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1回
昼の点数:4.0
2015/01 訪問
珈琲の獺祭
山口市の中心部アーケード街の裏通りにある珈琲店。食べログで知って行ってみた。店の場所に来たら、木枠のでかいガラス引き戸があるセレクトショップ。店頭には珈琲店のメニューボードもあるので、そこが店だとわかるのだが、一階ではない。重い引き戸を開けて入り、「コーヒー屋さんは二階ですか?」と聞くと、YESとのこと。分厚い鉄板の階段をカンカンと上がると、そこにもMEN'S SHOP。その隣、道路側が珈琲店。同じフロアを共有しており、仕切りはないに等しい。珈琲店のスペースは狭い。小さいテーブルが一つ二つ、道路側の窓際がカウンター、10人も入れば満員。マスターは女性。先客さんの食事を作っておられる最中。カウンターに座って待つ。ほどなくお水を持って来てくださった。ブレンドコーヒー\540を頼んだ。ここの、ドリンクメニューのコーヒーは、ブレンド一種とカフェオレのみ。各HOTとICEあり。他には、紅茶やジュース、ビールも。ケーキや食事もある。ネルドリップの抽出時間を経て、コーヒーがやってきた。円錐台を逆にした形状で肉厚のカップに入ったコーヒーをいただく。おお! 苦いコーヒーだ! やや濃い目でしっかりコクがあり、鼻腔に抜ける香りも快い。酸味がないのが、まさに私好み。ど真ん中のストライクブレンド\(^o^)/温度はネルドリップゆえに、ごくわずかにぬるめ。そこからくる「甘味」を感じる域には、私はまだ達してない。でも、この苦味はホンモノだ。冷えても酸味は発生しない。なおかつ香りはKEEP。素晴らしい!豆の産地や農園に拘りがあり、単品豆やスペシャルティのコーヒーメニューが揃った中から選ぶ楽しみを求めるかたには向かないコーヒー店。ブレンド一本勝負ゆえに、私もそれが口に合わなければ再訪はないと思って来た店。しかし、それは杞憂だった。ここのコーヒーは美味しい。豆が何かはわからないが、焙煎から来る苦味は完璧に私の舌を捉えた。コーヒー素人の私の表現力には限界がある。それを超えたコーヒー。タイトルに「珈琲の獺祭」と書いた。山口県発信の名品の意味である。と同時に、この山口の清酒と珈琲は、いずれも製造技術の追求で、味の極みに達したものだと私は思う。獺祭の醸造元、「旭酒造」の社長さんは、杜氏に頼らず大吟醸を科学することによって、自社技術を根幹から構築し直し、獺祭を完成させたと聞く。では、珈琲の製造技術とは? これすなわち焙煎である。カウンター脇の書架に、原口珈琲の師匠であり、今は閉店した「大坊珈琲店」の店主さんの著書があった。それをパラパラと読んでたら、焙煎の度合いが数値化してあり、コーヒーの味との相関関係が詳細に書いてあった。カンや経験といった曖昧模糊な珈琲焙煎尺度を見事なまでに解析し、誰にもわかるようにした解説。原口珈琲の店主さんも、この薫陶を受けて、かくも香ばしく味わい深い豆に至る焙煎を実践されているに違いない。もうひとつ、本レビューを書くにあたって、閉店した「大坊珈琲店」の食べログレビュー見て驚いたのが、ブレンドコーヒーのメニューが湯量と豆の重量で、数種類に分けて客に示されていること。なんて、科学的、理論的な珈琲! 珈琲とはまさに右脳のみならず、左脳でも味わえる飲み物なのだ。「大坊珈琲店」のことは全く知らないが、我が山口県が誇る山奥の酒蔵と相通ずるものがあるように思う。しかして、店の雰囲気は決して無機質なものに陥ることなく、昭和の面影を残したハートウォーミングな空間。そんな表参道の名店の焙煎・抽出技術や雰囲気が、遠く離れた山口の地に甦ったのならば画期的なことだ。原口珈琲は、開店して日は浅く、ブティックに間借りしているそうなので、今後の成り行きが気になるところ。今のままならそれもよし、場所を変えて本格的に営業するもよし。とにかく店が存続してほしい。いろんなイメージを膨らませながら、今日も原口珈琲で買った「yokoブレンド」を自宅で喫する私なのでした。
2015/01/19 更新
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一人で入りやすい
