2回
2018/03 訪問
今宵は最高の宴
私が知っているお店の中で
最も憧れのお店
京都【未在】さん
「いつの日か・・・行ってみたい♡」と
恋い焦がれてきたお店
でも…超予約困難店ですから
私ごときが【おいそれ】と伺うことができるわけもなく
ただただ恋しく想うことしかできませんでしたが
「もしよかったら」
とお声がけいただきました
本当に感謝してもしきれません
予約できたとしても1年半以上待たなければお店に
たった2週間で伺える(⋈◍>◡<◍)。✧♡
こんな夢のようなことがあるんですね
本当にありがとうございました
◆場所
京都『八坂神社』を通り抜け
円山公園の枝垂れ桜から瓢箪池を渡り
更に奥に進んで行った先にお店はひっそりと佇んでいます
八坂神社前からは少し登り坂になっていますし
ゆっくり風情を愉しみながら歩いていくと
結構な時間がかかりました
こうした場所にくると
日常とは違ったゆったりとした時間が流れているような気がします
◆雰囲気
周りの雰囲気に溶け込むような歴史を感じる趣のある佇まい
お店の近くに着くと
どこからともなくお弟子さん方がお迎えに来てくださいました
開始時刻は18時ですが少し早めにお通しいただき
席に着く前に玄関先の腰掛で
【桜のお汲み出し】がふるまわれました
桜の花びらが浮かび
ほのかな優しい香りがいたします
あ~♡
ホッと緊張が途切れ
店内へ進むと
何とも芳しいお香が焚かれていて
雅やかな世界へと誘われます
う~ん♡
もううっとり♡
香りの力は凄い✨
もうここまでの演出で
総ての緊張から解き放たれて
お食事と向き合うだけの心地良い時間に変わりました
私が伺ったのは3月
店内は桃の節句の装飾が施されていて
華やかな印象を受けました
座席はカウンター15席
その…最も上座をご用意くださっていて
本来このお席に座るはずだった方の偉大さを痛感せずにはいられませんでした
けれども様々な演出やお弟子さんの気配り
そして何より石原氏のお人柄の素晴らしさに守られて
若輩で世間知らずで初めて伺った私でも
最初から最後まで本当に楽しいひと時を過ごさせていただきました
お料理の撮影は禁止
お料理以外の撮影はお許しいただいていますが
メニューもありませんので
お料理の詳細説明は自信がありませんが
①~の順にすすめられました
ボリュームは満点ですが
どれも感動の連続で本当に美味しかったので
全部最後まで美味しくいただきました
①折敷
先ずは茶懐石の形式どおり汁飯をいただきます
陰と陽の関係から
飯を左側 汁を右側に置き
1口目は『飯』石原氏の郷里(島根県仁多米)白飯の香りと甘味を感じます
(こんなに香りの良いお米は初めて)
そのあと『汁』と交互にいただきます
春らしいゼンマイと彩りの良い京人参で
桃の節句のお祝い用に仕立てられた白味噌汁
お作法というと堅っ苦しく感じる人もいるかもしれませんが
交互に食べると美味しさ倍増
②祝杯
自家製の白酒を石原氏自らが1人ずつ丁寧にお酌してくださいました
三三九度やお正月に使うような儀式的な盃で
まるでお雛様になったみたい♡
③向付
弥生の節句にピッタリの
山菜を使った春らしいお仕立て
京都伝統のお雛菓子『ひちぎり』の形のお料理
小さな小さなほろ苦い土筆
一品一品とても可愛らしくて嬉しくなります
④お造り
氷の敷かれた大きな器2つにどど~んと盛られたお刺身は以下
・鯛・剣先イカ・エンガワ
・イカの耳・ブリ
・ギリシャ産と佐賀県産2種類のマグロは
トロ・中トロ・赤身の漬け・皮の塩焼き
あしらいは::針ネギ・葉山葵・長いも・アイスプラント
薬味は:青味大根・辛味大根・山葵
・お醤油は:煮凝りを小さく切ってお刺身にはさんでいただきました
・塩酢:透明な液体ですがにがりが効いていてお刺身に付けると
魔法のようにお刺身が美味しくなります
剣先イカとの相性抜群です
・鯛の肝で作られた柚子胡椒:これは皆さん大絶賛
コレだけでもアテになりそうな逸品ですが
お刺身に少し付けるだけで信じられない美味しさが広がります
・ちり酢(ポン酢)
これらの薬味等を好きなように組み合わせて
お味の変化を楽しみながらいただきます
「食べすぎないように!」
お腹に合わせて残してくださいねと優しくおっしゃってくださいましたが
美味しすぎて全部食べちゃいました
⑤椀物
桑名の天然蛤の潮仕立て
自家製胡麻豆腐とジンバ草
季節感たっぷりの3種類のお椀
ふわぁ~と拡がる香りがたまりません
⑥焼き物
奥出雲の黒毛和牛の炙り焼き
九条葱と葉ごぼう
