57回
2025/11 訪問
【★5.0】大内さんの活けボタン海老【1599-57】
2025.11 茨城町産栗のスープ(栗と水だけ)
2025.11 天然キノコのペーストを挟んだいわき梅田水産カマスのベニエ ローゼルのコンフィチュール
2025.11 会瀬漁港大内商店活け本種ボタン海老ヴィネグレット仕立て
2025.11 蒸し立て加能ガニ 蟹味噌ソース 蕪 解し身とプンタレッレ
2025.11 大内商店ヒラマサ トマト醤 亀戸大根
2025.11 金沢産香箱蟹
2025.11 北海道産100kgサイズ羆(ひぐま)しゃぶしゃぶ 芹(せり)モミタケ ジュ・ド・ヒグマ
2025.11 アルバ産白トリュフのタヤリン
2025.11 今治藤本さんの白甘鯛 ブールブランソース サラダほうれん草
2025.11 常陸国天然まがも 軽いサルミソース 宿儺かぼちゃ トランペット茸
2025.11 熟成柿 イタドリのグラニテ
2025.11 鉾田産とちおとめパフェ
2025/12/01 更新
2025/10 訪問
【★5.0】ネームドから雑キノコまで【1599-56】
988文字★
東京から茨城県に来ております。
松茸、舞茸、香茸、白トリュフ、それに加えて10種類ぐらいの雑キノコ。
キノコ尽くしといった構成で秋の味覚を堪能しておりました。
都心フレンチのアミューズと言えばグランメゾンでも炭水化物ですが、
アミューズから松茸をドッサリ盛り付ける同店(4.36)は良い意味で狂っています。
常磐沖の地物オキアジは「究極のアジフライ」といった趣。
アジフライに青魚の癖を求める人には優しすぎて物足りないかも知れませんが、
上品ながら力強い味わいのオキアジがレアーな火入れと油脂で昇華。
ベシャメルソースと合わせた香茸も良いです。
松茸や白トリュフの高貴な香りに比べると下卑た香りにも思う香茸。
その癖の強さゆえ料理人によっては使うことを躊躇うキノコですが同店は見事に調理。
ラングスティーヌ(赤座海老)のレアー感とプリプリ感を両立させるような火入れも全国屈指。
01.信州産松茸と真鯛のお出汁
02.じゃがいも麹でマリネした会瀬漁港大内商店脳〆オキアジのフライ コザワファームラボ産ローゼルのコンフィチュール
03.富山産ベニズワイガニ 蟹味噌ソース フヌイユ冬瓜ケッパーのサラダ
04.自家製パン(フォカッチャを含む)と小美玉ヨーグルトの乳精(ホエー)サワークリーム
05.キノコ盛り合わせ
05-1.スープ(ハツタケ、タマゴタケ、センボンシメジ、ハタケシメジ)
05-2.香茸とイッポンシメジとコザワ産里芋のベシャメルソース
05-3.天然舞茸ベニエ
06.大内商店マハタ2.3kgサイズ アミタケ クギタケ
07.地物黒鮑(あわび)冷製
08.信州産松茸と自家製卵白麺パスタ
09.アルバ産白トリュフ コザワ産産熟成じゃがいもラビオリ
10.駿河湾産ラングスティーヌ オーストラリア産グリーンアスパラガス
11.采女牛テンダローイン 松茸フライ
12.焼きリゾット(オオイチョウタケ、クリフウセンタケ、ハタケシメジ、アンズタケ)
13.イタドリのグラニテ 小美玉ヨーグルトのババロア
14.シャインマスカット チーズケーキのアイス 巨峰のジュース
15.コザワ産栗のモンブラン 栗のスープ メレンゲ アーモンドブランマンジェ マロングラッセ
16.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
17.焼き立てフィナンシェ
2025.10 信州産松茸と真鯛のお出汁
2025.10 じゃがいも麹でマリネした会瀬漁港大内商店脳〆オキアジのフライ コザワファームラボ産ローゼルのコンフィチュール
2025.10 富山産ベニズワイガニ 蟹味噌ソース フヌイユ冬瓜ケッパーのサラダ
