1回
2025/07 訪問
ファンタジー酒場で一夜を過ごす幸福感！北欧物語ディナーを体験してきました！
2025/07/19 更新
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店内は物語の舞台でした
扉を開けた瞬間、アンティーク雑貨とやわらかな灯りが迎えてくれました。
木目のテーブルとレンガの壁が醸し出す落ち着いた空気の中に、北欧神話を思わせる小物や書物が配置され、まるで物語の世界へ迷い込んだかのような感覚に包まれました。
非日常感が心地よく、周囲の会話さえ劇中の台詞のように聞こえました。
随所に散りばめられたファンタジー要素が、このお店ならではの特別感を演出しています。
実際に大ジョッキでお酒を飲めば、まるでRPGの酒場で冒険の談義をしている気分です。
内装や演出も凝っており、異世界感溢れる雰囲気の中で食事を楽しめるので、日常を忘れて物語の住人になったような非日常体験ができます。
店名が「むかしむかし…」とおとぎ話の始まりの言葉であることからも、この世界観への強いこだわりが感じられました。
今回いただいたディナーコースは、前菜からデザートまで物語性あふれる創作北欧料理のフルコースでした。
メニュー名もユニークで、一皿ごとにテーマが感じられます。
Once風ウフマヨ
コースの幕開けを告げる一口サイズの前菜。ゆで卵を使ったウフマヨ（ウフマヨネーズ）を「Once」流にアレンジしたもので、卵のコクにハーブの風味が効いた優しい味わいでした。
野菜のテリーヌとハーブのサラダ
色とりどりの季節野菜を使ったテリーヌは、まるで菜園を閉じ込めたような一品。プルプルとしたテリーヌの中に野菜のシャキシャキ感が残り、添えられた自家栽培ハーブのサラダの瑞々しさと相まって爽やかな前菜でした。
本日の冷製ポタージュ（アボカドと豆乳）
日替わりの冷製スープ、この日はアボカドと豆乳のポタージュでした。クリーミーでまろやかながら豆乳のおかげで後味は重すぎず、アボカドの濃厚さとほどよい塩気が絶妙に調和したスープでした。
デンマーク スモーブロー
北欧デンマークの伝統的なオープンサンド「スモーブロー」が登場。こんがり焼いたパンの上にスモークサーモンと半熟の燻製玉子、輝くイクラが豪華にトッピングされています。燻製の香りとイクラのプチプチした食感、サーモンの旨味が口の中で一体となり、見た目も華やかな中盤の一品でした。
国産牛のロースト
メインディッシュは国産牛のロースト。じっくりローストされたお肉は柔らかくジューシーで、噛むごとに肉の旨味があふれます。コケモモを使った香り豊かなソースが添えられており、ほのかなハーブの香りがビーフに上品なアクセントを加えていました。
デザートテラリウム
コースの締めくくりは遊び心たっぷりのデザート。「テラリウム（箱庭）」を模したガラス容器の中に、小さなスイーツやフルーツ、クランブル（土に見立てたクッキー）などが美しく盛り付けられ、まるで食べられるミニチュアガーデンのよう！ 味だけでなく見た目でも物語の世界観を表現した逸品でした。
食後のドリンクは香ばしいヘーゼルナッツコーヒーを頂きました。
蜂蜜酒（ミード）の深い森へ
お店の大きな特徴の一つは「蜂蜜酒（ミード）」専門店であること。
国内外から90種類以上の蜂蜜酒を揃えており、日本随一の品揃えだそうです。
今回はディナーに合わせて、珍しいミード各種を堪能しました。
ドワーフの大ジョッキ
ファンタジーの世界でドワーフ（小人族）が豪快に飲む大ジョッキをイメージしたドリンク。中身はビールです。
～ここからミードの世界のはじまりはじまり～
国産ミード飲み比べセット
日本産の蜂蜜酒3種類を少量ずつテイスティングできるセット。国産ならではの繊細な風味や果実系のフレーバーの違いを楽しめました。蜂蜜の甘みの強さや後味のすっきり感など、それぞれ個性があり興味深かったです。
海外ミード飲み比べセット
海外産ミード3種類のテイスティングセット。北欧の様々なミードを試飲でき、一口ごとに産地の違いによる味わいの差が感じられました。国産セットとの比較でより蜂蜜酒の奥深さに気付かされました。
スクティーニス
リトアニア産の伝統蜂蜜酒リキュール「スクティニス」のストレート。世界最古の酒とも言われるミードに14種類のハーブを加えて作られたルビー色のリキュールで、アルコール度数50%ながら蜂蜜の甘さと薬草の香りが広がる不思議なお酒でした。
小さなグラスに注がれた一杯をちびちびと口に含むと、濃厚な蜂蜜のコクとハーバルな香りが体に染み渡り、まさに秘薬のような特別感がありました。
シケラ・オンブリヴァ
ウクライナ産の蜂蜜酒「シケラ・オンブリヴァ」をグラスで。こちらはアルコールや砂糖を一切加えず、天然のリンデン蜂蜜とフルーツ果汁だけで発酵させたウクライナ独自のミードとのこと。爽やかな酸味と蜂蜜の優しい甘みが特徴で、白ワインにも似た飲みやすさがあり、他のミードとは一味違うフルーティーな余韻を楽しめました。
吟遊詩人のミードビール
最後にいただいたのはユニークなミードビール。蜂蜜酒を使って醸造したビールで、その名の通り吟遊詩人（バード）が奏でる物語に出てくる一杯をイメージしています。ビールの喉ごしと蜂蜜のほのかな甘みが調和した飲み心地で、食事の締めにふさわしいさっぱり感がありました。
多種多様なミードを味わえるのは専門店ならではで、お酒好きにはたまらないラインナップです。
初めて聞く名前のお酒も多かったですが、スタッフの方が丁寧に説明してくれるので安心して挑戦できました。
ミードの奥深い世界に引き込まれ、ここでしか味わえない貴重な体験でした。
Once upon a timeはファンタジーや物語の世界観が好きな方にはもちろん、北欧料理や珍しい酒に興味がある方にも強くおすすめできます。
物語的演出と本格料理が融合し、現実を少し離れて自身が主人公となる冒険譚を描ける場所でした。
次回は季節が変わる頃に再訪し、別の章を体験したいです。