CheapImpactさんのマイ★ベストレストラン 2015

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

三回目のマイベスト、いつものようにこの1年間に初めて行った店からの選択です。
本年の特徴はカフェ・喫茶店。いい店にたくさん出会えました。
残念だったのは仙台の「ニューエレガンス」閉店。
ホシヤマ珈琲の良心ともいえる店の最後の年に30年ぶりに行けたのは本当に幸運でした。

以下、選んだ10店にミニコメントを。

ポレポレ(ダイニングバー/宇部市)  料理・雰囲気A級、サービス超A級
蕎麦遊(そば/岩国市)  3D海苔にサプライズ
味あい(和食/美祢市)  わざわざ行くに値するド田舎食堂
カフェドハナ(カフェ/宇部市)  紹介できた嬉しさと後悔が半々
あんくる(カレー/下関市)  CP最強のツープラトンカレー
原口珈琲(コーヒー/山口市)  山口に甦る表参道の名店
よしの(うどん/美祢市)  美祢市民に混じって啜れ絶品うどん
御影ダンケ(コーヒー/神戸市)  行ってよかった神戸喫茶の至宝
NEZU CAFÉ(カフェ/東京都)  光琳と庭園と珈琲と
めんとく(定食/山口市)  素晴らしき哉、定食

※下関の「あんくる」は2015年末に閉店。残念です。


2015年は、レビュアーと言うより、ユーザとして食べログへ関与した印象の強い1年でした。
関与とは大げさな意味じゃなく、店舗情報の修正です。
中でも「マップ上での店の位置」は、修正しまくりました。
食べログを使う側にとって、初めての店へ行くとき最重要なのは場所。
それがデタラメなのが多いこと多いこと。これじゃ何のためのレストランガイドかわかりません。
自分がずいぶん前にレビューした店でも、とんでもない場所にマーカーあったりして大反省。
地道にコツコツと手直しを続けてる今日この頃です。

マイ★ベストレストラン

1位

ポレポレ (宇部新川、琴芝 / ダイニングバー、アジア・エスニック)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/06訪問 2015/06/19

そうか、これなんだ。神対応って。

ポレポレ pole pole、 スワヒリ語で「ゆっくり」の意味だそうな。
お店のHPでは、アジアンテイストな料理店とあったので、そっち方面の言葉だと思ってたらアフリカン。
グローバルな料理が待つのかな?

一昨年に南浜町から移転してきたダイニングバー。前の店には20~30年前に2回くらい行った覚えあり。
ポレポレの前は「ホンキートンク」という酒場で、その時代だったかもしれない。
いずれにせよ、飲んで騒いでの宴会だったので詳細記憶なし(^^;)

新店舗の平日ランチに行ってみた。場所は松島町商店街の京屋書店の隣。
道路からちょい奥まったお店入口へのアプローチからして、実にいい雰囲気。

12時半入店。これまたサレオツな内装&空間。女性のお客様がたの声が楽しそうに響いてくる。
一人なのでカウンター席へ。6人掛けで、先客女子が二組3名。

店員さんから、まず聞かれるのが、お絞りは熱いのと冷たいのとどちらかよいか。
ウッヘェー(゚o゚) こんな店初めて。いきなりヒデキ感激(^o^) 熱いのを所望します。

渡されたランチメニューブックから、「アジアンプレート」\1000(税込)をオーダー。
食後にオリジナルブレンドのコーヒー\460をお願いしたら、デザートセット\420にもコーヒー付いてるので
そっちのほうがオトクですとのサジェスチョン。了解∠(^-^) それでお願いします。

店内は、カウンターの背後に個室、左手奥はよく見えないが、明るい中庭に面したテーブル席多数ありそう。
シック&モダーン、トラディショナル&アヴァンギャルド、ダーク&ブライトな室内空間が誠に快適。
宇部市に数あるレストランの店舗コンテストやったら、上位入賞間違いなし。

雨の日なのに、お客さん結構入ってる。それも全部女子とみた。
さもありなん。こんな店なら、うちの女房でもスっ飛んで来るね(^^)

料理出るのに時間かからなかった。最初に出てきたカボチャのポタージュを啜ってたら、程なくメインの皿到着。
月替わりの料理は「ガイトート」。タイ式鶏の唐揚げです。小ぶりなのが5個くらい。いい揚げ色。
新タマネギのソースというのをつけていただく。
外はカリカリ、中はジューシーな鶏からに、甘酸っぱくてピリ辛なタマネギソースがよく合う。旨し。

皿には他に、サラダと4種類の付け合せがちょこっとずつ乗ってる。
青菜の生ハム巻きにはバジルソースが。生ハムとバジル、好相性。
ミニミニ鉢にはグラタン。表面の焼き皮をつつくと湯気が立ち昇る。タマネギとシメジとホワイトソース、アツアツ。
牛肉とタマネギのトマトソースソテーも旨し。これも決して冷めたのが乗ってるわけじゃない。
もひとつが、クラッカーにアボガド入り玉子サラダが乗ったカナッペ。あー、ビール飲みてぇ~(>_<)

サラダには、生春巻きによく出てくる甘ダレみたいなドレッシングかかってて、なかなかいける。
いかにもパクチー使ってそうなサラダだけど、入ってなくてよかったぁ(^^)

パンかライスが選べて、ライスにしたのは大正解。炊きたてツヤツヤの極上白飯。
大中小が選べて中にしたのは大失敗。量じゃない。質の良さで、男子も女子も「大」がオススメです。

サプライズは続く。
プレートたいらげて、皿が片付けられて出てきたデザートセット。
オレンジ風味シフォンケーキ、小野茶のプリン、マンゴーアイス、そしてコーヒー。
コーヒー以外は細長い皿に相乗りしてるのだが、どれも豆サイズじゃない。なおかつ美味。
ここにランチしに来る女子は、ひょっとしてこれが目当て?