2025.10 キノコ盛り合わせ
2025.10 大内商店マハタ2.3kgサイズ アミタケ クギタケ
2025.10 地物黒鮑(あわび)冷製
2025.10 信州産松茸と自家製卵白麺パスタ
2025.10 アルバ産白トリュフ コザワ産産熟成じゃがいもラビオリ
2025.10 駿河湾産ラングスティーヌ オーストラリア産グリーンアスパラガス
2025.10 采女牛テンダローイン 松茸フライ
2025.10 焼きリゾット(オオイチョウタケ、クリフウセンタケ、ハタケシメジ、アンズタケ)
2025.10 シャインマスカット チーズケーキのアイス 巨峰のジュース
2025.10 コザワ産栗のモンブラン 栗のスープ メレンゲ アーモンドブランマンジェ マロングラッセ
2025/12/01 更新
2025/09 訪問
【★5.0】季節感あるピジョン【1599-55】
1,744文字★
東京から茨城県に来ております。
うなぎの筒焼きやピジョン(鳩)をリクストして同店(4.36)再訪。
正確に申し上げればピジョンは第2希望だったのですが、
キノコソースで味わう秋ならではのピジョンに絶賛の声が挙がっておりました。
01.天然キノコ(ハツタケ、タマゴタケ、センボンシメジ)すっぽんスープ
02.いわき梅田水産ユメカサゴ サフランと赤ピーマンのソース 付け合わせに3色のピーマン
03.自家製パンと小美玉ヨーグルトの乳精(ホエー)サワークリーム
04.会瀬漁港大内商店カンパチ藁焼き 冬瓜(発酵、火入れ、生の3通り)と山茗荷のソース
05.鮎のブイヨンで炊いたお米を詰めた那珂川産天然鮎の炭火焼き
05-2.鮎とすっぽんのコンソメ(炭火焼きと合わせてお茶漬けにしても)
06.イタリア産ポルチーニ コザワファームラボ産バターナッツかぼちゃ 蛤出汁とキノコのソース
07.モロヘイヤソースのすっぽんフラン
07-2.那珂川産天然すっぽん唐揚げ
08.那珂川産天然うなぎ 赤ワインソース 山椒オイル きゅうり
09.常陸乃国いせ海老 うにと海老味噌のソース
10.地物黒鮑(あわび)だだちゃ豆入り肝リゾット
11.ランド産ピジョン(ロース、マリネして揚げた腿肉、ハツ)キノコ(ポルチーニ、舞茸、スパラジス)ソース 天然舞茸
12.イタドリのグラニテ 小美玉ヨーグルトのババロア
13.茨城町産栗のモンブラン 栗のスープ メレンゲ アーモンドブランマンジェ マロングラッセ
14.焼き立てフィナンシェ
15.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
パンのお供が乳清入りサワークリームに変わりましたがバターを出して貰うことも可能。
過去2回のヒラマサを凌駕した大内さんの脳〆カンパチ。
神経〆ではなくて産地ならではフレッシュ感を楽しむ仕立てですが抜群に美味しい。
パリッと軽やか藁焼きにした皮と、淡白ながら力強い脂の旨味が堪りません。
カンパチを握り以外で美味しいと思うことは少ないのですが同店は例外。
繊細かつ複雑玄妙な冬瓜ソースも素晴らしき名脇役。
前回は切り身だった鮎ですが今回は内臓や骨を抜いてお米を詰めて炭火焼きに。
よし町(4.09)で同じ鮎を食べたときはフレンチのような油煮焼きでしたが、
同店の鮎は鎌倉北じま(4.33)で食べた鮎に近い「日本料理」といった仕様。
コンソメも、鮎、すっぽん、塩、水だけという潔さ。
フレンチの鮎スープはビスクのような濃厚仕立てが多いですが同店はお椀のよう。
単体でゴクゴク飲んで澄んだ味わいを楽しめますしお茶漬けにしてもまた良し。
処理の上手さで鎌倉北じま以上とも思う鮎で前回より進化を遂げていました。
すっぽんも(揚げ物が大好きな筆者にとって待望の)唐揚げが出てきて前回超え。
