2回
2018/06 訪問
【京都の旅_June 2018】大本命の和フレンチ、祇園 呂色さんへ
先日の弾丸 京都旅行の大本命は、
「 祇園 呂色 (ろいろ)」 さん。
芦屋のフレンチ 「 Koshimo +plus 」の小霜シェフがオープンされた2店舗目。
ちょうど小雨も上がったので、
先斗町の佐曽羅EASTの川床で、軽くMOETを楽しんた後は、
歩いて、訪問しました。
一歩足を踏み入れると、
お店の名前の由来でもある、日本の伝統色の
黒漆の濡れたような深く濃い黒色 = 呂色 (ろいろ) の
長いカウンターが目に飛び込んできます。
活けられた鮮やかなグリーンとのコントラストが何とも美しく、
凛とした気持ちに。
いただいたコースは、25,000円のお任せ。
乾杯用のドンペリからはじまり、
お料理に合わせたワインペアリングにチャレンジ❤
恐れ多くも、
笑顔がステキなソムリエ協会の理事長様みずから、
全てのワインをサーブして頂きました。
目に鮮やかな緑が美しい一皿目は、
オクラのすり流し、鮎、ジュンサイ。
なめらかで、のど越しよい すり流し、
鮎、ジュンサイは、爽やかな初夏の味。
2品目は、
3大珍味のワンスプーン x 3。
写真右から順にいただきます。
レモンがアクセントの静岡県産しらすのペースト キャビア添え。
トリュフソースが注入された ウズラの卵の燻製 トリュフのせ。
フォアグラとバナナのコラボ プリン。
それぞれ独創的、
スプーンの上の初めての組み合わせに
美味しくて唸る~❤
ペアリング1杯目は、
スロベリニアの白ワインから作るオレンジワイン。
ワインの色に惑わされず飲めるBlackのグラスで。
オレンジの苦味、酸味がほんのり感じられる爽やかなスタート。
3皿目、北海道の甘えび、
奄美のマンゴー、ラー油でピリ辛と味付け。
甘えびの甘さ、甘酸っぱくフルーティーなマンゴーの後に
ピリ辛がくる計算された絶妙な一皿。
食欲に拍車がかかります!
2杯目は、仏ロワール産のソービニオンブランキング、
" alexandre bain (アレキサンドル バン) "。
オマール海老、ホワイトアスパラガス、
ホワイトアスパラのエスプーマ、ディル。
アート作品のような盛り付けは、頂くのを躊躇するほど美しい。
うなぎ、赤ワインソース ハチミツ、焼きナス。
素材は、" 和 " なのに、
フレンチの要素が加わると、いつもの食べ方とは違う
格別なお料理に。
水墨画のような演出がまた美しい。
3杯目、トパーズ色が美しい日本酒 「 古今 」は、
10年以上の歳月をかけて熟成された、
まろやかで爽やかな古酒。
牛タンの根元の煮込み、生エノキ、etc。
6時間も煮込まれた牛タンはほろほろ柔らかくと、ソースの旨みが口いっぱいに広がり、
ストレートな生エノキの味わいと、オレンジの皮、ナッツの食感と風味が
変化を与え、美味~!
牛タン煮込みにピッタリの、渋み穏やかな赤・カベルネソーヴィニオン。
" CROSS BARN by PAUL HOBBS (ポール・ホブスのクロスバーン)"
続いて、日本庭園を表現した
毛蟹、毛蟹ソース、ゆず。
和テイストにほっこり。
Chassagne Montrachet 1er Cru Les Cailleret Blanc Louis Latour 2004
(ルイ・ラトゥール シャサーヌ。モンラッシェ)。
熟成により、とても香り高く、
程よい樽香とミネラル感あふれる滑らかで甘美な白。
まながつおのバター焼き、オレンジソース。
目に美しく、舌を喜ばせてくれるハイテンションなお料理が続き、
この後はいよいよメインです。
" OIKONOMOY SITIA 1998 (エコノム シチア 1998) " 。
メイン用に、好きなknife をチョイス。
メインのお肉に合わせて、フルボディのブルゴーニュ。
" Hospices de Beaune 1997 BEAUNE Premier Cru Cuve Nicolas Rolin
(オスピス・ド・ボーヌ 1997 ボーヌ プルミエ・クリュ キュヴェ ニコラ・ロラン) "。
コースが始まる前に、
みんな夫々、メインを悩みながら選び、
タイミングをみて焼きあがってきました♪
私は、
" フランス産の仔羊、赤ワインソース、バジル、赤ピーマン、ゆば "。
絶妙な火入れで、しっとり柔らかくて、ジューシー❤
お食事は、愛媛ののどぐろがのったご飯と赤だし。
落ち着く~!
