6回
2023/03 訪問
鮨心白にて日本酒飲み比べ
今夜は、鮨心白。
予約したのは前回(2021/12)の訪問直後、このくらいの間隔が自分的にはちょうどいいです。
どのくらいの金額からが高級寿司と呼ばれるのかは私は知りません。
値段ではないのかも知れないし。
こちらは料理20,000円に飲み物代、前回までは30,000円でしたが、今回は32,000円。
百円単位の端数がないので、色々と調整して下さっていると感謝しています。
乾杯はCOEDO 瑠璃-Ruri-、COEDO 漆黒-Shikkoku-。
ipadをみて選ばないといけないんだけど、ついつい口頭で頼んでしまいます。
今夜は何時に終わるかな、最近は早いからな。
のれそれの自然薯掛け
自然薯だけだと強すぎるので、山芋も合わせているとのこと。
「のれそれ」とはアナゴの稚魚、高知県土佐が特産。
ほぼほぼ踊り食いだな、美味しさ以上に季節を直接感じます。
白甘鯛と菜の花。
甘鯛は白、黄、赤のランク付けがあって、もちろん白。
人肌の料理から、少し熱めの料理へ。
「お酒、くださーい」「3種類の飲み比べを用意したので、3つ選んで下さい」
何のイベントでもなく、何かの企画でもなく、手に入ったから飲み比べしましょう、って。
各々で好きなお猪口を選んで、と。
【広島醗酵共同研究会】始-HAJIME- 生原酒(旭鳳は火入れ)
原料米、酵母、麹菌…限界まで同じ素材に統一した研究企画。
第一弾として「広島サタケの真吟精米」「千本錦」「酵母KA1-25」「丸広麹」と条件を同じにして、旭鳳酒造(旭鳳)、藤井酒造(龍勢)、三輪酒造(神雷)の三蔵が同じスペックにて酒を醸します。
スペックが同じでも醸す人で味は変わるのか、変わるんだ。
酒器というか片口も様々。
奥の2つは見たことがあるけど、手前の黒いのは初めてみた。
また増やしたのか。
真牡蠣
秋田で作られる魚醤である「しょっつる」で仕込まれた牡蠣、恐ろしく絶妙。
にぎりこの自然薯掛け
一般的な数の子は、冷凍ニシンから魚卵を取り出して塩漬けや漂白をします。
にぎりこはカナダやアラスカでニシン漁が解禁されるまでの間に、その年の産卵調査をするために漁獲された冷凍する前のニシンからとった魚卵を、漁船上ですぐにそのまま塩漬けしてつくった数の子。
まっすぐキレイに成形されていないため見た目は悪く、一般的な数の子のように漂白して色を綺麗にしていないので、香りや風味がそのまま凝縮されているそうです。
口に入るまでに一度も加工されず、新鮮なうちに塩蔵されるため、卵の旨味がそのまま残っているのが特徴。
こんなに美味しい数の子があるんだ、、にぎりこか。
宮城の蔵元である金の井酒造が醸す「綿屋(わたや)」純米吟醸 生酒 2002BY。
事前に熟成酒をお願いしてはいましたが、なんと20年前の綿屋、しかも口切り。
心の底からありがとうございます。
心の底から美味しくいただきます。
握らない鮨屋から時々握る鮨屋へ。
感染症はこの鮨屋の営業形態にさえ、影響を与える。
アオリイカ
味の薄いネタから濃いネタへ、と学んだけれども。
実際にお鮨屋に食べると、美味しいネタからさらに美味しいネタへ、なんだな。
石川の蔵元である宗玄酒造が醸す「宗玄(そうげん) 奥能登乃伝統仕込」純米大吟醸、大吟醸 斗瓶囲い。
瓶詰めは2022BYなんだけど、みたことのない宗玄。
味わいも変わって、って杜氏が変わったんだ。
ゲソ焼き
鮨屋ってイカの身は使うけどゲソは使われないことが多く、こちらではちらっと炭火で焼いてくださいます。
牡丹海老
山葵は「真妻(まづま・赤茎)」と「実生(みしょう・青茎)」をブレンドして使っています。
真妻だけだと香りは立つけど辛味が足りない、足りない辛味を実生で補うという。
東松島の牡蠣
この店に冬に訪れると、特別に契約している東松島の牡蠣業者からの牡蠣が頂ける。
宮城の蔵元である一ノ蔵が醸す「一ノ蔵特別純米原酒 3.11未来へつなぐバトン」特別純米原酒 R4BY。
この銘柄の売り上げは、全額を東日本大震災で被災された子どもたちの継続したケアを目的とした基金団体「ハタチ基金」へ寄付されています。
震災当時0歳だった子どもがハタチを迎える日まで、継続支援されています。
こちらの店では、日本酒を原価(仕入れ値)で提供するという支援、素晴らしい。
かんぬき
かんぬきとは、冬から春にかけて旬を迎えるこのサヨリの太くて大きな個体のこと。
大きければいいってもんじゃないけど、大きければ美味しいんだからいいんじゃないかと。
「熱燗、お願いします」「どのお銚子にしますか」
とずらっと並べて下さいました。
座った席の直ぐ目の前から、だすわだすわ、こんなにあったんだ。
神奈川の蔵元である川西屋酒造が醸す「丹沢山(たんざわさん)」本醸造 生酒 2009BY。
蔵元が全量純米蔵になる前に醸していた、14年前の本醸造。
しかも生酒だからなぁ、恐ろしいほど美味しいよ。
赤身
吸い込まれるような深い赤、酢飯は2種類の赤酢をブレンドして使っているそうです。
しまあじ
包丁で入れた切れ目が、これまた素晴らしい。
鮟鱇の茶碗蒸し
あん肝の下には鮟鱇の胃袋とか身とかが蒸してあって、鮟鱇ずくめの茶碗蒸し。
福岡の蔵元である旭菊酒造が醸す「旭菊(あさひきく)」秘蔵古酒 27BY、生酛純米 30BY。
