2回
2018/03 訪問
芦屋のミシュラン☆シェフが京都に出店したフュージョンレストラン『祇園 呂色 』
京都へ旅するとフレンチかイタリアンをいただくことが多いのです。
和食の名店はかなり前から予約しないと無理ですが、京都は名店でもフレンチやイタリアンなら意外と予約が取りやすいのです。
カウンターだけのフレンチとのことで訪問することに。
場所は祇園で八坂神社の近く、祇園一力亭の向かい側にあります。
店名の「呂色」は生漆に油類を加えずに精製した黒漆のこと。
店内がシックに黒でまとまって上品なイメージでまさに「呂色」。
芦屋のミシュラン店コシモプリュスの小霜シェフの2号店。
ソムリエは祇園ソムリエ協会会長であり絽の色の前の「祇園佐橋」のソムリエだった方とのこと。
※呂色の前が祇園佐橋だったそうです。
夜のコースはシェフのおまかせ2万5千円のみ。
ドリンクはペアリングコースがありワインのグラスで5千円~とのこと。
ワインのペアリングコースでお願いしました。
食前酒はドンペリからスタート。
★ドンペリニヨン
ペアリングでドンペリからスタートというのはなかなかすごい。
普通はドンペリに驚くのかもしれないけれど、私が飲み口のいいグラスの方が気になりました。
うすはりのように薄いけれど、うすはりでもリーデルでもないグラス。
★富田林の海老芋、カニのコンソメにゆずの香り
アミューズかと思ったら、コースにはないメニューとのこと。
そういえば海老芋は富田林の名産なんですよね。
★アミューズ
キャビアとトリュフ、キャビアは比較的熟成していない獲れて5日以内に空輸されたもののせたに岸和田のレモンをで。
うずら卵は軽く燻して香をつけトリュフをのせ、フォアグラとバナナのプリンに山椒を添えて。
フォアグラとバナナのプリンがすごい!ここ数年、フォアグラが苦手になってきてて、あまり好まないのだけど、このプリンにしたファグラはなかなか素晴らしい味わい。
ファグラを引き立てるペアリングのワインがまた素晴らしい。
★OFUKURO BEAUTY
家紋ワインや日本の侍などのネーミングでおなじみのワイナリー。
★鳥取県モサ海老(生)とポア(エンドウ豆)のスープ、レモンで作ったオイル。
モサ海老のプルプル感とポアの相性がとてもよい逸品。
★ブルターニュー産青いオマール海老、ロワールのホワイトアスパラガス、レモンの皮を炊いたものを合わせて。
今年初のホワイトアスパラです。
★和牛のタン
根元を6時間煮込んだものと、生食用ノエノキにナッツとショウガを添えて
★山口県のフグの白子
大葉をまぶし揚げゆり根をわさびのピュレーを甘い赤レモンで香りづけ
★純米大吟醸 順子
順子といえば長渕剛を思い出してしまうわけですが、茨城県の蔵元がワイン酵母で仕込んだ日本酒。
ギリシャのクレタ島のワインは立てて保管しているので色が綺麗。
★Muscat Non Filtr〓 Christian Binner
★Oikonomoy Sitia
熟成したワインですが見た目は軽い。
★ファグラのコンフイ ピスタチオのペーストにキャラメルソース、カカオの食感。アンティーブを添えて。
個人的にはこのファグラの味わいがお気に入り。ペアリングさせたワインもとてもマッチ。
お料理もすごいのだけど、食器などすべてがすごい。
カトラリーはポクチポールやクリストフルのジャルダンスデン。
グラスはフランスとチェコ。
事前に3種のお肉から選んであった鳥取県の万葉牛は目のまえで、温めた石焼きで仕上げ。
★ウロコごと焼いた甘鯛と貝とブレンドしたコンソメだしにセリを入れ、すだちの香りを添えて
★鳥取県産万葉牛
低温で焼いた後、目のまえで焼石で完成させ、春菊ベースと赤ワインソースと昆布のお塩をシエテ
低温で火入れして脂が落ちすぎないように閉じ込めてあるのでサシ部分の旨みと肉の旨みがハーフハーフで楽しめる調理。
脂身と赤身がしっかりとある万葉牛の美味しさを極限まで引き出した調理法。
★北海道のウニ 静岡県の桜エビを添えて 松葉蟹の赤だしとともに
丁寧な花模様の海苔も美しく、松葉蟹もたっぷりと入っています。
苺メレンゲ 和歌山産まりひめ
苺風味のメレンゲはできるだけ軽く。ライム風味のジュレ。
