2回
2017/07 訪問
通常利用外口コミ
この口コミは試食会・プレオープン・レセプション利用など、通常とは異なるサービス利用による口コミです。
伝統と最新技術の融合。これからの日本料理を味わえる和食の最先端不二楼の熟成鮨、秘伝の天ぷら、こだわり焼き鳥。
■茅場町駅徒歩1分にそびえるこれからの日本料理の象徴
2017年7月7日、日本橋茅場町にオープンする不二楼のレセプションに参加してきました。
3名の熟練の宮大工による構想3年、工期半年の斜め鎧張りという木組みの外装が格調高さを演出しています。
■不二楼の各フロアの料理を満喫する特別コース
不二楼では1〜3階でそれぞれ提供される料理が異なります。
この日はその全てをダイジェストで味わえる特別コースを2階でいただいてきました。
■鞍掛豆の浸し豆
まずは不二楼定番のお通し、鞍掛豆の浸し豆。
長野県が産地の珍しい豆で、濃厚な味と強い風味のため特に味付けをしていません。
食べ始めると止まらない、ビールのつまみにピッタリな豆。
■焼き鳥食べ比べ
不二楼1階で食べられる焼き鳥。まず普通の国産鶏を使った焼き鳥。
これはこれで普通に美味しい。
続いて不二楼を運営する和僑グループの専用農場で育った鶏肉を使ったもの。
焼き方が違うのかと思うほど柔らかく、また肉の味が濃さを感じます。
不二楼を運営する和僑グループでは専用の農場で鶏、豚を飼育しているそうで、鶏肉は抗生物質を用いず通常は60日間飼育なところ120日間飼育しているとか。
それにより、強い鶏だけが残り食感や味の優れた鶏だけになるそうです。
■レアレバー
鮮度が重要なレバーは朝挽きのものを使用。酒で丁寧に洗い、血合いを取り除くという手間をかけた一品です。
レアで仕上げられたレバーを濃厚でとろける食感に仕上げています。
天城山の筏場にあるわさび田で育った真妻本わさびでいただきます。
■不二楼の水炊きつくね串
熟成の技術を応用し、鶏白湯スープをたっぷり含ませた水炊きつくね串。
口の中に入れるとスープが溢れるような感覚。
25年継ぎ足されてきた特製タレのコクと甘みがたまらない。
■穴子の天ぷら
2階で提供される天ぷらからは穴子。
創業100年の老舗「日本橋きくもと」の元総料理長富田正勝氏直伝の技法で揚げています。
粉にドライアイスを含ませ、独自配合の油で揚げる天ぷらは衣サクサク、中はふわふわ。もはや芸術品ですね。
■超熟成イカの塩辛
直江兼続が書いたという四季農戎書に書かれていたという不二楼名物のイカの塩辛。
外側は乾いていて、普通の塩辛とは見た目から全く違います。
通常はイカの臭みを消すために柚子などを使いますが、熟成の技術により生臭さだけを消し旨みを活かしています。
そのため味付けは塩だけ。それなのに味が濃すぎるため一本ずつつまんでいただきます。
これだけで日本酒がぐいぐいイケてしまいますね。
塩辛が苦手な自分でも普通に食べられる、通常のものとは全く違う塩辛でした。
■熟成鮨ぼたん海老、大トロ
3階で食べられるのは不二楼の真骨頂、熟成鮨。このレベルのぼたん海老は和僑グループで買い占めているので一般には出回っていないのだとか。
それを熟成期間非公開という超熟成ぼたん海老に仕上げています。
総大将高取氏自ら握る熟成鮨。「鮓ふじなが」の藤永大介氏とタッグを組んで作り上げた寿司です。
赤酢を使った酢飯で握られた寿司がこちら。
口の中に入れるとねっとりとした食感。こんなぼたん海老知らないです。
旨みが凝縮されていて別次元の寿司ですね。
こちらは伊達産のマグロの大トロ。
この一貫で50以上の隠し包丁が入っているのだとか。その手間といったら想像できないですね。
元々とろける食感がウリの大トロを熟成させたらどうなるか。
もうこれは寿司というより飲み物?旨みだけが喉を通っていく感じは食べてみないとわからないでしょう。
3階は会員制/紹介制で通常利用はできないそうですが、他の寿司も気になります。日
本料理の未来を体感できるお店。
総大将高取氏によるコンセプトの説明、店内の写真などはこちら
http://lunch.tokyo-review.com/2017/07/post-2560.html
2017/07/05 更新
■茅場町にそびえる伝統和食の城、不二楼
レセプションでも一部しか味わえなかった熟成鮨のコース。
その後、どうしても全部食べたかったので予約して行ってきました。
総大将から記事にしても良いと言われたので大公開です。
100年後の和食を見据えて、伝統技術と職人の技術の粋を集めたという不二楼(東京都中央区日本橋茅場町2-9-12)。
1階は焼き鳥、2階は天ぷら、3階は会員制・紹介制の熟成鮨です。
レセプションの時の様子↓
不二楼@日本橋茅場町へ行ってきた①そこに込められた想いとは
http://lunch.tokyo-review.com/2017/07/post-2560.html
不二楼@日本橋茅場町へ行ってきた②追い求める和食のイノベーション不二才