今夜は飲み比べが多くて、嬉しすぎて悲鳴ばかり。
北寄貝
長万部産の北寄貝、スシネタにするには大きすぎませんか。
メヒカリ
炭火焼きで香りごと楽しみます。
クロムツ
なんとも心地よい味わい。
中トロ
柔らかい身であっても縦に切れ目を入れて、刺身が溶ける前に自分がとろけそう。
カラスミ
しっとりタイプに仕込み、周りを炭火で炙って提供。
ケチケチしない大きさにうっとり。
秋田の蔵元である舞鶴酒造が醸す「田从(たびと)」純米酒 山廃めんこいな 20BY、ヨネシロ 17BY。
いやぁ、こちらで田从の飲み比べが出来るなんて、嬉しすぎます。
しかも赤田从田从だし。
しかも燗付けしてもらったし。
良い感じの色が付いていることも素晴らしいけど、お燗を入れると色合いが変わるお銚子も素晴らしい。
島根の蔵元である王禄酒造が醸す「王禄(おうろく)」純米大吟醸酒 舟掛三十五 2016BY、純米大吟醸 意宇 舟しぼり 生原酒 25BY、特別純米酒 流 R1BY。
最後は見たことも飲んだことも無い王禄の飲み比べ、嬉しすぎて気を失いそう。
毛蟹
だったような、日本酒の消化に忙しくて料理も消化するのが精一杯。
この精一杯感、心地よいですな。
バフンウニ
溢れているというか立っているウニ、美味しすぎます。
味噌汁
七味に二味足した九味の調味料をさっと掛けて、美味しくいただきます。
穴子
江戸前寿司の最後は穴子、キリ多めで、一気に糖分補給なのか。
最後まで日本酒を飲み続けている。
片口はひとつひとつ替えて下さっているけど、どの片口も素晴らしい。
玉
〆は玉子焼き、どうやって焼くのは分からないので、カステラと言われても分からない。
お茶を飲みながらお会計。
周りを見渡すと、その場で次回の予約を取っているお客さんもちらほら。
時計を見ると23時10分、急いで帰れば間に合う時間帯に終わるようになったんだな。
美味しい料理、美味しいお寿司、美味しい日本酒をご馳走様でした。
2023/03/19 更新
2021/12 訪問
一年待って鮨 心白
今夜は、恵比寿駅から徒歩5分の鮨心白。
巷では「予約が取れない」「予約の取り方が分からない」と言われますが。
予約が取れても毎月行けるわけじゃないので、年に1度くらいの予約で十分です。
なんなら、二年に一度でも構いません。
今夜はカウンター席一番奥の席に案内されます。
テーブルに置かれている盆栽が去年と変わっています。
飾ってある包丁を眺め、ああ、今年も来たんだ、来年は来られないだろうな、と目に焼き付けます。
2人に1台、iPadが置かれています。
料理はお任せのコースのみですが、飲み物はビールと日本酒から選べます。
以前は紙だったのが電子に変わっただけで、iPadから注文出来るわけではありません。
口切りは旅のはじまりのビール、から。
クラフトビールは10種類以上あるんだけど、一ページもめくらずに、旅のはじまりを。
このビールを飲むと、心白での料理が始まる気分が高まります。
一品目は白子の摺流し。
室温に近い温度、程良い粘度、寒い外から席に座って最初に頂く料理として最適。
何気なく提供されていますが、この一品を提供するのにどれだけの時間が掛かっているか。
トラフグ。
目の前でトラフグの柵からの調理を見ているから、一口目までからもの凄く心好く。
ひとつひとつ食べたいし、何個かまとめて食べたいし。
ああ、日本酒が飲みたい。
「お酒をお願いします」「あいよぉ」と、先ずはお猪口を選ばせて下さいます。
色々な形、大きさ、色合いのお猪口がいきなり目の前に並べられます。
燗付けするときにお猪口を替えることも出来ますが、私は最後まで替えたりしません。
島根の蔵元である旭日酒造が醸す「十字旭日(じゅじあさひ)」純米大吟醸 袋吊り薄にごり生 淡雪仕立て H29BY。
「ふらわさんが来るので、特別にご用意しました」と、お世辞であっても嬉しい。
口切りの十字朝日、冷やで頂く純米大吟醸、一杯目から心好い。
宮城の牡蠣。
特別なルートでしか仕入れられない牡蠣の説明をされても、この牡蠣の心好さには説明は要らない。
焼き牡蠣っていうのかな、殻ごと焼き上げてあって、私の人生の中で一番心好い牡蠣。
今日の予約に感謝。
すると、小皿にガリが乗せられます。
恵比寿に移転してくる前の白銀時代、握らない鮨屋と呼ばれていました。
小料理をずっと出し続け、握りを出すのは23時過ぎ、会によっては日付が変わってからだったから。
それが今は20時前にガリが出されるとは。
先ずはスミイカ。
隠し包丁がこれでもかと入っていて、固いのに柔らかいネタ。
まだまだ小料理が出されますが、おしぼりが用意されているので、手づかみで頂きます。
長野の蔵元である黒澤酒造が醸す「黒澤(くろさわ)」純米 直汲み生原酒 生酛 金紋錦 R2BY。
初めて頂く黒澤、私が生酛好きと知ってのセレクト、うんまい。
スミイカのゲソ焼き。
こういうちょこっとしたサービス的な小料理、粋ですなぁ。
鯛、だったと思う。
その時の説明では「ああ、分かった」としても、後で思い出せない料理(ネタ)、多し。
いずれにしても、心好さは変わらない。
長野の蔵元である黒澤酒造が醸す「黒澤(くろさわ)」純米 直汲み生原酒 生酛 山恵錦 R2BY。
先の黒澤が「旨いですなぁ」と言ったら、「米違いがあります」と出して下さった一杯。