ホイップクリームつけて食べるシフォンケーキのウルトラライト食感とオレンジのほのかな香り、
カラメルジュレがトッピされたプリンには微細な小野茶葉が沈んでおり、甘さと渋さにウットリ、
客に出す時の硬さが計算しつくされたマンゴーアイスの滑らかさと爽快感、思わず笑みがこぼれます(^^)
コーヒーは当店ブレンド「アオ・アクア」。苦味ベースがストライク。カップもノーマルサイズで嬉しいね。

最初は、女子向けの見てくれ重視のオサレ飯かと思ってた。
ところがところが、予想をいい意味で大幅に裏切ってくれた、素晴らしいランチプレート&デザート(^^)b
レディースマイレビュアー様方がベタ褒めな理由、大納得です。昼でこれなら夜はもっとアメイジング?

この店の何が一番優れてるか。 料理? 雰囲気? ノーノー、違います。
それは全店員さんのマナーと接客。顧客の身になって考え実行することが徹底されている。
難しいことなんてひとつもない。やらないだけなんだ、どこも。

まだ不慣れなバイト君でも、誠心誠意で一生懸命。そこに客は神を見る。
ランチの会計後、こんなオヤジを店の外まで出て見送ってくださる店、他にあったら教えてほしいです。

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2位

蕎麦遊 (岩国市その他 / そば)

1回

  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2015/01訪問 2015/12/17

海苔も3Dの時代

2015年新春、投稿初めの縁起物採点じゃございません。
「蕎麦遊」の「花巻そば」に太鼓判の☆五つです。

柳井市との市境に近い岩国市祖生にある「蕎麦遊」への初訪問は2014年12月末。
そもそもこの店が目的じゃなく、別のラーメン屋に一人で向かう途中だった。
山陽道玖珂ICを降りて、県道70号を柳井方面へ2kmくらい進んだとこでまずはデカイ看板発見。
「手打ちそば」とあるのを見て、急遽ターゲット変更。ちと早いが年越し蕎麦だ。

看板から500m、左手前方の田んぼの中に蕎麦遊はあります。周囲には何もないので実にわかりやすい(^^)
店の前には10台くらいは楽に停められる駐車場。すでに半分くらい埋まってる。

平屋の民家風の店舗、庭の風情もいい感じ。玄関引き戸をガラリと開けて入れば、先客数組。
椅子席は相席用大卓が二卓、四人がけが一卓、小上がり座敷にも、四人卓、大人数卓とあり。

分厚い銘木天板の大卓に着席、卓上メニューは見当たらないので遠めに壁の品書きを見る。
品数は多くない。温かい種物の中から、「花巻そば」\970(税込)を注文。

実は私、「花巻そば」って、どんなものなのかは全然知らなかった。名前は聞いたことあるが。
まあ、蕎麦屋では割と見かける名称なのでそれほど奇を衒った蕎麦でもなかろうと思った次第。

店員さんはおばちゃん一人。忙しそうにキビキビと動いておられる。
熱いお茶を啜りながら、のんびりと待つ。周囲のお客さんは家族連れ、ご夫婦など。

時刻は13時を回ったとこ。20分くらい待った後、そいつは眼前に現れた。
「な、何者じゃ! おぬし!」 それが、第一印象。
ここの花巻そばを初めて見た者は、おそらく私と同様なことを思うに違いない。

蕎麦の上に乗った大量の黒い物体。何なんだ、これは????
一見、黒いスポンジたわしのよう。しかし、よーく見ると、違う。
海草か? そうか、海苔だ! それも厚みのある。
ドンブリから立ち上る香りには、磯の香はほとんどない。が、紛れもない、こいつは海苔。

とにかく食べてみる。まずは蕎麦のみ。更科系の細い蕎麦。可もなし不可もなしといったとこ。
かけ汁は、関西風でこっちも淡色系。カツオだしがしっかり効いてて旨し。

そしていよいよ、海苔へ。箸でつまむと、弾力あり。なんと、こりゃ半ナマではないか! 
乾燥パリパリや、ナマのトロトロ海苔は、食べたことあるが、半ナマ海苔ってのは生まれて初めて。
それを、汁にチョイ浸して食べる。
おお! これは素晴らしい! 海苔じゃないような海苔。でもまさしく海苔。
歯応えが存分に味わえる海苔とでも申しましょうか、とにかく前代未聞の食感と風味。

私は、温麺の具としての海苔は否定派。特にラーメンに添えられたやつ。
パリパリで食うのか、スープに溶かしてドロドロにして食うのか、どっちでも大嫌い。
花巻そばも、最初から具が海苔だと聞かされたら、頼まなかったかもしれない。
それがどうだ。海苔という概念を完全に覆した、驚愕の半ナマ海苔に舌鼓を打つ自分がここにいる。

「厚みがある」海苔と、先に書いた。海苔の厚さを計測するなら、何で測るか?
通常は、マイクロメータだろう。なんせ、初めて見た外人は"BLACK PAPER"と言うくらいだから。
が、この半ナマ海苔の厚みは、「定規」で測れる。厚いとこでは1cmはあろうか。
その、厚みを有する、いわば三次元形状の海苔が山盛りに乗っているのが、ここの花巻そばなのである。

もはや、そばなんてどうでもよくなった。だって、体積率的には、そばと同等なんだから、海苔が。
蕎麦屋のレビューで、蕎麦のこと書かずに誠に申し訳ありません。
でも、この花巻そばはスゴイ、スゴすぎ。970円の価値は十分にあります。
他店の花巻そばの海苔がどんなんかは一切知りませんが、このような立体海苔を使う店はありましょうか?
とにもかくにも、海苔に圧倒され放しで完食完飲。そばの影は情けないくらいに薄く、海苔ばかり食べた印象。

