1回
2025/03 訪問
鮮烈なるバランス
越前蟹と雲丹 越前蟹がスタートから出てくるのは素晴らしいのですが、これに合わせる最初の一杯がなんと幻の日本酒十四代。 衝撃のスタートです。
越前蟹と雲丹
鰆 塩水締め、皮目だけ炙り香ばしさを。 これが衝撃的に美味しい。鰆という概念を飛び越えた食感、香ばしさ、味わい。
鰆 塩水締め、皮目だけ炙り
メジマグロ 醤油漬けにして、皮目だけソテー。
メジマグロ
平貝とカラスミ
平貝とカラスミ
雲丹・真鱈の白子・ご飯 再び衝撃が降りる。雲丹・白子のリゾットみたいなもの。恐ろしくクリーミー。
雲丹・真鱈の白子・ご飯
あん肝のコロッケ 世界一クリーミーなコロッケではないかと思うぐらいにクリーミー。2品続けて冬のクリーミー攻撃。
あん肝のコロッケ
江戸切子による美しい器
握り タイの昆布締め
握り スミイカ
握り 漬けマグロ
握り 炙り大トロ
握り 小肌
握り 煮蛤
握り 穴子 塩
中トロ巻き
中トロ巻き
中トロ巻き
中トロ巻き
卵焼き
干瓢巻き
助六巻
干瓢巻き・助六巻
干瓢巻き・助六巻
梅
2025/10/25 更新
四谷の三谷の姉妹店、紀尾井町 三谷。暖簾分けではなく姉妹店。一番弟子の高野氏が任せられた店舗。三谷は国内に四谷の本店、こちら紀尾井町、そして同じ紀尾井町にある別邸の3店舗。いづれも独立的に動いており、メニューはそれぞれ異なります。
ランチ・ディナーともに同じメニュー。かつ、共に1回転という客にとって素晴らしい時空間。
夜は残念ながら1年ぐらい予約が埋まっていますので、現れるキャンセル待ちを待つ。ランチは比較的予約がしやすい。
スタートから最後までサプライズ、こだわり、誇り、思いやりを感じるメニューの数々。
フレンチのような繊細さや素材の組み合わせの美味を極めた鮨で、全てにおいてバランス感に鮮烈さを感じる。素材の火入れは絶妙、食感の作り方は見事。最初から最後まで楽しませてくれるお任せコースでした。
ペアリングはなんと10杯出てきます。1杯50ml程度のようですので3〜4合。とはいえ、ランチタイムだと割と早いペースで出てくるので、最初にハーフなり6杯上限なりお伝えしたり、途中で相談したりすると全て対応してくれるとのこと。
ランチ・ディナーともに1回転となりますので、ディナーはよりゆったりと飲めるのではないかと。
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◇スタートのドリンク
シャンパン シモン・ドゥヴォー プラティーヌ ブリュット
◆越前蟹と雲丹
ペアリング:日本酒 十四代
越前蟹がスタートから出てくるのは素晴らしいのですが、これに合わせる最初の一杯がなんと幻の日本酒十四代。
衝撃のスタートです。
◆鰆
ペアリング:白ワイン ギィ・ボカール ムルソー ヴィエイユ・ヴィーニュ 2013 フランス
塩水締め、皮目だけ炙り香ばしさを。
これが衝撃的に美味しい。鰆という概念を飛び越えた食感、香ばしさ、味わい。表面だけを炙り中は非常に柔らかい。塩で締めるのではなく塩水で締めることでこの柔らかさ、なめらかさを出しているとのこと。スタートから衝撃続きで大丈夫かと思うが、結局最後まで全力投球で向かってくることにw
◆メジマグロ
ペアリング:赤ワイン ミッシェル・ギーヤール ジュヴレ・シャンベルタン オー・コルヴェ 2013 フランス
醤油漬けにして、皮目だけソテー。ソテー表面は裏に置いているので見た目炙りがわからない。口に入れた瞬間に2種類の食感が来ることで炙り、香ばしさを突如に感じる演出。メジマグロでしかできない炙ってもマグロの甘さを保持した一品。
