2回
2012/03 訪問
Bar Time
【2012/03/30】 MODERN JAZZ CHIGUSA
復活以来2度目の訪問です。今日は真昼間にやって来ました。お店の前に”CHIGSA BAR TIME”のメニューボードが新しく立っていました(”U”の文字抜けているいるのは愛嬌?)。その横の道端にいらしたGerry Mulliganがお好きなご婦人にお聞きすると、18:00からはお酒が飲めて、煙草も吸えるようになったと言う事です。
アルコールのメニューは“生ビール”、“ウィスキー”、“ハイボール”ですべて500円です。
煙草を吸えない私は、ちょっと夕方からは来にくくなりました。多少の煙草の煙ぐらいは平気ですがね。LPとAudio Systemの為には禁煙のままの方が良いと思いますが。
今日のお客さんも1名を除いて私より年上の方々とお見受けしました。
さて珈琲一杯で今日聞いたLPは、
1.Kelly Blue / Wynton Kelly (1959)
2.John Coltrane and Johnny Hartman (1962-1963) McCoy Tyner のPianoが完璧
3.The Art Pepper Quartet (1956) “Besame Mucho”が入っている
4.Concorde / Modern Jazz Quartet (Jul.1955) “Softly, As In A Morning Sunrise”
5.At the Village Gate / Harbie Man (1961)
6.Maiden Voyage / Herbie Hancock (May.1965) 私の中の名盤中の名盤。
4.は私のリクエスト、この頃はM.J.Qはまだあまり上手くないなぁと改めて思いました。レコードが傷だらけです。買い替えた方が良いと思いました。 5.Harbie Manでは“Memphis Underground”の方がアルバムとしては好きです。1~6とも全部A盤をドライブです。すべて名盤中の名盤。A,B両面を掛けて下さいというリクエストは出来るのでしょうか。この分だとmid-'60s位までのアルバムのリクエストをしても大丈夫のようですね。と、ここまで書いてきて、これは「食べログ」ではなくてJazz喫茶評論になって来ましたね。
いけねぇ。 Coffee・・・・・\500 です。
【2012/03/16】 「ジャズ喫茶ちぐさ」が3月11日に復活しました
横浜野毛の「ジャズ喫茶ちぐさ」が3月11日に復活しました。
今から5年前の2007年1月末に閉店した「ちぐさ」を、「ちぐさ」を愛する人たちの情熱と努力によって閉店当時の机、椅子、オーディオシステム、看板、レコードもそのままに、また野毛に開店しました。外観はちょっと違っていますが雰囲気は昔の感じが残っています。店内は少し広くなったと思います。レイアウトも違っているようですが、お店に入った時の雰囲気はそのままです。みんな名前が言えるかつてのミュージッシャンの写真が飾られています。アップライトピアノなんか当時あったどうか記憶がありません。何しろ私が「ちぐさ」を訪れたのは約40年も昔の頃でしたから。
当時はまだ日本の世の中も混乱期の余波が残っている時代で、関西に住んでいた学生の私は時々東京に来ることがある時代でした。東京では緊張する事が多い中、息抜きに横浜に来ては「Swing Journal」によく広告を載せていた、当時もう伝説でなっていた「ちぐさ」にきてジャズを聴いていました。決まって珈琲を頼んで、煙草を数本吸って、アルバムを5~6枚聞いて、野毛の町中を徘徊しに行くという事をしていました。約30年前に関東に移ってきた以降、何度か「ちぐさ」にも伺ったのですが当時は多忙であった為かあまり記憶がありません。そして10年ほど前に体を壊してからお酒が飲めなくなり、横浜に住んでいるのにも係わらず野毛の街に出没する事がなくなり、「ちぐさ」を訪れる事もなくなりました。突然「ちぐさ」が閉店した時は非常に残念に思ったものです。