この店は、温そばにも蕎麦湯が出てきます。この蕎麦湯にごくわずかではあるが、いつもと違う香りがあった。
なんと書いたらよいのかわからない良い香りで、これも初体験。ありそでない蕎麦の香りなる謎を解く鍵?
といって、それを愛でるというほどのものではないのだが。

蕎麦不毛の地、山口県。しかし私は見つけました。全国に誇れる一品を。
それが蕎麦遊の花巻そば。嘘だと思ったら食べてください。

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3位

味あい (新山口 / 食堂、寿司、天ぷら)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/03訪問 2015/03/22

「極めて美味であり遠回りをしてでも訪れる価値がある料理」

山の中の店って、なんで鯉のぼりが好きなんじゃろ?
山口県周防部の雄「山賊」をもって嚆矢とするが、長門部美祢の山中にも、鯉ははためいている。
その店「味あい」さんに初訪問。
3月の平日、休み取って小郡に免許更新しに行っての帰りに、遠回りして昼メシ食べに行った。

小郡のR9新町交差点(長崎ちゃんめんのとこ)を曲がって県道に入る。
美祢方面へ8km進めば湯ノ口交差点。そこを左折しあとは一直線。
3kmで十文字交差点。そこのカドがお店。鯉のぼり泳いでるのですぐわかります(^^)v

ここを訪問したのは2回目。去年の9月に初めて来たときは満員で退散。
今回は大丈夫だろうと、11時半ごろに到着。
それでも、すでに先客5組くらい。相変わらず繁盛してますなぁ。

空いてる卓が4人がけしかなく一人の私は恐縮しつつ着席。でも店員さんは親切丁寧な接客。
卓上のメニュー見て、焼き魚御膳\1080を注文。その日の魚はサワラだそう。魚へんに春。いいじゃないッスか。
ご飯は大盛りもおかわりも無料。私は最初から大盛りに。

お客さん、後から後から入ってくる。奥の座敷まであっちゅうまに満席。いやはや超人気店です(^^)
相席頼まれたら快諾するつもりだったが、それはされない方針らしい。待合席は外なので冬は辛いよね。

意外と早く注文品登場。10分もたってない。
メインの皿、焚き合わせ、小鉢、天ぷら、汁物、漬物、ご飯。

ご飯のミニお櫃開ければ、すりきり満杯。米も炊き方もいいのは見てわかる。食べればそのとおり。
握り寿司やってる店のご飯ですから、さすがです(^^)v
赤だし味噌汁がこれまた美味い。カツオだしは料亭風。具は庄内麩とワカメ。吸い口は三つ葉。

サワラ焼き。
醤油漬けを焼いたのかな? 下味しっかり。肉厚の身は弾力あり。ちょっと冷えてるけど旨し。
皮の香ばしさも存分に味わえます。

天ぷらは、エビ、かぼちゃ、さつまいも、ししとう、ナス。揚げたてアツアツを辛口の天ツユで食せば抜群の味。
卓上には「萩の塩」もあるので、味変もOK。

焚き合わせは、大根、かぼちゃ、高野豆腐、さつま揚げ。これも絶妙のだし加減が素晴らしい。
小鉢には菜の花。季節感もバッチリ。

「鄙にも稀な」感がスゴイ店。でも地元のかたがたにとっては、普通に行きつけの店的でもある。
なぜならば、客層の半分は作業服姿のかた。もう半分はご近所のおばちゃん風。
このへんに、企業や工場があったかいな? 少々遠くからでも作業者さんがた来られるのはよーくわかります。

リスペクトするマイレビュアーさんが、当店の刺身の切り口見て凄腕の料理人さんだと感心しておられた。
達人は達人を知る。まさに、宮本武蔵と柳生石舟斎。
私は、ご飯と味噌汁でそれを感じました。(レベル低っ ^^;)

とにかく、「味あい」の板さんが作られる料理は、間違いなくAクラス。
湧き上がる疑問は「なんでこの場所に?」ってことだけ。

そんな疑問は、タイトルに掲げた肩書きをこの店に捧げることで払拭しましょう。
そう。ミシュランガイド星二つの定義です。

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4位

カフェ ド ハナ (岐波 / カフェ)

1回

  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2015/09訪問 2016/09/02

時間よ止まれ

宇部市の東端、日ノ山の麓、岐波の海岸沿いにある隠れ家カフェ。
ここを食べログで紹介されて、苦々しく思うかたは少なからずいらっしゃると思う。
一度行けば誰にも教えたくないという気になるから。

お店を紹介すべきか否かの悩みは、既投稿にも書きました。
ここも、そういう意味では静かにひっそりと続いて欲しいとの思いは私にもあります。
でも、私の基本スタンスは会員制や一見客お断りの店以外は、広く万民に公開すべしです。
キリ番レビューにふさわしい店として、リスペクトしつつ書かさせていただきます。

この店を知ったのは、当店のブログで。(それもあって、紹介してもよかろうという気になった。)
こんなとこにこんな店があったのかと、写真見て驚く。そしてその雰囲気や店からの眺めが素晴らしい。
こりゃ早く行ってみなければと、今年の春頃初訪問するも臨時休業日。
夏場の8月は全休なので、それが明けた9月に満を持して夫婦で行ってみた。

場所を説明するのにいちばんいいのは、近くの日本料理店吉祥を目指していくこと。
一本道から吉祥へと曲がるとこを直進、最初のカーブミラーを右折し海の方へと狭い坂道を下ると
ドンツキにお店のダート駐車場あり。

店は、その駐車場入口の海側。木立に隠れて小さい看板あります。
木陰のレンガペイブメントを進み、木製渡り廊下の先が店舗。
あたかもツリーハウス風。ドアを開けて入店です。

