2回
2015/07 訪問
涼しい自然の風にあたりと畳の上で昼寝をしたくなる
【2015/07/22 再訪】 蕎仙坊
今回は子供を連れて約3時間のツーリングでの再訪。
玄関で「今回は娘さん連れでお越しですか?」と声を掛けられる。
店内は空いていたので部屋の一番奥の庭に近いテーブルに座る事にした。
今日は田舎そばが残っていた。
頼んだのは、
二色そば 864円
天ぷら付き二色そば 1,620円
鴨焼 1,620円
二色そばは田舎そばと普通のそば(お店では‘せいろ’と呼ぶ)の両方の蕎麦をざるに盛った物だ。
出来上がりを待つ間、先日訪れた時に伺った山鳥が餌を啄みに来る話をそのまま受け売りのように子供に説明する。その間何度か鳥のさえずりが聞こえたり、小鳥が餌を啄みに来ることがあった。
最初に‘鴨焼’が出来上がって来た。
皿にレタスを引きその上に焼かれた鴨肉が8片位と葱が乗せられている。
醬油と七味を掛けた大根おろしで頂くようだ。
レタスを小さく切り少し醬油に浸した鴨肉と大根おろしをそれに包んで食べると良さそう。
親子共に鴨が大好きなのでアッと言う間に食べ尽くしてしまった。
天ぷらは評判が良かった。
田舎そばは太く硬い為か子供にはもう一つだったようだ。
私は残された田舎そばも含め美味しく頂いた。
今回は何よりと言ってはちょっとなんだが、そば湯がとても美味しかった。
前回と較べ色が茶色く濃度も遥かにドロッとして高かった。田舎そばを茹でたそば湯の感じ。
気温は横浜と較べて5度は低いだろう。
涼しい自然の風に当たりながら畳の上で座っているとこのままお昼寝をしたくなった。
次回は生粉打ちの‘ふじのね’を頼んでみよう。
【2015/06/28】 緑に包まれ鳥のさえずりを聞きながら蕎麦を頂く
今年の2月、御殿場の「艸季庵」で蕎麦を頂く事が出来なくなった事を知り、それ以降御殿場を訪れる事はなくなっていた。結局「艸季庵」には最初に伺ってから2年に満たない期間に4度ほど伺えただけでした。
そんな御殿場を通り過ぎて裾野に行くと素晴らしい蕎麦を食べさせる店があると聞き久しぶりに富士の裾野まで足を延ばす事にした。
富士山の山麗がなだらかに続く原野の中を走って行き、裾野街道・裾野工業団地手前右折すると、やっとの事、道端に「そばづくし 蕎仙坊」の看板を見つけ事ができた。細い山道を折れ行って進むとやがて広い駐車場があり、そこに車を止めると大きな民家の屋根を見る事が出来る。建物の方に近づき丸に渡辺星の紋が入ったオレンジ色の暖簾を潜るとやっと着いたという気になってほっとした。
広い築400年の古民家の居間をぶち抜いて客席としてある。靴を脱いで座敷に上がり、二方に庭を見る事が出来る席に座る事にした。目の前が全て緑、素晴らしい環境、ほんとに森の中で様々な鳥のさえずりが聞こえ、涼しく爽やかだ。
「田舎は売り切れてしまって、せいろだけです」
と、もう太打ちの蕎麦がない事を済まなそうに告げられる。せいろは細打ちの普通の事のようだ。
本来二色そばで出される天ぷら付そばをせいろだけで頂く事にした。
天ぷら付そば 1,620円
天ぷらは勿論揚げ立て。少し色が付いた衣に揚げられている。具材はえび2匹、しめじ、ナス、サツマイモで、塩で頂く。
そばは細打ちの綺麗なそば。そのまま食べてみると腰あり、つるっと喉を通る。ニ八そばのようだ。汁は甘め。量も少なくはなかった。難点は蕎麦猪口でなく広口の器。そばを食べるのに持ち上げて食べるのがし辛い。天ぷらを頼んだ時だけこの器を使うのだろうか。
蕎麦湯は濃厚で素晴らしく美味しい。根本的には富士山の湧水が美味しいためだろうと思った。
庭には野鳥がよくやってくるようで、今の季節は時間帯によってコジュケイ(小綬鶏)、ヤマガラ(山雀)の子、イカル(鵤)などが来るらしい。竹で作られた容器にひまわりの種を入れて庭の至る所や木に掛けられていて、そこの鳥が餌をついばみに来るようだ。この時も最初小綬鶏が来ていたのだが大きな鵤が来ると逃げて行ってしまった。
春の鳥の鶯などは柑橘類の皮が好きでその季節には柑橘類の皮を置いて置くのだそうだ。
このお店は一人で訪れては勿体ない。
