レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2011/10訪問 2011/11/11
【2011/10/27】 茶寮 宝泉
私の中で「茶寮 宝泉」の評価が“最高”であることには違いありませんが、10月下旬の快晴の朝の天候と、すこし肌寒い気温、澄んだ空気および開店直後にお邪魔したため「茶寮 宝泉」を一人の客として独占できたことも大きく総合評価に影響しています。数ある部屋の中で日本庭園が一番美しく見える部屋で、一番よい席に座ることができました。
「茶寮 宝泉」は京都の甘処のお店の中では新しいお店にあたります。京都ではこのような茶寮のお店は「一保堂 嘉木」のようにお茶を売るお店がお店を出されている場合と、「茶寮 宝泉」のように和菓子屋さんがお店を出されている場合の二系統の場合があります。(それ以外は認めません)「茶寮 宝泉」は私の中ではその両方での一番好きなお店の一つであります。「宝泉堂」は今年の5月にもう一つのお店を下賀茂の糺(ただす)の森に「さるや」と言う名前の店を開店されましたが、天候、時間などを考えて今回は「茶寮 宝泉」を訪れることにしました。
まだ開店されてから10年も満たないのではないかと思います。かつて有名な製薬会社の会長さんの別邸を「宝泉」が譲り受けてから、僅かながら私邸をお店用に手を入れられたとお店の方はおっしゃっていらっしゃいましたが、築100年を越える建物と広いお庭に至るまで、隅々まで綺麗に手を入れられた事は伺うとよく解ります。
お抹茶セット “雁来紅” お薄茶
必ず頂く“わらび餅”は手作りであるために注文してから15分ほど時間が掛かります。その間に生菓子とお薄茶を頂くことにしています。生菓子はサンプルを持ってきて頂け、説明して頂いた後に選ぶようになります。6種類の生菓子はすべてが秋の季節のものであることは言うまでもありません。できることでしたら種類を食べてみたいのですが、白あんの“雁来紅”を選びました。
生菓子はごくごく控えめな甘さで美味しいものです。お薄茶も完璧でした。見事に点てられています。
“雁来紅”とお薄茶を頂いて、少し時間を於いて“わらび餅”が運ばれてきました。
わらび餅
少しの甘味以外は全く混ざりものを入れずに作られる“わらび餅”です。その色がそれを表しています。全く濁りのない少し黒い緑色です。他のお店ではありえない色合いです。蜜が添えられてきますが、最初はそれを使わずに頂きます。いつもながら驚くほど喉越しが良いものです。何とも言えない上品で淡い甘さが感ぜられます。敢えて蜜を掛ける必要はないように思われます。
お邪魔してから約一時間ほど、私がいる部屋には他のお客さんは一切入って来ませんでした。隣りの部屋には一組のお客さんが見えていたようです。京都の洛北の住宅街の一角なのに、一つの音以外は静寂が支配しています。その一つの音は“トントン トントン”という餡を煉る音だそうです。「お喧しゅうて」と謝まわれましたが、全然気になるような音ではありませんでした。
「茶寮 宝泉」は今では京都のスイーツのお店ではトップクラスの人気があるお店になっているそうです。普段、人が多く見えるそうですが、私は本当にラッキーだったようです。
2位
1回
2011/11訪問 2015/01/03
【2011/11/10 もう何度目かの再訪】 逗子 おかむら
10月の初めに今年の新そばの時期を聞いた所、すべてが揃うのは10月下旬になるとのお話でした。その時は10月下旬まで待とうと思っていたのですが、訪れるのが遅くなり11月になってしました。もうすべてのブレンドのそば粉は新そばになっているそうです。
ここ数日かなり寒い日が続きます。“ざる”だけでは体が冷えるなと思っていました。まずは“鴨せいろ”か“天ざる”か迷いましたが“天ざる”にしました。
天ざる 1,600円
以前と同様に天つゆとそばつゆを分けて提供されます。こうすることでそばつゆに油が入らず、蕎麦の風味を味わえるのです。天ぷらの具は、海老2本、ししとう、舞茸、なす、サツマイモです(だったかなぁ?)。揚げたての熱い内にほとんどを塩で食べます。海老1本とサツマイモは大根おろしを入れた天つゆで。
さて新蕎麦です。そばつゆを付けずにそのままで食べて見ます。きりりと角が立った清冽なそばです。いつもより多少固めでしょうか。そばの香りがします。さっさと食べ進みます。天ぷらも蕎麦もすぐになくなる勢いです。美味しいものを頂くと食べる速度が速くなるのです。見ていられた奥様が多少ビックリされて、多少慌ててそばつゆを持って来てくれました。
いつものように白濁したそば湯をたっぷりとそばつゆの器に入れて飲み干します。そばの香りが強くします
さて次です。今度は温かいそばを頂きたいのです。
お隣のお客さんが“きざみそば”を注文していました。“きざみ”はまだ「おかむら」では頂いた事がありません。奥様に“きざみそば”を注文すると、そばの種類は“田舎そば”に決めて貰いました。ちょうど私もきざみには“田舎そば”の方か会うかなと考えていた所だったので、そのようにお願い致しました。
きざみそば(田舎そば) 1,100円
たくさんのきざみに浅葱の刻んだものが振られています。京都ですと浅葱ではなく“九条ねぎ”を斜め切りにしたものという事になる所です。木の蓮華の下に辛み大根のおろしたものが隠されていました。