店内も外観の延長上にあるようなウッディなロッジ風。照度抑えて海側からの採光主体。
南向きの窓側にカウンター、あとはテーブル席。
でも、ここの特等席はオープンテラス。フロアの左手ドアから外に出ると、ウッドデッキあり。
海を見ながらくつろげる二人がけ卓が二卓。
両方埋まってたけど、一組が席を立たれて超ラッキー(^^)v さっそくそこへ。

お店は初老のご夫婦でやってらっしゃる。接客はほとんどが奥様。
メニューはオール\600のドリンクのみで食事類はありません。
コーヒー、紅茶、手作りのジュース等ある中から、私がグァテマラ、女房がアイスティーを。
飲み物には、日替わりのお菓子ついてきて、その日はチーズケーキとわらび餅。一つずつを所望。

リクライニングシートの椅子で、海を眺める。
ちょうど干潮で、岐波の海岸は遠浅になっている。はるか右手方向には東岐波や丸尾の家並み。
左手は突き出した小さい岬。浜にはカヌーに興じておられるかたのビーチパラソルも。

コーヒーと紅茶が来た。
コーヒーはポットで。手作り感あるコーヒーカップに注いで飲む。
グァテマラの酸味はほとんどないのが珍しい。メニューに「爽やかな苦味」とあったけど、まさにそう。
浅煎りだけど香りよくて美味しいコーヒー。量もあって嬉しい(^^)

アイスティーはグラスにでかいロック氷と。ミントの葉も浮かんでます。
ちと薄め。でもちゃんとアイスティー向きの茶葉は使ってあって、いい香りする。

ミニサイズのチーズケーキは、チーズ味濃厚で美味。ノーマルサイズを単品で出されたらいいのにと思う。
きな粉と黒蜜かかったわらび餅をつつきながら、コーヒー飲むとこれもまた美味し。

9月の快晴日。海から吹く涼風に秋を感じる。1年でいちばんいい時期かもしれない。
青空に浮かぶ綿雲はほとんど動かず。ツクツクボウシが鳴き、トンボも飛んでる。
店の周囲には広葉樹の大木。それがまたなんとも言えぬ隠れ家感を演出。
ここで1日、文庫本でも読んでいたい。ドリンクは2杯目から\400なので、千円で1冊はいける(^^)

これを書いてる今も、この後本当にUPすべきかどうかを迷ってしまう。
でも、いつも拙稿を読んでくださる良識ある皆様への御礼。
レビュー700軒目の記念店として、私の思い出にも一生残るカフェです。

お店には、投稿してゴメンネという気はやはりあるので、注意事項を復唱しお詫びの言葉とします。
「小学生未満のお子様連れは御遠慮ください。」
「店内での大声での談笑は御遠慮ください。」

しゃべくり好きのおじちゃんおばちゃん若い衆、乳幼児連れのママ&パパは入店不可です。
もっと言えば、小中高校生もここにはそぐわない。
くれぐれも、よろしくお願い申し上げます。

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2016年9月2日
店主の老マダム、長期療養明けて営業再開とのこと。
快気祝いに点数見直し。

ところで、気づかなかったけど店舗情報欄に「おすすめシーン」てのがいつのまにかできてた。
この店はなんと「女子会」だと!
そんなとんでもない場にこの店を使ってもらっちゃ困ります。
私が書いた内容読んでないんですかねえ・・・

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5位

あんくる (下関 / カレー)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2015/02訪問 2015/03/01

食べログ始めた理由の一つはここを書きたかったから

この「あんくるカレー」という店、チェーンかフランチャイズか知らないが、私の知る限り三店ある。
この豊前田町店、ゆめシティ店、そして小倉競馬場近くの店である。

が、実は私のお気に入り店は、もう一店あった。それがJR下関駅店
そこは、下関のシーモールに買物に来たときは必ず食べに寄る店だった。
美味いカレーがなんと300円! それもビーフとチキンのカレールー2種がついて。
大盛りにしたりトッピングしても、ワンコインでお釣りがきてた。
300円が390円に値上がりしたときも、ルーが1種類の「さんまるカレー」を300円で新登場させてくれた。
私の中では世界一のカレーだった。

過去形で書いたのは、今はないから。下関駅の新築工事開始と共に姿を消したのだ。
そのときは、心底ガックリきた。あんくるカレーが食べられなくなって。
駅舎火災後の仮建物時代でもなんとか頑張って営業してた店。下関で食べるメシはここだけが楽しみだった。
たまったポイントカードはどうなるんだ。一日千秋の思いで、あんくるの駅舎復帰を待ちわびていた。
そして昨年、駅ビルがようやく新装オープン。
が、そこにあんくるは戻ってこなかった(T_T) 私は再び落ち込んだ。

ところが、下関駅からそれほど離れてない場所にあんくるはあった。それがこの店。
いつからだったのだろう。全然知らなかった。食べログで発見したときは驚いた。
駅の店が場所を変えたのか、それとも別の「あんくる」なのか。とにかく早く行ってみなければの思い。
そしてようやく、このたび初訪問。あのカレーにまた会えるのか。ワクワクドキドキ。

土曜日の昼食をと夫婦で向かう。ここは女房も大大大ファンなのだ(^^)
車はひとまずシーモール駐車場へ停めて、歩いて向かう。
駅前のペデストリアンデッキを進み、降りたらもうすぐだ。

あった。
喫茶店風の趣き。ドアを開けて入れば小奇麗なカウンター。その反対側は4人がけテーブルが3卓。
13時半過ぎてたので、先客なし。テーブル席へ座る。

メニュー見ると、やはりそうだ。ここのカレーはビーフとチキンのダブル。
価格は並盛りが400円。下関駅時代最後の価格390円から実質値上がりしてないに等しい。
大盛500円、特盛が600円、奇跡的な価格は健在だ。

再会記念に、セットメニューにしようと、二人ともSセット¥570を注文。
並盛に、サラダとドリンクがつく。ドリンクは数種から選べ、ホットコーヒーに。
メニューは他に、日替わり定食やステーキ丼、豚キムチ丼なんてのがある。

ほどなくカレーセットがトレイに乗って到着\(^o^)/
ああ、夢にまで見たあんくるのカレー。ご飯は蛸唐草の大鉢に。
そしてカレールーの黄金コンビ、ビーフとチキンの二種がアラジンポットに。
俺は今猛烈に感動している。(©梶原一騎)  

ご飯の半分ずつに、二種のカレーをぶっかける。
ビーフは濃色、チキンが淡色のコントラスト。交互にスプーンですくっては口へと運ぶ。
どちらも美味い。具はない。でも間違いない。ビーフ味とチキン味。適度な粘性もあってカレーの王道。
駅店にはなかった辛味フレークなるものが付いてきて、これをふりかけると、辛さも旨さも一気に上昇。イイ!