メレンゲは綿あめみたいに軽く、でもしっかりとメレンゲの味わいを残してあり、メレンゲの極限にチャレンジ。
10年熟成プーアル茶と小菓子
昆布を揚げてお砂糖をまぶしたり、最中の皮にチョコやごぼうの揚げたもの。
食器は全て有田焼きとのこと。
ジャンルとしてはフュージョン料理ですが、和食とフレンチのいいとこどりのようなコースでした。
ペアリングは8グラス。
シャンパーニュからデザートワインまで、ペアリングが素晴らしい。
私はお酒は強くないけれど、お料理をさらに美味しく味わうためにお酒は必要不可欠だと思います。
自宅では8本も空けるわけにはいかないので、ペアリングがあるのがとても嬉しいお店です。
料金は5千円からで飲んだグラスの数で決まるのもとてもいいシステム。
バカラのアンティーク100年以上前のものが飾られていました。
お料理はもちろんのこと、ワインのペアリングの選定の素晴らしさや、使用されている有田焼きの作家ものの食器の数々や、ワインの美味しさや香を引き立てるグラスの選び方や、カトラリー好き視点からみてもワクワクなお店です。
カウンターというのも居心地がいいと思います。
京都だから和食。
と決めつけないで、ぜひ京都のフレンチも味わって欲しいと思います。
立地が祇園なので、高台寺や清水さんのライトアップを観てから立ち寄るにも便利。
2018/03/09 更新
2年半ぶりに再訪した呂色さんはTHE 祇園な場所にあります。
京都の夜を楽しむのにふさわしい立地と品格を備えたフレンチレストラン。
こちらはシェフのお料理によくあうお酒をペアリングしてくださるソムリエさんもいらしてまた素晴らしい。
ペアリングのコースでお願いしました。
ペアリングはドンペリからスタートなのはお店の決まり?
ドンペリからスタートはテンション上がります
今日のお肉は但馬牛。
こちらのメニューがまた面白い。
感謝 出逢い 大地と海 恵み ミネラル 影 フェルマータ
生命 結び 共鳴 分かち合い
全くお皿の予想がつきません。
感謝 与謝野米 筋子 オレンジ
京都与謝野町のお米と筋子というかいくらのリゾットのオレンジの香り。
出逢い 菊芋 セージ 胡椒
菊芋をなめらかにペーストした上にピンクペッパー。
丹後の竹野酒造の丹
日本酒とは思えない、風味と味わい。
大地と海 キャビア ウニ たまご
ラトビア産キャビアの粒が大きくてしっかりとしています。
殻の底にウニが沈んでいて自分でウニを救い出し、キャビアとのマリアージュをお口の中で楽しむのです。
キャビアとウニってとてもマリアージュするんですね。
自家製と思われるパンとエシレバター
白ワインですがカラーはオレンジ。
赤ワインの手法で作る珍しいオレンジ色の白ワイン。
恵 季節野菜
さつまいも 銀杏 マッシュルーム、エディブルナスタチウム など 食べられる器を砕いて混ぜ合わせていただきます。
ミネラル 鮑と小蕪
大きな鮑は三陸産とのこと。
久しぶりにこんな大きな鮑を食べました。
鮑とは思えないフワフワな火入れ。
影 ロワイヤル
鮑の肝を使ったロワイヤルは肝のほろ苦さがなんともいえない風味を感じられました。
フェルマータ すだちのグラニテ
生命 但馬牛 大黒しめじ にんにく
添えられたニンニクをつぶしてお肉とともに。
ニンニクがまるで栗のような甘みと食感。
結び 七谷鴨 中華そば 九条葱
七谷鴨と鱧でとったやさしいお出汁をパスタの粉で作ったラーメンの麺。
デザートワインはイタリア産とのこと。
共鳴 マスカット フロマージュブラン
人気の旬のぶどうシャインマスカットを輪切りにしてパフェ仕立てにしたデザート。
シェフは個性の違う食材をマリアージュ、それもお皿ではなく、食べてのお口の中で最高のマリアージュになるのを計算しているところがすごい!
そして、各皿にピッタリとマッチしたワインの数々もお見事!
こちらのお店では、お酒はソムリエにおまかせして、ペアリングで楽しむことをおすすめします。
分かち合い フィナンシェ ハーブティー
〆はフレッシュハーブで。
呂色さんから徒歩5分のお宿だったので、美味しいフレンチコースの余韻に包まれたままお部屋に戻り、いつまでもお部屋で余韻に浸れました。