金紋錦と山恵錦、どちらも心好い。
蒸し鮑の茶碗蒸し。
何とも贅沢な茶碗蒸し、芽ネギの散らし方も芸術的。
以前は食材の調理も「時間内」にやっていましたが、今は仕込んでいてあって、どちらも素晴らしい。
カンヌキ。
サヨリの中でも特に大きなサイズをカンヌキ(閂)と呼ぶそうです。
もちろん寿司ネタとしても最上級、すこぶる心好い。
そろそろ、燗付けますか?と振られ、もちろんハイ。
燗付け器は見たこともない形で、真ん中に炭を入れて温めます。
シマアジ。
赤酢のシャリ少なめ、ネタ大きめ、これでは鮨と言うより小料理じゃないか。
それはそれとして、すっきりした後味の中にもしっかりした旨味、心好いですなぁ。
栃木の蔵元である島崎酒造が醸す「熟露枯(うろこ)」純米酒 山廃 洞窟低温熟成酒 H30BY。
燗付け一杯目、お猪口は隣の飲み友が使っているのを拝借して撮影。
いしるで炊いた牡蠣、乗せ物の説明は失念。
二品目の牡蠣はいしる(魚醤)炊き、そのままでも心好いのに、さらに味を重ねていく。
そこまで味を重ねても牡蠣の味がさらに引き立ちます。
ひれ酒。
フグを使ったので、ヒレをお酒にして下さいます。
このお酒が恐ろしく心好くて、思わず「もう一杯飲みたいなぁ」と口走ってしまいます。
「追いひれ酒、ありますよ」と、魚心あれば水心。
日本酒を飲める絶対量って決まっているのに、ここでお代わりしてしまっていいのか。
心好いんだから仕方ない。
スマガツオ。
スマガツオ(星鰹)は、通常のカツオがサバ科マグロ族カツオ属なのに対して、サバ科スマ属と別の属目。
カツオの旨味を持ちながら、脂がたっぷり乗っていて、全身が大トロ状態。
軽く炙って鮨ネタに、言葉に出来ないほどの心好さ。
福岡の蔵元である旭菊酒造が醸す「旭菊(あさひきく)」特別純米酒 秘蔵古酒 24BY。
何の前触れもなく、特別な特約店にしか卸さない限定酒をサラッと燗付けして下さる。
毎回々々心好いとばかり言っていてもアレですけど、こちらも恐ろしく心好い。
赤身のヅケ。
〆ではなく途中で出されるヅケ、ヅケなのにトロリと溶けるような心好さ。
蛸と海老の煮付け。
意外と珍しい組み合わせの煮付け、どちらも心好いので、一緒に食べても心好い。
〆サバ(多分)。
こちらも説明を聞いたときしか覚えていないネタ。
スッと抜ける後味が心地よかったのは覚えている。
大阪の蔵元である「秋鹿(あきしか)」純米酒 無濾過原酒 生酛 雄町 H31BY。
秋鹿は一時よく頂きましたが、しばらく離れていたので、飲めて嬉しい。
セイコガに、イクラ、岩海苔。
溢れるほどのイクラがとても心好く、蟹との相性も抜群、全くお酒が足りていません。
最後の牡蠣は生で軍艦巻き。
一般的には、生、焼き、煮の順番で出すんじゃないかと思うけど、心白は違う。
決まりを守る、決まりは守らない。
京都の蔵元である木下酒造が醸す「玉川(たまがわ)」純米酒 自然史込 生酛 23BY。
時々飲む玉川も、10年物となると香りも味わいも変わってくる。
さらに適温の燗付けともなれば全く別の顔、料理によく合います。
白魚と白甘鯛の蕪のすり流し。
温かい料理を出すタイミングがちょうど良い感じで、心好い、心好いと頂きます。
ウマヅラハギ。
カワハギよりさっぱりした味わいで、シャリによく合う心好い握り。
島根の蔵元である旭日酒造が醸す「十字旭日(じゅじあさひ)」純米吟醸 山田錦 熟れ酒 H21BY。
ここで再び十字朝日、今度は12年寝かせた熟成酒、もちろん燗で。
生カラスミとお餅。
炭火で焼いて、焼きのりでくるっと巻いて、一口で頂きます。
大トロ。
コース料理で値段が一定とは言え、大トロをこの厚みで握っていいんでしょうか。
もちろん、食べ手からすれば美味しければ美味しいほど正義ですから、全く問題ありませんが。
車海老。
握るタイミングに合わせて焼き上げてあり、ほくほくとした温かさがとても心好い。
味噌汁。
5年前(6年前?)に初めて伺ってから常に出される、海老の頭が入った味噌汁。
一口目はそのまま、二口目は薬味を合わせて、1滴残らず頂きます。
カマス。
絶妙の炙り加減、さらに切れ目を入れて食べやすくして、とても心好い。
最後に向けて温かい握りってことかな。
アナゴ。
シャリが見えないように包み込んだ握り、たっぷり塗られた煮切りが甘辛くて心好い。
最後の1貫は江戸前寿司らしく穴子、素晴らしい。
玉子。
甘味は用意されていませんが、カステラのようなほんのりとした甘味が素晴らしい。
ここでお会計、素晴らしい料理、素晴らしいお寿司、素晴らしい日本酒をご馳走様でした。
なんだけど、残っていたお客さんに声を掛けられ、ご相伴に預かることに。
京都の蔵元である木下酒造が醸す「玉川(たまがわ)」純米大吟醸 無濾過生原酒 生酛 H31BY。
もうテッペンが近づいているので、一杯だけごちそうになって店を後にしました。
帰り際、石田店主さんに「次回の予約は来年ですか?」と訊くと、「いいえ」と。
2021/12/31 更新
2020/12 訪問
お誘いいただき、クリスマスは鮨心白へ
お誘いいただき、クリスマスは鮨心白へ。
なんの巡り合わせか分からないけれども、「キャンセル出たので、行きませんか?」と、お声掛けを頂きました。