そして、もう一つ、雲丹とトロのご飯。
お腹はちきれそうでしたが、
大好物ゆえ、目の前に来たら、入った^^
キウイのグラニテ、アイスで、清涼感を。
もはや記憶にない一杯。。
写真だけ残ってる、あるある(^o^;)
最後に
熟成プーアル茶と、美しいブルーの器にはフィナンシェ。
呂色のカウンターに映える美しく美味しいお料理に
すっかり魅了された夜でした。
幸せの極み。
酔い良い気分に拍車がかかったところで、
この後、2軒ほど素敵なバーをハシゴしたのでした(^o^;)
2019/02/11 更新
約3年ぶり、京都 祇園の " 呂色 " を再訪しました。
変わらず(いや、むしろパワーアップし)洗練されたフレンチ割烹に舌鼓。
変わったと言えば、" 呂色 " の入っているビルのエントランスの
鮮やかな装飾模様が目に入りやすく、
迷わずお店を見つけられるようになったこと、かな^^
ビル5階に上がり、
特別な漆の黒色 = 呂色の精神を表現したシックで落ち着く店内には、
この日は、桜の枝が美しくアレンジされていました。
高級感漂う空間には、記念日を祝う30代?位のカップル、
美味しいものを知り尽くしてそうな方たちで、
10席あるカウンター席の8割ほどが埋まってました。
お隣の席との間隔も適度に取られていて、
安心しながら、友人との会食を心から楽しむことができました。
お店の方の心地よいサービスと共に、
お料理とお酒のペアリングの至福の時間が始まります。
最初に頂くメニューは、
シンプルで、想像を掻き立てられるのも楽しみの一つ。
全てを食べ終わった後に、そのメニューに重ね合わせる もう一枚の紙を頂けるので、
後日、見返したときに口福の余韻に浸れます。
小霜オーナーシェフの直筆サイン入りなのも嬉しい。
さて、乾杯は " Dom Perignon 2010 " とテンション上がります。
ドンペリはいつぶりだろう?幸せの極み。
【温石】~与謝野米 蕗の薹 蛤~
蛤のお出汁を使った炊き立てご飯のリゾットには
蕗の薹やヨモギ、旨味たっぷりの蛤が含まれ、
ボリジのお花と共に春の息吹を感じる美味しい一皿。
【昇華】~フォアグラ トリュフ~
フォグラをスープ仕立てで頂くのは、初体験。
コクと風味のあるスープは、するする入ります。
お皿の底にはトリュフのコンフィが隠れていて、
今度はスープと混ぜ合わせ、さらに贅沢なコラボレーションの完成です。
香りと香りを合わせて、素晴らしく昇華!
