canさんが投稿した馳走 啐啄一十 (広島/富士見町5)の口コミ詳細

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can (女性・三重県) 認証済

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馳走 啐啄一十 中電前、市役所前、袋町/日本料理

1

  • 夜の点数:4.7

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.7
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2019/03 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.7
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

天才とは斯くたるもの、広島の宝

生まれてこのかた海のある県に育ち刺身とは直前まで泳いでいたかのような新しい歯応えのある身こそが最大の好みとずっと思って来た私、魚の通人が珍重される寝かせてこその旨味というものがよくわかっていませんでした。
それがこのところいろんなお店のお造り皿で当日処理と何日か寝かせたものを食べ比べのように出して下さることが増え、じっくり味わうとその違いに甲乙付けがたいと思うようにもなって来ました。
そんなところに私がお魚の師匠と仰ぐマイレビさまから寝かせ熟成の達人のお店へのお誘いを頂き期待値MAXでこの日を迎えました。


馳走 啐啄一十さん、食の世界で多角的に活躍されている平野将寿氏のお店です。
愛媛の裕福な家に生まれ若くして京料理の世界に入られた氏は故郷で懐石料理店や仕出しの会社を営まれましたがそれを整理して鎌倉で一日一組という凝りに凝ったお店をなさっていたそうです。
その後有名人の専属料理人を務め料理監修や料理プロデュースをされながら自らメディアにも出られ、現在もこのお店の他にいろんなことを手掛けられています。
なかでも全国各地の魚の魅力を引き出す活動はすごく、気候変動で従来の有名処から変化している漁獲地の魚の質や旬を熟知し鮮魚店や料理店を問わず指導されています。

氏が故郷でもない広島の地に理想を追求した魚を思う存分に堪能できるお店を構えられたのは「水」が大きな理由とのこと、中でも竹原市の酒造の仕込み水を気に入られ料理に使ってらっしゃるそうです。
竹原市の酒造といっても私はマッサンの生家の竹鶴酒造しか知らないのですが(汗)
軟水と硬水では全く仕上がりが違うというくらいはわかりますが氏はこれは何度、これには何度と緻密に考えられていてその鋭敏さには驚くばかりです。

実は正直に告白しますと私は啐啄一十のご主人が平野さんだとは知らなかったのです。
お目に掛かった瞬間に以前どこかでお会いしたような気がしましたが芸能界や政治経済などでテレビに出ている方と似ていらっしゃるのかなと思っていました。
そして最初から水や塩へのこだわりのお話がすごく、料理が進むにつれそれがさらに多岐にわたり、この人只者じゃないないなと思った次第、そして後刻調べて知ったわけです。
なので数々の失礼があったかもしれませんが、私としてはむしろ何の先入観も無駄な緊張感もなく素直に数々の平野作品に対峙出来て良かったと思っています。

こんなお店のご常連でご主人の信頼も篤い今夜の主催者マイレビのFさん、頻繁な打ち合わせや連絡でお世話を掛けただけではなくご自宅秘蔵のシャンパンも味わわせて下さり感謝にたえません。

さてお店は平和大通りを南に一筋入ったところ、すっきりと和モダンな外観に店内は立派なカウンターをL字に囲む広々としたこれまたシンプル和モダンな室礼です。
このカウンターがご主人の「仕事」をつぶさに拝見できる絶妙の高さ、ありがたくも目の前のお席にしていただいたのでその技は十分に拝見できお話も伺えました。

この夜のレビューはもうすでにご一緒して頂いた食の達人さまたちが詳細に上げられ私など今更感満載ですが、頂いたものを当日の自分の感想メモを見ながら感動を思い起こして書いてみようと思います。
ご主人のお話を伺うのに必死でお店ではメモも取れなかったので以下詳細なお料理明細は主催者Fさまから頂いたものです。

