初夏らしい行楽日和となったGW
普段家事やパートで忙しい妻、GWくらいはゆっくりと過ごさせてあげたい。以前から鑑賞希望を口にしていた映画「
世界の果ての通学路」を観るために銀座シネスイッチへと出掛けてみる。
50を過ぎてから”夫婦50割引”の適用対象になり、学生時代に好きだった映画鑑賞が復活したのだ。「世界の果ての通学路」は、道なき道を何時間も掛けて通学する世界の子供たちを追ったドキュメンタリー映画である。
2013年にフランスで公開されると、全土で異例ともいえる200館で上映され述べ130万人を超える大ヒットを記録するとともに社会現象にまでなった。
そして遂には、フランスにおけるアカデミー賞ともいえる”セザール賞”最優秀ドキュメンタリー賞を受賞したのだった。映画はアフリカ・ケニアの幼い兄弟の物語からはじまる。
日本をはじめ、先進国では教育を受けるのは義務であり権利とされている。学校は徒歩、もしくはスクールバスや公共交通機関で通える範囲に設定されているが、この映画に登場する4組の子供たちの教育環境はその常識を覆すほどの環境にある。
山奥の秘境や人口密度の低い草原の暮らす彼らは、通学するために何キロもの道のりを自身の足で歩くしかないのである。
野生の像やキリンが生息するサバンナを駆け抜けるケニアのジャクソン君とサロメちゃん、山羊飼いの仕事を終えてから、相場で学校に向うアルゼンチンのカルロス君とミカイラちゃん。
女性には教育は不要とする古いしきたりが残る村から寄宿舎に通うモロッコのゼヒラちゃん、生まれつき足が不自由で、弟たちに手製の車椅子を押してもらい投稿するインドのサミュエル君。
4人にとっては登校することが、まさに命を懸けた闘いなのだ。彼らが何故そこまでして学校に通うのか理由がある。
その理由とは「夢をかなえたいから」一方で現代の日本では、自身の意思による不登校が12万人を超えるという。
逆に世界に目を移せば、学校に通いたくても通うことが出来ない子供たちが600万人を超え、何と全人口の6人に1人が読み書きができないのだそうだ。不登校が一概に本人に問題がある訳では決してないが、
この映画を観て恵まれた環境の中で教育を義務として受けることが出来る日本の子供たち、そして、その環境時において教育自体を疎かにしてきた自分の行動を考えさせられた映画であった。世界の果ての通学路からは、希望に満ちた地球の未来が見えてくる!娯楽映画もいいが、たまにはこんな映画を観てみることもおすすめする。