2回
2015/10 訪問
カジュアルにも使える北新地 湯木のセカンドブランド
お友だちの誕生日祝いにどこに行こうかなという話をしていて、贅沢するならやっぱり北新地の湯木さんかなと話していたら、湯木さんのセカンドブランド店(実は北新地のお店よりもこちらが先らしいのですが)が肥後橋にあると言うことを知って初訪問。
【大きめの写真はブログで。】
http://utatane.asia/blog/2015/3984/
◆秋の特別すき焼きコース (¥12,000)
○前菜 錦秋の彩りハ寸
季節感の美しい前菜の6品。塩雲丹煮こごり、湯木のこのわた、白和え、茶豆とたたみ鰯、ズワイカニ菊花あん、いくら出汁漬け
湯木さん自慢のこのわたに、畳鰯ときたらお酒を飲まずに済みません。大阪のお酒「秋鹿」と一緒に少しずつ摘まみます。
特にビックリしたのがイクラの出汁漬け。イクラの表面が信じられない位に弾力があってプチプチと口の中で弾けます。新鮮すぎて、出汁の香りとイクラ自体の甘味が合わさって一度に食べるのが勿体ないくらい。
白和えはクコの実がのっていますが、合わせてあるのは柿とシャインマスカット。爽やかな香味でこのわたやイクラの濃い味とは違ってすっきりとした気分になります。
○鳴門天然鯛 姿造り
お造りはこの日、凄く良い鯛があがったということで、そちらを。大皿にお頭も飾って頂くとその立派さが分かります。2.5kgくらいあったということでした。
扇形の素敵な器に飾って頂いて、身は湯霜造りで。皮と身の間が一番美味いということで、皮をさっと熱湯でさらして、皮まで食べられるようにしています。
鯛の甘味が素晴らしく、口に入れた瞬間笑ってしまいそうな位新鮮です。
○丹波栗赤飯
お祝いの席ということで、松笠の器で赤飯を。
器も栗も季節を感じますね。ほっこりとした栗を食べながら、同行者と一緒に日本酒を傾けます。美味しいわぁ、ホントに。
○松茸フライ、銀杏、鳴門金時チップス、海老大葉揚げ
揚げ物は松茸と海老の大葉揚げ。ざっくりと切った松茸が分厚くて驚いてしまいます。
銀杏はかなりの大粒。銀杏特有の臭みが全くといって良いほどないので、苦手な人でも食べられるんじゃないでしょうか。とにかく「お酒に合います」。
○天然鯛ちり鍋 自家製ちり酢と共に
お刺身だけなんて勿体ないと、鯛をちり鍋に。一人鍋で頂くのですが、身の切り方が……分厚い。
「このくらいの方が鯛の美味しさを味わって頂けると……」
いや、分かるけど……分厚くて贅沢すぎます。
もちろん、目玉など稀少部位も。こちらはあらかじめさっと茹でてあるので、旨味だけを頂くことができます。
○宮崎産黒毛和牛と松茸のすき焼き
お皿に山盛りの松茸に宮崎産の黒毛和牛。テーブルの端に居ても松茸の良い香りが漂ってきて、同行者と興奮しっぱなし。
お肉も綺麗なサシが入っていて見惚れてしまいます。
お鍋にこれでもかというほどお肉と松茸を入れて、すき焼きなので卵を絡めて頂きます。
言葉止まりますね。これは。
「松茸をお肉で巻いて食べて見てください」
もう皆黙りこくって集中して食べてますよ。
もちろんお酒もお替わり。戦勝政宗という甘口のお酒で幸せ感満載。
○土鍋炊き 白御飯
鍋炊きのご飯を出していただいたので、さらに幸せ感が高まりっぱなし。
「お肉を乗せて丼みたいにしても……」
いいんですか、それっ!