This is あんくるカレー。初めて食べたときの感動が今また甦った。
私にとって、お店で食べるカレーはこれさえあれば他に何もいらない。

千切りキャベツにゆで卵スライスのサラダもパクつきながら、無我夢中でカレー食べてご馳走様。
食後に出てきたコーヒーが、これまた苦くて香りよくてぶちうま。至福のひとときだった。

女店員さんに、店のことを聞いてみた。
まず、ここは駅とは別の「あんくる」で、駅店があった頃にはここもあったそう。
駅店の復帰情報知らないかと問えば、わからないとのこと。
駅店のポイントカード、ここじゃ使えませんよねえ。と、一応言ってみた。答えは「申し訳ありません。」
だよね。

でもいいんだ。あんくるはあった。私の人生最高のカレーはまだ食べられる。
ありがとう。また来ます。
あとスタンプ1個でカレー1杯がタダだったポイントカードは記念に取っておこう。

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6位

手打ちうどん よしの (重安、美祢 / うどん)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2015/06訪問 2015/07/09

もはや美祢の名所

山口県長門部屈指の人気うどん店「よしの」には過去二回ほど来た事あり。
一回目は閉店時間知らずに夕方来たらアウト、二回目は14時だったが売り切れで1時間も早く閉まってた。

とある土曜日、意を決して開店直後の時間帯に突撃した。宇部の自宅を10時半に出て、高速併用で美祢へ。
店は、R316とR435が交わる国行交差点を1.5km北上したとこにあるスーパー敷地内。
県立青嶺高校(元の美祢工業高といったほうが県民には通じる)の向かいです。

着いたら11時20分。今日はちゃんとのれん出てる。
駐車場はスーパーのが使えるので心配なし。なるべく店に近い所に車を停めて、いざ入店。
店内は長いカウンターと4人がけ卓が二卓。8~9割の入りで空きはカウンター数人分。
いやはや、開店してまだ20分でこれだもんね。美祢市民みんなここに来てるかのよう(^^)

カウンターに座って、メニュー見る。ここは讃岐式セルフ店じゃなくて嬉しい。てゆーか、これが普通。
温か冷かで悩む。両方行く手もあるのだが、今日はどっちかにしよう。
で、決めたのが「肉ぶっかけ\660」。ま、夏なので「ひやい」やつで(^^)

お店は大将お一人に、女性が4人。
大将は麺茹でに専念され、湯がきあがった後のうどん調整が女性陣のお役目。

麺は、大量の湯が煮えたぎるステンレス槽内で、数名分ずつのバッチ式で湯がかれる。
大将はマメにタイマーを設定。ピピピと鳴ったら魚釣り用の網ですくって隣の水槽へ。そこでは流水で手もみ。
それが終わったら、さらに隣の冷水槽へ。麺を締めたら、人数分に小分けし、女性陣へバトンタッチ。

温麺はそこから再加熱されるかどうかは、視認できなかったが、そうしてほしい。
間違っても「ひやあつ」のような愚は犯されないことを願う。
ちなみに、当店では「ひや」と「あつ」の讃岐式注文システムはございません(^^)v

私のは10分で出てきた。浅め大径の丼に、中細うどん麺。牛肉たっぷり、温玉1個とネギも。
タレはキンキンに冷えた徳利に入ってる。それを全量ぶっかけて、いただきます。

麺は予想通りに素晴らしい。コシも滑らかさも超A級。人気の理由がよくわかる。
タレは甘ったるくない甘口で抜群に美味い。ダシも醤油もきちんと効いている。
薄切り牛肉の味付けも絶妙。タレとやや被る味だけど気にはならない。何せ量が多いので(^^)

温玉は最後のほうに温存し、とにかく麺を啜り、肉を食らう。
中盤戦は一味をちょい振って味変し、後半戦は温玉をツンツンして黄身トロリン(^^)
うどんと肉に絡めて啜れば、うどんすき食ってる気分。一気呵成に完食完飲。ご馳走様(^人^)

こりゃあえーわ。間違いない。肉ぶっかけにして正解。他のお客さんもこれ頼む人多い。
個人的願望は、麺をもっと満遍なく冷やしてほしかった。ところどころ生温い部分あるのが惜しい。

うどんの出来以外で、この店のいいとこは、最初に書いたようにセルフじゃないことが、まず一つ。
もう一つは、定番のうどんメニューがあること。かやくうどんや肉うどんのような。
「かけ」と「きつね」がないのは不満だが、定番がない最近の讃岐式チェーン店よりはよっぽど好き。

こんなこと書かなきゃならないのは、あまりに讃岐式うどん屋が蔓延しており、香川県以外の46都道府県で
普通に営まれてたうどん屋業態がないがしろにされてる危機感を持つことが多いからだ。

「よしの」のうどん麺は讃岐麺。御主人修行の賜物だろう。でも、うどん屋としての心意気は讃岐じゃない。
フルサービスを基本とした、「普通の」うどん屋さん。そこに私はスポッライトを当てたいのだ。
次は温を食べるのは決まった。それを楽しみに採点を4点で止めといた。伸び代大いにあり。

