1回
2025/03 訪問
雰囲気と品のある空間で、薪焼き料理のコースを堪能する。出会えたことに感謝したくなるお店。
2025/04/26 更新
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薪焼き料理を提供してくれるお店さんは、
炭火焼よりまだまだ
希少ではないでしょうか。
そして私は、薪焼き＞炭焼き ということで、
薪焼き料理専門店のこちらを見つけて、
喜び勇んでお邪魔しました。
いただいたのは5500円のコース。
“アボカドトースト”、
“船直送のいよはる鮮魚の梅紫蘇”
“24時間火入れの豚バラ肉のクリスピーグリル”
“茄子の瞬間ロースト”
“48時間調理のチキンの薪焼き”
“遠火で仕上げたカリフラワー”
“自家製パン”
“薪焼きバスクチーズケーキ”
のラインナップです。
メニューにはなかったけど、
最初のアミューズは“ケールの炙り”。
チリチリと焦げた端が香ばしく、
海苔のような食感と軽い苦み。
この後に始まるコースのお料理に、
期待をいただかせてくれます。
“アボカドトースト”はビジュアルも美。
緑美しいアボカドの下には、
ソースをしっかり含んだトーストが。
アボカドのコッテリ感とトーストの軽さ、
ソースのジューシーさがいいバランスです。
“船直送のいよはる鮮魚の梅紫蘇”は、
鮮魚の半透明の白と、
梅風味の三杯酢のピンクが、
可愛らしい一品。
張りのある適度な歯ごたえが
新鮮度の証ですね。
“24時間火入れの豚バラ肉の
クリスピーグリル”は、
三枚肉の皮部は
パリッパリに焼いてある一方、
その下はトロトロの仕上がり。
梅風味の三杯酢といっしょに
掬い上げていただくと、
両極端な食感と、酸味と甘味のパランスと
いろいろ一度に楽しめます。
“茄子のロースト”は、
置き焼きといって、
埋み火のそばでじっくり焼いているとこと、
表面の薫香と、内側のジュルっとした
身の柔らかさの対比が楽しいです。
“48時間調理のチキンの薪焼き”は、
モモ肉とムネ肉がワンピースずつ。
時間の配分は忘れてしまったけど、
24時間以上マリネした肉に、
じっくり薪火を入れた、
気の遠くなるような手間がかかった一品。
その手間にふさわしい、
勇ましくも気高い薫香と
引き締まって弾力がありながら、
ジューシーな鶏肉の
見事な旨味が体現されています。
そしてメインに添えられた
“自家製パン”までもが秀逸に美味しい。
スキレットの中で花が咲くように、
丸く盛り上がったそれは、
単体でも主役が張れそうな美味しさです。
スタッフの方が、
それぞれのお料理の背景や調理法を
丁寧に説明下さるので、
感情移入していただける上、
実際、想像を絶する手間や
創造力が加わっていて、
その美味しさを探求する熱意に脱帽です。
お店の雰囲気も抜群だし、
ペアリングで薦めてくださるワインも秀逸。
これらの贅沢が、
このお値段でいただけるとは、
本当に希少で感謝したくなるお店です。
誰にも教えたくないようで、
より多くの人にお店の良さを
知ってもらいたいようで、
複雑な感情に悶絶するのも楽しい、
食事もそれ以上も
楽しませていただいたお店でした。