知人・友人と
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喫煙可
ワインあり
日本酒あり
焼酎あり
オシャレな空間
カップルシート
カウンター席
ソファー席
座敷
山口市の中心部アーケード街の裏通りにある珈琲店。食べログで知って行ってみた。
店の場所に来たら、木枠のでかいガラス引き戸があるセレクトショップ。
店頭には珈琲店のメニューボードもあるので、そこが店だとわかるのだが、一階ではない。
重い引き戸を開けて入り、「コーヒー屋さんは二階ですか?」と聞くと、YESとのこと。
分厚い鉄板の階段をカンカンと上がると、そこにもMEN'S SHOP。その隣、道路側が珈琲店。
同じフロアを共有しており、仕切りはないに等しい。
珈琲店のスペースは狭い。小さいテーブルが一つ二つ、道路側の窓際がカウンター、10人も入れば満員。
マスターは女性。先客さんの食事を作っておられる最中。カウンターに座って待つ。
ほどなくお水を持って来てくださった。ブレンドコーヒー\540を頼んだ。
ここの、ドリンクメニューのコーヒーは、ブレンド一種とカフェオレのみ。各HOTとICEあり。
他には、紅茶やジュース、ビールも。ケーキや食事もある。
ネルドリップの抽出時間を経て、コーヒーがやってきた。
円錐台を逆にした形状で肉厚のカップに入ったコーヒーをいただく。
おお! 苦いコーヒーだ! やや濃い目でしっかりコクがあり、鼻腔に抜ける香りも快い。
酸味がないのが、まさに私好み。ど真ん中のストライクブレンド\(^o^)/
温度はネルドリップゆえに、ごくわずかにぬるめ。
そこからくる「甘味」を感じる域には、私はまだ達してない。でも、この苦味はホンモノだ。
冷えても酸味は発生しない。なおかつ香りはKEEP。素晴らしい!
豆の産地や農園に拘りがあり、単品豆やスペシャルティのコーヒーメニューが揃った中から選ぶ楽しみを求める
かたには向かないコーヒー店。
ブレンド一本勝負ゆえに、私もそれが口に合わなければ再訪はないと思って来た店。
しかし、それは杞憂だった。
ここのコーヒーは美味しい。豆が何かはわからないが、焙煎から来る苦味は完璧に私の舌を捉えた。
コーヒー素人の私の表現力には限界がある。それを超えたコーヒー。
タイトルに「珈琲の獺祭」と書いた。山口県発信の名品の意味である。
と同時に、この山口の清酒と珈琲は、いずれも製造技術の追求で、味の極みに達したものだと私は思う。
獺祭の醸造元、「旭酒造」の社長さんは、杜氏に頼らず大吟醸を科学することによって、
自社技術を根幹から構築し直し、獺祭を完成させたと聞く。
では、珈琲の製造技術とは? これすなわち焙煎である。
カウンター脇の書架に、原口珈琲の師匠であり、今は閉店した「大坊珈琲店」の店主さんの著書があった。
それをパラパラと読んでたら、焙煎の度合いが数値化してあり、コーヒーの味との相関関係が詳細に書いてあった。
カンや経験といった曖昧模糊な珈琲焙煎尺度を見事なまでに解析し、誰にもわかるようにした解説。
原口珈琲の店主さんも、この薫陶を受けて、かくも香ばしく味わい深い豆に至る焙煎を実践されているに違いない。
もうひとつ、本レビューを書くにあたって、閉店した「大坊珈琲店」の食べログレビュー見て驚いたのが、
ブレンドコーヒーのメニューが湯量と豆の重量で、数種類に分けて客に示されていること。
なんて、科学的、理論的な珈琲! 珈琲とはまさに右脳のみならず、左脳でも味わえる飲み物なのだ。
「大坊珈琲店」のことは全く知らないが、我が山口県が誇る山奥の酒蔵と相通ずるものがあるように思う。
しかして、店の雰囲気は決して無機質なものに陥ることなく、昭和の面影を残したハートウォーミングな空間。
そんな表参道の名店の焙煎・抽出技術や雰囲気が、遠く離れた山口の地に甦ったのならば画期的なことだ。
原口珈琲は、開店して日は浅く、ブティックに間借りしているそうなので、今後の成り行きが気になるところ。
今のままならそれもよし、場所を変えて本格的に営業するもよし。とにかく店が存続してほしい。
いろんなイメージを膨らませながら、今日も原口珈琲で買った「yokoブレンド」を自宅で喫する私なのでした。