4人でお邪魔したのですが1匹のすっぽんを四等分したそうでボリューミー。
骨周りの旨味や黄色い脂身の軽やかさに感銘を受けました。
唐揚げにするのであれば鶏よりもトラフグやすっぽんのほうが美味しいことを再確認。
うなぎだけ前回のほうが身と皮の一体感を楽しめて今回は少し見劣りましたが、
(ジビエの天然うなぎということで養殖ほどクオリティが安定しないのでしょう)
専門店でも出てこない「筒焼き」という技法が相変わらず素晴らしかったです。
脂が無駄に流出しないですし骨周りの身も逃さず味わえるものと思料。
ヴィアンドのピジョンは、付け合わせに天然舞茸、ソースに3種類のキノコという秋仕様。
とろりん滑らかに変質したロースの口当たりが何とも官能的ですし、
優しさとキノコの旨味を内包するようなソースの味わいも超絶。
この火入れを筆者は既に何度か経験しているのですが(だからリクエストしたわけですが)、
初体験となる同席者たちからは絶賛の声が挙がっておりました。
ピジョンへの概念が変わるぐらい異次元の存在。
モンブランは1皿に6個分の栗を使用したそうで甘さ控え目ですが栗の旨味が引き立ちます。
甘さ控え目ゆえペアリングのソーテルヌ(デザートワイン)との相性バッチリ。
ペアリングによっても全体の満足度を向上させるのが同店の特長。
2025.9 天然キノコ(ハツタケ、タマゴタケ、センボンシメジ)すっぽんスープ
2025.9 いわき梅田水産ユメカサゴ サフランと赤ピーマンのソース 付け合わせに3色のピーマン
2025.9 自家製パン 小美玉ヨーグルトの乳精(ホエー)サワークリーム
2025.9 会瀬漁港大内商店カンパチ藁焼き 冬瓜(発酵、火入れ、生の3通り)と山茗荷のソース
2025.9 鮎のブイヨンで炊いたお米を詰めた那珂川産天然鮎の炭火焼き
2025.9 鮎とすっぽんのコンソメ(炭火焼きと合わせてお茶漬けにしても)
2025.9 イタリア産ポルチーニ コザワファームラボ産バターナッツかぼちゃ 蛤出汁とキノコのソース
2025.9 モロヘイヤソースのすっぽんフラン
2025.9 那珂川産天然すっぽん唐揚げ
2025.9 那珂川産天然うなぎ 赤ワインソース 山椒オイル きゅうり
2025.9 常陸乃国いせ海老 うにと海老味噌のソース
2025.9 地物黒鮑(あわび)だだちゃ豆入り肝リゾット
2025.9 ランド産ピジョン(ロース、マリネして揚げた腿肉、ハツ)キノコ(ポルチーニ、舞茸、スパラジス)ソース 天然舞茸
2025.9 茨城町産栗のモンブラン 栗のスープ メレンゲ アーモンドブランマンジェ マロングラッセ
2025/09/22 更新
2025/08 訪問
【★5.0】テロワール天然うなぎの筒焼き!【1599-54】
1,616文字★
東京から茨城県に来ております。
那珂川の若い川漁師(26歳)から仕入れるようになったそうで、
この日は、天然すっぽん、天然うなぎ、天然鮎、フレンチと思えぬぐらい川の食材を満喫。
いわき梅田水産や大内商店から仕入れた常磐沖の食材も堪能して海も川もテロワール。
01.函館産ムラサキウニ コンソメジュレ カリフラワーのムース
02.いわき梅田水産ヌタウナギ 発酵きゅうりと梅干しのソース 大葉チップス
03.地物蒸し黒鮑(あわび)冷製 活け黒鮑の擂り流し
03-2.黒鮑の肝
04.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
05.豪州産ウィンタートリュフ 那珂市産雪の妖精(ホワイトコーン)
06.会瀬漁港大内商店皮目を炙ったヒラマサ 梅酢と山茗荷のソース
07.地物天然すっぽんフラン
08.那珂川産500gサイズ天然うなぎ 赤ワインソース 山椒オイル きゅうり
09.那珂川産天然鮎 お米(鮎の肝オイル、鮎醤油、発酵ピーマン入り)