予約一年以上待ちの鮨屋に月に2回行ける幸せ。
ありがたいことです。
これまでは貸切会か4人以上で伺っていたので、二人で伺うのは初めてです。
店内は10席、今日は全員が2人組で、一人じゃ無くて良かった、つか、一人じゃ来られないし。
で、いつも通りビールで乾杯。
つぎ終わったところで、つい辺りを見回してしまいますが、二人だから二人で乾杯。
一品目は石巻産鮟鱇の卵スープ。
鮟鱇の身をタップリと使ったスープは、殆ど味付けせずにそのまま美味しい。
一杯目を飲む前に、お猪口(平杯)を選びます。
岩手の蔵元である川村酒造店が醸す「酉与右衛門(よえもん)」特別純米 直汲み無濾過生原酒 美山錦 R2BY。
この、透けている片口、前回は遠くから見ていただけだけど、使ってみたらとっても良い。
東松島の岩牡蠣。
牡蠣の殻にフジツボが沢山付いていたので、店主さんに訊いてみたら「ここのは出来るだけ産地のまま届けるんですよ。」とのこと。
へぇ、他の牡蠣は綺麗に取っているんだ。
ナメタガレイ。
全国的にはババガレイの名称ですが、東北ではナメタガレイと呼ばれます。
先ずは白身魚、煮付けで食べることが多いカレイであっても刺身でいただける幸せ。
塩、酢、醤油が用意されていて、好みで構わないので、塩で美味しくいただきます。
ナメタガレイの皮。
刺身に続けて煮付け、同じ食材を異なる調理で提供して下さり、とても嬉しい。
余計なお世話だけど、こう言う食材の提供方法に適した豆皿が、とても凝っている。
島根の蔵元である王祿酒造が醸す「渓(けい)」純米吟醸 本生 R1BY。
180本限定生産の90本目、★★★★★は直汲み・中取り。
スミイカ。
コウイカは国内でもっとも普通の貝殻(甲)を持ったイカ。関東ではスミイカ(墨烏賊)、西日本ではハリイカ(針烏賊)と呼ばれます。
身とゲソを湯引きしてサッと煮きりを引いてあり、とっても美味しいイカ。
茄子、毛蟹、桜海老。
それぞれの食材をそれぞれ味わったことはありますが、蟹が茄子にこんなに合うのは初めて知りました。
更に桜海老を一緒に味わうと、日本酒が美味しくて堪りません。
トラフグ。
移転前は一品目に出されていたワンスプーン、移転後は一品目ではありませんが、必ず出されます。
フグは薄切りこそが全てで、酢と醤油をちょっとだけ掛けて食べると、今年初めてのフグの美味しさ。
京都の蔵元である木下酒造が醸す「玉川(たまがわ)玉龍」純米大吟醸 無濾過生原酒 山廃 30BY。
頂いたときにはやたら美味しいお酒だと感じましたが、調べ方が合っていれば一升万超えなんだ。
牡蠣と春菊。
炊いた牡蠣と春菊を和えた一品、もうこの料理だけでずっと飲めるくらい美味しい。
白子と芽ネギ。
下に敷いてあるのは舞茸をベースにコーヒーと牛乳を混ぜてあり、ほろ苦さを感じて白子とよく合います。
カワハギの肝和え。
ちょこんと味噌を添えてあり、カワハギの身の旨味と、カワハギの肝の旨味と、言葉に出来ない美味しさ。
香川の蔵元である丸尾本店が醸す「悦凱陣(よろこびがいじん)」純米酒 丸尾神力 30BY。
「そろそろお燗を」とお願いしたら、さっと悦凱陣、しかも神力を使った一杯。
焼きトラフグ。
以前は焼き物も大将が焼いていたので、調理時間がテッペン越えが基本でしたが、今は裏方で焼いています。
不器用な私は箸では無く手づかみでしゃぶるようにしゃぶって、目を開けていられないほど美味しい。
鮑の鮑の肝合せ。
ジャージー牛の牛乳から作ったジャージーバターで鮑の肝を調理して、蒸し鮑に合わせる、と。
山椒の辛味が利いていて、まあ、美味しい。
トラフグと柿。
煮こごりとトラフグの身、柿と一緒に食べるとこんなにも美味しいのか。
広島の蔵元である竹鶴酒造が醸す「竹鶴(たけづる)」純米酒 八反錦 30BY。
この淡い赤銅色したお銚子にはペアの平杯があるんだけど、この日は見当たりませんでした。
さて、お寿司。
この時間で21時半前、随分早くから握るようになりました。
カラスミとお餅。
自家製のカラスミに、炭火で焼いたお餅を重ねて海苔で巻いてあります。
パリッパリの海苔の香ばしさに、焼き餅の香ばしさに、カラスミの美味しさが最高に映えます。
スミイカ。
今度は刺身のスミイカを、刷毛でサッと塗られた醤油で頂きます。
気持ちの良いねっとりした食感が、小ぶりのシャリに合います。
アオリイカ。
イカの食べ比べ、なのか。
どちらも美味しいので、もう一貫ずつ食べても良いでしょうか(答え、ダメ
福岡の蔵元である旭菊酒造が醸す「旭菊(あさひぎく)」純米酒 生酛 27BY。
一度熱燗でお願いしたので、その後はずっと熱燗、柔らかくグラデーションする塗り薬が堪らない。
いくら。
海苔を一周巻き付けないので、伸ばしたままなんだよね。
食感を考えてなのか、香りがぶつかるのを避けてなのか、いくらが美味しすぎて分からない。
アジ。
食べてみたら大葉のような香りがしたので、訊いてみたら大葉と一緒に握っていました。
遊び心というか、ちょっとした工夫というか、ともかく美味しければそれで良し。
マグロ。
マグロは大トロ、中トロより赤身が好きな私ですが、心白では大トロでも中トロでも赤身でも好き。
ねちっとした脂がすっと溶けて美味しい。
寒鰆。
シャリに乗り切らないほど大ぶりの切り身、それでも一口で食べる美味しさ。
