本の料理はつくづくいいなあと、
改めて再認識させられた次第です。またいつか季節を代えて伺いたい素敵な居酒屋さんでした。

季節を変えて伺いました。2013/02/05

今回も気の合う同僚とご一緒させていただきました。

今回ちょっと残念だったのは隣の席の常連さんでしょうか。
完全に酔っ払っていて、大声を張り上げてしゃべっているのでこちらの席の会話が寸断されたことです。
最後は店の人が、追加のお酒をやんわりと断っておられたので、ホッとしましたが、、。

今回もハートランドと両関純米辛口のぬる燗をいただきながら美味しい料理を堪能しました。

ツブガイのぬた、槍烏賊の姿煮、鶏肝のウスターソース煮、さつま揚げ、メンチカツなど

中でも驚いたのが鶏肝のウスターソース煮、想像以上の美味しさで唸ってしまいました。
さつま揚げも海老しんじょの中にプリプリの海老が丸まま入っているし、一味違います。
メンチカツは玉ねぎたっぷりでジューシーで美味しい。

本当にこちらの料理の美味さには脱帽させられます。

  • シンスケ 生ビール
  • シンスケ外観
  • シンスケ メニュー

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6位

京都和久傳 (京都、九条、東寺 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2012/12訪問 2012/12/27

京都駅の和久傳は「こんなのありですか」の連続です

数年前、室町和久傳で美味しいお料理をいただいたことがあって
とても素敵な印象が残っていました。

今回クリスマス前の休暇に幼馴染の従妹とご飯を食べようということに
なったのですが、なじみの店も含めてなかなか予約が取れません。
まさかここもだめだろうなと予約の電話を入れてみると、大丈夫でした。
エアポケットのように空いていたんでしょうね。
ただし「どちらの席でもよろしければ」という条件付きでしたが、、。
窓辺の席は京都の街が一望できる特等席ですからね。

小生たちの席はオープンキッチンのカウンター。
思ったより多くの料理人さんたちが自分の持ち場できびきびと働いています。
こういう席、実は大好きなんです。だからカウンター割烹が好きなんです。

まずは生ビールをお願いして乾杯をしようとしたら、紫蘇の香煎がやってきました。
食事の前に口の中をさっぱりして整えるようにするんでしょうね。
食前酒の代わりですかね。この後のビールももちろん美味しかったですよ。

お料理はまずは穴子の焼き霜わさび鬼降ろし添え。
焼き霜は鱧が好きですが、穴子もなかなかいいですね。
ここでは鬼降ろしとわさび醤油でいただきます。
白身の穴子の美味しさと香りが最大限に生かされる調理法ですね。

もうビールなんて飲んでいる場合ではないので、地酒のメニューを見せていただき、
京都伏見は藤岡酒造の美味しい純米酒「蒼空」を頂こうとしたのですが、
濁りとのことで断念し、丹後市木下酒造の玉川をいただきました。
清涼感のある純米吟醸酒です。

次なる料理は何とハタハタの天麩羅です。珍しいですね。
雄のハタハタは淡白すぎて焼くとともすればぼそぼそとしますが、
天麩羅にするとコクが乗っておいしいですね。
江戸前のハゼ天麩羅のようですね。

今度は趣向を変えて金時芋の白和えがやってきました。
隠し味に乾燥した無花果が和えられています。
こういう意外性のある組み合わせで味を調えるセンス、素敵です。
お豆腐の感触に粒粒の無花果のプチプチした種の食感が加わって
面白味も増しています。

食の驚きはこれだけではありませんでした。
なんとお正月を先取りして、お雑煮が出てきました。
しかも単なるお雑煮ではなくて、その中にはカラスミが入っていたんです。
こんなのありですか。
京都のお雑煮ですからもちろん白味噌です。
しかしお餅は焼き目を付けてあります。
出汁がしっかりしているので、甘い白みそもそれほどべたべたせず
その上にカラスミのコクと塩味がおろし柚子の皮の香りと相まって
「こんなお雑煮食べたことないよーー」となっています。

もう少しお酒が飲みたいと思って、お勧めの和久傳謹製の竹をお願いしました。
こちらは青竹筒に入って供されます。お猪口ももちろん青竹。
辛口の美味しい酒ですね。

次なるは穴子の塩焼き、穴子の白焼きは知っているけれど
塩焼きは初めてです。しっとりと柔らかくてさっぱりとしていておいしいです。
付け合せの大根おろしと青菜でいただくとさらに旨さが増します。