09-2.鮎コンソメ
10.長谷川さんのラングスティーヌ ジュ・ド・ラングスティーヌの泡
10-2.ラングスティーヌの頭焼き
11.ロゼール産仔羊カレ 天草産緑竹 ゆずもファーム産水茄子
12.イタドリのグラニテ 小美玉ヨーグルトのババロア
13.山梨産桃とバニラアイスクリーム
14.焼き立てフィナンシェ
15.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
アミューズにいわき梅田水産から仕入れたヌタウナギ。
天然うなぎ(ニホンウナギ)とヌタウナギが出てくるフレンチもまず無いでしょう。
見た目が似ているだけでニホンウナギとは全く別種となるヌタウナギですが、
ホルモンみたいなコリコリした歯応えが面白かったです。
大内商店(日立市)のヒラマサが前回に続いての登場となりますが今回は皮付き。
キャヴィアで旨味を補完せずともヒラマサだけで旨味強烈。
脂ノリが良いのでソースも軽やかな仕立てでした(前回より今回のほうが好印象)。
そして本日の白眉と思った5.0満点の料理が那珂川産のテロワール天然うなぎ。
500gという一般的な養殖うなぎの倍に近いサイズ。
活けから捌いて半日ぐらい置いて。
うなぎ専門店は裂き立てにこだわりますがシェフ曰く少し寝かせるほうが美味しいとのこと。
蒸さずに火を入れる地焼きで、開いた白焼き、開かない筒焼き、
うなぎ専門店よりも凝っているような2種類の食べ方で。
サクパリ軽やかに焼き上げた皮と、フワッと蕩ける身のハーモニーに驚嘆。
白焼きの時点で食べログGoldうなぎ店すら凌駕する美味しさで、
筒焼きに関してはそれ以上かも知れません。
スコア4.00以上のうなぎ専門店12軒のうち10軒には訪れてみましたが、
筒焼きを出せるお店自体が参宮橋あさや(4.00)ぐらい。
樋口(4.19)、樋口出身のあき山(3.84)、たでの葉(3.90)、
うなぎ専門店というより日本料理店が使う技法といった印象の筒焼きですが、
開かないことで脂が落ちず(たでの葉では蒸していましたが)旨味をダイレクトに味わえます。
しかも同店が扱うのは養殖より脂が軽やかなジビエ(天然うなぎ)。
脂を残す焼き方の場合、養殖では脂が重くなってしまうことがあって、
SDGsの観点からは良くないのかも知れませんが美味しいのはやはり養殖より天然なのです。
フレンチの天然うなぎに専門店よりも感銘を受けました。
鮎は長良川に比べると骨が硬くて肝が苦いということでシットリ焼き上げた身だけの提供。
(おそらく骨でコンソメを取ったり肝はオイルにしたり無駄にはしていません。)
終盤はテロワール関係なくラングスティーヌやロゼールの仔羊。
春のピレネーの仔羊が同店(4.36)ベストかも知れませんがロゼールも超絶に美味しいです。
いつかお隣の福島県のメルティーシープも扱って欲しいところ。
2025.8 函館産ムラサキウニ コンソメジュレ カリフラワーのムース
2025.8 いわき梅田水産ヌタウナギ 発酵きゅうりと梅干しのソース 大葉チップス
2025.8 地物蒸し黒鮑(あわび)冷製 活け黒鮑の擂り流し
2025.8 黒鮑の肝
2025.8 豪州産ウィンタートリュフ 那珂市産雪の妖精(ホワイトコーン)
2025.8 会瀬漁港大内商店皮目を炙ったヒラマサ 梅酢と山茗荷のソース
2025.8 地物天然すっぽんフラン
2025.8 那珂川産500gサイズ天然うなぎ 赤ワインソース 山椒オイル きゅうり
2025.8 那珂川産天然鮎 お米(鮎の肝オイル、鮎醤油、発酵ピーマン入り)
2025.8 鮎コンソメ
2025.8 長谷川さんのラングスティーヌ ジュ・ド・ラングスティーヌの泡
2025.8 ラングスティーヌの頭焼き
2025.8 ロゼール産仔羊カレ 天草産緑竹 ゆずもファーム産水茄子