時計は14:30頃になっています。奥様が暖簾を取り込み、部屋の中に掛けています。今日の昼の営業はこれでお仕舞で私は最後の客という事になります。
後じまいをされたご主人と奥様と少しの間会話をしました。そば粉の事。暁庵の事。さらに高橋名人に関する貴重な情報を頂きました。一度「蕎麦打ちの体験教室」に参加してみたいと思っています。
寒い11月の夕方。“きざみ”のおかげで体は温かくなりましたので、これから帰途に着きます。
【2009/10/19】 きょうは新逗子からタクシーで。
久しぶりにおかむらに行きました。
月曜の昼過ぎと言うのにも係わらずお客さんが多くいらっしゃいました。
今日は何を頼もうかと考えてのですが、結局いつもの天ざるを一枚。
ここの天ぷらは非常に上品で、天つゆが入った器と、塩さらが、「そばつゆ」の器とは別になっています。
天ぷらを「そばつゆ」で食べるのは、後のそばが油臭くなってあまりすきではありません。
その点、ここは繊細な心使いがされていて気にいっています。
そば湯が大変おいしい。濃度も丁度よく、あまくて、渋みなど微塵もありません。
理由は押して知るべしですね。
次回は鴨を食べに行きます。
3位
1回
2012/08訪問 2012/09/09
【2012/08/31 再々訪】 一保堂茶舗 喫茶室 嘉木
「末廣」でお寿司を食べた後、お向かい「一保堂茶舗 喫茶室 嘉木」に食後のお茶に行く事にしました。一保堂は夏用の白い暖簾がキリッとしていて建物の黒い塗りとの対比が見事な眺めです。もう何十年も同じ姿を見ていますが、お店の維持の事を考えるとそれ自体大変な事ですね。
お店に挨拶をして奥の「喫茶室 嘉木」に行きます。さすがに京都の暑い夏の午後、先客はお一人でした。いつものテーブル席に座り、いつものメニューを選ぶ事になります。
二人とも平日限定セット(11:00~16:30)をお願いします。このセットは抹茶と和菓子、それにほうじ茶か玄米茶が付くものです。抹茶は京都限定”北野の昔”で、お濃茶セットにしました。子供はほうじ茶、私は極上玄米茶をお願いしました。
最初に和菓子が運ばれてきます。下鴨神社近くの「ゑびす屋加兵衛」の“矢来餅(やきもち)”。もう一つは”くず桜”。”くず桜”は何処のお店のものか聞き逃しました。「ゑびす屋加兵衛」の“矢来餅”は一年中食べる事が出来る和菓子で丹波綾部の大納言小豆を粒餡子にして滋賀県産の羽二重種の餅米でできた餅で包んで両面を焼いたものです。京都の由緒正しき定番の和菓子です。いつもながらこの餅のむっちりの食感は大好きです。上賀茂神社の「神馬堂」の「やきもち」と似ていますが、こちらの方がキッチリとした姿です。「阿闍梨餅本舗 満月 本店」の”阿闍梨餅”とどちらが好きと聞かれると「う~んっ」と唸るぐらい迷います。最近は柔らかい”阿闍梨餅”の方が沢山食べられて好きかな?と思います。”くず桜”は夏の和菓子の定番。葛に漉し餡をつつんで桜の葉の香りでいただきます。
最初はお濃茶で半分ほど頂き、頼んで残りをお薄茶に点て直して貰います。
和菓子とお抹茶と頂き、次にほうじ茶と玄米茶を頂きます。一膳目はお店の方に淹れ方を説明と共に淹れて貰います。二膳目以降は自分で淹れる事になります。このお店でお湯の加減と淹れるタイミングを身を持って覚える事になります。
それにしても贅沢な時間です。
帰りにお抹茶の20g缶を一つ買い求めました。
【2011/10/03】 淹れるところから自分で楽しむ 京都旅行 その7
一保堂茶舗の奥にある喫茶室の「嘉木(かぼく)」にお邪魔しました。
「嘉木」とは唐の文筆家陸羽による「茶経」3巻[建中元年(780年)]の冒頭「茶者南方之嘉木也(茶は南方の嘉木也)」に由来しているそうです。「一保堂」の名は近江出身の渡辺伊兵衛が寺町二条に茶、茶器、陶器を扱う店として「近江屋」を出したのが評判を得て、弘化3年(1846年)に山階宮(やましなのみや)より「茶、一つを保つように」と「一保堂」の屋号を賜ったのだそうです。
5年ほど前にリニューアルされ広く綺麗になりました。それ以前の「嘉木」は混む事を恐れるあまり[隠れ家]ではないですが、知っていても人には教えたくないお店の一つでした。今は多くメディアに取り上げられ休日にはいっぱいになっているようです。私はなるべく土曜・日曜・祝日は避けて訪れるようにしています。
理由は、ここは単にお茶を飲む、和菓子を食べるだけのお店ではないからです。
決してお店の方ではそのような言い方はしませんが「お茶の頂き方の啓蒙活動を行っている」のだと思います。京都の茶葉専門店、和菓子専門店はそのような考え方の元にお店にカフェを併設しているところが幾つかあります。
抹茶、玉露、煎茶、番茶の様々な種類の茶葉が用意され、それを「淹れるところから自分で楽しむ」スタイルのお店だからです。自分で淹れてみるのは当然楽しいのですが、お店の方に淹れて頂く事も出来ます。冷茶にする事もできます。お茶は茶葉の善し悪しは当然その淹れ上がりに影響はするのですが、最も影響するのが淹れ方です。最初はその茶葉の性質を最も御存じであるお店の方に淹れ事を頼むのが素人としてのの常套手段です。「静かである事」(混んでいない事)はこの時に重要な事になります。言葉で説明してくれます。お濃茶、お薄茶はスタッフがお釜の側で点ててくれます。