そしてお料理の最後は蕪蒸しでした。いろいろなものを
摩り下ろした蕪と出汁に包んで蒸し上げた京料理の定番です。
寒い季節にはこれはたまらなく体を温めてくれます。
通常は蒸し碗で蒸す料理ですが、こちらはきれいな漆器で供されました。

〆のご飯はタイの黒酢寿司か蟹雑炊かもう一つの中から選ぶことができます。
小生たちは蟹雑炊をお願いしました。蟹肉もたっぷりです。
ここでもお出汁が美味しくて、さすが和久傳の味ですね。

デザートは洋ナシと蓮根の澱粉を使ったお菓子です。
甘みが抑えてあり、食感はむっちりとして小生にもいただけました。

そして最後のサプライズは目の前でお抹茶を立てていただいたこと。
これには本当に驚きました。客に楽しんでいただこうというプロ根性を
見せていただいたような気がします。


  • 紫蘇の香煎
  • 生ビール
  • 穴子の焼き霜 わさび鬼おろし添え

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7位

おんがね (赤坂、溜池山王、赤坂見附 / 韓国料理、居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2012/12訪問 2012/12/27

スタイリッシュで美味しい韓国料理を召し上がれ

2012年12月再訪

久しぶりにおんがねの美味しい韓国料理が食べたくなって再訪しました。
韓国料理というと、プルコギにしても、サムゲタンにしても、チゲにしても、
サムギョプサルにしても、タンマッカリにしても、何故か見目麗しいものはないですね。
ごちゃごちゃとしていて、、。

しかしここおんがねの料理ときたら、写真でも分かる通り
イタリアンかフレンチかと見まがうほどの美しい韓国料理に出会えます。

お店からしてここは本当に韓国料理店なのかと目を凝らしてしまうほどスタイリッシュです。
金オーナーをはじめとしてスタッフの女性陣も美人揃いだし。

さて、この日いただいたのは、、

まずはビールで乾杯を。突出しに出てくる定番の皮つきジャガイモの甘露煮
これを食べたくてこの店に通っている人もいるくらいやみつきになる美味しさです。

もうひとつ突出しがありました。なんとリンゴのキムチです。
キムチといっても皮をむいたリンゴに特製のタレをかけただけのものです。
料理というものは面白いですね。むいただけのリンゴにひと手間加えるだけで
別の料理に変身するんですから、、。
これが美味しくて美味しくてお代わりしたいくらいでした。

お野菜はおんがねサラダをお願いしました。ドレッシングのレシピを聞きたいほど
さっぱりしてフレッシュ野菜本来の味を引き立てていました。
ともすればドレッシングの味で野菜を食べさせるという本末転倒なサラダもある中で
主張しないのに野菜を美味しくするドレッシングの魔術には唸ってしまいましたよ。
隣の席で食べていた葱のサラダも美味しそうでした。今度はそれを食べたい。

ビールは卒業してこの日は白ワインをいただきました。
ロバート・モンダヴィ ツインオークス シャルドネ。気品が高く、スキッとした味わいです。
フレッシュな酸味と、柑橘系の果実香、かすかなオークのフレーバーも香る
とてもお値打ちなワインです。

このツインオークスに合わせたのが筍のナムル牡蠣のジョン
筍をナムルにしてしまうなんてなんと素敵なんでしょうか。シャキッとした歯ごたえと
オイルの滑らかさが相まって格別の美味しさが口の中に広がります。

ジョンは韓国版ピカタです。通常は家庭料理風に卵をたっぷりと付けて
刻みネギなどと一緒に絡めてフライパンで炒め焼きすることが多いのですが、
さすがおんがねのものはシンプルな美しい仕上がりになっています。
牡蠣の風味が生きていて、ツィンオークスによく合います。

そして、これからがおんがねのハイライトです。
蒸し豚がやってきました。きれいに並べられた蒸した三枚肉のスライスと
真中には唐辛子のキムチ、薬味にはアミの塩辛と唐辛子味噌、
そして丸ごとキャベツを1/4にカットしたものをそのまま蒸しあげたものが
一つの皿に乗ってやってきました。
蒸し豚はトロトロでアミの塩辛や唐辛子味噌を付けていただきます。
これが美味しいのなんのって、、。
キムチはそのまま食べても良し、蒸したキャベツの葉っぱにはさんで食べても良し、
韓国料理はお肉もたくさん食べるけれど、野菜もたっぷり摂るのでヘルシーです。