素晴らしいそば、環境、接客を一人で味わい人にその感想を直ぐに語り合えないのは勿体ない。それに折角遠くまで来たのにいろいろな品を食べる事が出来ないからだ。
ここを教えて貰ってやっと「艸季庵」がなくなった御殿場を素通りする事が出来そうだ。
次回は子供を連れて田舎そばと鴨づくしを頂きたい物だ。
2015/07/22
2015/07/22 鴨焼
2015/07/22 二色そば
2015/07/22 天ぷら付き二色そば
2015/07/22
2015/06/28
2015/06/28
2015/06/28
2015/06/28
2015/06/28
2015/06/28
2015/06/28
2015/06/28 客席
2015/06/28 縁側に置かれた餌置き
2015/06/28 囲炉裏
2015/06/28 待合
2015/06/28 大きな古民家
2015/06/28 この看板の所を曲がる
2015/06/28
2015/06/28
2015/06/28
2015/07/27 更新
【2024/06/20】 蕎仙坊
今年の梅雨の始まりは遅く梅雨がなく夏になってしまったかのように気温が高い日が続く。このタイミングで富士の裾野まで蕎麦を食べに行こうと思い付き、さっそく電話で予約を入れた。
朝、6時半に自宅を出て下道を使って富士山の裾野まで行く。
途中、山北町で大型トラックの大きな事故があって国道246号線が上下共に通行止めになっていて回り道で時間を取ったが、いつものように「道の駅 ふじおやま」に立ち寄り、休憩をして今日の富士山の天気を見る事にしている。この日は富士山のてっぺんに多少雲が掛かっていたが、ほぼ全景が見えたので今日は帰るまで雨に降られる事はないだろうと安心する。そしていつものように小山町の農産物をお土産に購入する。今回は山椒の実が買えたのが一番の収穫だった。
国道246号線を途中から分かれて富士山の袂に向かい、東富士演習場を抜けて富士裾野工場のド真ん中を進み、目印の看板がある小道を森に入って行く。
やがてハグマノキ(スモークツリー)の赤い色が目印になっているように駐車場がある。
バイクを止めると鶯や雉や様々な鳥の鳴き声が聴こえてくる。
訪れるのは何年ぶりだろう。
ギボウシ、ホタルブクロ、ドクダミなど珍しい野の花と紫陽花が咲いている。気温は24℃だけど空気が涼しい。
大きな屋根は煮炊きのかまどからでる煙で靄っている。
恐らくコロナ渦からだろう、今では予約優先になっている。だから予約必須だと言って良いが、定休日が月曜日と火曜日、営業時間が11:30~14:00、しかもある所が富士山の袂の裾野で自宅から100㎞を越える距離があると言う事で天候まで考慮すると予約するのも一大事になってしまう。もし予約していないで訪れたい場合は事前に空き状況を電話で確認する必要があるとの事だ。
開店時間と共に玄関に招き入れられ、靴を脱いで店内に上がる。席は決められているようで案内されたテーブルにはお箸とお手拭きと品書きが整えられ、すぐにお茶を持って来てくれた。
品書きを見ると、三色がなくなっていた。
致し方なく細打と太打の二色そばを頂く事にした。
上天付きそば 二色そば 2,915円
そば豆腐 440円
お蕎麦が出来上がるまでの間に窓から見えるお庭や店内の飾り付けを見て廻る。昔あった鳥の餌場はなくなっているように見えた。その間にお茶が入った急須も持って来てくれた。ゆっくり過ごして欲しいと言う心遣いなのであろう。
先にそば豆腐と薬味が運ばれて来たので頂く。
やがて2皿に盛られた天ぷらと薬味が運ばれて来た。
一皿目には海老2本、湯葉の紫蘇巻き、烏賊がモロッコいんげんを枕にして盛られていた。
二皿目は野菜の皿のようで茄子、ひらたけ、アスパラ、蓮、筍、黄色のズッキーニがあった。
海老は当然のことながら湯葉の紫蘇巻きが凄く美味しかった。
そばは細打と太打の二種類のそばがざるに盛られていた。
太打は所謂田舎そばで色が黒くしっかりとした太さがある。好みだ。
蕎麦湯はあまり白濁していないもので、そば汁と薬味をしっかり頂いた。
デザートはメロンだった。
何年か前ならお客が少なければこのままお昼寝でもしていたいと思うような涼しさと静けさがあるが、今は予約客が次々と訪れるようでそんな悠長な事は出来ないようだ。