自分で点てる場合には、茶碗にお抹茶を入れて持って来てくれますので、それを自分で点てることになります。全てのお茶には和菓子が付いてきます。その和菓子のお店の名、菓子の名も何気なく「知っていて当然」という感じで説明があります。良く聞いていないと聞きもらします。京都の難しい所の由縁の一つです。当然聞けば、事細かく教えて貰えるのは当然です。
生菓子を干菓子に替える事も出来ます(-105円)
煎茶 嘉木
抹茶 北野の昔 薄茶 番茶:焙じ茶も一緒に付きます
「北野の昔」はメニューには京都限定とありましたが、お値段は倍ほど違いますが確か丸の内店にもリストしてあったと思います。因みに抹茶に関しては「表・裏のお好み」あるものもあります。
和菓子の名前は失念しました。お聞きした時は「なるほど」と思っていたのですが、横浜に帰って来てから思い出せません。ただ私が頂いたお菓子は「ゑびす屋加兵」の“衛矢餅”ではないかと思っています。抹茶に付いてきた和菓子は特徴があるのですぐ思い出すと思っていたのですがまだ思い出せないでいます。
さて(長~い)前振りはここまでとして、今日は“焙じ茶”の話です。
我が家の“焙じ茶”は「一保堂茶舗」の茶葉を使っています。子供が「お父さんが淹れる焙じ茶と全然違う」と一言言いました。聞き捨てなりません。写真を取り忘れた程です。飲ませて貰いました。「全然味が違います。はるかにこちらの方が甘くて美味しいのです!」。お店の方に伺ってみました。茶葉の量(驚くほど多く使います)、お湯の温度は同じでした。淹れる時間は多少私の方が長かったようですが、そんなには違いました。同じ茶葉です。と保存方法に話が及ぶと私のダメだった所が判りました。私は封を切って一度使うと、アルミ箔の袋を密閉する用具を使って密閉して冷蔵庫の冷凍室に入れてました。お店の方に寄るとここが悪かったのではとの事でした。冷凍庫に入れて温度を下げ、使う度に温度が上がるので温度変化が大きすぎて茶葉が劣化しているのではないかと言う事です。
今まで、「嘉木」で“焙じ茶”の淹れ方を詳しくお聞きした事はありませんでした。また一つ勉強にさせて貰いました。
先に食べログでは「一保堂茶舗 東京丸の内店」の口コミを投稿させて頂いています。東京丸の内店が開店した時は「やっと来てくれた」と喜びましたが、最近、何時行ってもかなり混んでおり、本来の私にとっての「嘉木」の役目を果たしてくれていません。お値段も京都の約1.5倍程です。
4位
2回
2022/11訪問 2022/11/26
【2022/11/18】 いづう
子供が京都のお土産を買って来てくれた。
「いづう」の鯖姿寿司の1人前(5貫)のハーフサイズだった。電話で予約して本店に取りに行ったのだそうだ。
京都には鯖姿寿司の美味しいお店が10店舗以上あるが、その中でも「いづう」は240年以上続く老舗中の老舗のお店で、本人を何度か連れて行っているし、そこで食べたりお土産を買ったりもしているので購入の手続きは理解しているはずだった。
所が今年の鯖は小さくていつもなら1人前が6貫だけど今年は5貫になってしまうと言われたとか。購入して翌日に食べると伝えて他の商品と共に予約したらしい。
貰ったのは、
鯖姿寿司の1人前(5貫)
早速食す。
包みを開けると見慣れない何枚の紙が入っていた。
一枚はいつもの「いづう」の歴史が書かれたパンフ。もう一枚は小さな紙で「お昆布を取ってお召し上がり下さい」と書かれた紙。もう一枚は「お召し上がり方」と言う表題の保存方法、お召し上がり方と時間別の味の頂く目安。昔はそのようなガイドはなかったけれどやっぱり京都以外の地域からの観光客の人々が沢山買いに来て、その人達に対しての注意書きのようだ。
値段は6貫の時よりお安くなっていたとの事だ。
味は言わずとも知れたもの。肉厚で脂の乗って本当に美味しい。
滋賀県産の江州米と北海道産の真昆布(昆布は食べない)と甘目の味付け。
そこで一つの問題。私は「いづ重」の鯖姿寿司も好きだけど、どちらが美味しいかと言う問題。
全くの個人の好みだと思うが我が家ではいつも論議になっている。その「いづ重」は今は改装中だったと言う。但し仮店舗で持ち帰りだけは購入できたと言う事だ。
子供から聞いた京都の様子。
本当は私自身が9月から10月に掛けて京都に行く予定にしていたのだが、諸般の理由で先に子供が京都に行ってしまった。
京都には何度も連れて行っているし、様々な観光先と廻る順序などのコツも判っているはずだったのだけど、まだコロナ渦の最中だし、オーバーツーリズムの事もあるので楽しく京都を楽しむには有益な情報だ。
11月中旬の4日間の滞在。
今年の京都の紅葉には一週間程早かったようだ。
それでも八瀬、南禅寺、永観堂と紅葉を楽しんだようだった。
オーバーツーリズムに関しては海外の観光客も多かったようだが、まだ大陸の人達がロックアウトで出国出来ないので京都も静かだったとか。
最近の京都に思う事は、特に住所の記載方法だ。
「いづう」の住所も今は"京都府京都市東山区八坂新地清本町367”と書く。
祇園の事をよく知っているならともかく"八坂新地清本町”なんて書かれてもどこか全く見当がつかない。
我々の世代だと"四条切り通し一筋半上ル”とか"切り通し富永町上ル”とか言われると直ぐに分かるのだが。
京都の住所は非常に合理的で東西の通りの名と上ル下ル西入ル東入ルで表した。いつから今のような表記になったかと言うと、私見だが郵便番号の7桁表記が始まった時からだと思う。タクシーの運転手さんは大変だし、観光客はスマホがあると判るのかなぁ。
【2013/08/23】 いづう