合わせるお酒は、ほんのり甘口で軽い口当たりの
ロワール・シノンブラン " Ludovic Chanson vigneron Les Pechers 2018 "。
【大地と海】~キャビア たまご~
岐阜の9kgのチョウザメの卵を
一番美味しく頂ける塩分濃度に調整した自家製のキャビアは
そのままで口に入れた瞬間、旨味が広がり、唸る美味しさ。
次に卵の殻の中の菜の花のピューレとキャビアを混ぜて頂きます。
ダイスカットされた菜の花の食感や味も一緒に楽しめて、2度唸りました^^
合わせるお酒は、丹後の竹野酒蔵の" 陰影 - in / ei - Ver.2.0 " 。
美しい清水のみで育てた2019年産の亀の尾を100%使用したコチラは、
日本酒とは思えない繊細で奥深い味わい。キャビアとも良く合います。
美味しい自家製のライ麦のパンは、お腹と相談しながら
(前回はかなりお腹が一杯になった記憶があり)少しづつ頂きます。
【芽吹】~季節の野菜~
無水調理された彩り美しい野菜が、蓮根のバスケットに可愛くアレンジ。
香ばしく揚げられたバスケットを崩し、さくさくの食感と、
ほくほくで、美味しく火通りされた旬の味の濃い野菜たちが楽しめます。
千葉県の浅野ファームの人参を使ったピューレと共に、身体喜ぶヘルシーな一皿。
合わせるお酒は、イタリア・ウンブリアのオレンジワイン " Santa Chiara 2016 "。
キレイな色味、華やかな香りのオレンジワインは、果実味があり、
野菜の旨味を持ち上げてくれる味。
【威勢】~伊勢海老 カリフラワー~
最初に見せて頂いた威勢のいい伊勢海老が、おとなしく、美味しくなって再登場。
ヴァプール(蒸し焼き)にした伊勢海老は、驚くほどふっくらプリプリに仕上がり、
カリフラワーピューレ、そして隠し味のミントとエストラゴンが良いアクセントとなり、
お箸(ナイフ&フォーク)が進みます!
奇跡の果物:カラマンシーのビネガーの酸味も爽やかで、トータルで五感に刺激。
【余韻】~海老ロワイヤル~
先ほどの伊勢海老の頭とミソを蒸しあげた出汁で作ったフラン。
伊勢海老の旨味がぎっしり詰まった洋風茶碗蒸しは、味わうごとに幸せな余韻。
合わせるお酒は、" Puligny-Montrachet 1er Cru 2000 "。
果実味があり、ほんのり焦がしキャラメルのようなビター感もあり、
伊勢海老様との相性抜群です。
【清々】~すだち グラニテ~
すだちの皮も使用し、しぼった果汁も清々しく爽やかなお口直し。
【生命】~但馬牛 大黒しめじ にんにく~
炭火でじっくり、したたり落ちる但馬牛のジュースもかけながら焼き上げられたお肉は、
周り香ばしく、中しっとり美しい色に仕上がってます。
敢えてソースはなく、いいお肉の旨味を存分に味わえます。
付け合わせのニンニクは、皮をむくと柔らかくピューレのようにクリーミーで
お肉と一緒に頂くと悶絶級の美味しさ。
しいたけと見間違えるほど大きな大黒しめじには、刻まれた黄ニラ、春菊、
エシャロットの香味野菜が詰めてあり、味のコントラストが楽しめます。
合わせるお酒は、" Chambolle-Musigny 1er Cru "。
2004年とは思えないフレッシュで若々しい、エレガントな赤でした。
【結び】~七谷鴨 中華ソバ 九条ネギ~
豪華!輪島塗りのだるま椀で登場した〆のラーメンは、ただのラーメンにあらず。
七谷鴨肉から取られた上品で優しい味のコンソメスープに、
デュラム・セモリナ粉で作られた弾力ある細い中華麺が良く絡み、つるつるっと、
あっと言う間に完食。
【共鳴】~苺 フロマージュ・ブラン~
甘く、穏やかな酸味の "さがほのか" をソースでマリネした一皿と、
別皿に盛られたフロマージュブランのアイスを交互にいただく幸せ。
一緒に頂いたデザートワイン " Recioto Di Gambellara とデザートも見事に共鳴。
【金塊】~フェナンシェ~
バターの風味豊かなフィナンシェは、周りサクッと、中しっとりに焼き上がり、
ゆずとプレーンの2種類、どちらも甲乙つけがたく美味。
5種類のフレッシュハーブ(レモンバーベナ、レモンバーム、スペアミント、
アップルミント、パイナップルミント)を使ったお茶で、すっきり、ほっとします。
名残惜しくも、お任せコースとお酒のペアリングは、終わってしまいました。
素晴らしい素材、それを活かした口福なお料理の数々と、
お皿の上のプレゼンテーションのセンスに感服した夜。
京都を訪問した時は、欠かさず訪れたいと思ったお店です。