バオバブさんが投稿した鳥彌三(京都/河原町)の口コミ詳細

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掲載保留鳥彌三祇園四条、京都河原町、清水五条/水炊き、鳥料理、日本料理

1

  • 夜の点数:4.8

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.8
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク -
1回目

2014/07 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク-
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

鴨川納涼床で水炊き 京都その166

【2014/07/24】   鳥彌三  とりやさ

 今年の夏の夜は鴨川納涼床での水炊きを頂くために「鳥彌三」を訪れた。創業天明8年(1788)で築270年の登録有形文化財の町家の建物に気後れすることなく予約の時間(18:00)に店の前に立つ。本当は納涼床を楽しむならもう少し遅い時間の7時以降が良く、少し早い時間だが料理の写真映りが良い時間を狙ってこの時間にして貰った。この店は実は子供の頃から何度か両親に連れられて来ているお店だが大人になって訪れるのは数度しかない。

 暖簾を潜って玄関で自分の名を告げて案内されるまま石畳を通って納涼床に上がって行く。広い納涼床の一番鴨川に近い中央の席に案内される。時間が時間なのでまだ明るい。

 冷たい梅酒とお手拭で一段落していると注文を取りに来てくれる。すでにゆったりとした京都の時間が流れている。メインになる水炊きのコースは予約時に頼んであるので、飲み物と肴とオプションメニューを頼む事になる。最近時々飲んでいるノンアルコール・ビールと昼にも頂いた“鱧の落とし”と特に仲居さんのお薦めの“鶏皮”をお願いした。

 料理が出来上がるまでの間、子供に納涼床から見える団栗橋(どんぐりばし)の話をしました。この団栗橋には漁業組合があって鴨川に鮎を放流している事です。ちょうど先付を運んで来た仲居さんがその話を聞き付けて今日は普段はない鮎があるので如何ですかと勧められました。昨年「平野屋」で鮎の塩焼きの食べ方を教わった子供が聞き逃すはずがありません。早速それも頼む事にしました。鱧、鮎と夏の京都を代表する食材を一気に食べてしまう会食になってしまいました。
  鴨川の団栗橋付近では‘鷺知らず’という名の佃煮を作るための小魚(追河)も獲れたのだが今でも獲れるのだろうか。

先付
 胡麻豆腐、鱧寿司、鱧しんじょう、山桃、手長エビ、丹波篠山の黒豆の枝豆、イカの黄身焼き。

鶏肝の煮付け
 新鮮な鶏の肝を醬油味で煮付け冷した物

 先付は季節感のある料理が並んでいて色彩感あり美味しい物でした。鱧は祇園祭の時に食べる物です。子供は鶏肝が気に入ったようだ。普段はレバーは殆ど食べないのに鮮度と調理が上手だと食べるという事か。

スープ
 ウズラの卵を解いたスープに塩で味付け

 鍋の調理・取り分けは全ては話上手・薦め上手の仲居さんがしてくれる。鍋料理の最初はスープだけを飲む事から始まるがこのスープは鶏ガラだけを三日間強火で炊き込んで白濁したスープだそうだ。

 鍋に入れる野菜などは先に運ばれている。スープを飲むための鶉の卵、大きな葉の菊菜、椎茸、湯葉、豆腐、下茹された白菜など、そして最後に焼き餅を入れて食べるようだ。
 下処理をした様々な部位の鶏肉はタイミング毎に仲居さんが運んでくる。そしてそれを鍋に入れて事前に用意された野菜などと一緒に鍋に入れ出来上がりを私達に出してくれる。

 その間に鱧の落とし鶏皮鮎の塩焼きが運ばれてくる。
 特に鶏の皮を伸ばして丁寧に焼いた鶏皮が絶品。この店の水炊き以外での名物と言うだけの事はある。酒飲みには打ってつけの肴だと思う。鮎の塩焼きは長刀鉾のミニチュアと塩で清流の波を描いた黒い盆に盛り付けられて来た。まだ稚鮎だったが見事と言うほかない。

 最後は〆に雑煮だ。一層濃度を増した白濁したスープにご飯を入れて雑煮にする。既にお腹は一杯になりかけている。

 この頃にはすっかり日が沈んで本来の納涼床の雰囲気になっていた。以前は対岸には京阪電車が通り時々桜並木の陰に左右に流れて行く車窓から漏れる明りに風情があったが、今は京阪電車は地下に潜り道路になってしまったのでその風情はない。しかし納涼床自体は数が増えているようで松原辺りから二条辺りまでびっしりと納涼床が立っていて壮観だ。蛇足だが、貴船の川床は‘かわどこ’と読み、鴨川納涼床は‘のうりょうゆか’と読む。‘とこ’ と ‘ゆか’ の言い表し方の違いの意味は凄く面白い。

氷菓
 デザートはあの「老松」の夏柑糖の様な物が出された。酸っぱみで口の中の鶏の匂いを打ち消してくれた。

 帰る頃には床はほぼ席が埋まっていた。しかし建物の各部屋に客は見えない。これは急に雨などが降ってきた時に客を部屋の客席に迎える為にいつも空けておくためだと子供の頃に聞いた覚えがある。

 昨年の夏は鳥居本の「平野屋」に鮎を食べに行った。今年は坂本竜馬も贔屓にしていたという「鳥彌三」。来年はどうしようか。蹴上で会席? 二条で丸鍋? 貴船で川床料理? 三十三間堂近くで雑炊? 花背でぼたん鍋? まだまだ京都のプレミアムな料理は残っている。

  • 外観

  • 先付

  • 鴨川と納涼床

  • 水炊きの具

  • 梅酒とテーブルセッティング

  • 鶏肝の煮付け

  • 鱧の落とし

  • 納涼床

  • 鶏皮

  • 鮎の塩焼き

  • 水炊きの取り分け

  • 雑炊

  • 雑炊

  • 氷菓

  • 床から見える建物

  • 帰る時はすっかり夜になって

2014/09/15 更新

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