日帰りの京都旅行の最後はお土産を買いに行きます。
下鴨本通北大路の珈琲専門店を出てすぐにタクシーを拾って祇園切通しまで急ぐことにしました。ちょっと体調がすぐれない事と雨が降りそうな雲行きだったので先を急ぐことにしたのです。何しろ最近の雨といったらゲリラ雷雨と呼ばれる猛烈な雨が降るので傘を持たない旅行者には辛い。
今日はお土産を買いに来ました。
鯖姿寿司 一本 4,410円
小鯛雀寿司 一人前 2,835円
一人前は一本の丁度半分ですが、こちらはちゃんと切ってあります。
帰りに「常温で明日まで持ちます」と伝えられたのですが、「恐らく今日中に全部なくなってしまいます」と答えたら、お店の方が笑っていました。
せっかく祇園に来て行きたいお店も沢山あるのにも関わらず、今日はそれらを全部無視する事にして再び「一力」の前でタクシーを拾う。有ろう事か観光客がいっぱい通っている花見小路通を建仁寺手前まで行って宮川町の団栗橋手前で川端通りにでて京都駅に向かった。お蔭で車内では京都の五花街の上七軒、祇園甲部、、祇園東、先斗町、宮川町の話になった。最近は上七軒が良いのですって。だれか紹介してくれないかなぁ。(追記:昔は嶋原を含めて六花街と言った)
【2011/10/02】 あの「いづう」を貸し切り 京都旅行 その1
日曜日午後9時過ぎに伺いました。
今回は子供を連れて行くので祇園で夜9時頃なので、芸妓さんと旦那が客だとちょっと困るなと思っていましたが、京都でこの時間に酒も飲まずに食事だけするのは結構難しく、かつせっかく京都に来たのだからと言う事で祇園切通しの「いづう」にお伺いしました。(たどり着くまでの経緯は日記あります)
このお店も50年来伺っているお店の一つです。京都には懐石料理、おばんざい料理、京うどんなど、数えきれないほどのお料理がありますが、その中でも“さば寿司”は押さえておかなければならない料理の一つです。“さば寿司”といえば当然ながら「いづう」で頂くと言う事になります。
まずはお茶と手拭き、お手元が用意されます。
“さば姿寿司”と“箱寿司”と思っていたのですが、お店に「焼穴子・胡瓜巻 盛合わせ お吸い物付き」の色紙が張れれていました。“鱧寿司”という夏だけの限定品があるのですが、それは8月末で終わっていますので、残念な事と思っていましたが、焼穴子のお寿司があると言うので、それを注文する事にしました。ここのお寿司はボリュームが結構あるので、“さば姿寿司”と“箱寿司”の二人前は量が多くなるのでそちらは Harf and Harf にして貰いました。お吸い物も一人分追加です。
焼穴子・胡瓜巻 盛合わせ
箱巻盛合せ
お吸い物
改めて店内を眺めてみます。お店は以前より明るくなったようです。机も綺麗になっています。
伺うと昨年に内装を塗り替え、木の机も表面を綺麗に削ったそうです。簡素で上品な装飾、落ち着いた照明、BGMは全くなし、他のお客はいないと言う事で、祇園のど真ん中で夜の9時を過ぎた時間に静寂の中にいる事になります。ちょっと奇妙な感覚ですが、考えてみると極めての贅沢である事に気が付きます。「いづう」を貸し切りにしています。料理が出来るまでの間、子供に「いづう」の天明元年(1781)の創業と二百余年の歴史、“さば姿寿司”の材料と鯖街道、作り方、祭り、箱寿司について、鯛寿司、小鯛の雀寿司についてレクチャーをしました。
お料理が運ばれて来ました。取り皿も一緒に持って来てくれました。その気遣いが嬉しい。子供に全ての種類が食べられるように取り分けました。
“さば姿寿司”が非常に気に入ったようです。脂の乗った肉厚の鯖を酢で締め、ビシッと詰まった江洲の米の上に乗せ、分厚い昆布で巻いてあります。酢の塩梅が何とも言えません。当然魚臭さなどは微塵もありません。私の子供の時代から頂いている変わらぬ味で絶品です。と言いたいですが、正直に言うと少し味が落ちた気がします。どこかは指摘する事ができません。”焼穴子”は明石の“焼き穴子”のような焼き方ではなく、鱧の骨切りをして焼く“焼き鱧”の焼き方です。ふっくらとして、薄いタレと穴子の香りが広がります。これも美味です。“胡瓜巻”の胡瓜も包丁を十字に入れてあり、噛み切り易くなっています。これも美味しい。
23時までと思っていたのですが日曜日は22時までだそうです。最近では日曜には祇園も表通りは人が出ますが、祇園の内側には人が入って来なくなったそうです。お茶屋もクラブもお休みだったり、早く閉まったりするようです。
今日は非常に貴重で贅沢な時間を過ごさせて貰いました。これからは京都に来る度に「いづう」にお邪魔する事になるようです。
【2011/10/11】
横浜高島屋で「京の名舗展」という催しがあり、そこに「いづう」も出店していたので、最終日に行って最後の一本の”:さば姿寿司”をゲットしてきました。 写真3枚追加
(京都寿司のれん会)
5位
2回
2018/04訪問 2018/04/23
【2018/04/14】 麩嘉 府庁前本店
購入機会がある毎に必ず購入してしまう麩饅頭。
今回は実家から送られて来た。
「麩嘉」は江戸中期創業の京生麩の専門店。
今では様々なお店でも販売しているが、
小さい頃から食べ馴染んだ「麩嘉」の麩饅頭が今も一番美味しく感じられる。
一番の違いはその水々しさ。
名水「滋野井」を使って作られるお生麩だが、麩饅頭が入れられた小さな箱を開けると
その「滋野井」の名水が飛び出して来るように感じる。
