2回
2017/12 訪問
あの日のままのセピア色の食堂に感動…
※評価点は完全に個人的感情が入っております m(_ _)m
国道18号線を碓氷峠に向かって上って行く…
下仁田から安中へ…
横川の釜飯の看板を越えるとすぐに左手に出てくる昭和の時代から時が止まっているエリアがある…。
おそらく知らない人は目にも止まらないかもしれないほどに色あせた山小屋のような建物。
錆びたブリキの看板にはペプシと越後屋がかろうじて見える程度…。
実はここ、若かりし頃によく立ち寄った食堂。
ある時は疲れ果てて寝かせてもらったり、ある時は掘りごたつでテレビを見ながら酒を飲んでうだうだやっていたり…。
ここで仲間との待ち合わせをしたり…。
当時のおっちゃんとおばちゃんがおった…。
涙が出そうになった…。
そんな30年近くを経ての再会が嬉しすぎて、下書き中のレビューを飛び越えての投稿です。
那須塩原からの帰り道。何度も何度も通った懐かしい18号を走り、もうないと思っていた越後屋食堂の看板が…
暖簾がかかってる!
迷わずハンドルを切りました。
ジャリの駐車場にクルマを停めて、上着も着ずに飛び降りました。
懐かしい建物を眺めなら暖簾をくぐり、引き戸を開けるとそこは…
あの時のまんま…
おばあちゃんちに来た感じの一面お座敷に掘りごたつ。
真ん中に石油ストーブ。
「こんちは〜!」
「…」
おやっさんはテレビを観ていて気づいてくれません…。
もう一度「こんちはーーーっ!」
「…」 (^^;;
奥からお母さんが「はいよはいよ〜。おじいさん聞こえんだわ」って…
あの時のお父さん、お母さんだ!
すっかりお歳を召していらっしゃいますが、それはお互い様のはず…。
「とーぞ、どーぞ、あったかいとこに座って」と優しく自宅へ招き入れてくれる感じ。
今日は特に冷えるので、ストーブの暖かさとおこたの暖かさ、そしてお母さんの優しさに目頭が熱くなる。
メニューは壁に手書きの短冊が。
あの時の「肉トーフ」がちゃんとある。
肉どうふではなく「肉トーフ」!
お父さん、注文はちゃんと聞こえて「あいよ!」と…。
足元は少し段違いになっている半掘りごたつ。
なんとも言えない暖かさ。温もり。
なぜだかあの頃吸っていたタバコが吸いたくなる…。
レトロなコタツでリラックスしていると、お父さんが肉トーフを運んで来てくれました。
しっかり煮込んだ飴色の肉トーフ。
大きめの茶碗に熱々のお味噌汁。
たっぷりのお漬物。
たまらない…。
肉トーフの肉は豚バラ。
しっかりと味がしみていて、懐かしいこの味…
豆腐は茶色くよく煮込まれ、箸でうまくつかめない。
今思うと、形を崩さずに丁寧に煮込んであるのが良く分かります。
懐かしさのあまり、無心で完食をしていました。
自分にとってはこの懐かしい味が何よりのご馳走です。
おそらくこのご夫婦がリタイヤすることがあれば、越後屋食堂さんは閉店するのでしょう…。
街道は昔とは違い、高速道路が繋がり、軽井沢や長野方面へのアクセスがよくなり、車の通りも少なくなっています。
以前はこの山越えが定番のルートだったのに…。
まだこの近くにはあの頃のまま残っているドライブインが数軒ありました。もちろん閉店しているドライブインも…。
寂しいことに廃墟と化しているところもチラホラ。
嬉しさと寂しさが入り混じります。
食後も少しゆっくりさせて頂きました。
昔からせかせかしないおおらかなご夫婦のお店は、心から自然にくつろいでしまうお店です。
当時はトラック野郎で賑わっていたお店です。
当然、自分のことを覚えている訳もありません。
昔、良く寄らせて頂きましたと告げると、お父さんもお母さんもよく来てくれたねぇ。って…。
こういう温かいお店。いつまでもここにあって欲しいと本当に思う。
見栄えなんかどうでもいい。
お皿なんか洒落てなくてもステンレスで上等。
BGMはお父さんが観たいテレビで結構。
最後に「お元気で頑張ってくださいね!」
「ありがとうねー!お気をつけてね!」
と温かく見送られ、700円で思い出と幸せを頂いてお店を後にしました。
本当に肉トーフ、美味しかったです。
ごちそうさまでした。
ありがとうございます。
2017/12/12 更新
久しぶりの群馬へ遠征。
高速道路が出来てはいますが、昔を懐かしむ為にあえての18号経由で名古屋に向かいます。
軽井沢方面に向かい、駅弁釜めしで有名な横川駅を過ぎて、碓氷峠鉄道文化むらのすぐ手前に位置する越後屋さんは想い出のお店。
ご高齢のご夫婦が切り盛りするお店で、なんとも言えない佇まいは完全にタイムスリップできるお店です。
砂利の駐車場は広く取ってあります。
まだやっているのかな?
おっちゃんとおばちゃんはまだ元気かな?
左手を気にしながらお店が近づくと、少しドキドキ。
前回伺ったのは約1年前…。
もしかすると今日が最後かと思いながらお店を後にした覚えがあります。
駐車場の奥にあるお店の入口。のれんがかかってる!
お店の前にお客さんの車が数台停まってる!
ホッとして駐車場へ入ります。
車を停めて店内に入ると、そこはあの日のまま。
掘りごたつの席にはこたつ布団が暖かいホッとするお座敷。真ん中には石油ストーブ。
ストーブの近くを通るたびに腰の後ろで手を合わせ、お尻と手を温めて厨房へ戻るおっちゃんがとても可愛い。
メニューは壁の短冊。
以前に比べてかなりラインナップは減っています。
アジフライ定食をお願いしてみたものの、「アジが切れちゃったんだ。ごめんねー。」と…。
いいのいいの ^ ^
申し訳なさそうに言ってくれるおっちゃんに逆に申し訳なくなる…。
焼肉定食
肉トーフ(単品)
をお願いしました。
「ごめんねー」と更に申し訳なさそうなおっちゃん。
肉&肉のオーダーに少し後悔しながら、暖かいこたつでゆっくりと待ちます。
座敷に上がる高齢のおっちゃんの身体を気遣って食後の食器を厨房へ持って行く優しいお客さんに囲まれていることに心まで温まります。
しばらくするとおっちゃんがお盆を片手によっこいしょとお座敷へ上がって配膳に来てくれます。
また「アジフライ切らしちゃってごめんねー」と…。
ホントにいい人…。
濃いめの味付けの焼肉はキャベツと一緒に食べるととても美味しい。キャベツにはマヨネーズがたっぷり。
肉トーフはこちらの看板メニュー。
丁寧に煮込まれた肉トーフのトーフは良い色に染みています。形を崩さずに丁寧に煮込まれています。
あの時の味を思い出します。
テレビなどのメディアでも多数紹介されたようで、片隅に写真、記事などが飾ってあります。
いつまでも頑張ってね!
とてもほっこり美味しかったです。
ごちそうさまでした。
※評価点には懐かしポイントが含まれています