そして最後は特上の牛カルビ焼き、付け焼きにされて供されます。
これがジューシーで香ばしくて美味いんですね。
数ある赤坂のコリアンレストランの中でも、おんがねはダントツに人気があるのは分かりますね。

【以前のレビュー】
久しぶりに赤坂の韓国料理店 おんがねに顔を出してきました。
この店のオーナーシェフは釜山出身の金順子さんでいつもおいしい
韓国の家庭料理を作ってくれます。

おんがねは料理の美味さもさることながら、
ママの気風のよさにも感心させられたことがありました。
最初にこの店に行ったとき、先客として来ていた韓国サッカー協会役員が
酔いに任せて、我々日本人客に対して憎悪をあらわにし、
誰彼となく悪態をついていたのをびしっとたしなめてくれたことがありました。
その後、平然と何事もなかったように暖かく接客してくれたことを今でも忘れられません。

いわゆる焼肉中心の料理ではなく、オモニの自慢のおかずが中心で、
野菜も魚も肉もそれぞれひと手間もふた手間も加えられていて、
どれもうなってしまうおいしさで、ついつい酒も進んでしまいます。

美味しいキムチ、新ジャガの飴煮、チヂミなど、素朴ながら素材の味を生かした料理が堪能できます。
しかも盛り付けがきれいで思わず目が釘付けになってしまうほどです。
これってフランス料理かと見まごうものもあります。
料理の美味しさについついお酒も進んでしまい、
ビールに始まり、赤ワイン、マッコリとちゃんぽんしてしまい、
最後はのどが渇いたからとビールに戻ってしまうという有様です。

下記URLにて金順子シェフの著書が見られます
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-url/index=books-jp&field-author=%E9%A0%86%E5%AD%90%2C%20%E9%87%91/249-5674625-7821119

  • 生ビール.JPG
  • 皮つきジャガイモの甘露煮.JPG
  • おんがねサラダ.JPG

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8位

炭火とワイン okibi 燠火 (北大路、北山、鞍馬口 / 肉料理、イタリアン、ビストロ)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2012/02訪問 2012/03/03

炭火で焼くと肉も野菜も美味しい

2年ほど前からブックマークしていた店です。
今回京都に帰ったのを機に、幼馴染の従姉妹が予約を入れてくれていました。
北山通り新大宮を少し上がったひっそりとした住宅街の中に佇む店です。
真っ暗な街路にそこだけポットと明かりがともって、幻想的です。

まずは再会を祝してハートランドで乾杯を、、。
ハートランド美味しいビールですね。
テーブルに置いてあるグリッシーニをつまみに頼んだ料理が出てくるのを待ちました。
チャコールグリルの店だけあって炭のいい香りが店内に充満しています。

まず出てきたのは蚕豆、豆の皮ごと焼いているので内部は蒸し焼き状態です。
租塩を少しつけていただきます。美味しい。炭っていい香り調味料ですね。
茹でるよりずっと素敵です。

次なるはポークリエットとバケットのセット。バケットも炭火で炙ってありました。
これにたっぷりのポークリエットをつけていただきます。香りがいい。

こうなったら前座のビールには早々に退散いただいて、ワイン選びです。
いただいたのはBourgogne Passetoutgrain '08、ミディアムボディの辛口ブルゴーニュです。
軽快な味わいの中に熟した果実の風味を感じさせる気品のあるワインです。
特に決め細やかなタンニンと酸とミネラルのバランスが素敵です。
オヤオヤ、ワイングラスには足が付いていません。ちょっとびっくり。

料理は少しわき道へ。なんと御薗橋のお豆腐やさん 崎出屋の絹揚げ豆腐の炭火焼きです。
絹揚げを炭火で焼くと香ばしくって、たまらない旨さです。
こういう変り種も炭にかかると魔法のように美味しくなるから不思議です。

そして蕪と蓮根のグリル、蕪の表面がパリッとして中はほんわかしっとり。
まるでお芋のようです。そして蓮根はサクサクで香が良いです。たまりませんねえ。

そしてメインの地鶏のグリル。美味しいおいしいを連発していたのに、
これには無言になってしまいました。皮はパリッと身はジューシー。
皮が苦手な従姉妹もこれには御満悦で、いつもは外すのにこの日は皮ごと食べていました。

