2回
2022/10 訪問
芸術的な料理と心からのサービスをセットで
【Tabelog Awards : SILVER 2022】
【フレンチTOKYO百名店2021】
最も感動をした料理、と言っても過言では無い体験を提供してくれたのはこちらでは無いかと思っています。自分のウェディングパーティーもこちらで開催し、参列者の方々にも同じような感動を共有することができたのは良い思い出です。
今回は3回目の訪問。秋冬メニューになっていました(※一部通常メニューと違うものになってます)。
【ゴーフレット】
ヨーロッパでよく食べられる小さな手長エビを使ったペーストを挟んだホットサンド。人生で食べるホットサンドでこれを超えるものは一生無いでしょう。コクのある香りが鼻腔と口いっぱいに広がる。一品目できっと全員がノックアウトされるでしょう。
【キャリア・アンぺリアル】
スペシャリテの一つであり、圧倒的な視覚インパクトを与えるロブションの顔。キャビアの下にはズワイガニ、甲殻類ゼリーが周りを包み、カリフラワーとパセリで作られたクリームが等間隔に綺麗に並べられている。使われている材料が実に贅沢であることは当たり前だが、キャビアのプチっとした食感とぎっしり詰まったズワイガニの身にゼリーを合わせて食べると、濃厚だがゼリーならではのさっぱりさも感じられる味わいに感動する。
【オマール海老】
ヴァプール(蒸す)したオマール海老の使い、赤ワインのソースに合わせた一品。爪部分はバターで味つけているとのこと、身の部分はほうれん草に包まれて蒸されている。オマール海老自体、素晴らしい出汁が出る身なのでジューシーな味わいを楽しめるが、それに赤ワインのソースが抜群に合い、別で頼んだ赤ワインとのマリアージュが最高。
【平目のムニエル】
ゆっくりとバターソテーにした平目の上に鮑と季節野菜のエテュヴェ(少量の出汁などと一緒に蒸し煮にしたもの)が添えられたもの。平目はふっくらとした柔らかさとバターの旨さを楽しめ、そして鮑!こちらも実に柔らかく火が入って口の中ですぐに噛める素晴らしい食感。普段、鮑は和食で生で食べることのほうが多いので弾力を楽しむ印象が強いが、こうした調理法のほうが個人的には圧倒的に好き。
【牛ヒレ肉の"ロッシーニ"】
こちらもスペシャリテの肉料理。上質なヒレ肉とフォアグラを抱き合わせ、醤油も使ったソースに潜らせながらローストしたもの。火入れには熟練の腕が必要だろうと想像できるほどの絶妙な形。最高、という簡単な言葉では表現し切れないが、とにかくトップである、という品質。
添えられているマッシュドポテトは、以前パリのラトリエで調理しているところを見て、手の込み具合に感激したことがあり、これはサイドではないと感じた。本当に素晴らしいなめらかな口当たりを楽しめる。
【フランボワーズのムースとフロマージュブランのソルベ】
こちらも滑らか、という表現を使わざるを得ない口当たりで、ムースとソルベ両方とも違う調理法のものであるのに、まるで同じもののような似た食感を楽しめるため、口の中でお互いに邪魔し合わずに綺麗に融合する。フランボワーズのムースはさっぱりした甘さ、下に並んでいる木苺自体は元来の甘酸っぱさが感じるので、間にフロマージュプランのソルベの仄かな酸味と一緒に合わせると完璧なハーモニーになると感じる。
最初から最後まで、美しく流れるストーリーのようなコースをいつも作り出すのがこちらのレストラン。料理のストーリーを紡ぐ上で、スタッフの方々のきめ細やかなサービスは必要不可欠であり、そこが他のレストランと大きな差を生むところと改めて強く感じました。どんなに美味しいものでも、気が利かないサービスは大きな減点要素になりますが、残念ながらそういったレストランはあります。ジョエルロブションはここに決して妥協をしない、ということが、三つ星を獲得する所以だろうと思います。
また通いたいと思います。
2022/12/18 更新
2021/02 訪問
2021/07/31 更新
日本で食べるフレンチの最高峰
2022/11/28 更新