ちょっとお行儀が悪いかと思っていたのですが、許可がでたのでやってみました。松茸すき焼き丼。こんな贅沢な丼は味わったことがないです。炊きたての艶のあるご飯に出汁が染みこんだお肉、野菜、そして松茸。香りも味も最高です。
最後はいつもと違って、バースデーケーキと紅茶で締めくくり。
お店の名前が「ゆきや。」とひらがなにしてあるので、北新地のお店とはかなり違うのかなと思っていたらそんなことはなく、湯木さんらしい素晴らしい料理でした。
駅からも近く、座敷も最大で28名の対応ができるとのこと。5,000円からのリーズナブルな価格での懐石もあるうえに、一品料理でも頼めるので忘年会などでも使いやすいんじゃないでしょうか。
本当に素晴らしい誕生日祝いに使わせて頂いてありがとうございました。
2015.10
2015.10 丹波栗赤飯
215.10 松茸フライ、銀杏、鳴門金時チップス、海老大葉揚げ
2015.10 天然鯛ちり鍋 自家製ちり酢と共に
2015.10 天然鯛ちり鍋 自家製ちり酢と共に
2015.10 天然鯛ちり鍋 自家製ちり酢と共に
2015.10 宮崎産黒毛和牛と松茸のすき焼き
2015.10 宮崎産黒毛和牛と松茸のすき焼き
2015.10 宮崎産黒毛和牛と松茸のすき焼き
2015.10 宮崎産黒毛和牛と松茸のすき焼き
2015.10 宮崎産黒毛和牛と松茸のすき焼き 釜炊きご飯
2015.10 宮崎産黒毛和牛と松茸のすき焼き 釜炊きご飯
2015.10 単品メニュー
2015.10
2015.10 前菜 錦秋の彩りハ寸
2015.10 鳴門天然鯛 姿造り
2015.10 鳴門天然鯛 姿造り
2015.10
2015.10 宮崎産黒毛和牛と松茸のすき焼き
2015.10 宮崎産黒毛和牛と松茸のすき焼き
215.10 松茸フライ、銀杏、鳴門金時チップス、海老大葉揚げ
2015.10 店内
2015/10/25 更新
★大きめの写真とレビューはブログでどうぞ★
http://utatane.asia/blog/2017/6484/
食べ歩き仲間との食事会となると、自分では考えつかないようなお店だったりメニューに遭遇します。食べ歩き仲間との新年会、そんな“ありえない”鍋に遭遇してきました。
場所は「肥後橋ゆきや。」さん。昨年も散々っぱらお世話になった北新地「湯木」さんのセカンドブランド的なお店です。時期的には北新地にお店を出される時期と同様の時期にオープンされたそうですが。北新地の湯木さん(本店、新店)と違い、昼は¥1,000から、夜の懐石も¥5,000からで一品料理もありと本格的な懐石料理を頂くこともできる高級居酒屋的なスタイルで営業されています。
そんな「肥後橋ゆきや。」さんですが、お鍋のコースは北新地のお店に負けない本格的なものを提供されており、河内鴨のすき鍋(¥12,000)をはじめ、夏は鱧、冬はてっちりも頂けます。この日は、そんな鍋の中から、驚愕の組み合わせ鍋を頂きました。
フグとクエの食べ比べ鍋(¥15,000)
○前菜
酉年の新年らしい、鶏の器で飾られた美しい盛り付け
鶏の器には松葉ガニとあん肝、松ぼっくりの器にはウニの煮こごりが収められています。数の子にいくらと正月らしい華やかな料理が並んでいます。おせち料理のようですね。
数の子の心地よい噛み応え、はじけるイクラの新鮮さ、ウニの濃厚な甘み、なめらかなあん肝。豪華なんですが、単に豪華なだけでなくやはり「美味しい」と思える一品一品がさすがです。
あと、黄色く光る卵蒲鉾。デザートのような上品な甘みのこれ、ホンマに溜まりません!
○お刺身 てっさ
お刺身も今回は特別版。いきなりのてっさに心が躍ります。お皿が透けるほどの薄造りに皮ぎしの身も添えられています。
てっさ特有の弾力のある身が美味しいです。
○湯引き
フグ皮の湯引き。プルプルとした食感の湯引きにたっぷりの紅葉おろしを添えて、かなりたっぷりめに提供頂きました。
○ひれ酒
普段はあまりお酒を飲まない私ですが、フグを頂くならこれは欠かせません。香ばしい香りが鼻腔をくすぐります。どうしてひれ酒ってこんなに美味しいんでしょうか。
○クエのお刺身
高級魚のクエのお刺身。希少な胃袋、肝も一緒に頂けます。
クエ鍋を提供するお店でも、なかなか刺身を頂くことはありません。フグと全然違う食感、淡泊ながら力強さを感じる味です。肝は苦みの中に濃厚な旨味が強く、切り身と大葉を合わせて頂くとこれもまた素晴らしい。
○フグの唐揚げ
フグのコースになると定番のフグの身の唐揚げ。酢橘を搾って、ほっこりとした身とサクサクした衣を楽しめます。添えているのはクエの皮の唐揚げ、鱗ごとしっかりと揚げてあってカリカリとしたこれも初めて味わう食感です。
○クエ+フグ鍋
これだけ豪華な具材の鍋は本当に信じられません。クエは冷凍されたものではなく、さっと炙って下処理をしています。フグの身はざっくりと大ぶりにカットしてあり、身をたっぷりと味わえるように用意されています。
そして……新鮮な白子も用意されています。
最初はたっぷりの野菜とともにクエの身でクエ鍋。魚の身の鍋ならば、やっぱり王様といった貫禄の味。湯木さんの特製のちり酢で頂きます。
たっぷりクエを楽しんだら、そのままフグの身、白子を投入。さらに、香ばしさが増すということで焼き餅まで投入。
味が濁るかと思ったら、そんなことはなく旨味がドンドンと増していきます。白子は茹ですぎずにトロトロの状態でいただき、切り身は多少長めに茹でても、身は固くならずフグの美味しさを存分に味わえます。フグを食べると体が温まります。
そして、これだけでも大満足なんですが、鍋の〆には欠かせない「雑炊」。写真を撮り損ねたんですが、クエとフグの旨味をたっぷり吸った出汁は白濁して、まるで白湯スープ。そんな濃厚な出汁で仕上げる雑炊が絶品です。小口ネギの具材だけで、出汁の旨味たっぷりの雑炊で余韻たっぷりの〆になります。
苺とアイスを頂いて、最後まで本当に大満足。それにしても、この価格で本当に大丈夫ですか? と思ってしまうほどの充実の食べ比べ鍋でした。
新年から素晴らしい料理を頂きました。今年も頑張らないといけないですね。