6回
2025/03 訪問
念願の「緒はな」さんで、鶏すきコースを堪能
スタートは春キャベツのすり流し。出汁と塩だけのシンプルな味付けなのに、キャベツの甘みが驚くほど際立っていて、いきなり引き込まれます。
お椀は桜餅風のビジュアル。中にはホタルイカの餡がたっぷり。桜の葉の香りとともにいただくと、春と海の香りが一気に広がる印象的なひと品。
続いて、初鰹と北海道の甘エビを、旬のニラやニンニクと一緒に焼き海苔で包んで。香りと旨みが渾然一体、箸が止まりません。
そしてお待ちかね、メインの鶏すき。6年かけて育てたという特製の鉄板がすごい。出汁と油が染み込んだこの鉄板で焼いた鶏肉は、もはや調味料いらず。塩ひとつまみで、香ばしさと旨みがピークに。
締めにはすき焼き、そして親子丼。最後まで抜かりなく、食の余韻がいつまでも続くコースでした。
2025/04/16 更新
2023/12 訪問
毎月通いたい三軒茶屋の予約困難店
旬の素材を使いつつ、高級割烹料理店なみの
手の込んだ料理と美酒を沢山いただき、
お会計11,000円前後で済んでしまうお店。
12月のコースはまず長芋の温かいすり流し。
真ん中にちょこんと乗ってるおろし生姜で
混ぜ混ぜしていただきます。
胃が温まって消化器系が準備万端です。
小松菜、昆布、するめ、イクラ、数の子等を
仕込んだ華さんの松前漬けは、旨過ぎて
スーパーの松前漬けが食べられなくなります。
ゆっくりちびちびと、と言われたのに
我慢できずに即完食。
小麦を使わないじゃがいも100%饅頭。
山椒の葉が彩りを加えてます。
鰻と旬の新牛蒡入りです。
敷かれた白菜の上に旬のヒラメ。
ポン酢やゆずとともにあん肝のタレで。
このあん肝タレがまた絶品。
後ほどご飯投入して二度楽しみました。
白子と生海苔を包んで揚げた春巻き。
カラスミの塩分だけで十分な旨味です。
白子はいつも少量で十分ですが、これは
いくらでも食べられそう。
和風ポトフは金時人参、カブ、宮崎地鶏
で温まり、大根のお漬物と続いて
そして最後はいつもの胡麻ダレの鯛と
新之助で鯛の出汁茶漬け。大満足。
調味料は控えめ。手間暇かけて出汁を
しっかり効かせた優しい旨味で食べ疲れ
しないからでしょうか、少食な自分でも
無理なく幸せに完食できるお店です。
2024/03/03 更新
2023/10 訪問
三軒茶屋の紹介制の小料理店で
調理から接客までハナさんが一人で切り盛り。
仕込みに大変手がかかってると思われます。
カリフラワーのすり流し
乳製品不使用、カリフラワーと出汁のみ。
なんでこんなにクリーミーに仕上がるのか。
脂乗ってる名残のかますは皮目炙って香ばしい。
うるいとそらまめが乗って、土佐酢でさっぱり。
自家製の飛龍頭の中身は海老、ゆり根、数の子。
聖護院かぶを延ばした出汁でいただきます。
ヤリイカのタタキのイクラ乗せをとんでもなく
良い香りの有明さん海苔でくるんで最高に美味。
早どれ筍のコロッケ。酒秀治郎でも経験済ですが
ホクホクのコロッケって日本酒とめちゃ合います。
宮崎地鶏に新牛蒡のソース。菜の花の上は何と
クワイの素揚げチップです。食感も旨味も十分。
真鯛を自家製の胡麻ダレに絡めていただく
土鍋で炊いた炊き立ての白ご飯に乗せて。
鯛の刺身は二切れ残してラストの鯛茶漬けへ。
女性ならではの柔らかい雰囲気と、きめ細かく丁寧な
仕事っぷりに感動です。凄く良かった。
2023/11/02 更新
2023/07 訪問
女将チョイスの日本酒と丁寧な料理をいただく予約困難店
予約は毎月1日だけ。受付開始後10分で
sold outしてしまう中々の予約困難店です。
かなり気合い入れて準備が必要ですが、
その努力に見合った価値があります。
先ずはとうもろこしの冷たい摺り流し
鰹と昆布と塩だけの味付けとの事ですが
とうもろこしの甘みが引き立って美味しい。
金糸瓜のおひたしの上にはホヤと
釜揚げしらす、醤油のいくら漬けです。
クセが無さすぎなくらい新鮮なホヤでした。
淡路島の昆布蒸しの鱧、長芋と京都の加茂茄子を
煮浸しにして、すぐきという京野菜と。
鱧と長芋の取り合わせは始めて食べました。
熊本のシマアジと北海道ホタテの和風ユッケ。
卵と有明の焼海苔添えです。
出汁と醤油の味付けが絶妙。
そして鰻の揚げ春巻き。
これ今日イチでした。ホクホクのサクサク。
鰻の甘い脂がサクサク感と相まって最高に美味。
パプリカのソースに炭火で焼いたの無菌ポーク。
坊っちゃんかぼちゃと万願寺とうがらしです。
このソースも全部食べないと勿体ないくらい。
そして最後に鯛茶漬け。
一杯目は土鍋でたいた香りの良いご飯と。
もうこれだけで十分幸せですが、さらにニ杯目は
出汁をかけて鯛茶漬けに。めちゃ旨し。
かなり飲みましたが、これで1万2,000円という
ハイコスパです。毎月行きたい。
2023/09/14 更新
三軒茶屋の路地裏にある、カウンター8席の小さな割烹です。
姫路出身の女将が一人で切り盛りされており、料理も接客もすべてワンオペ。
柔らかな関西弁の語りとともに、季節のコースが静かに進みます。
7種のきのこを使ったすり流しに始まり、戻り鰹の南蛮風、甘エビしんじょう、新秋刀魚の刺身。
中盤にはポルチーニのコロッケや霧島鶏のトマト煮込みなど、
出汁と香りで季節を描く丁寧な料理が続きます。
締めは真鯛のごまだれを土鍋ご飯とともにいただき、
最後は出汁茶漬けで穏やかに締めくくり。
胡麻の香ばしさと出汁の旨味が重なり、心まで温まる一杯でした。
一人で全てを担う女将の手際と気配りに感服します。
再訪の難易度は高いですが、季節を変えてまた伺いたいと思える名店です。