2025.8 山梨産桃とバニラアイスクリーム
2025/12/01 更新
2025/07 訪問
【★5.0】出会えるチャンスは1年で2週間だけ!宮津の天然鳥貝【1599-53】
1,173文字★
東京から茨城県に来ております。
都心高級店では神経〆した魚が重宝されていますが常磐沖では敢えての脳〆がトレンド。
いわき市や日立市(会瀬漁港)から約1時間の距離に位置する同店(4.36)。
遠方の魚を使うのであれば「時を止められる」神経〆のほうが有利なのでしょうけど、
地魚を使うのであれば神経まで破壊する必要はなくて脳を破壊するだけで十分。
キャヴィアと合わせて食べる脳〆の地物ヒラマサが確かに美味しかったです。
ポワソン(魚料理)も常磐沖の地物ムラソイ。
皮が硬くてブリブリ弾力の強い身は筋肉質ながら、旨味もしっかり強くて非常に美味しい。
マダムは揚げたムラソイのカマを「鶏肉」に例えていらっしゃいましたが、
個人的には天然トラフグのカマを思い出したぐらい美味しくて驚きました。
銀座のミシュラン二つ星は42,350円コースなのに鮑(あわび)の使用量ちょっぴり。
それに対して同店は1kgサイズという黒鮑がドカーンと大振りカットで登場。
常陸乃国いせ海老も出てきて地物高級食材が共演する饗宴に。
テロワール食材だけでも銀座の二つ星を遙かに超える満足感なのですが、
本日の白眉と思ったのは希少な天然鳥貝。
1年で2週間しか入手のチャンスがないという宮津(京都府)産。
養殖の大鳥貝であればエチュベにしてキャヴィアと合わせるのが同店の定番ですが、
天然はシンプルにソテーして、ソースも軽やかな仕立てでした。
それだけ天然鳥貝の素材力が凄いということなのでしょう。
01.ムラサキウニと茨城産ドルチェドリーム(トウモロコシ)の冷製スープ
02.那珂湊根本兄弟ツブ貝 エシャロットと山葵のソース ツルムラサキ
03.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
04.会瀬漁港大内商店脳〆ヒラマサ キャヴィア ゆずもファーム産うぐいす四葉きゅうり トマトと薄口醤油のビネグレット
05.宮津産天然鳥貝ソテー エシャロットとシェリー酒ビネガーのソース ズッキーニトロンベッタ
06.翡翠茄子 オーストラリア産ウィンタートリュフ
07.地物1kgサイズ蒸し黒鮑のサラダ仕立て ビネグレットのソース
08.常陸乃国いせ海老フリット 海老味噌マヨネーズ ジロール茸
09.いわき梅田水産鱸(すずき)揚げ焼き ペルノーとバジルとフェンネルのトマトブイヨン フェンネルサラダ
10.会瀬漁港大内商店1kgサイズムラソイポワレ 軍鶏と焼き魚のソース ニュージーランドホウレンソウ
10-2.揚げたムラソイのカマ
11.夏鹿(蝦夷鹿)ロース 甘長とうがらし ビーツ
12.イタドリのグラニテ 小美玉ヨーグルトのババロア
13.山形産紅秀峰(さくらんぼ)パフェ
14.焼き立てフィナンシェ
15.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
2025.7 ムラサキウニと茨城産ドルチェドリーム(トウモロコシ)の冷製スープ
2025.7 那珂湊根本兄弟ツブ貝 エシャロットと山葵のソース ツルムラサキ
2025.7 会瀬漁港大内商店脳〆ヒラマサ キャヴィア ゆずもファーム産うぐいす四葉きゅうり トマトと薄口醤油のビネグレット
2025.7 宮津産天然鳥貝ソテー エシャロットとシェリー酒ビネガーのソース ズッキーニトロンベッタ
2025.7 翡翠茄子 オーストラリア産ウィンタートリュフ
2025.7 地物1kgサイズ蒸し黒鮑のサラダ仕立て ビネグレットのソース