まだワインが残っていたし、料理の余韻を楽しもうとお願いしたのが、チーズと乾燥果実のセット。
白カビタイプ、青かびタイプ、ウオッシュタイプ、ハードタイプ、そして乾燥無花果、枝つき干し葡萄
という豪華なラインナップです。

ワインの香に酔い、炭の香に酔った、素敵なディナーでした。

  • 外観JPG.jpg
  • 看板.JPG
  • ハートランド.JPG

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9位

ソラシオ (汐留、築地市場、新橋 / フレンチ、ワインバー、ダイニングバー)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2012/08訪問 2012/11/08

光のページェントにようこそ

電通本社ビル カレッタ汐留の最上階にあるスカイレストラン。
ここからの夜景は本当に満天の星屑をばらまいたようなうっとりとした眺め。
キラキラが大好きな乙女チック女子のみならず、オジサンの心もときめいてしまうほど。

右は湾岸線を行きかうクルマのヘッドライトの明かり、レインボウブリッジの雄大なアーチ、
お台場の煌めき、その向こうには真新しい東京ゲートブリッジが鮮やかなエメラルドブルーの
煌めきを纏って輝いています。そしてそのさらに奥には羽田に着陸する飛行機の
点滅があらゆる方角から舞い降りていて、ちょうど見上げるほどの満月と交錯する様は、
まさにゆっくりと飛び交う蛍のようです。

手前に転じると晴海のトリトンタワーや勝鬨橋辺りから聖路加のタワーにまで広がる
光のさんざめきがあふれ、黒い帯のような隅田川を行き交う屋形船や観光船の
色とりどりのイルミネーション。ここは地上200メートル、まさに天上の光の楽園です。

この日のアニバーサリーに備えて、特別に窓際の席を用意してくれていました。
食前酒にお願いしたのはスパークリングワインのフェラーリ
シャンペンゴールドの泡越しにのぞむ夜景はさらに幻想的で、これから始まる饗宴
のムードをいやがうえにも盛り上げてくれます。

料理はディナーコースをお願いしました。

■アミューズ
天使の海老のタルタル
殻ごと叩いてありますが濃厚な味わい深さが印象的でした。
バルサミコ酢をからめると、マイルドさが増してうま味が引き立ちますし、ディルの香も
海老の風味を引き立てます。

■前菜
白焼きしたうなぎの軽いスモークと四川きゅうり仁淀川山椒風味
パリパリに焼かれた鰻とそれを取り巻く香のいい野菜たち、ピールされたキュウリの
囲いの中には醤油とコンソメ仕立てのジュレソース、そして強烈な香りの仁淀川山椒。
和風をフレンチ仕立てにした秀逸な前菜でした。泡立つのソースも素敵でしたよ。

■スープ
白いんげん豆の冷たいクリームスープ
白いんげん豆のふくよかな香りを閉じ込めた清涼なスープ。じっくりと味わいたい
素敵な夏の味わいでした。

■メインディッシュ
カニの風味のムースをはさんだ石ダイのポワレ 青さのりソース
パリッと仕上げられた石ダイと味わい深いカニ風味のムースとのコラボ。
それらを盛りたてる青さのりのソース、こういう組み合わせの妙はさすがフレンチです。

■ワイン
カリフォルニアのリースリング
ちょっぴり甘めだけれど魚料理を引き立てる香のいいものでした。

■パン
自家製天然酵母のパン2種とメゾンカイザーのパン
メゾンカイザーも美味しかったけれど、自家製パンが良かったですね。
特にミニ・バケット風の全粒粉を使用したパンがお代わりしたかったほどです。

■特製 コラーゲン味噌茶漬け
八丁味噌を塗ってパリパリのお焦げ状にしたご飯の上に特製のスープを回しかけていただく
お茶漬けです。トッピングには蒸しアワビと周囲にコラーゲンをあしらっています。
見た目も可愛いですね。

■デザート
ひと皿目はベリーとナッツをあしらったアバンデセール
ふた皿目は筒状にした薄いチョコレートの輪の中にバナナ味の泡を添えて、
下にはムース状のクリームが隠れています。
周囲には木イチゴなどの色々なフルーツが散りばめられています。