岐阜の蔵元である大塚酒造が醸す「竹雀(たけすずめ)」純米酒 生酛 無濾過生原酒 R1BY。
四合瓶は生産数が少ない証拠で、きっと現地に行かないと買えないお酒なのでしょう。
サバ。
切れ目を入れて赤い身の綺麗さをも美味しくいただく。
ホッキガイ。
握り寿司を越えて巻き寿司になってますな。
身が大きいので食べていると味が変化していき、美味しいお寿司が更に美味しくなります。
金目鯛。
皮を僅かに炙った金目鯛、さっぱりした美味しさが堪りません。
車海老。
皮ごと焼き上げて、まな板の上で皮を剥いで、ギュッと握る。
ほくほくした温かさを感じながら、ほっこりした温かさのシャリと合わせて、頂く美味しさ。
島根の蔵元である旭日酒造が醸す「十字旭日(じゅうじあさひ)」純米吟醸酒 山田錦55 21BY。
そこはかとなく10年以上の熟成酒、熟れ酒、ってことか。
味噌粕の海老入り。
〆では無く、〆少し前に出して下さるお吸い物。
途中からオリジナルの七味を振って、美味しくいただきます。
雲丹。
握り寿司には欠かせない雲丹、こちらも軍艦にせずに少し海苔を余らせて。
焼き穴子。
江戸前鮨には欠かせない穴子、パサつきを微塵も感じさせない焼き加減。
何回食べても美味しいなぁ。
最後は卵焼き。
パクッと一口で食べてしまうんだけど、この一口のためにどれだけの時間が掛かっているか。
以前はテッペンも越えることが当たり前でしたが、今では23時30分前後には終わります。
美味しい料理、美味しいお寿司、美味しいお酒をご馳走様でした。
また食べに来られるように、健康で仕事を頑張ります。
石巻産鮟鱇の卵スープ
東松島の岩牡蠣
川村酒造店が醸す「酉与右衛門(よえもん)」特別純米 直汲み無濾過生原酒 美山錦 R2BY
ナメタガレイ
ナメタガレイの皮
スミイカ
茄子、毛蟹、桜海老
トラフグ
王祿酒造が醸す「渓(けい)」純米吟醸 本生 R1BY
牡蠣と春菊
白子と芽ネギ
カワハギの肝和え
木下酒造が醸す「玉川(たまがわ)玉龍」純米大吟醸 無濾過生原酒 山廃 30BY
焼きトラフグ
鮑の鮑の肝合せ
丸尾本店が醸す「悦凱陣(よろこびがいじん)」純米酒 丸尾神力 30BY
トラフグと柿
竹鶴酒造が醸す「竹鶴(たけづる)」純米酒 八反錦 30BY
カラスミとお餅
スミイカ
アオリイカ
いくら
旭菊酒造が醸す「旭菊(あさひぎく)」純米酒 生酛 27BY
アジ
マグロ
大塚酒造が醸す「竹雀(たけすずめ)」純米酒 生酛 無濾過生原酒 R1BY
寒鰆
サバ
ホッキガイ
金目鯛
旭日酒造が醸す「十字旭日(じゅうじあさひ)」純米吟醸酒 山田錦55 21BY
車海老
味噌粕の海老入り
雲丹
焼き穴子
卵焼き
2020/12/29 更新
2020/12 訪問
年に一度は鮨心白
夜は、鮨心白。
予約を取ったのは前回伺った次の日だから、実に1年2ヶ月前。
そんなに前から、と驚く人がいるかも知れません。
私自身は「そんなものでしょ、むしろ予約が取れただけラッキー」と考えています。
これまではずっと4人で予約していましたが、今日は6人で。
カウンター10席の店ですので、あと4人頑張れば貸し切れるけど、私には6人でも精一杯。
店内の端に飾られていた盆栽が、厨房内に飾られています。
日本酒は飲み放題では無く、今夜の会計は税サ込みで30,000円、こんなに安くて何か計算間違いしているんじゃ無いかと。
ビールで乾杯が私の流儀、幹事特権でCOEDOビールで乾杯。
黒ビールですがそこまで甘くなく、すっきりして口濡らしには最適な味わい。
食事会では料理のメモをEvernoteに取るのですが、Evernoteが調子悪くて、書いたメモが消失してしまいました。
意気消沈、料理だけでなく日本酒のも簡潔に説明します(後で書き直すかも)。
自然薯の温かいスープ、何かのつくねが入っていました。
蒸し岩牡蠣。
軽く柚子が振られていて、そのままチュルッと。
酉与右衛門、昇龍蓬莱。
箸休めのワカメと、お好みで使う真妻の山葵。
小田原産シラス、山葵の茎。
宗玄の純米雄町、隧道蔵。
カレイ。
カレイの卵。
梵、白老。
焼きアオリイカ、だったはず。
春菊と牡蠣の合せ餡。
菊姫、秋鹿。
ふぐの身、恐らく鮑。
スッポンの茶碗蒸し。
元気米、群馬泉。
無農薬の里芋、里芋の皮。
焼きふぐとふぐ酒。
御代榮の2本。
色々と盛り合わせ、スッポンの皮とかふぐとの煮こごりとか、この日一番美味しかった。
白子と、舞茸を練った餡。
18年物の神亀、5年物の旭菊。
焼き鰆だったかと。
生いくら。
初めて飲む旭若松。
アルコール分19度、こゆい味わい。
19時に開演して、22時からお鮨。
鮨への切り替わりは、自家製カラスミとお餅。
アオリイカ、だったと思う。
鯛とか鮪とか、どれもこれも美味しい。
丹澤山、2本。
27BYの秋桜のラベルに合わせたお銚子のピンクが、なんとも素敵。
多分鯖だよね、こんな風に握るのは心白だけだろうなぁ。
海老とかウニとか。
もうすぐ終わりますよ、の合図に味噌汁。
焼いた海老の頭を入れるのが、心白流。
江戸前鮨には穴子。
最後は卵焼き。
私にとっての最高にして唯一の非現実、今年も心の底から楽しみました。
来年の予約はどうしようか、取れるだろうか。
2020/12/07 更新
2019/10 訪問
新しい鮨心白へ
夜は鮨心白。
