yagakiさんが投稿したアルシミスト(東京/白金高輪)の口コミ詳細

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移転アルシミスト白金高輪、白金台、泉岳寺/フレンチ

1

  • 夜の点数:4.8

      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2021/01 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

既成の考えに固執しない組み合わせと珍しい食材が生む深み

 白と紫を基調とした内装が印象的なフレンチレストラン。

カトラリーや、テーブルセッティングなど1つ1つのアイテムがスタイリッシュな雰囲気で統一されています。

お店があるのは、白金高輪。

駅からそう遠くない好立地。

ゆったりと間隔がとられ、席数がそれほど多くないのもありますが、しっかりお客さんは入っていました。

山本シェフは、ブルターニュ、バスク、パリと各地で腕を磨いています。

世界ベストレストラン常連のル・シャトーブリアンを経験し、タイユヴァンのもとシェフの指導を受けるなど最高レベルの技術を学んでいます。

 そんなシェフの店名は、錬金術師を意味し、様々な食材を全く違う姿へ変化させる意味合い。

だから、メニューに記載されているのは食材名のみ。

メニューは、お任せコースのみで、昼夜ともに値段に幅がありますが、コロナの影響もあり、この時は、ランチ¥7500, ディナー\13000で統一されていました。


【紫黒米】

 黒米のチップスの上に、フロマージュブランのクリームと細かくほぐした晩白柚。

晩白柚は、最も大きな柑橘で文旦などに近い白柚子系で、酸味が控えめな柑橘類みたいです。


【スペルト小麦】

スペルト小麦を膨らませてかりっとさせたスナック。

外はカリッとした食感で、中にはパンチェッタ風味のクリーム、玉ねぎを合せています。

塩気、コク、食感。

泡のあてにぴったり。


【スモークサーモン】

サーモンのクリームを詰めたシュー仕立て。

生地のふわっとした食感とざらめのようなガリっとした食感のアクセントが良いです。

塩気と甘みのバランスが見事。


【雲丹】

菊芋のムースとウニを合わせた一皿。

乾燥させて菊の皮やパセリをアクセントに加え、まろやかな印象でありながらも、燻製香のようなものも感じ、受け入れやすい美味しさでありながらも奥行きもあります。

雲丹や菊芋のコクに、パセリの香りや菊芋の皮の食感が変化をもたらします。

これはかなり美味しい。


【根パセリ】

片面からじっくり火入れした帆立に、パセリオイルで和えた南瓜とひまわりの種、菜の花、銀杏を合わせて、根パセリのソースを注ぎます。

とろっとした濃度がありながらも、出汁由来の柔らかい旨味が感じられます。

ホタテは、表面は香ばしい焼き目をつけながらも中は、しっとりとした仕上がり。


【トレヴィソ・タルディーボ 鴨 花良治みかん】

 トレビスと、シェフ自家製の鴨生ハム、ふきのとうのペーストに、鹿児島の喜界島の柑橘、花良治みかんの発酵ソース。

トレビスとフキときくとかなり苦い印象をもちますが、トレビス自体の苦味が控えめで、鮮度がよくみずみずしく甘みがある感じ。

フキのペーストもナッツ系の香ばしさが生かされている感じで、苦味が前面に出てるわけではなく、思ったより親しみやすい。

 もともと香りがよい花良治みかんを発酵させることでより奥行きのある味に。

あと、自家製の鴨生ハムが、塩気がちょうどよくておいしい。

柑橘の香りと熟成香、苦味、生ハムの絶妙な塩気などが相まって深みのある味わいです。


【長崎県五島列島 ヒラスズキ、芽キャベツ、木の芽】

 ヒラスズキは、中心部はやや半生でデリケートな火入れ。

合わせるソースは鳥の出汁ベースのもので、もうひとつのソースが新玉ねぎのピューレ。

水で伸ばしたピューレですが甘味がしっかり感じられ、色づいていないきれいな白色なので、じっくり煮て甘みを出したのかな。

ガルニは、芽キャベツやタケノコ。

魚に鶏の出汁のソースもありだなって思いました。


【岩手県二戸 短角牛 クレソン ピルピル】

 短角牛に合わせるのは、魚介出汁をオリーブオイルで乳化したピルピルのソース。

下には、茶色系のソースもあってこっちは肉系出汁ベースかな。

この二つが合わさって相乗効果でよりうまみが感じられるようになっています。

お肉の上にはクレソンなどの葉野菜をあしらい、下には根セロリ。

根セロリが結構いいアクセント。


【レモン ほうじ茶】

 さっぱりとした2種類のデザート。

 口に含むとすっと消えるような滑らかな口当たりのほうじ茶のアイスクリームと、軽やかなレモンのメレンゲ。


【シャンパーニュ 赤ワイン シャルトリューズ】

 ミニャルディーズはパートドフリュイ。

3種類のフレーバー。

シャルトリューズは、ブランデーベースのハーブリキュール。


 冒頭の食感が多彩なアミューズが食欲をそそり、いいスタートでした。

フレンチで経験を積んだシェフですが、発酵、燻製といった北欧のエッセンスも巧みに取り入れています。

菊芋のムースとウニの一品の後には、ほっこりした印象の根パセリの一皿、苦みや酸味も感じるトレビスと花良治みかんの料理。

メインで再び旨味を持ってくるといった全体の流れがしっかりしていてさすが。

菜の花、芽キャベツ、タケノコなど春の気配を感じさせる食材選びもあり、季節感もしっかり演出。

すこし珍しい食材を使ったり、通り一遍ではない食材の合わせ方であっても、それぞれの特徴をうまくつかんでいて、違和感なくまとまっています。

 シェフの奥さんだというソムリエさんの接客もちょうどいい距離間。

料理や食材の説明もまとまっていて頭に入りやすく、人柄もいいです。

合わせるワインも、トレビスやふきのとうの苦みを感じる一皿には、後味に青さや苦みを感じるもの、鳥の出汁のソースのヒラスズキには、ピノノワール、魚の出汁を合せた軽い仕上がりの短角牛には、チェリー系の果実味を感じるものを合せるなど、料理のニュアンスをしっかりつかんでいました。

 スタイリッシュなトーンで統一されたアイテムや内装も好みです。

近々移転するそうですがまたお邪魔できたらと思います。

2021/02/04 更新

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