2025.7 常陸乃国いせ海老フリット 海老味噌マヨネーズ ジロール茸
2025.7 いわき梅田水産鱸(すずき)揚げ焼き ペルノーとバジルとフェンネルのトマトブイヨン フェンネルサラダ
2025.7 会瀬漁港大内商店1kgサイズムラソイポワレ 軍鶏と焼き魚のソース ニュージーランドホウレンソウ
2025.7 揚げたムラソイのカマ
2025.7 夏鹿(蝦夷鹿)ロース 甘長とうがらし ビーツ
2025.7 山形産紅秀峰(さくらんぼ)パフェ
2025/08/12 更新
2025/06 訪問
【★5.0】いわき梅田水産|常磐沖テロワール|会瀬漁港大内商店【1599-52】
1,078文字★
東京から茨城県に来ております。
テロワールに必ずしもこだわらなかった同店(4.37)ですが、
いわき梅田水産、会瀬漁港の大内商店、常磐沖のカリスマ仲買人との出会いで変化あり。
本日は料理の7割ぐらいが常磐沖の魚介でした。
前菜まずは地物の分厚い黒鮑(あわび)。
都心フレンチであれば同じ金額で使用量4分の1という印象。
テロワールの恩恵が色々な意味で大きい食材と言えるでしょう。
天候に左右されないよう取引先の浜が多数あるのだそう。
ホッキ貝といえば北海道の苫小牧がブランド産地と思っていましたが常磐沖も負けじと良質。
臭みや癖なくてクリアーな味わい。
インゲン豆(そういえば鮑にも合わせていました)やトマトなど組み合わせ方も秀逸。
そして同席者から絶賛の声が挙がった常磐沖の鱸(すずき)。
神経〆の流行る昨今ですが、それは時間を遅らせる手法に過ぎないと、
敢えて鰓(えら)を切るだけの処理で2日寝かせた個体が登場。
これがクエでも食べているのかと思ったぐらい身厚ネットリ旨味抜群。
ポワソンのイシナギもクエと似た魚ですが過去に同店で食べたクエより美味しいぐらい。
常磐沖でここまで揃うとなると、地の利を活かすほうが良いのかも知れません。
デセールは宮崎産のマンゴーとギリギリに固めたブランマンジェが素晴らしくて、
フルーツに関してはテロワールではないですが、無理に地物メロンを使うよりマンゴーでしょう。
01.津軽産ムラサキウニ 今朝採れヤングコーンの擂り流し
02.いわき梅田水産ユメカサゴ 焼きビーツソース 玉葱の泡 ゆずもファーム産マスタードリーフ
03.地物黒鮑(あわび)とインゲン豆の冷製ゼリー寄せ
04.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
05.ゆずもファーム産アーティチョーク アーティチョークのピュレ ペコリーノチーズ
06.いわき梅田水産ホッキ貝 インゲン豆のピュレ ズッキーニ 美容トマト
07.いわき梅田水産一本釣り鱸(すずき)スナップエンドウ そら豆
08.金沢産毛蟹 蟹味噌リゾット
09.会瀬漁港大内商店常陸乃国いせ海老 豪州産ウィンタートリュフ 枝豆ニョッキ
10.会瀬漁港大内商店4.0kgイシナギ 軍鶏出汁と帆立ブイヨンと焼いた魚の乳化ソース
11.米沢牛ランプ 蕪 葉玉葱
11-2.ハーブサラダ
12.イタドリのグラニテ 小美玉ヨーグルトのババロア
13.宮崎産マンゴー アーモンドのブランマンジェ
14.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
15.焼き立てフィナンシェ
2025.6 津軽産ムラサキウニ 今朝採れヤングコーンの擂り流し
2025.6 いわき梅田水産ユメカサゴ 焼きビーツソース 玉葱の泡 ゆずもファーム産マスタードリーフ
2025.6 地物黒鮑(あわび)とインゲン豆の冷製ゼリー寄せ
2025.6 ゆずもファーム産アーティチョーク アーティチョークのピュレ ペコリーノチーズ
2025.6 いわき梅田水産ホッキ貝 インゲン豆のピュレ ズッキーニ 美容トマト