恵比寿駅から徒歩7分ほどの地に移転されて初訪問になります(移転前には4回目訪問しています)。
前回訪問は今年の1月ですので9ヶ月ぶり、ここまでの高級鮨屋は自分には似合わないと思っているので次の予約は取っていません。
しかしまあ、この店構えって、、、、
店内は広々としてあちこち撮りたい衝動に駆られますが、目の前の板場だけ。
移転されて2席増えて10席になったので予約は取りやすくなって、「お席のご用意が出来るのは、来年の12月です」とのこと。
壁側などに天井まで届く日本酒の保冷庫が三基、二基が0度、一基が15度、なるほどね。
100本や200本ではないと思いますが、どこ何があるのか、一つの間違いもありません。
用意された敷紙の上に置かれている食事用ナプキン、この食事用ナプキンの使い方にはマナーがあるというか、お店の方はよく見ています。
私はお店の方から勧められるまで手に取らないようにしていて、帰りもちゃんと畳みません。
これは「(心の中ではどんなに思っていても)食事を急がせている様に思われたくない」からであり、「あまりにも美味しくて畳むのを忘れてしまった」を現すためです。
食事のマナーって堅苦しいように思えてちゃんと理由があるし、言葉が通じなくても行動で気持ちを伝えられますね。
もちろん、日本酒から飲んでも構わないのですが、一口目だけはビールで。
コエドブルワリー 白-Shiro-、値段は聞かないと分からないので訊いていません。
唇を濡らしながら、石田店主さんとちょこちょことお喋り、同行して下さった貴重な友人との四方山話を。
さて、一皿目ができあがってきました。
アミューズ、、、って言うか、特に名前は付いていませんので、敢えて言えば季節の果物の盛り合わせ。
シャインマスカットとか、柿とか、栗とか、あれとかこれとか、最後に国産マスタードを合わせて。
どの果物も手が入っていて、一つ一つ説明がありましたが、食べるのが最優先。
一つ食べるごとに一歩ずつ、心白の世界に入っていきます。
ワンスプーン、この一品をいただくと「ああ、心白の世界に着いたな」と感じます。
北海道は釧路、仙鳳趾(せんぽうし)の真牡蠣(まがき)。
磨り潰したほうれん草と茶葉などをあしらっていると聞いた気がしますが、これほどまでに美味しい牡蠣は食べたことが無い。
身が大きく見えますが料理を見ているとこれで半身、そんなに大きいんだ。
まず、盛り皿にワカメが置かれます。
このワカメが美味しいので、ワカメだけ食べても良いんだけど。
盛り皿は全員違うので、自分で選べたりするのも楽しいだろうけど、座った席のお皿を使うのが粋。
写真には写っていませんが、このあと、山葵も添えられます。
日本酒はリストから選ぶことも出来ますが、店主さんにお任せして、料理に合う日本酒を選んでもらった方が吉。
今日は1杯目だけは目の前の保冷庫で目に付いた日本酒にして、以降はすべてお任せ。
それでも4人で2合ずつ飲んだので(1杯目だけ2合で、2杯目以降は4人で1合するつもりが、つもりだけ)、11種類しか飲みませんでした。
富山の蔵元である清都酒造場が醸す「勝駒(かちこま)」大吟醸。
片口はお店セレクト。
何度も来ているので何度か見たことのある片口ですが、中程が透けていて何度見ても美しい。
お猪口(平杯)は好きなのを選べるのですが、今夜は「もの凄く高いです」と説明があった平杯で飲みました。
こんな平杯で飲んだら酔うよなぁ、気持ちよく酔っ払いました。
大将がその場で料理されて、提供して下さるスタイル、ずっと見ていたいほど素晴らしい所作。
食材や調味料は全て説明して下さいますが、うろ覚えですので、間違っていたらスミマセン。
一品目はマツカワ、マツカワカレイと呼ばれますが、正式名称はマツカワ。
この手の高級食材は高級鮨屋でちょこっとしか食べたことがありませんが、もの凄く美味しい。
炙ったスミイカ。
最近、熟成鮨に凝っているので、「どのくらい熟成させているんですか」と訊いたら「四日です」と即答。
熟成という言葉を使わなくても、鮨は魚を釣り上げた瞬間から始まっているのだろう。
いや、魚を育てることからかも知れない。
ショッコ(汐っ子)、カンパチの若魚の小さなもの。
私には「随分美味しいカンパチ」としか分からなかったけど、分かる人には分かるんだろうなあ。
京都の蔵元である松本酒造が醸す「澤屋まつもと」 なめらか熟成 完熟shuhari 山田錦。
片口の銀継ぎがとても美しく、美味しいお酒がもっと美味しく飲めます。
スッポンの卵の醤油漬け。
スッポンを捌くとまれに卵があるそうで、「イクラにしては大きさが違うし、味は似ているけどずっと美味しい」と思って訊いたら、教えて下さいました。
つか、スッポンの卵なんて食べたことが無いし。
あん肝、わさびを乗せて。
色々な調理方法のあるあん肝ですが、山葵を利かせたあん肝の美味しさよ。
美味しいあん肝をさらに美味しく食べるには、日本酒。
島根の蔵元である旭日酒造が醸す「十旭日(じゅじあさひ)」純米吟醸 原酒 山田錦 19BY。
お店によってはうやうやしく「貴重な熟成酒です」と紹介されるだろうけど、「じゃ、次はこちらで」と出して下さる。
マヒカリの蒲焼き、万願寺唐辛子と赤ピーマンを包んで。
二口で食べるべきでしょうけど、一口で一気に食べてしまう私。
