2回
2013/11 訪問
ダイエット指数:3 達観した女店主と彼女から紡ぎだされる最高の料理
食通のご夫婦も絶賛
大切な人をお連れしたいキッチン5。
今回はグルメなご夫婦を招待させて頂きました。
最初はどうなることやらと不安もありましたが、総じて高評価を頂き安心。
この日は火曜日の夜にも関わらず、19:30を回るとほぼ満席。
本当に人気が出てきたなぁ・・・なんか人気が出過ぎたらそれに歯止めをかけそうな店主だけにちょっと不安。
前回とまた違う料理が多数あり、今回も迷いましたが、3人でお願いしたので量も大量に注文し、ボトルも2本あけちゃいました・・・
食い過ぎ、飲み過ぎです。
西麻布という日本でも屈指の賃料が高い場所にて、30年も営業し続ける名店中の名店。
個人的に大好きな地中海沿岸料理を、店主独自のセンスでアレンジして提供する無国籍料理店です。
お店のシステムは他の方が書いている通り、まず飲み物を注文し、カウンターに並べられた前菜とメインの説明を聞いて好きなものをチョイスする・・・という流れです(説明を聞いてから飲み物の注文を取るケースもあるみたいですが)。
口コミを見る限り、料理と店主のサービスに対する賛否がありますね。
私は、とても気さくな人間味あふれる店主だと思いました、高感度◎です。
なんというか、お金のために料理を作るとか、サービスはしておらず、我が道を究めるため、そのアウトプットする場所がたまたま「キッチン5」であると・・・いった感じを受けました。
達観してるとでもいいましょうか、顧客に媚びていないだけだと思うし、媚びてまで営業したくないというスタイルなんだと思います。
私はこういう接客が好きです。
そして料理も、一見チャンプルーの様なごちゃごちゃに見えますが、1皿1皿、1品1品には意味が込められていて、口内調味すると非常に美味しくなるように考えられていると思います。
人にはそれぞれ好き嫌い、味受けの濃淡はあると思いますが、私はとにかく気に入りました。
顧客はほとんどが常連さんで、しかも女性比率が非常に高く、伺った日はなんと男性客は私だけ(緊張した)。
1人で来店する女性客が特に多く、みな共通しているのは「知的で優雅」な、そして「神秘的」な女性ばかり。
インテリ系の女性がこちらのお店にコロリとはまってしまう気持ち、分らなくはないです。
色々食べ歩いた方にこそ、行ってみてほしいお店だと思います。
雑に見えて、実に繊細で知的な料理だと分るはずです。
これだけレベルの高い料理なのですから、お値段も妥当です。
今回は私が好き勝手に注文したので2人で18000円近く行ってしまいましたが、普通の食事量なら1人6000円前後だと思います。
店内の内装は実に気持ちよい手作り感満載の調度品で、聞けば店主は陶器の制作にもはまっているらしく、カトラリースタンド、料理の器などが店主制作のものだそうです。
旅行写真のアルバムも置かれており、自由に見る事ができます。
どことなくエキゾチックな雰囲気ある店主の魅力に完全にはまってしまいました。
大切な人との食事に、長期出張や、大きな仕事が終わった時など、全てを忘れてお酒と料理に浸りたい時にまた出かけたいお店です。
2014/03/06 更新
数年ぶりに立ち寄ってみたキッチン5。
本当はもっと早く来たかったのだが、予約がどれ無かったり、また店主が長期休暇をしてしまったんどが重なり、延び延びになってしまった。
ブログを見ると、日本に帰宅し9月下旬以降なら予約が可能だという知らせを読み、さっそく予約してみたのだ。
西麻布は久しぶりとなる。
はやり住む場所が変化すると、行動半径もかなり変わるものだなぁ。
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このあたりのお店もかなり変わっていた。
若い方がオーナーの、先鋭的な和食店やバーが次々に開店していて、しかもそれなりにお客が入っている。
それらの店はみな解放感のある造りで、店外からも店内の様子がよく見えるような構造になっているのだ。
たしかにこのあたりの店は、少し前までは扉で硬く閉ざし、まるで一見お断りのような排他的な印象があったが、そうした窮屈としたイメージは、もうこの街からは感じられない。
キッチン5は、以前からかなりオープンな店で、それはおそらくこの陽気で気さくな女主人の性格でも影響していたのだと思う。
海外から戻った店主の料理は、新メニューという告知がされていた。
といっても、数年ぶりの自分としては、もちろんほとんどが新メニューであって、久しぶりに見るピンチョ、ずらりと並んだメインと独創的な料理。
食欲がそそられる。
一連の料理の説明を受けたが、なかなか複雑でこだわりが多く、おまけに品目が多いので、最初と最後の方しか覚えられない。
なので、とりあえず食材の好き嫌いとまだ頂いたことがなさそうなものをチョイスすしてみた。
食前酒を飲みながら小料理をつまみ、続いて赤ワインを注文。
ピンチョと前菜が運ばれ、懐かしいあの味を思い出した。
しかし、この後のメインは、自分がこれまでに感じたことが無いほど塩味気が強く、お水をかなり飲んでしまった。
チョイスを誤ったか、2つのメインが両方とも、強烈な味付けで、これは好き嫌いがはっきり分かれるだろう。
自分が年をとったのか。
もはやこの濃い味ではついていけず、かなり残してしまった。
色々な意味で、人は変化する。
それは店も、客層も、店の味もなのだろう。