添え野菜は7種類の無農薬野菜
蜂蜜のソースをかけていただきます
懐石料理のお店でこんなお料理が頂けるとは思いませんでした
思わずお薦めの赤ワインをいただいちゃいました
⑦箸休め
セリの香りがよく
青くさみはなくとても爽やか
下に食べ勧めると海鼠腸の濃厚な味わい
お酒がすすみます
明治初期に造られた小茶碗で提供していただきました
⑧揚げ物
サクサク揚げたてのもろこ
山椒と塩だけでいただきますが
たまらなく美味しい♡
⑨八寸
やはり桃の節句にちなんだ可愛らしいお料理の数々(10種類以上)
特に穴子の煮凝りが3色の菱餅のように仕上げられていて
最高に美味しかったですし
ヒラメの肝も忘れられません
⑩焚き合わせ
新牛蒡 筍と結び昆布
⑪強肴
鮑・蛍烏賊・バイ貝・白魚
⑫飯物
おこげをお茶漬けでいただきます
香りも良く優しくってサラサラと食べれてしまいます
⑬香り物
お漬物も盛りだくさん
⑭お菓子
うぐいす餅と水晶文旦
⑮お抹茶
八坂神社の御神水を使って
石原氏自らが一服ずつ丁寧に点ててくださいました
~熱々のおしぼりでリフレッシュ~
⑯《果物1品目》
摘みたての和歌山県の三宝柑1個を
丸ごとつかったゼリーも最高
器になっている果皮も搾ってその香りと
美味しさも一緒にいただきました
⑰《果物2品目》
白い苺と赤い苺
大きなフレッシュ苺と
コンフィチュールやチョコを使った可愛らしいデザート
⑱《果物3品目》
54種類のフルーツカクテル
とても素敵なガラスの器に
彩りも良く54種類も閉じ込められています
⑲《果物4品目》
9種類の林檎を使った
林檎づくしのシャーベット
お酒は
★白扇乃未在
未在さん特製の日本酒
★赤ワインをいただきました
歴史的な価値のある器や
美術的にも優れた器
カウンターに使われた木材は白木ではなく
それ以上の【タガヤサン鉄刀木】
桂離宮の月見台のとも木(改修工事の際に出たもの)を使用
美味しいお料理だけでなく
ここでは日本の歴史・伝統・文化・芸術の素晴らしさを感じることができます
たまたま隣り合わせた博学の紳士の質問にも
きちんと対応される大勢のお弟子さん達もとてもよく勉強なさっていて感動的でした
石原氏の懐の大きさと指導力も素晴らしいなぁと感じました
本当に本当にありがとうございました
✨ごちそうさまでした✨
タガヤサンと桂離宮のともぎの見事なカウンター 灯りはロウソクでムードたっぷり
提灯の灯りで足元を照らし送ってくださいました
茶花も風情があります
お内裏様とお雛様の飾り 今宵は最高の宴です
御土産《始神》一期一会が大切な方の心にも奥深く残りますようにとの思いを込めた佃煮
入口で出された桜のお汲みとり
お香も最高級
2020/07/30 更新
紅葉が美しい秋の京都
観光客が犇めき合い
窮屈に感じる場所もありますが
夕闇に包まれる頃の円山公園は
静けさを取り戻しつつありました
瓢箪池を過ぎ
公園の奥に進むにつれて
いにしえに誘われるかのような気持ちになり
凛とした緊張感と興奮に包まれます
そうです!
ここは未在さん
1年半ぶりの訪問です
(⋈◍>◡<◍)。✧♡
前回の訪問は1年半前の桜の季節でした
あの時の高揚感は今でもハッキリ覚えています
今回は2度目の訪問なので
それほどでもないかな?と思っていましたが
やはり・・・
こちらは特別な場所ですね
塩香煎でお出迎えいただき
今宵の宴の始まりです
お料理の写真撮影禁止の中
数十種類のお料理に
100種類以上の食材はとても覚えていられません
今回はこの時間を大切にしたいので
メモ書きも放棄して
ゆったりとした気持ちで満喫させていただきました
お料理は美味しいのですが
やはり量が多すぎて
ギブアップ寸前
私・・・かなり食べるのですが
それでも今回は残してしまうほど(・・;)
量が減ったとの書き込みもありましたが
私はパワーアップしているような気がしました
“ランチは断念してよかった”と
本当にそう思いましたね
なんとか最後のフルーツの盛り合わせと
その先のフルーツまで
辿り着けましたが
お腹ははち切れそうです
石原氏は「無理しないでくださいね」と
終始お気遣いくださいますが
“お残し”=罪悪感
ついつい食べ過ぎてしまいました
けれども
未在さん=量が多い
そう言われがちですが
未在さんには限りない魅力があります
祇是祇未在(ただこれみざい)
そうした価値に目を向けながら
ゆったりとした気持ちで
この空間を本当の意味で楽しめる人間になれるように
努めたいと思います