お子様からお年寄りまで、美祢市民で賑わう「よしの」、うどん好きは一度は行ってみるべし。
長門部の県民さんがわざわざ行くなら、駐車場もない徳山の「くうかい」へ大遠征するよりは、
まずはこっちが先だと思いますね。

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7位

原口珈琲 (山口、上山口 / 喫茶店、カフェ)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 2.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2015/01訪問 2015/01/19

珈琲の獺祭

山口市の中心部アーケード街の裏通りにある珈琲店。食べログで知って行ってみた。

店の場所に来たら、木枠のでかいガラス引き戸があるセレクトショップ。
店頭には珈琲店のメニューボードもあるので、そこが店だとわかるのだが、一階ではない。
重い引き戸を開けて入り、「コーヒー屋さんは二階ですか?」と聞くと、YESとのこと。
分厚い鉄板の階段をカンカンと上がると、そこにもMEN'S SHOP。その隣、道路側が珈琲店。
同じフロアを共有しており、仕切りはないに等しい。

珈琲店のスペースは狭い。小さいテーブルが一つ二つ、道路側の窓際がカウンター、10人も入れば満員。
マスターは女性。先客さんの食事を作っておられる最中。カウンターに座って待つ。

ほどなくお水を持って来てくださった。ブレンドコーヒー\540を頼んだ。
ここの、ドリンクメニューのコーヒーは、ブレンド一種とカフェオレのみ。各HOTとICEあり。
他には、紅茶やジュース、ビールも。ケーキや食事もある。

ネルドリップの抽出時間を経て、コーヒーがやってきた。
円錐台を逆にした形状で肉厚のカップに入ったコーヒーをいただく。
おお! 苦いコーヒーだ! やや濃い目でしっかりコクがあり、鼻腔に抜ける香りも快い。
酸味がないのが、まさに私好み。ど真ん中のストライクブレンド\(^o^)/

温度はネルドリップゆえに、ごくわずかにぬるめ。
そこからくる「甘味」を感じる域には、私はまだ達してない。でも、この苦味はホンモノだ。
冷えても酸味は発生しない。なおかつ香りはKEEP。素晴らしい!

豆の産地や農園に拘りがあり、単品豆やスペシャルティのコーヒーメニューが揃った中から選ぶ楽しみを求める
かたには向かないコーヒー店。
ブレンド一本勝負ゆえに、私もそれが口に合わなければ再訪はないと思って来た店。
しかし、それは杞憂だった。
ここのコーヒーは美味しい。豆が何かはわからないが、焙煎から来る苦味は完璧に私の舌を捉えた。
コーヒー素人の私の表現力には限界がある。それを超えたコーヒー。

タイトルに「珈琲の獺祭」と書いた。山口県発信の名品の意味である。
と同時に、この山口の清酒と珈琲は、いずれも製造技術の追求で、味の極みに達したものだと私は思う。

獺祭の醸造元、「旭酒造」の社長さんは、杜氏に頼らず大吟醸を科学することによって、
自社技術を根幹から構築し直し、獺祭を完成させたと聞く。

では、珈琲の製造技術とは? これすなわち焙煎である。
カウンター脇の書架に、原口珈琲の師匠であり、今は閉店した「大坊珈琲店」の店主さんの著書があった。
それをパラパラと読んでたら、焙煎の度合いが数値化してあり、コーヒーの味との相関関係が詳細に書いてあった。
カンや経験といった曖昧模糊な珈琲焙煎尺度を見事なまでに解析し、誰にもわかるようにした解説。
原口珈琲の店主さんも、この薫陶を受けて、かくも香ばしく味わい深い豆に至る焙煎を実践されているに違いない。

もうひとつ、本レビューを書くにあたって、閉店した「大坊珈琲店」の食べログレビュー見て驚いたのが、
ブレンドコーヒーのメニューが湯量と豆の重量で、数種類に分けて客に示されていること。
なんて、科学的、理論的な珈琲! 珈琲とはまさに右脳のみならず、左脳でも味わえる飲み物なのだ。

「大坊珈琲店」のことは全く知らないが、我が山口県が誇る山奥の酒蔵と相通ずるものがあるように思う。
しかして、店の雰囲気は決して無機質なものに陥ることなく、昭和の面影を残したハートウォーミングな空間。
そんな表参道の名店の焙煎・抽出技術や雰囲気が、遠く離れた山口の地に甦ったのならば画期的なことだ。

原口珈琲は、開店して日は浅く、ブティックに間借りしているそうなので、今後の成り行きが気になるところ。
今のままならそれもよし、場所を変えて本格的に営業するもよし。とにかく店が存続してほしい。

いろんなイメージを膨らませながら、今日も原口珈琲で買った「yokoブレンド」を自宅で喫する私なのでした。

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8位

御影ダンケ (御影(阪急)、住吉(JR・六甲ライナー) / 喫茶店)

1回

  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2018/02訪問 2018/02/19

マスターの掌中で孵化するコーヒー

ここのコーヒー豆「バターブレンド」を女房が買って来て、自宅で飲んで、一発で虜になった。
以来、一度は店で飲みたいと思い続けようやく念願叶った。

8月末の日曜に大阪で所用あり。前日の土曜日、神戸に夫婦で出てきた。
その日の予定は特になかったので、御影に行ってみようとなった。
私はとにかく「御影ダンケ」に行きたくて。

阪急御影で降りて、「ふくあかり」で蕎麦を食い、続いて香雪美術館へ行った後に立ち寄った。
店内は長いカウンターと、テーブルが一卓。先客さん二組。
常連さん多そうな店、実際もそう。だけど、マスターと奥様はどなたにも親切丁寧かつ気さくに接してくださる。