明治天皇が生麩がお好きで、お饅頭のように餡を包んでくれといわれたので作ったそうです。本当かどうか判りませんが、昔のパンフレットにそう書いてありました。
たった5個の麩饅頭。
我が家では一瞬でなくなってしまった。
【2016/11/11】 麩嘉
子供の頃からよく尋ねた最も古い生麩の専門店。
京都府府庁のそばにある。
創業は約二百年前の江戸時代後期。
今は七代目になるのかな。
麩嘉饅頭5個入り 1,134円(税込)
瀬戸内海産の青海苔を煉り込んだ生麩に丹波大納言で作ったこしあんを包んみ、
笹の葉でくるんだ麩饅頭。
笹の葉から滴り落ちる水。
コツを知らないと中々出てこない饅頭。
プルンとした食感と笹の香り。
漉し餡でなければこの生麩には合わないなと思いながら、
直ぐに一個がなくなってしまった。
京都では府庁前とか錦に行かなくともジェイアール伊勢丹、高島屋なんかでも買えますよ。
関東では紀ノ国屋kinokuniyaで置かれている事があるで見つけると買って帰る事にしている。
但し、いつでも置いてある訳ではないので注意(本店、鎌倉店、国立店などなど)。
他の京都の生麩屋さんは麩嘉とは笹での包み方を替えたりしてオリジナルをリスペクトしているが、他の地方で売られているのは大きさ、色、餡子、笹の包み方など全くのコピーしているのが良く見られ腹立たしい限り。
【2011/10/27】 府庁前のお麩屋さん 京都旅行 その24
「麩嘉」を訪ねました。実家に持って行くお使い物を“麩嘉饅頭”に決めたからです。予約を2日前にして、その折にお店で麩嘉饅頭を食べたい旨をお願いしておきました。私の知る限り“麩饅頭”のオリジナルは「麩嘉」が作ったものです。元々「麩嘉」は菓子屋などではなく麩を作って売る京生麩のお店なのですが、生麩に青海苔を煉りこんで、それで餡を包み、蒸してから冷水に晒して北山で取れる熊笹でくるんだ“麩嘉饅頭”でかなり有名になりました。こんなに淡泊で味のあまりしない、繊細なものを好んで食べるのは日本人の味覚感覚の成せる技でしょう。
京生麩は鎌倉時代末期に精進料理の一食材だったもので、京都では様々な料理で生麩、粟麩、手毬麩、よもぎ麩などを使います。最近ではパフェなどのデザートの食材にも使われているようです。
「麩嘉」は江戸時代の後期の創業と伝えられて、洛陽七名水の1つとして有名な「滋野井」と言う井戸の水を使って麩を作っています。初代大和屋嘉七以来、代々御所への献上品だったようです。「滋野井」は「麩嘉」を訪ねれば見ることができます。京都の「洛陽七名水」に関して調べれば、卒論ぐらいにはなると思いますよ。
京都で麩饅頭と言えば、麩と湯葉の「京生麩大野」の“笹巻麩”、五条「半兵衛麩」の“笹巻”、焼麩で有名な「麩太」の“笹巻麩”が有名です。何れも麩饅頭も麩の風味・食感が少しずつ違っていて好みが分かれるところです。私は「麩嘉」のが好みです。京都、および京都以外の鎌倉、東京など、など、あらゆる和菓子屋で「麩嘉」の“麩嘉饅頭”のコピー版を作っていますが、基本の麩に対する考え方が違うように思います。
本店まで来るのは実に久しぶりです。関東では「紀ノ国屋(KINOKUNIYA)」の各店で「麩嘉」の“麩嘉饅頭”を購入することができます。また京都の“錦”行けば支店がありますので、本店に変わらぬものが手に入ります。とはいえやはり本店を訪れるのは良いものです。お店で食べさせてもらう事もできますし、作業場を覗かせてもらう事もできます。今回作業場所を見せてもらうと以前と比べ随分奥が深くなっていて、かつ綺麗になっていました。最近(と言ってももうかなり以前から)は、煉り込む物が青海苔ではない桜麩饅頭、柏麩饅頭、などバリエーションも増えています。生麩もバジリコ、パンプキンなどを煉りこんだものもあるようです。
麩嘉饅頭 1個 200円
「麩嘉」の店の椅子に座らせてもらい、お茶と“麩嘉饅頭”を頂き、しばらく“ぼぉ~”とした時間を過ごさせてもらいました。実家へは5個入りを二箱持ち帰りましたが、私は実家で3個食べてしまいました。実家では「依然と較べてちょっと青海苔の量が少なくなって、麩の色と海苔の香りが薄くなったようだ」と言われました。私も最近そのように感じていましたので納得でした。
6位
1回
2014/07訪問 2014/08/03
【2014/07/21】 うさぎや
秋葉原の帰りちょっと逆方向に移動して上野広小路の「うさぎや」へ。
昨年から食べてみたかった“餡ソフト”を食べに行きました。いつもの通り並ぶでもなく次々と客との応対をして貰い待つ事しばし。
餡ソフト ¥300
どらやき 4個 紙袋入り
どらやきは紙袋に入れて貰い温かい所を外で一個頂き後は自宅に持って帰ります。
【2011/04/03】 約100年位の贔屓
上野広小路の「うさぎや」です。このお店は祖母の時代からの贔屓です。母方の祖母は東京に住んでいて、「うさぎや(広小路)」がお気に入りだったようです。日本橋、阿佐ケ谷のお店の事は聞いた事がないので贔屓はここだけだったのでしょう。従って約100年位の贔屓になる事になります。
うさぎやは日によってお客が列を作ってちゃんと順番に購入できる日と、まったく列などお構いなしで、声が大きい人から順に購入できる日に分かれます。店に立つ人によるのでしょう。今日は後者で混乱気味にどらやきを購入する事になりました。
今日は最中、うさぎ饅頭は購入せず、どらやきだけを購入します。