コーヒーには焼き菓子が添えられていました。

  • スパークリングワイン「フェラーリ」越しに汐留の夜景を一望.JPG
  • アミューズ 天使の海老のタルタル.JPG
  • 自家製パン.JPG

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10位

中国旬菜 茶馬燕 (藤沢、石上 / 中華料理、汁なし担々麺)

1回

  • 夜の点数: 3.8

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2012/12訪問 2012/12/06

陳年10年モノの紹興酒と美味しい四川料理の宴

鎌倉散策に前乗りしたのが藤沢。事前に食べログで検索して見つけたのがこの店でした。
なかなかの高得点、宿舎からも近いししめしめ。チェックインして部屋にも入らず向かいました。
路地裏のビルの6階、なかなか見つけにくいシチュエーションですね。

まずはプレミアムモルツで乾杯と幸先良いスタートを切る予定だったのですが、
アレレ!!?? テーブルに運ばれた時点で泡が半分、液体が半分という有様。
これにはさすがに小生もムッとして、注ぎ足しを命じました。

これで高得点なの!!?? と先行きを案じましたが料理で挽回してくれたので良しとしましょう。

まずは前菜の盛り合わせ、大きな皿に6種の小鉢のコンビネーションが載っています。

中央に四川よだれ鶏、これは名前のとおり涎が出るほど美味しいです。ピリ辛でいいですね。
その周りに蛸の冷菜、牛タンの生姜ソース、白花豆の薬膳蜜煮、漬物、銀杏の塩山椒風味が配されています。
中でも牛タンと蛸が美味しかったですね。

ここらで紹興酒もいただこうという事になって、ボトルをお願いしようとしたら何と陳年10年ものでした。
さすがにマイルドで香りも良くて美味しいですね。何しろ4000円という高級ワイン並みの価格でしたから。

前菜の次はフカヒレスープ。とろみの付いたスープは深い味わいをたたえて実に滋味あふれるものでした。

茄子の香味唐辛子炒めは表面はパリッとしているのに内側はホンワリフレッシュでまるで水茄子みたい。
味付けもあっさりとしていて、この日一番感心した料理です。

クリスピー穴子の四川甘辛仕立て。パリパリに揚げられた穴子を大学芋みたいに甘辛いソースで絡めて
白胡麻をまぶしてあります。これはご飯が欲しくなります。アクセントにカシューナッツの砂糖まぶしが
配されていますが、こちらは甘すぎてギブアップでした。

幻の太湖豚の黒酢酢豚。こちらは幻といっても中国では高級豚として普通に出回っているものですが、
パリッと揚げられて旨味を閉じ込めた豚肉を黒酢の甘酢で絡めただけのシンプルなものです。
ピーマンや玉ねぎなど余計なモノは一切なし。これは美味しかったですね。

そしてひと段落の口直しがやってきました。
まるで蓼酢のような色をしたものがショットグラスで供されます。
飲んでみるとちょっと甘めの青汁カクテルみたいな味がします。う~ん、微妙。確かに口直しにはなるが、、。

この後に帆立の魚香炒めがやってきました。この料理はさっぱりしていて最後のご飯の前の料理としては
なかなか考えられています。

そしてご飯は陳麻婆豆腐、強烈な麻辣の刺激が口全体に広がり、やがて全身の毛穴が全開になって
汗が噴き出してきます。凄いデトックス効果を発揮してくれました。
しかしこの寒さで外に出ると、まるで湯冷めしたみたいにならないか心配になります。
ご飯は、コシヒカリ鍋炊きだそうです。美味しいご飯とヒーヒー言わせてくれる麻婆豆腐の組み合わせ
は最高ですね。

デザートは杏仁豆腐とマンゴプリン、どちらも辞退いたしました。

ちなみにこの店の名前になっている茶馬とは茶馬古道のことで、南西のシルクロードと呼ばれるもので
雲南や四川を発し、チベットを超える交易路のことです。これは友人の中国人カメラマン、
馮学敏氏から教わったものです。この交易路を飛び交う燕という意味でしょうか。

詳しくはこちらのリンクをどうぞ。

http://www.k2.dion.ne.jp/~bako/ChaMaKodo.html

  • プレミアムモルツJPG.jpg
  • コースのメニュー.JPG
  • 前菜盛り合わせ.JPG

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