2025.6 いわき梅田水産一本釣り鱸(すずき)スナップエンドウ そら豆
2025.6 金沢産毛蟹 蟹味噌リゾット
2025.6 会瀬漁港大内商店常陸乃国いせ海老 豪州産ウィンタートリュフ 枝豆ニョッキ
2025.6 会瀬漁港大内商店4.0kgイシナギ 軍鶏出汁と帆立ブイヨンと焼いた魚の乳化ソース
2025.6 米沢牛ランプ 蕪 葉玉葱
2025.6 イタドリのグラニテ 小美玉ヨーグルトのババロア
2025.6 宮崎産マンゴー アーモンドのブランマンジェ
2025/06/15 更新
2025/04 訪問
【★5.0】家族経営の鑑【1599-51】
1,382文字★
東京から茨城県に来ております。
春のスペシャリテ「細魚キャヴィア」や「42℃コンフィのサクラマス」が絶品でしたが、
マダムご担当というデセールの美味しさも同店(4.36)の満足度を底上げ。
レストランならでは日持ちを考慮せずに作ったのであろうパウンドケーキが何ともシットリ。
独学で国内最高レベルまで料理を昇華させたシェフとそれを支えるご子息のスーシェフ。
そこにワインとデセールに精通したマダムが加わり、
「家族経営の鑑」といったお店を作り上げたようです。
01.軽く火を入れた会瀬漁港大内商店真鯛 真鯛の白子ソテー フヌイユのサラダ
02.鋏(はさみ)で骨切りした会瀬漁港大内商店1.1kgサイズ大穴子 新玉葱とセロリのソース
03.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
04-1.フランス産ホワイトアスパラガスとコンソメジュレの冷製スープ
04-2.蒸し立てフランス産ホワイトアスパラガス エスプーマしたサバイヨンソース
05.久慈浜産細魚(さより)フランス産キャヴィア 茨城産グリーンアスパラガス
06.オホーツク産900gサイズ毛蟹 北海道山西農園月光百合根ソース 毛蟹とプンタレッレのサラダ
07.ムラサキウニのカッペリーニ
08.オーブン(180℃)で5分だけ火を入れたエゾアワビのサラダ仕立て 合馬産筍 菜の花 黒トリュフ
09.京丹後産サクラマス42℃コンフィ オゼイユ(スイバ)ソース
10-1.米沢牛ハラミのバヴェットステーキ 蕗の薹入りジャガイモのピュレ
10-2.山菜リゾット(コゴミ、ウコギ科の山菜のタカノツメ、野蒜、羊脂で炒めた分葱)
10-3.ハーブサラダ
11.びわコンポート ジャスミンティープリン 小美玉ヨーグルトシャーベット フレッシュびわ果肉
12.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
13.チーズケーキとチョコレートケーキ
お土産:パイナップルのパウンドケーキ
地物の真鯛からスタートしたのですが身も白子も抜群に美味しい。
アワード日本料理店で食べた明石の鯛に負けないぐらい良質で、
春ならでは濃厚クリーミーな白子も、抜群の火入れでソテーすることによって昇華。
噴火湾の毛蟹は夏が旬となるようですがオホーツクの毛蟹は今が旬。
900gという大振りサイズながら大味とはならず旨味が詰まっています。
ズワイガニの季節が終わっても同店の蟹料理は通年美味しい。
180℃のオーブンで5分だけ火を入れたというエゾワアビは食感に妙味。
生ほど硬くはないですが適度に硬さを残すような歯応えが素晴らしかったです。
アワビ料理のバリエーションの多さにも脱帽。
ポワソン(魚料理)は京丹後のサクラマス。
42℃という低温でコンフィしており滑らかに蕩けるような口当たり。
春の高級食材ということで、西麻布山崎(4.43)、明寂(4.32)、堺市の鮨おおが(4.33)、
同店を凌駕する金額のコースでも出てきましたが和のサクラマスはどこも身がパサパサ。
そんなサクラマスに値段ほどの価値を感じられず、