どらやき 箱詰め6個入り
とらやき バラ1個
バラ1個は買ってすぐに食べてしまう為です。箱詰めは御使い物にしたり、家へのお土産に使います。いつもこのような買い方をします。何故かというとバラで購入すると焼き立てのまだ暖かいどら焼きを食べられるからです。当然ながら出来上がりが一番美味しい事は言うまでもありません。
なお、うさぎやでは地方発送は決してさせてくれません。
7位
1回
2016/05訪問 2016/06/06
【2016/05/23】 イノダコーヒ 本店
13時半頃、この日はどうしてもイノダコーヒ 本店の旧館席に行きたいという連れと共に本店までやって来た。1階席、2階席には空き席があるようだったがメモリアル席と旧館席は満席でだった為にエントランス横で多少待つ事になった。
とうとうイノダコーヒ 本店も今年1月からガーデン席を除いて全面禁煙になったそうだ。
伺ってみた。
「室町の旦那衆のお客さんは減りましたか?」
なにしろ、アラビアの真珠、新聞、煙草は3点セットと謂われ、朝早くイノダにやって来る旦那衆は店内に用意されている各種新聞を手に取り、決まった席に座って新聞を読みながら煙草の煙をくねらせ珈琲を飲むと言う姿を良く見かけるからだ。お答えは「客足は減っていない」と言う事だったが、但し「お昼時に周辺のサラリーマンが煙草と珈琲を飲みに来る数は少なくなった」と言う事だった。しかし京都では喫茶と言うと「珈琲と煙草」というイメージが強く、一旦禁煙にしても元に戻すお店も多いと聞く。
イノダコーヒはこれまで長きに渡って毎日のように来店してくれるお客を優先しているように見えた。
それでも観光客が多く訪れるようになった時代の背景に従うようにメモリアル席や旧館席を禁煙席にして分煙になるようにしてきた経緯がある。ここにきてガーデン席を除く1階席と2階席を禁煙にした事でほぼ全面禁煙にした事になるが、今後はどうなりますやら。
私としては一番好きな1階席が禁煙になった事はちょっと嬉しいが、昔から室町の旦那衆がいなくなるような事があっては寂しくなるなァと思っている。
アラビアの真珠 ¥560
ミルク抜き、砂糖別添え
コロンビアのエメラルド ¥560
季節的な事なのか午後の時間のイノダは徐々に空いて来た。確かに以前のように海外からの観光客は少なくなっているようだし、確かにサラリーマンの姿が少なくなっているように見える。6割程度の席が埋まっているぐらいのイノダがのんびりしていて好きだ。
そう言えば外に止めてある自転車がいつもなら一杯止まっていたのに今日は1,2台しか止まっていなかった事に気が付いた。
【2014/10/30】 満点のお答え 京都旅行 その28-3
子供が朝ごはんに「イノダコーヒ 本店」のモーニングを食べたいと言う。さっさとホテルをチェックアウトして9:30に本店の入口に立つ。確かにいままで子供を朝に連れて行った事はなかったが、それは朝寝坊さんだからなので今回は早くたたき起こしてモーニングを食べに行く。
ちょうど客入りの隙間の時間なので少しだけ待って禁煙席の旧館席に案内された。気のせいか掃除が行き届いているのかちょっと綺麗になっている気がする。本館1階席は今も喫煙席だ。禁煙者の意見を取り入れるより昔からのこの辺りの旦那さんの常連客を大切にする考えだと勝手に想像しているがエライと思う。今でも店全体では禁煙席より喫煙席の方が席の数が多い。
子供は昼食の事まで気が回らずに“京の朝食”を頼み、飲み物は温かいミルクティーにした。結構なボリュームである事は知っているはずなのに。私はウィンナーセットで珈琲をブラックでお願いする。
京の朝食(開店~11:00am) ¥1,230
(ジュース・サラダ・スクランブルエッグ・ハム・パン・コーヒーまたは紅茶)
ウィンナーセット ¥1,230
(コーヒーまたは紅茶付)
ウィンナーセットは京の朝食のハムとスクランブルエッグがウィンナーソーセージとザワークラフトに代ったものだ。3本のウィンナーソーセージはボイルしてあり、マイユ(MAILLE)グレインマスタード(粒マスタード)が添えられている。
京都時間で時間は掛かるがテキパキと感じよくテーブルの上を作ってくれる。沢山いる女性フロースタッフは社員(プロパー)だそうだ。ちょっと意地悪な質問してみた。
「このウィンナーソーセージはハムと同じ所の物?」
「はい、ジローさんの物です。」
満点のお答え。アルバイトではここまでのの細かい事までは教育されていないだろう。流石と思う。
たっぷりとした朝食を食べてしまった。子供は全部を食べ切れなくてスクランブルエッグとサラダをちょっと貰った。
レジで新しく出来た「ケテル」の独立した店舗の場所を教えて貰った。本店からすぐの所だった。ここは次回だな。
【2011/10/28】 朝のイノダのコツ 京都旅行 その28-2
京都滞在の最終日の朝ごはんはやはり「イノダコーヒ 本店」です。ホテルから徒歩で5分。室町あたりのお店(たな)の旦那さんになった気で「イノダ」のモーニング“京の朝食”を頂きに来ました。
朝のイノダに行くのにはちょっとしたコツがあります。入店の時間を調整する事です。