カウンターのシートに座って、二人とも「バターブレンドコーヒー」¥550をホットで注文。
一杯ずつのハンドドリップ、先客さんから順番に。いよいようちの番。レディファーストで女房から。

スプーン3杯の豆をミル、一人用のペーパーフィルターに取って、ドリッパーとカップをお湯で予熱。
お湯捨てて、ドリッパーをカップに乗せ、豆がたっぷり入ったフィルターをセット。

まずは、お湯をサっと満遍なく。中央にコイン大のスポット投下じゃない。ふーむ、なるほど。
と、マスター、両の掌でカップをしっかりホールド、その所作はあたかも、卵を孵す親鳥の如し。

こうして蒸らしが完了し、いよいよ本抽出開始。
これも中央集中式じゃなく上面いっぱいに円を描かれる。一回し、二回しと。
そして、三回し目くらいに、仕上げの注湯。ドリッパーの縁を超えて見事に膨らむコーヒードーム。
その間も、ゴッドハンドは優しくカップを包み込み、ハンドパワー、否、「念」が注入され続ける。

豆は中細くらいの粗さなので、滴下にはさほど時間かからず。
さあ、ドリッパーが外された。これが御影ダンケのバターブレンドコーヒーだ。

女房に続いて私のも、寸分違わぬフローと所作で淹れてくださった。
一口啜れば、苦くて濃くて香り高いコーヒー。酸味はない。これだ、これ。私も女房も好きな味は(^^)d

焙煎時にバターがブレンドされてるからといって酪農フレーバーはしない。
油膜が張ったりトロ味が出るわけでもない。なんとも言えぬ、芳醇なコクが加わるのだ。
甘さを際立たすのに、塩を加えるってのがある。あれのコーヒー版みたいなものかな?
苦さを引き立てると同時に、まろやかさを付与するのがバター。そんな感じ。

稀有な焙煎手法によって生まれ出た豆、それに息吹を与えるマスターの掌。
恩寵を受けて孵化したコーヒーは、飲む者のさらなる祝福を受けながらその使命を全うする。
美味なるかな、バターブレンドコーヒー。

一方で、コーヒーに酸味を求めるかたには、ここのコーヒーは不適。
特に、旧来の「モカの酸味が至上」的なコーヒー好きにはまったく合わないと思う。
美味い美味いの大合唱が先行レビューにあふれかえってるが、無理してないですか?
それよりも、どなたかが書かれてた「苦いばっかりで好みじゃない」って感想のほうが、よほど正直です。

話戻して、ダンケのカウンター。
コーヒーに陶酔してたら、他のお客さんが「コーヒーゼリー」¥750を注文。
それが出来上がってくのを見てたら、メチャクチャ美味しそう!
女房に追加注文を強いる。二つ返事でOK(^^) ただし、一つだけ(^^;)
でも、奥様はちゃんと、スプーンを二人分出してくださった。

グラスに、コーヒーアイスクリームが入り、その上にゼリー。
プルルンと投入される瞬間のワクワク感といったら(^^)v
そして、仕上げに生クリームがたっぷりトッピング。

来た。御影ダンケのコーヒーゼリー\(^^)/
女房殿、ゼリーから行く。至福の表情(^◡^) 私にも勧めてくれた。
ひと匙、ゼリーのみで。こいつも濃い。ゼラチンの硬さもちょうどいい。甘さは感じるか感じないか。

生クリームをつけての二匙目、そうか、これだったのか!
ゼリーの苦さと香りに、クリームが加わって完成するコーヒーゼリーの最終形態。
思わず笑みがこぼれてしまう(^o^)
コーヒーには砂糖もミルクも入れないうちら夫婦だが、コーヒーゼリーは違うということを思い知った。

最下層で待ってたアイスも美味し。
ついつい一人で全部いきそうになったのに歯止めを掛けて、女房にリターン。
いやあ、コーヒーだけかと思ってたら、こんな隠しダマがあったとは。(隠してないか^^;)

初めて来た御影での貴重な体験。次はいつ来れるかわからぬが、また来たいと思う喫茶店。
壁にずらりと並ぶ大倉陶園製の美しいカップを全制覇可能な常連さんが心底羨ましい。
美味しいコーヒーに感謝。ご馳走様を三回くらい申し上げて店を出ました。

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2018年2月

娘からドリップパックをお土産にもらう。
ひたすら苦い。崇高な傑作。
神戸コーヒーはここと萩原珈琲店が2TOP。

点数見直し
総合4.0→5.0
味4.0→5.0
ドリンク4.0→5.0


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9位

NEZUCAFE (表参道、外苑前、乃木坂 / カフェ、洋食)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.0
    • | サービス 2.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 2.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2015/04訪問 2015/04/21

屏風でもコーヒーカップでも かきつばたに会えます

根津美術館は根津にあるもんだと、つい最近まで思い込んでいた。
尾形光琳の二大国宝の同時展示があるというので、よーし行くぞと意気込んだ。
たしか東大の裏あたりが根津だったなと、所在地を調べにかかる。

そしたらなんと、港区南青山だとぉー? どこが根津やねん!
と、無知な田舎モンはその地名を聞いただけでビビるのであった。
女房も、まさかそんなオサレな場所だとは知らなかったみたい(^^)
以上がお約束の「根津美術館あるある」と「イナカッペあるある」。

てなわけで夫婦で初訪問。土曜日午前9時40分、早めに着いたと思いきや、すでに入館待ちの行列。
特別展初日、さすがの人気である。

通常の10時開館より15分くらい早めにオープンしてくれたのは嬉しい配慮。
さほどの大混雑にも見舞われずに、燕子花図紅白梅図を堪能。来てよかった。

で、次なる目的の「NEZUCAFE」へ。本館から庭への散歩コースに出てすぐの場所。
自動ドアから入れば、三方が総ガラス張りのカフェレストラン。

先客3組くらい。開館して30分もたってないので空いてる。
窓際の2人がけ卓へと案内された。

女房は、事前研究にてここのミートパイを食べる気マンマン。
注文すれば、「焼き上がりに30分かかります。」との、つれないお言葉。
待つ手もあったが、次の予定もあったのでBLT\1000に変更。飲み物は二人ともブレンドコーヒー\650。
食事につけるドリンクは一品が400円になります。