http://lunch.tokyo-review.com/2017/07/post-2561.html
カウンターに座って最初のお酒は鹿児島の佐多宗二商店不二才。
読み方は「ブニセ」ですが、不二楼と似てますね。
レセプションの時には不二楼の総大将高取氏の盟友として社長の佐多宗公氏のお話もありました。
■鞍掛豆の浸し豆と超熟成イカの塩辛
不二楼の定番のお通し、鞍掛豆の浸し豆と超熟成イカの塩辛。
鞍掛豆は元の豆の味が良いためにシンプルに浸し豆。
「愛」一文字の兜がトレードマークで大河ドラマにも抜擢された直江兼続が表したという書物から調理方法を再現したという超熟成イカの塩辛。
こちらを食べられるのは不二楼だけです。
材料はイカと塩だけ。見た目がもう塩辛じゃないですね。
味が非常に濃いので一本ずつつまんで食べます。これだけでお酒を飲み続けられる味。
■挨拶代わりのかわはぎと肝のムース
挨拶代わりにと皿に載せずに手渡しで出てきたのは熟成したカワハギと、それに載ったカワハギの肝のムース。
ムースが流れてしまうから皿に載せられないんですねー。
こんな濃厚なカワハギの肝は初めて。
■なごり雪
熟成鮨は味が濃く、10分以上口の中に味が残るということで、間につまみを挟みながら提供されます。
なごり雪はお店で寄せているという豆腐。口に入れると溶けて消えます。
■100時間熟成カンパチ
100時間ですよ100時間。ちょっと想像できないですよね。
色も鮮やかなオレンジだしなんだこれ。
ねっとりした食感は熟成の証し。これまでのカンパチとは別物。
■茄子の胡麻浸し
ほんとは茄子食べられないんですけどね。
不二楼で好き嫌いを言ってると損するので食べてみました。
胡麻が爽やか。茄子の食感も強くなく、固いマスカットを食べてる感じ。
これならいける。
■臭み成分を100%除去したコハダ
熟成の技術を使い臭みを除去したコハダ。そんなこともできるんですねー。
熟成と言ってもただ放置してるだけじゃないんです。
■子持ち昆布のなますとガリ
コリコリした食感の子持ち昆布。爽やかです。
ガリですら美味しい。厚切りというか、輪切り?
こちらもさっぱり。
■鰹のたたき
目をつむって食べると薬味の味を全部感じる鰹のタタキ。
ほんとに玉葱や生姜の味がするんですよー。これも熟成技術の応用。
■鯨のタンもと
鯨のタンなんて初めて食べました!
コリコリした食感はまさにタン。これは面白い。
■王祿「渓」本生
ちょっと日本酒を。
握ってる高取さんにオススメをお願いしたら、メニューには載っていない高取コレクションから王祿「渓」本生。
■熟成クエの酒蒸し
熟成させたクエを酒蒸しに。
すだちを絞って一口ぱくり。次にポン酢おろしでぱくり。
紅葉おろしでぱくり。それぞれ全然違う味わいが面白い。
最後に出汁まで全部飲み干しました。
■にしんのバッテラ
これはもう芸術品ですね!
〆られたニシンに様々な食材の旨みが凝縮されています。
見て楽しく食べて美味しい。
■熟成雲丹
まさか雲丹まで熟成させてしまうなんて!
味が非常に濃いので楊枝の先でちょいっとすくって少しずつ。
■イカのかのこ
イカなんだけど、イカなんだけど。
見てわかるように非常に手間がかかってますね。
どれだけ包丁いれてるのか。そのおかげでイカの固い食感はまったくありません。ねっとり。
■富山の白海老
この辺から酔ってきたのか写真がありません。くやしい。
まっしろな小ぶりの白海老が美味かった。
■72時間熟成の牡丹海老
こちらも写真が無かったんで、レセプションのときの写真。
熟成すると身が縮むんですが、72時間熟成させてもこれだけ大きいのは、元がよほど大きかったのでしょう。
このレベルの牡丹海老は高取さんのグループで買い占めてるそうで。
ねっとりした舌触りとぷりぷりした食感が共存しています。
■雲丹巻き
雲丹って海苔巻きにするんですねー。
これはちょっとビックリ。こんなの美味いに決まってるじゃないですかー。
■海苔が主役のとろたく
こちらも写真がありませんでした。
具材はとろ、たくあん、かんぴょうだったかな。
名前の通りパリパリの海苔に大葉の香りが美味しい。
■晴耕雨読XX
佐多宗二商店の晴耕雨読の特別バージョンXX。
限られたお店でしか飲めない焼酎です。
■十四代超特選
高取コレクションからとっておきが来ました!
ただでさえプレミアが付いている十四代の、さらに超特選とか!
これ美味すぎますねー。
■鶏肉のお吸い物
最後にお吸い物で〆。
中に入っているのは鶏肉ですかねー。
1階で焼き鳥もやってるし、専用の養鶏場も持っているお店なので肉質は柔らかく、胃に優しい味でした。
コースは仕入れや季節によって変わるでしょうが、つまみとにぎりが交互に来るスタイルは変わらないんじゃないでしょうか。
季節に関係ない定番のおつまみも。
今でも予約が取り難いようですが、今後はもっともっと話題になるだろうお店。
紹介している記事はこちら
https://goo.gl/mgf3tW