ジャズ喫茶は基本的に私語厳禁です。しかし「ちぐさ」はそれに対してあまりストイックな感じはなく、単に客がジャズが好きだから静かに聞いていると言った感じで、必要な事は声を出してしゃべっても構わないというちょっと大人な雰囲気がありました。今回伺ってみると、一昨年10月に野毛で開かれたイベント「ちぐさアーカイブ展」でお見かけした人達がいらっしゃり、お店を運営されているようです。
今は当然完全禁煙のようです。レコードの為、オーディオシステムの為にもその方がいいでしょう。メニューは珈琲、紅茶(ミルク、レモン)、コーラしかありません。ただし珈琲はサイフォン・ドロップの珈琲です。昔のジャズ喫茶の珈琲は泥のような珈琲が普通でしたが、この店のものはそんなことはありません。少し濃い珈琲ですが美味しいものです。18時を過ぎるとビールも飲めるようですよ。
訪れた時間は16時半頃、それからお客さんはポツポツと間隔を置いて切れ目なく入ってきます。一応に私より年上の方々です。そして掛かるアルバムはそれこそ「ジャズ名盤100選」に載っているような名盤ばかりです。しかしそれでいいのです。このお店でMiles Davisの「In A Silent Way」(1969)以降のアルバムを聞こうとは思いません。16ビートではなく、4ビートの曲、そしてデジタルよりアナログがこのお店には似合っています。お酒を飲めなくとも野毛にやってくる理由が出来ました。
5年前の閉店の時に最後に掛けられたと聞いているBill Evansの「Waltz For Debby」(1961)は復活の日の最初に掛けられたのでしょうか。ちょっと伺ってみたいですね。
外観
Audio System
Speaker System
看板
立て看板
Coffee、Pen、Note、Menu
Power Amplifier
Bar Time "CHIGSA" ”U”が抜けている?
2014/07/12 更新
【2022/03/29】 ジャズ喫茶ちぐさ
野毛のジャズ喫茶「ちぐさ」が二度目の閉店をするという(実際は戦災で焼けたそうだから三度目なのかも知れない)。この4月10日に店を閉めて創業90年に当たる2023年に「Jazz Museum CHIGUSA」に生まれ変わるようだ。
「ちぐさ」の閉店は2度目と覚えている。一度目は2007年1月、今回は2022年4月。そして一年後にまた復活するようです。
なんたって「ちぐさ本願寺」と言われているので復活して貰わないといけません。一年後が楽しみです。
「ちぐさ」はもう40年近くの付き合いだ。
関西に住んでいた私は用事で東京に出てくる度に横浜に寄り「ちぐさ」に行っていた(場所は今の所とは違いますが)。
昭和8年(1933)創業なので私より遥かに歳を重ねている。
19:00のBar Timeに。
お酒は飲まなくなっているので珈琲を。
入店すぐコルトレーンが掛かる。幸先良し。
一番前の席に座って濃い珈琲を飲みながらやっぱりいい音だと聞き入る。
思えば毎日Jazzは聞いているが、最近はスマホを音源にノイズキャンセリングイヤホンで聞いている事が常だ。
そう言えば「ちぐさ」の音圧も昔とは全然違うな。ご近所が煩く言ってくるのかなと思う。
実際自宅のSPをフルに鳴らす事はなくなったし、「他人に迷惑を掛けない」と言う日本人の美学がJazzを大音量で聞く機会をどんどん狭めている。Jazzの音も何度か変化して来た。一度目はウォークマンの発売、二度目はコンパクトディスクCDが出て来た時、これで音の圧力が感じられなくなり、三度目がここ数年の音楽の聴き方の変化だろう。加えてこのコロナ渦でライブがなくなった事が一番かも知れない。
今回はディスコグラフィも見る事もなくリスエストもせずに、何度も店内を見渡して小一時間で退散した。
機会があれば実家に大量に残っているLPを寄付したいと思うが全くひっくり返しをしていないので曲がってしまっているかな。