まずはシャンパンで乾杯、Fさん秘蔵のペリエ・ジュエ・ベル・エポック・ブラン・ド・ブラン2004と同じくペリエ・ジュエ・ベル・エポック2004、同じ年のものの味わいの違いをと言って下さったこんな贅沢な飲み比べ、お店で頂いたら怖くてお勘定できません。

先に頂いたのはブラン・ド・ブラン、きめ細かい泡立ちが何かの花の香りをかき立てて届けてくれます。
口に含むと上品なキレが感じられ喉を通るときにそれは芳醇な甘みとなって行きます。
方やグリーンボトルのベル・エポックは最初の上品なキレは同じですがもっと力強くストレートに訴えて来られるように思いました。
種類まではわかりませんが花の香りもやや違い、ブラン・ド・ブランが貴婦人ならこちらは若く麗しい騎士のような感じです。
シャンパン音痴の戯言とお聞き流し下さい。


【お料理】
① まず頂くのは羅臼昆布の出汁

蝦夷馬糞雲丹(北海道根室)
車海老(熊本県天草)

雲丹と車海老に出汁ジュレがたっぷり掛けられています。
匙ですくってまずは一口、感動の瞬間です。
素晴らしい雲丹も車海老もここでは出汁にアクセントをつけるための脇役になっています。
海の複雑な滋養は口に入れ下で転がしするうちに鼻に突き抜けていくのですがジュレ仕立てなのでおすましよりもわずかに長く味わえた気がしました。


② 黒鮑の肝ソース添え、青さとともに

黒鮑(広島県呉)
青さ(四万十)

目の前で見事な鮑をご主人が捌いていかれるのですが縁のビラビラを惜しげもなく取り除かれる、一切の妥協を許さない料理人が皆されることですが鮑ならどこの部分でも貪りたい私にはいつもながら目の毒です。
この鮑、90度で6時間の火入れだそうであくまで優しく柔らかく、しかし鮑の風味はしっかりと立ち素晴らしいものでした。
肝ソースは言わずもがな、そして四万十の青さのほろ苦さがすべてを締めくくっています。


③ 河豚白子・くちこ・ばちこ
河豚(福岡県)白子
くちこ・ばちこ(江田島) 

何とも嬉しい3種盛です。
まず目を引かれる白子の大きさ、こんがりと焼かれて表面は香ばしく中はあくまで熱々プルルンジューシー、クリーミーなことこの上なしです。
くちこはこの小さなお猪口だけで海鼠200匹分とのこと、何て貴重なんでしょう。
ばちこももちろんご主人のお手製、香ばしいです。

もうこのお皿は日本酒じゃないと、ということで亀齢を頂きました」。
これがすっきり辛口で呑兵衛垂涎のこの3種と合うんですよね。

ここで出して頂いたのが新月・満月それぞれの時のお塩、お塩でさえも月の満ち欠けで発する味が違うとは、自然の織り成す技とはすごいもの、そしてそれを受け止める力量というものもすごいです。
私には満月の方が複雑で柔らかく、新月の方がまだ旨味が集約されていないストレートさが感じられました。


④ 利尻昆布を味わう
車海老(熊本県天草)
赤甘鯛(福岡県)

車海老の真薯と炭火で焼かれた赤甘鯛に掛けられるのは利尻昆布と鮪で取ったお出汁です。
またもやお出汁を味わうことに集中しますが椀だねの鮪も薫り高いので私には判別できませんでした。
ただものすごくすっきりした雑味というものが一切ないお汁ということはよくわかりました。


【お造り】
*薬味
・オリジナル調合の醤油
・28年間継ぎ足しのポン酢
・真妻山葵(静岡県伊豆天城産)
・塩(地中海キプロス産)

このうちキプロス産の塩の削り方が素晴らしく好みど真ん中でこれだけシャリシャリで日本酒がかなり行けそうです。
やはり削り方を特別に指定されているそうです、とにかく美味しかったです。

① 虎魚(広島県江田島) 2日寝かせ、肝のせ
これにはびっくり仰天、こんな虎魚は初めてです。

② 炙り真鯛(愛媛県来島海峡) 3日寝かせ

③ 障泥烏賊(静岡県駿河湾・サスエ前田魚店) 7日熟成) 
ねっとり、うっとり。

④ 金目鯛(静岡県天竜川沖・サスエ前田魚店) 7日熟成)
  虎魚同様、こんな金目鯛は初めて!

