食べるポンポコリンさんが投稿した安兵衛(福岡/天神南)の口コミ詳細

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食べるポンポコリンの満腹食堂

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安兵衛天神南、中洲川端、西鉄福岡(天神)/おでん、居酒屋

1

  • 夜の点数:4.8

    • ¥3,000~¥3,999 / 1人
      • 料理・味 4.8
      • |サービス 4.8
      • |雰囲気 4.9
      • |CP 4.8
      • |酒・ドリンク 4.8
1回目

2019/09 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.9
    • | CP4.8
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥3,000~¥3,999
    / 1人

素晴らしい ‘古’ (いにしえ)のおでん屋さんは皆さん神対応

1961年開業の「安兵衛」さん。
おでんの老舗名店として名高いお店。

事前に電話で予約をお願いすると、応対は大将の声。「うちはおでん屋ですけど、良かったですか?」と…。
そのおでん屋さんがお目当てなのです。^ ^

場所は西中洲。
焼鳥、ぼんじりの元祖と言われる「藤よし」さんから路地を入ったところに「安兵衛」さんがあります。
様々な老舗名店が並ぶ細い道沿いにひっそりと並ぶ「安兵衛」さんは、完全に昭和の佇まい。

木の引戸、暖簾、建物の上部には白地のシンプルな看板、引戸の脇には木製の看板。
もう、見るからに老舗の風格。

逸る気持ちを抑えて引戸をそっと開けます。
店内は思った以上の昭和感。
大将、女将さんが笑顔で迎えてくださいます。
人気店ですが、まだ開店直後につき、余裕のある店内で、カウンターへご案内頂きました。

重厚なカウンターがメインの客席。
分厚いテーブルの席もありますが、大人数用です。

カウンターの奥には大きな銅鍋におでんの具が煮込まれています。
カウンターの中には法被を纏った大将。
坊主頭のご高齢の大将は大将のオーラを発しています。

まずは生ビールをお願いして、店内を見回して楽しみます。一升瓶、壁には手書きのメニュー。
煤けた神棚。
奥にはダイヤル式の黒電話。

黙っていると無骨そうな大将は、物静かに優しく語りかけてくださいます。
聞けば自慢のおでんは開店以来、60年近く注ぎ足しているお出汁だそうな。
黒っぽいお出汁に具がたくさん煮込まれています。

付出しはめざし、でんがく(鯛味噌)。
名古屋人の頭に浮かぶ「でんがく」とは少しちがう。
残った甘めの鯛味噌は他のおでんに絡めて頂きます。

めざしが出てきたら、自然に日本酒に切り替えです。
福岡の地元の飲みやすい日本酒は「綾花」。
冷やで頂きます。
めざしとの相性はぴったりです。

まずはおでんを「おまかせ」でお願いします。
銅鍋から大皿におでんを移し、包丁で食べやすいようにカットして下さいます。

大将、銅鍋から取り出した、茶色く染まった玉子をタオルの上に置いています。その玉子を素手で触って温度を確かめています。「何してんだ?」が正直な感想。
実はその玉子、殻付きの玉子なんだそうな…。まるで燻製玉子のような殻の色。それを皿に盛る前に剥いてくださいます。聞けばこの玉子、4日間煮込むことで殻の中の白身、黄身まで味が染み込み、白身の水分を残して、独特の食感を生み出す大将のこだわりでした。

大根
玉子
里芋
キャベツ巻
こんにゃく

大皿から取り分けてもお出汁を楽しめるように、熱々のお出汁を小皿に入れてくれる。
「まずは出汁をそのまま口に入れて欲しい。そうすればウチの近所出汁の味が分かるから」と勧めてくださいます。
見た目よりも全然あっさりとしていて、全く濃い味付けでもなく絶妙。

おでんはどれもしっかりと色づいていながら、決して具材の型は崩さない。これも絶妙。

ひとつひとつにこだわった美味しいおでんです。

そして追加オーダーは指名をしました。

春菊
ちくわ
わかめ
しいたけ
きんちゃくもち

ゆば

春菊、ちくわ、わかめは銅鍋には入っていませんを
注文を受けてから銅鍋に入れて温めるだけだと大将は自信満々で嬉しそうに語ります。
その大将の顔には長年の自慢のおでんを維持してきた自信とプライドが感じられます。

ゆばは別皿でたっぷりのお出汁の中で湯葉が揺れています。そしてアサツキがアクセントになっています。

古(いにしえ)を感じ、美味しいおでんで酒を嗜む。
こんな贅沢な時間を提供してくれる素晴らしいお店に出会いました。

「ハイボールはありますか?」
「店とオヤジは古いけん、最近の酒は置いとらんね」と大将。

お年寄りの女性のひとり飲みの方が、おでんを少しつまんでぬる燗で一杯。大将、女将、若に酒を振る舞う。
かっこいいっ!

後ろでは現役の黒電話が懐かしいジリジリ音を普通に鳴らしていました。

皆さんの笑顔と腰の低い接客。
何もかもが昭和の良き時代にタイムスリップさせてくれます。

おあいそを済ませて店を出る時には大将が笑顔で送り出してくださり、女将は引戸の外まで笑顔と丁寧なお辞儀で送ってくださる。

めちゃくちゃ雰囲気が良く、接客も最高で、味も抜群!
美味しく素晴らしい時間をありがとうございました。

いつまでもお元気で、素晴らしい「安兵衛」さんでいてください。

ごちそうさまでした。

  • 絶妙おでん(おまかせ)

  • 絶妙おでん(ご指名)

  • ゆばは別皿で

  • 付出しのめざし

  • 付出しのでんがく

  • 別皿のお出汁

  • 冷や酒「綾花」は徳利とお猪口で

  • 大将がひと口大に切ってくださいます

  • 大将の優しい笑顔

  • 60年近く注ぎ足している銅鍋

  • めざし最高

2019/09/05 更新

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