待つ間も、周囲の庭を見ているだけで心安らぐ。
新緑が美しい。庭園というより、いろんな木々を植えていったらこうなったという感じの、「森」である。
足立美術館のような人工美の日本庭園とは対極にある、自然体の庭園。私は断然こっちのほうが好き。

注文品同時に到着。
まず目を引くのが、コーヒーカップ。かきつばた模様が浮き出た白磁。彩色なくても気品あり。いいですねえ(^^)
一口飲めば、ドンピシャストライクの苦いコーヒー。芳香かつ美味。女房も満足げ。

HOTサンドのBLT、厚手のベーコンは焼かないタイプ。
トーストがちょい冷めてるけど、おいしい。二人でシェアしてちょうどいい量。

10時半ごろから、展覧会見終わったお客さんの入店が増えてき始める。
でも、まだ店内は静か。他の会話が耳障りなんてこともない。
これがランチタイムともなると、そうもいくまい。本当にいい時間帯に来た。

何がここまでの上質な空間を作り出しているのか。
総ガラス張りでありながら、明るすぎない採光が一番の要因。
それを可能にしているのが、直射日光を遮る木立。何時間でも庭に向かっていたい気持ちにさせてくれる。

天井がやや低めで、ホールのような作りでないのも重要。
講堂を思わせる高い天井の美術館カフェやレストランは、フードコートみたいでどうも居心地よくない。
(たとえば、国立新美術館)
その点、ネズカフェは元々が民家というか、邸宅の離れであるので、極上のくつろぎ空間になっている。

美術品鑑賞、庭園散策、そして喫茶室で食事やお茶と、楽しみが多い美術館。
燕子花図観て、庭の池でホンモノのかきつばたを愛でる。開花はこれから。最高の贅沢じゃなかろうか。

カフェにちょっとだけ要望を。
(1)メニューにある人気の品が、開店から45分もたたないと出せないのはいかがなものか。
人手が予想される特別展会期中ならなおさら。
(2)窓際席は全て埋まっていたが、それ以外の席はほとんど空いていた。
すると、うちらの真隣に客が案内され、テーブル間隔は狭いので違和感あった。
できるだけ庭に近い側から詰めていくという方針かもしれないが、店員が席を決めるなら、
空いているときは先客との間に余裕もたすべき。もしくは、「お好きな席へどうぞ」ではなかろうか。

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10位

めんとく (矢原、湯田温泉 / 食堂、麺類、丼)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2015/04訪問 2015/04/27

チューブマヨでハッピーランチ

ヤまぐちの9号線バイパス沿いには、いろんな食べ物屋さんあって目移りします。
私が宇部から遠征してきた際も、昼メシに迷ったらこのへんを車で流せばどこかの店へは行きつけます。

その日は公用でヤまぐちへ。12時回ってたので以前から行きたかった「めんとく」でランチ。
場所は、ロッテリアがある交差点を秋芳側へ曲がってすぐ。
店横の広いダート空き地が駐車場。区画線ないので先客さんの車と平行に停めましょう。

12時半入店。ほぼ満員は予想通り。ネクタイ姿、作業服姿、全員がお勤め人。
カウンターへと着席し、日替わり定食は何かと、壁のホワイトボードに目をやる。
「チキンステーキ ねぎソース」。OK決まり。おばちゃんに告げる。

お店はおばちゃん三人できりもり。皆さん手際よい。常に何かをやってらして無駄な動きは一切ない。
注文品はものの3分くらいで出てきた。

ミドルサイズの鶏もも肉を焼いて、すりおろしタマネギ入り和風ソースがたっぷり。もちろんネギもたっぷり。
一口食べると、間違いない美味しさ。すぐにご飯へと箸が移動。こりゃイケル(^^)v
味噌汁もカツオでちゃんとダシ取ってある。具は麩とワカメ。
小鉢は肉じゃが。肉が牛スジなのが珍しい。スジのいい味がイモによく浸透しております。

チキンの皿に付けあわせの千切りキャベツが山盛り。
ウスターソースでもかけるかと卓上見れば、巨大なマヨチューブが倒立し鎮座。
おお!コイツがおったか。
迷うことなく、むんずとチューブをわしづかみ。キャベツの山へとブッチュ~~(^^)v
ヘタな業務用ドレッシングより、マヨ単品のほうが頼りになることこの上なし。

千切りキャベツ&マヨネーズで、その日の昼メシは一つトクした気分(^^)
もちろん、メインのチキンが旨いのがあってこそ。
ご飯の盛りもいいし、味噌汁も旨いし、久しぶりに大当たりの定食屋。

お客さんひっきりなしに来店。皆さんこの周辺のリーマンさん、ワーカーさんばかり。
駐車場も広いので、少々離れた職場からでも安心して来店できますもんね。
わざわざ来る価値がある定食屋。

日替わり定食、お代は税込み650円。
他の各種定食、麺類、どれもリーズナブルな価格。近くなら毎日でも来たいくらい。

山大の学生さんの姿がないのも好都合。彼らが多いと客ローテに支障きたすから。
お昼の短期決戦で、食べたらすぐに職場復帰せねばならぬリーマンのランチタイムとは、
できれば時間ずらしてもらいたい。彼らはえてして長居もするし。

と、書いたらやって来る学生増えるかも。
でもたぶん大丈夫。ここのおばちゃんの連係プレーをもってすれば、どんな混雑でも軽くこなされるでしょうね。

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