⑤ もち旨鰹(静岡県駿河湾・サスエ前田魚店) 背と腹
これが噂のサスエのもち鰹、情熱大陸で観て以来の憧れでした。

⑥ 炙り春鰤(静岡県駿河湾・サスエ前田魚店) 7日熟成)

⑦ 桜鱒(山形県庄内) 寝かせ

⑧ 炙り春鰆(静岡県駿河湾・サスエ前田魚店) 7日熟成)
 これが鰆?信じられないくらい美味しく高級感アップです。
 鰆の熟成はとても難しいと仰ってみえました。


【お料理】
⑮白魚(島根県宍道湖産)の唐揚げ、唐墨掛け

⑯朝堀り筍(鹿児島県阿久根産)、真昆布&いりこ、鰹節、鯖節、あご節の出汁のお椀

⑰毛蟹(北海道函館産)
 こんな時期にこんな立派な毛蟹が頂けるとは。

⑱春鰆(静岡県駿河湾産・サスエ前田魚店・7日熟成)の炭火焼き、土筆(広島県太田川産)、蕗、もろみ味噌
 旨味がすごい、お造りとともに鰆の魅力にあらためて気づかされました。
 でもサスエさんと啐啄一十さん限定でしょうが。

⑲炙り仙台牛(A5ランク12等級雌未経産)丼、春トリュフ掛け、新潟県産コシヒカリ
 なんと贅沢な牛丼、もうめちゃくちゃゴージャスな気分です。

⑳胡麻プリンの小豆餡のせ


情熱大陸で観て以来憧れていたサスエ商店さんのものをはじめ全国至る所での平野氏ご自身が納得されたお魚を堪能させて頂けて大満足の夜となりました。
いわゆる「刺身」として出されるものであれだけ手を掛けられたものは初めて、「刺身」の「一切れ」自体が立派な料理になることを痛感しました。
そして未熟ながらも少しは「熟成」の入口に立てたようで嬉しいです。
違う季節ごとに伺えたらなぁ・・・そんな贅沢な夢が出来ました。

これだけ緻密な打ち合わせを重ね私たちに素晴らしい夜を提供して下さった幹事Fさまには本当に感謝しています。
もう一か月以上も経ってしまいましたが改めてお礼を申し上げます。


どうもありがとうございました、そしてごちそうさまでございました。

  • 蝦夷馬糞雲丹 車海老 羅臼昆布出汁ジュレ掛け

  • 煮黒鮑(広島県呉産)

  • 高級珍味三撰

  • 生くちこ

  • トラフグ白子炭火焼

  • じかせいばちこ炙り

  • 新月と満月の塩

  • 利尻昆布のお椀 車海老の真丈・甘鯛炭火焼

  • 薬味、付けたれ

  • 虎魚と肝

  • 真鯛 炙り

  • アオリイカ

  • 金目鯛

  • 凄い鰹

  • 茗荷・青紫蘇

  • サスエさんの鰹

  • 春の鰤

  • 桜マス

  • 鰆の炙り

  • 白魚の唐揚げ

  • 毛蟹

  • 鰆 炭火焼

  • トリュフを載せた牛丼 仙台牛A5

  • 胡麻プリン

  • ペリエ・ジュエ・ベル・エポック・ブラン・ド・ブラン2004

  • 生まれて初めて!

  • ペリエ・ジュエ・ベル・エポック2004

  • 亀齢

  • チェイサーかわり?

  • 巨匠 平野氏

  • 北海道特撰昆布 三撰

2019/05/08 更新

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