こんな美味しいマヒカリ、食べたこと無いんですけど。
スッポンの茶碗蒸し、丹波の茶豆、
「スッポンの卵が出たと言うことは、、、」と期待してたら、なんと茶碗蒸し仕立て。
茶豆を沈め、最後の合わせ醤油をさっと掛けて。
色々な茶碗蒸しを食べてきたけど、この茶碗蒸しを超える茶碗蒸しを食べることは無いだろう、くらい美味しい。
石川の蔵元である宗玄酒造が醸す「宗玄石川門」ひやおろし、「宗玄山田錦」ひやおろし。
超高級酒が続いていたんので小休止、今月のひやおろし会でも飲んだ宗玄。
何気に石川の有名ブランドですが、すっかり馴染みがあって、とても嬉しい。
馬面剥(ウマヅラハギ)。
説明されたとき、「ウマヅラハギ?」と漢字が浮かばず、カワハギに近い味かなと思ったら、遙かに美味しい。
そろそろ冷たい料理から温かい料理に移るので、燗付けを頼んだら。
愛媛の蔵元である石鎚酒造が醸す「石鎚(いしづち) 土用酒(どようざけ)」 純米 30BY。
土用と言えば鰻の蒲焼き、その前にお酒を用意しておくと言うことか。
ということで、石巻の鰻の蒲焼き。
たれは殆ど付けられていないけど、身震いするほど白身が美味しい。
ホッキ貝の貝柱とカイヒモ。
コースにはちゃんと貝が入っているんだなぁ、貝好きにはたまらない。
カラスミを焼き餅と共に。
もちろんカラスミは自家製で、大将自ら仕込んでいるのですが、今年はボラが不作で来年は少ないと嘆いていた。
ま、来年のことはいいから、今日美味しく食べられれば、それで良し。
焼き桜海老と焼きナス。
桜海老は小田原産だと説明があり、なんか地元近くの土地産の食材が使われると嬉しい。
嬉しいだけじゃ無くて美味しいので、それで良し。
兵庫の蔵元である下村酒造店が醸す「奥播磨(おくはり) 袋吊り雫酒」純米 29BY。
雫酒とは、醪(もろみ)を袋で吊るし垂れてきたお酒を集めてあり、僅かな炭酸が良い感じです。
イクラ。
説明が耳に入らず、写真を撮ったら食べるのに専念してしまい、細かい説明を全く覚えていません。
カブ、甘ダイ。
食用菊を散らしてあって、ふんわりした美味しさ。
鰆、金目、塩納豆などの和え物。
こういう魚の切り身の端の和え物って大好き。
さて、ここでづけ台が用意されるので、お酒も切り替えて。
神奈川の蔵元である川西屋酒造店が醸す「隆(りゅう)」純米大吟醸 阿波山田錦40 生原酒 29BY。
隆は大吟醸と言うこともあって高いので、滅多に飲まないのに、「お任せ」で出てくれば喜んで頂きます
ここからは怒濤のお鮨、スタートして3時間、ちょうど22時。
鮨ネタはほぼ覚えていないので、間違えている確率が格段に上がりますので、ご了承を。
イカ、コダイ。
埼玉の蔵元である神亀酒造が醸す「神亀(しんかめ)」 純米酒 阿波山田2年熟成 オレンジラベル。
こちらも今月飲んでいて、飲んだことのあるお酒が出てくるとホッとしますね。
マダコ、赤身、ホッキ貝。
鳥取の蔵元である大谷酒造が醸す「鷹勇(たかいさみ)」特別純米酒、辛口純米酒。
まだ飲みますか、つか、最後は飲み比べですか。
〆鯖、ボタンエビ、中トロ。
味噌粕の海老入り。
〆では無く、〆少し前に出して下さるお吸い物。
雲丹、溢れる雲丹。
このまま寝てしまいたいほど美味しい雲丹、もっと食べたかった。
今夜はどうしても帰らなければならないので23時にはお店を出たかったのに、気が付いたら23時を回っていて。
慌ててお会計をお願いして、お会計しながらお鮨を食べて。
もう一貫食べましたが、写真を撮っていないほど慌ててお店を出ました。
年に一度の大贅沢、心ゆくまで堪能しました。
しかしして、もう終電は行っちゃったし。
2019/10/26 更新
夜は、鮨心白。
予約したのは前回(2023/3)の訪問直後、どのくらいからが「予約困難店」と呼ばれるのかは分かりません。
ただのイメージかな、お店の人気と料理の美味しさと、予約のしにくさは関係ないからな。
開店時刻に間に合わなそうで、いったん、1階の刻々に案内されます。
事前に予約すれば飲めるとのこと。
今日は10分くらいの時間調整して、と。
一回転勝負、お任せコースのみ。
飲物は「飲みたいだけ飲む」ので、値段を気にしたことがありません。
今夜はテーブルチャージ、サービス料、コース料理、飲物代、全て込みで一人34,000円。
高いか安いかで言えば、有り得ないほど安い。
カウンターのみ10席、今夜は2席ほど空いています。
店主さんは相変わらずですが、女性スタッフが増えているような気がします。
まま、年一でしか伺えないので、良く分かっていないのですが。
乾杯はCOEDO 瑠璃-Ruri-。
今夜は恵比寿で四人お疲れ様会、口開けのビールのなんと美味しいことよ。
私の無理なお願いに付き合って下さって、ありがとうございます。
一品目は、温かいお椀から。
毛蟹とモロヘイヤ、毛蟹の旨味とモロヘイヤの旨味と、旨味と旨味の相乗効果。
石巻の真蛸、乗せものは聞き忘れました。
炊き出した蛸の柔らかさ、もう、真っ直ぐに日本酒が飲みたくなりますね。
「日本酒をお願いします」「あいよー」
ぱぱっと天板が外され、一気に広がるお猪口の砂浜。
一杯毎に替えてもいいし、ずっと替えなくてもいいし、使いたい放題。
和歌山の蔵元である名手酒造店が醸す「黒牛 別誂(くろうし べつあつらえ)」純米酒 一回火入れ 瓶貯蔵 R6BY。
