バムセ&マイケルさんが投稿した浜町藪そば(東京/浜町)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

おいしいものを求めて、あっちへ行ったりこっちへ来たり!

メッセージを送る

バムセ&マイケル (男性・東京都) 認証済

この口コミは、バムセ&マイケルさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

掲載保留浜町藪そば浜町、人形町、水天宮前/そば、うどん、天丼

1

  • 昼の点数:3.7

      • 料理・味 3.7
      • |サービス 3.5
      • |雰囲気 3.5
      • |CP 3.0
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2016/01 訪問

  • 昼の点数:3.7

    • [ 料理・味3.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP3.0
    • | 酒・ドリンク4.0

素晴らしき”蕎麦前”の世界!昔の花街で池波正太郎も手繰った「ゆず切り」を愉しむ

【人形町街歩きRve】
 恒例の”蕎麦前”目当ての週末街歩き。

門前仲町から清澄庭園に抜け水天宮方面へそぞろ歩く。ポカポカと温かさを感じる街の日向を、江戸三大蕎麦のひとつ藪系の本家「かんだやぶそば」から暖簾分けをした老舗『浜町 藪そば』を目指す。

 ご存知の様に「三大藪系蕎麦」といえば「かんだやぶそば」「並木藪蕎麦」「池之端藪蕎麦」(現在休業中)だが、その「三大藪蕎麦」の次に控えしは、本家「かんだやぶそば」から暖簾分けされた「上野藪蕎麦」と『浜町 藪蕎麦』であろう。
店の歴史は古く「かんだやぶそば」の初代を支えた職人が暖簾分けされた店である。他の職人にも暖簾を分け与えたが、今に続くのは此処と「上野藪蕎麦」だけ。そんな中『浜町薮蕎麦』は当時花街への出前で繁盛し、芸者など粋な姐さん達で賑わっていたらしい。今では明治座が近い事もあり、歌舞伎役者や俳優たちにも常連が少なくない。

 また、食通で知られた池波正太郎もこの店を愛し…
彼曰く、
  「明治座で自分の芝居を上演するときには、
         『さあ、浜町の藪へ行けるぞ』と、それが一つの楽しみになる」 

                          
 と、芝居よりも浜町の藪で”蕎麦前”をやり、〆で「ゆず切り」を手繰るのを愉しみにしていたそうだ。
                                  『東京のうまいもの』より
■当日に注文した料理
 *お通し「おかき」
 *板わさ
 *天抜き
 *ゆず切りそば
■当日に注文した飲物
 *瓶ビール「麒麟一番搾り」中瓶
 *菊正宗 燗酒
「兵庫県神戸市東灘区:菊正宗酒造
____________〆て¥4,550.- 也 老舗価格?

 最近、様々な店で「蕎麦前」を愉しんでいるが、此処の品書きは至ってシンプル。
「蕎麦前」のつまみは、板わさ、焼きのり、月みいも、天ぷら、鴨抜き、天抜き、親子煮の7種類。おそらく創業当時から守り続けている、謂わば「正統派の江戸前蕎麦前」と云った所だろうか。
しかし、そのひと品ひと品には老舗ならではのこだわりを感じざるを得ない。厚めに切られた「板わさ」、蒲鉾の弾力が丁度よい頃合いの厚みとはまさにこの厚さだと思われる程よさ。勿論、香り豊かな本生山葵が添えられる。

「天抜き」も蕎麦に造詣が深い方の口コミ通りに、他店(本店も含む)とは少し異なるが、しっかりとした衣が汁に解けることなく、最後まで酒の肴としての役割を守っている。
三つ葉の歯触りと柚子の香りが「天抜き」という料理に単なるアクセントではなく、しっかりと存在感を示している。

 〆はこの時季の風物詩「ゆず切り」を愉しもう。
せいろが置かれ仄かな柚子の香りが蕎麦から漂う。花番さんが「当店の”ゆず切り”を食すのは初めてですか?」と聞いてくる。曰く、まずは何も付けずに柚子の香りを愉しんで貰いたいとのこと。確かに「藪系」の辛めの汁をどっぷりと付けようものなら、香りも何もあったものではない。
早速、ご高説のとおりに蕎麦を手繰る。柚子の香りが口から鼻腔に抜け、この時季ならではの爽やかな香りを堪能する。

 猪口に入った汁を含む。辛い!佳い辛さだ。流石に江戸で一番辛いといわれる「藪系」の伝統をしっかりと守った汁。この辛さは心地佳し。
蕎麦の1/5ほどを浸し、ズズッ!と手繰る。喉越しも悪くない。
蕎麦の香り、柚子の香りが最初に来て、後から辛めの汁が全体を包み込む。これぞ伝統「江戸三大蕎麦」の「藪系」の蕎麦である。

素晴らしき”蕎麦前”の世界!昔の花街で池波正太郎も手繰った「ゆず切り」を愉しむ。
ある書によれば、池波正太郎は此処「浜町藪そば」は元より「神田まつや」「並木藪蕎麦」が特にお気に入りだったそうだ。
「のまぬくらいなら、蕎麦やへは入らぬ」が信条の彼は、芝居の稽古後だと店が終わってしまうため、稽古場へ行きがけに、酒と蕎麦で軽く腹ごしらえをしていったそうだ。その気持ちは私も全くの同感である。

  • 江戸三大蕎麦のひとつ「藪系」の老舗「浜町藪そば」

  • 紫紺の暖簾が落ち着き感を表しています

  • 近代的なビル1Fの店舗に、伝統を感じる「やぶ」の看板

  • 店頭の立提灯

  • 冬の風物詩「ゆず切り始めました」の案内に惹かれて…

  • お通し「おかき」

  • 江戸前の正統派蕎麦前①「板わさ」

  • 分厚く切られた蒲鉾に、生山葵が付く

  • 江戸前の正統派蕎麦前②「天抜き」

  • 大きな車海老2尾、蒲鉾、三つ葉、柚子

  • しっかりとした衣で、汁に崩れることがないのは流石

  • 汁の底から蒲鉾が登場

  • ゆず切り蕎麦

  • 冬の変り蕎麦といえば「ゆず切り」

  • 「ゆとう」にも風格が感じられる

  • ビールの銘柄が選べます

  • 日本酒「燗酒」

  • 粋なお猪口

  • テーブル席が配置された店内

  • 「藪睦会」の額が飾ってある店内

  • 「藪睦会」の横には「木鉢会」の額が…

  • 店内お品書き「そば/季節もの/ご飯もの」

  • 店内お品書き「お通し/お飲物/お土産」

  • 店舗近くに「弁慶像」が…明治座も近い

2016/01/18 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