開店時間(7:00)直後から8:30頃までは観光客と京都の地元のお年寄りが詰め掛けます。ちょっとその時間帯を外すことです。また、できれば解放感がある本館の1Fに行きたいものですが、ここは残念ながら喫煙可能なエリアになっています。ところがここもある“お客の波”を避ければ煙草を吸う人が少ない時間があります。この2つの条件に合致する時間帯がありますので、煙草を吸わない人、本館1Fに行きたい人は考えて「イノダ本店」を訪れて下さい。午後はダメですよ。迷わず旧館かメモリアル館、または本館2Fに行って下さい。
さて、用意されている朝刊を1部手に持って、本館1Fの席を確保しました。
京の朝食 1,200円
オレンジ・ジュース
スクランブル・エッグ
ハム
クロワッサン
コーヒーまたは紅茶
結構ガッツリな朝食です。値段もそれなりに高いですがホテルの朝食と較べれば決して高くはないし、朝食としては申し分ない分量です。数社の朝刊をチェックして良い環境で30~40分掛けると考えれば満足ができると思います。因みに学生時代は“京の朝食”ではなく“ロールパンセット(780円)を良く頂いていました。
因みにすぐ近くにある「三条店」は10:00からです。
【2011/10/03】 創業当時の喫茶店の再現 京都旅行 その28
どのタイミングでイノダに行こうと思っていたのですが、昼食後の珈琲を飲みに行く事にしました。子供は道の途中の三条支店に入りたいと言いましたが、私はあくまで本店を目指します。
昼間にイノダ本店に行くといつも順番を待つ人達が前の部屋に椅子に座って待っています。喫煙席だとすぐに通してくれる場合が多いですが、最近は禁煙席を希望する人が多くて待つ事になります。
イノダも分煙化は進めたようで、本館1F席と、奥のガーデン席が喫煙可能な部屋になっていて、本館2Fと創業時の旧館の昭和の喫茶店を再現したメモリアル席と奥のガーデン席を望む半円径に窓がある旧館席が禁煙席になっています。
今回、創業昭和15年(1940年)時の店舗の部屋(旧館メモリアル席)に案内されました。50年を超えてイノダに来ていますが、この部屋に通してもらったのは2度目ぐらいです。イノダの創業当時の備品やその頃の写真が飾ってある部屋でイノダの歴史の一旦を知る事ができます。
“アラビアの真珠”を注文。子供は本来のミルクと砂糖を入れて。私は砂糖抜きで頼みます。
「砂糖抜き」と言って頼むと、角砂糖をソーサーに付けてくれます。いつもそうして貰ってます。
アラビアの真珠 500円 × 2杯
“アラビアの真珠”はモカコーヒーをベースに、香り、コク、酸味をバランスさせたヨーロピアンタイプの深焙りブレンドです。創業からのホットコーヒーブレンドです。このブレンドの他にコロンビアのエメラルド、エクストラ、プレミアム、ジャーマン、アフリカブレンドというブレンドがありますが、好みを伝えるとブレンドを選んでくれますし、特に頼むとブレンドをしてくれます。イノダは単なる喫茶店ではなくて豆の卸売と焙煎メーカーなのです。
今回はお腹がいっぱいで食べてはいないませんが、ビーフカツサンド、クラブハウス、ロールパンセット(コーヒーまたはスープ付)がお勧めですが、特にモーニングとして京の朝食(開店~11:00am)というメニューがあってジュース・サラダ・タマゴ・ハム・パン・コーヒーまたは紅茶がセットになっています。朝に行くとお店備え付けの新聞を手にとって席に着き、必ずこの朝食を頼みます。
イノダのケーキはKETEL(ケテル)と言うブランド名があって「レモンパイ」が美味しいのです。その他は、「アップルクーヘン」、「ジャンボ・シュークリーム」がお勧め。勿論テイクアウトが出来ます。
池波正太郎(むかしの味)のお勧めのビーフカツサンド(¥1,730)は今回はパス。先ほどのビストロで美味しい昼食を食べて来た所でした。ここに記した各種値段はお店ごとに違うのでご注意。特に東京大丸支店では“アラビアの真珠”は¥630、“ビーフカツサンド”¥1,890になります。いまでこそイノダでも“ビーフカツサンド”とメニューに表示していますが、関西で“カツサンド”というと“ビーフ”の事を意味しました。関東にやってきた当初“カツサンド”が“とんかつサンド”である事に何度か驚いた経験があります。関西は“ビーフ”が美味しく、関東は“豚肉”が美味しい。
8位
1回
2011/03訪問 2014/05/13
【2011/03/02】 Dhaba India
青を基調とした南インド料理のお店
久しぶりに地下鉄の京橋駅から地上に出ると工事の真っただ中でした。京橋の交差点の2方面がビル工事中で再開発を行っていて、お陰で普段は見えないうどんすきの美々卯京橋店のビルが丸見えになっていました。
ダバ インディアの外観は青を基調としたクリーム色と青色の色付けでDhaba Indiaと書かれ、SOUTH INDIAN RESTAURANTと書かれていて、ビジネス街では結構目立ちます。この店は開店した頃に食べに来た記憶があり、その時は確か手でカレーを食べたような?気がします。
12時50分入店
店内は、青色(紫色)が支配します。青色は人を冷静にさせる色と言いますが、そのせいか店内はいたって静かです。
ランチ・メニューの中から3色カレー(1,000円)を注文。
本日のカレー3種
・辛口 マトン挽肉とロビヤ豆
・中辛 チキンカレー(グリーンソース)レモンの香り
・マイルド 長芋とモロッコインゲン トマト味
ライス
パトゥーラ(揚げパン)
それにマサラチャイ(200円)を追加(写真を取り忘れました)
注文時に“ライス”はインド米だけど大丈夫かと聞かれたが、全然OK。
また、ライスは大盛りにもできると言われたが今回は普通にして貰いました。