同「黒牛 辛口純米(くろうし からくちじゅんまい)」純米酒 一回火入れ 瓶貯蔵 飲食店限定 R6BY。
先ずは黒牛の飲み比べから、どちらも美味しい。
お酒は銘柄を指定しても良いんだと思うけど、いつも完全お任せ。
四人で伺っているので1合を4人で飲んでも良いし、2合を4人で飲んでもよし、もちろん1合1人もあり。
蒸し牡蠣、釧路市の仙鳳趾(せんぽうし)産。
牡蠣の食べ方は、牡蠣本来の味を楽しみたいなら生、美味しく食べたいなら蒸し、だと思っています。
つるっと丸ごと食べると、熱すぎて美味しい。
一度口に入れたら出せないので、なんとしても食べます。
食べるともう1個食べたくなるけど、コース料理だからお代わりは不可。
スミイカ。
今夜の握りはイカから、つるんとした食感とふわっとした旨味が旨い。
シャリは少なめで、握りというより刺身に近い印象です。
牡蠣、謎のお代わり。
先の牡蠣に比べて倍以上の大きさで、この大きさを一口で食べるのはもの凄く熱い。
もの凄く熱いだけあって、ものすごい美味しい。
長野の蔵元である黒澤酒造が醸す「黒澤(くろさわ)」純米酒 うすにごり生酒 生酛 R4BY。
二杯目は飲み比べではなく、一本を皆で楽しみます。
ゲソ、先のスミイカの足ですな。
炭で炙るとこうも美味しいかと思うほど、いいですなぁ。
メイチダイ。
初めて頂く魚、うっすらと薄紅色にきゅっと醤油、美味しいですなぁ。
ボタンエビ
先ずはデカイ、デカいけど大味ではなく繊細な甘さ。
しつこくない甘さがずっと続く大きさ、いったいなんなの。
茨城の蔵元である武勇が醸す「武勇酒蔵」純米吟醸酒 生酛 茨城県産ひたち錦 R5BY。
こちらも初めて飲む銘柄、もう楽しくて仕方ない。
片口も独特で、どうやって洗うんだよな形。
イクラ。
時期的に冷凍物だけど、冷凍物をこの店で出すわけがないと思ったら、新物とのこと。
もう食べられるんですね。
下にはシャリの代わりに古代米が敷かれています。
彩りが綺麗だし、味の相性も良いし、なにより美味しい。
アジ
って、どれだけ大きな鯵なんだよ。
一口で食べるのがやっとの握り、でも美味しい。
静岡の蔵元である青島酒蔵が醸す「喜久酔(きくよい)」特別純米酒 R5BY。
こちらも四人で同じお酒を頂きます。
二人で1合なので、どうしても多めに飲んでしまう私。
ワカシと納豆の海苔巻き。
出世魚のブリ、呼び名も地域などで様々、関東で35㎝以下をワカシと呼ばれます。
ワカシより大きくなるとイナダ、ワラサ、最後にブリ。
海苔の風味に負けない美味しさ、いや、海苔の方が美味しいか。
マグロ。
改めて説明不要、一口でパクり、うんまい。
イワシ。
先の鯵も大きかったけど、この鰯も大きい。
ここまで銀色が輝いている鰯は初めて、美味しさはいつも以上。
「次のお酒、お願いします」
「冷やでいいんですか」
「いや、燗で」
さっと女性スタッフが天板を明け、新しいお猪口を選びます。
栃木の蔵元である島崎酒造が醸す「熟露枯(うろこ)」山廃純米吟醸酒 洞窟低温熟成酒 五百万石 H27BY。
同「熟露枯(うろこ)」山廃純米 洞窟低温熟成酒 原酒 H27BY。
山廃純米と山廃純米酒、を燗付けした飲み比べ、堪りませんな。
メヒカリとピーマン焼き。
焼き物は全て炭焼きなので、炭の香りと一緒に味わう焼き魚。
皮目の色合いが綺麗ですねぇ、一口で食べますけど。
ホッキ貝。
大抵はつるんとした皮側を上に握るけど、今日の北寄貝は内側を上に握って下さいます。
貝の美味しさと一緒に食感も楽しい。
焼き北寄貝。
握りを美味しくいただいていると、さっと焼きの貝が置かれます。
香ばしさと貝の旨味、お酒が足りません。
大阪の蔵元である秋鹿酒蔵が醸す「奥鹿(おくしか)」純米酒 無濾過原酒 生酛 R5BY。
かつては毎月の様に飲んでいた秋鹿酒蔵、お久し振りです。
同「山廃 奥鹿(やまはい おくしか)」純米酒 無濾過原酒 生酛 R5BY。
徳利で用意されますが、チロリで燗付けしてから移してあります。
燗付けの温度帯が素晴らしく、飲み過ぎ確定。
ウナギ。
炭火で綺麗に焼き上げて、山葵で頂きます。
雲丹。
とろんとした甘味の雲丹、うんまい。
太刀魚の蕎麦粉揚げ、イチジクを合わせて。
揚げ物ってことでしょうか、山椒の香りと共に美味しくいただきます。
島根の蔵元である旭日酒造が醸す「十旭日 熟れ酒(じゅうじあさひ うれざけ)」純米吟醸 山田錦55 H21BY。
お酒が美味しすぎて、するすると飲み過ぎます。
大トロ。
炭で焼き目を付けていて、ほんのりと炭の香り、怒濤のようにマグロの旨味。
アカムツ。
大分飲んでいて、美味しかったことしか覚えていられないモードに。
そうなることは分かっていたんだから飲み過ぎるなよ、って無理。
味噌汁。
なめこ入り、サッと七味を振って頂きます。
穴子。
江戸前寿司の殿を務める握り、とろりとした煮きりの美味しさよ。
玉。
カステラのような質感、殆ど甘くない美味しさ。
ここで終わりなのは分かっているけど、もう一杯だけ飲みたくてお願いします。
埼玉の蔵元である神亀酒造が醸す「ひこ孫 道(ひこまご みち)」純米吟醸酒 槽口生 R4BY。
おお、ひこ孫の一文字シリーズ、ここで頂けるとことの幸せ。
美味しい料理、美味しい日本酒をご馳走様でした。