◆平貝とカラスミ
ペアリング:日本酒 一白水成 秋田県
ペアリング:ロゼワイン シャンパーニュ・ピエルソン・キュヴリエ・プルミエ・クリュ フランス
平貝は磯部焼きにしており海苔で巻いて食べる。カラスミは油揚げにされており、小皿に取り置いて、チビチビと食べながら飲む。
◆雲丹・真鱈の白子・ご飯
ペアリング:日本酒 一白水成 特別純米 ささにごり生酒
再び衝撃が降りる。雲丹・白子のリゾットみたいなもの。恐ろしくクリーミー。ご飯は少し甘めに炊いているとのことでこれがクリーミーさを強化。
◆あん肝のコロッケ
ペアリング:シャトー・ド・マル AOCソーテルヌ グラン・クリュ・クラッセ 1996 フランス
世界一クリーミーなコロッケではないかと思うぐらいにクリーミー。2品続けて冬のクリーミー攻撃。
◆握り タイの昆布締め
ペアリング:白ワイン ラドワ・ブラン・ドメーヌ・カシャ・オキダン 2022 フランス
ここから握り。ここまでのおつまみですでに満喫してしまいました。それぐらいに恐ろしい出だし。
握りは、まず、シャリ。赤酢で作られたシャリはネタを一切邪魔せずにネタの良さを引き出すバランスの良さに驚き。三谷の3店舗ともみな違うシャリを使っているようで、それぞれでそれぞれの工夫をしているとのこと。さらにすごいのは、三谷の他店舗のシャリが何のお米をどのような比率で使っているかを完璧に答えてくる女将。いや、女将なのか女性スタッフかは確認していませんが。皆が志の高い鮨屋。
◆握り スミイカ
ペアリング:同上
切り口のたったイカは、弾力のある食感と共に素晴らしいバランス。
◆握り 漬けマグロ
ペアリング:赤ワイン フェヴレ ニュイ サン ジョルジュ プルミエ レ ポレ サン ジョルジュ 2014 フランス
噛むたびに広がる味がえぐい。マグロだけでなく漬け具合によりこの広がりが強くなっている模様だが、シャリが邪魔をしないというのも大きそう。
◆握り 大トロ炙り
ペアリング:同上
衝撃的。大トロの炙り具合が完璧。食べると結構な衝撃を受ける。シャリとのバランスが完璧というのもやはり大切に感じる。そして、言葉が幼児化していく。うま、やば、しか言えなくなる。
◆握り 小肌
ペアリング:日本酒 特別純米 鍋島 生原酒 佐賀県
綺麗な色に仕上がっている小肌。しっかりと締められておりキレ味鋭い。
◆握り 煮蛤
ペアリング:同上
食感バランスの良い煮蛤。旨みを楽しむ。
◆握り 穴子 塩
ここで再び衝撃。穴子はどこもトロトロにしていく中、紀尾井町 三谷ではカリカリの穴子。これを塩で。散々、旨みのある鮨・おつまみを食べた後にこのカリカリでくる流れは想像の斜め上。なんとも素晴らしいコースの作り。
◆巻物 中トロ
中トロのデカさが半端ない。これはなかなかに食べ応えのある中トロ巻きでした。
◆卵焼き
プリンのような卵焼き。出汁と卵のバランスが超絶すごい。中火ではなく弱火でじっくりと作っているそうで技術的に難しいそうです。この焼き方は三谷全店同じですが、卵の種類や出汁とのバランスは全店オリジナルで異なるとのこと。紀尾井町三谷では卵はアクアファーム。日本で一番高級な卵を扱っているファーム。
◆巻物 干瓢巻き 助六巻
最後の衝撃。助六巻。食べた時の旨み感が滲み出てくる感じが半端ない。しかもフルコースを堪能した最後にでても、食べられる旨み。海苔・干瓢・お稲荷のバランスの素晴らしさ。
助六巻は親方のオリジナルで、三谷全店舗で出しているとのこと。