すぐに運ばれて来ました。
まず、パトゥーラは揚げたてで触れない具合ホカホカ。つっついたらしぼんでしまいました。ライスは、インド米(バスマティ米)。長いお米です。
辛口のマトン挽肉とロビヤ豆もそんなには辛くない。チキンカレーのグリーンはホウレンソウの色だそうだ。いずれも厭な刺激が一切なく爽やかの味。
フロアーのスタッフに「美味しかった」と声を掛けたら、「励みになります」と答えてくれた。
ライスは普通はジャポニカ米(日本米)なのだが、売り切れるとインド米に切り替えるとの事だった。インド米は日本米と較べてすぐに炊けるので緊急には便利なんだそうだ。私はインド米でも全然平気。当然ながらカレーにはインド米の方が合ってる感じがする。
メニュー的には「3色カレー」は量的に少々足りない。ライスを大盛りにして貰うか、または、「ランチミールス」(1,200円)にした方が良いかも知れない。これは「3色カレー」にサンバル・カレー?、ラッサム・スープとパパドが追加される。
次回はこれを必ず注文するとしましょう。
あと、気になるのは12:30より注文できる「ドーサランチ」だ。
今回訪れて、はっきり言って「ハマり」ました。
平日ランチ、休日ランチ、ディナーとメニューも豊富ですので、何度か通って見る必要がありそうです。
レジでフェンネルとザラメ砂糖を頂けます。食後に口に入れて噛み砕くと、脂を落とし、さっぱりさせて消化に良いそうです。
夜は予約必須だそうです。
9位
1回
2011/10訪問 2014/09/08
【2011/10/25】 晦庵 河道屋 本店
お昼時間に京都に着いてしまったので、どこかで昼食を食べなくてはなりません。
良く晴れた日の昼にはそばが食べたくなります。京都には私の子供の頃から老舗と言われるそば屋が何軒もあり、敢えて新しいお店を開拓することなく、その中のどこかに行くことにしています。
「晦庵 河道屋 本店」もそんな老舗の一つです。しぶい建物の中で静かに食事ができるので、時々伺いたくなります。京都でお使い物にする「蕎麦ほうる」という、そば粉で作られたクッキーを売る「総本家 河道屋」という菓子屋も商っています。お店には創業は享保八年(1723)の書付が残っているようで約300年ぐらいの歴史があるようです。
“芳香炉”という鍋料理が特にお勧めですが、冬場の食べ物で一人で食べる物ではなく複数人数で食べる鍋です。建物は数奇屋造りで圧倒的に”しぶい”お店です。
お昼にはそばと季節のご飯をセットにしたものを頼むのが良いと思います。
小さな椀の温かいそばとその季節季節の食材を使った炊き込みご飯をセットにしたものです。今回は、“鴨なんばセット”を注文。季節のご飯は“しめじご飯”でした。
鴨なんばセット 1,200円
鴨なんば と 季節ごはん(しめじご飯)・香の物
鴨なんばの他には志っぽく、にしんそば、穴子そば、天ぷらそば・うどんのセットがあります。
“志っぽく(卓袱)”って何?の説明はここではしません。ところで、関東地方でそばが好きな方は京都のそばは美味しいとは思われないでしょう。私もぜんぜん違う食べ物だと思って食べています。京都のそば(うどんも同じ)は“腰”とか“キレ”と言う言葉とは無縁なものです。ちなみにこの店のそばは丹波の山の芋を打ち込んだそばです。京都の中では“腰”がある方のそばです。ならばそばの何が美味しいかと言えば、出汁と具です。出汁は昆布とカツオからとった薄味の出汁ですし、特にねぎは九条ねぎで、熱いそばの出汁で少し熱の入ったねぎは本当に美味しいものです。
10位
1回
2011/10訪問 2011/11/11
【2011/10/27】 進々堂 京大北門前
1930年3月に京都大学北門前に京都で初めての本格的フランス風喫茶店「カフェ進々堂」が開かれ、ノートルパンコティディアン(日毎の糧の店)と命名されました。40年以上前の私が高校時代から本を読んだり、レポートを書いたり、宿題をするときに行っていた喫茶店(今はカフェと呼ぶのかな?)です。今回久しぶりに行ってみましたが、変わった点は禁煙になっていた事と、店内撮影禁止になっていた事と、スタッフが違っていたことぐらいで、メニュー、店内の雰囲気、インテリアは40年以上まえから殆ど変っていません。
大きくて分厚い木の机と、それに5,6人掛けができるベンチ状の椅子にいつもの通りに座ります。
カフェ(ミルク入り) 340円
モバイル・パソコンを開いてメールをチェック、食べログ、国際問題、経済、天気を検索。他のお客の学生・院生、どう見ても教授か准教授が、かつての私と同じように本を読んだり、レポートを書いたり(もっとも今はPCで)、宿題をしたり、新聞を読んだりしています。ゆったりとした時間感覚が昔と何ら変わりません。
周辺の変化は、大学の各門の横で(写真:農学部)お弁当を売っていることです。最近の学生は学食には行かないのかな?
2011年は食べログを本格的に始めたの年であり、驚愕し、打ちひしがれ、感動し多くの涙を流した年でもありました。
この一年にさまざまなお店を伺いレビューをしましたが、その内、90%は食べログを始める前から何度も伺っていたお店であり、10%は初めて伺うお店でした。ベストレストランに上げたお店は以前からお邪魔していたお店ばかりで、しかも京都に偏重していていますが、それはやはり伝統によって培われたお店のポリシー、味、接客、器、建物などの差を重視したためだと思います。