同店のサクラマスに慣れてしまうと他店で食べる気がなくなります。
この日はトロワグロのスペシャリテ「ソーモンオゼイユ」をインスパイアしたのか、
独特の酸味を楽しめるオゼイユ(スイバ)ソース仕立てに。
2025.4 軽く火を入れた会瀬漁港大内商店真鯛 真鯛の白子ソテー フヌイユのサラダ
2025.4 鋏(はさみ)で骨切りした会瀬漁港大内商店1.1kgサイズ大穴子 新玉葱とセロリのソース
2025.4 フランス産ホワイトアスパラガスとコンソメジュレの冷製スープ
2025.4 蒸し立てフランス産ホワイトアスパラガス エスプーマしたサバイヨンソース
2025.4 久慈浜産細魚(さより)フランス産キャヴィア 茨城産グリーンアスパラガス
2025.4 オホーツク産900gサイズ毛蟹 北海道山西農園月光百合根ソース 毛蟹とプンタレッレのサラダ
2025.4 ムラサキウニのカッペリーニ
2025.4 オーブン(180℃)で5分だけ火を入れたエゾアワビのサラダ仕立て 合馬産筍 菜の花 黒トリュフ
2025.4 京丹後産サクラマス42℃コンフィ オゼイユ(スイバ)ソース
2025.4 米沢牛ハラミのバヴェットステーキ 蕗の薹入りジャガイモのピュレ
2025.4 山菜リゾット(コゴミ、ウコギ科の山菜のタカノツメ、野蒜、羊脂で炒めた分葱)
2025.4 びわコンポート ジャスミンティープリン 小美玉ヨーグルトシャーベット フレッシュびわ果肉
2025.4 チーズケーキとチョコレートケーキ
2025/04/22 更新
2025/02 訪問
【★5.0】ペアリングが国産ワイン主体へ【1599-50】
1,201文字★
東京から茨城県に来ております。
インフレ円安の進む昨今の事情を鑑み同店(4.35)のペアリングが国産ワイン主体へ。
値上げしてブルゴーニュ主体を維持することも可能だったのでしょうけど、
フレンチでありながら和食に近しい同店の料理が国産ワインに合うという判断もあった模様。
01.会瀬漁港大内商店58℃低温コンフィ真蛸 紅芯大根とパプリカのマリネ
02.北海道山西農園月光百合根ロースト 黒トリュフ
03.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
04.貝のフラン(赤貝、ホッキ貝、ミル貝、帆立貝のフラン、浅利のジュレ、フランス産キャヴィア)
05.那珂湊根本兄弟の子持ちヤリイカ アレッタ 蕗の薹
06.黒トリュフとゆずもファーム産トピナンブール(菊芋)のラヴィオリ
07.いわき産伊勢海老 フルーツトマトのソース ケッパー エストラゴンオイル
08.カラスミパスタ(焼酎で漬け込んだ自家製ボラ子カラスミと自家製卵白麺)
09.北海道産エゾアワビ 肝ケッパーソース 佐賀産ホワイトアスパラガス
10.ピレネー産乳飲み仔羊 海老芋 タルティーボ ルタバガ
10-2.ハーブサラダ
11.干し柿のベニエ 小美玉ヨーグルト添え
12.アールグレイのアイスクリーム チョコレートケーキ
13.焼き立てフィナンシェ
14.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
会瀬漁港(日立市)の真蛸からスタート。
58℃の低温オイルでコンフィにしたそうで生っぽい食感を残す絶妙な火入れ。
調理技術も相俟って明石や佐島(横須賀)の真蛸を凌駕する美味しさへと昇華。
まだ2月というのに春のスペシャリテ「貝のフラン」早くも登場。
貝は苦手な人が多いので都心の高級店では貝をムースにしたり細かく刻んだり、
その個性を消し去って食べやすさのほうを重視しているような印象ですが、
同店は歯応えをダイレクトに楽しめて、下処理や組み合わせの上手さで感動的な美味しさに。
過去に何度も食べている料理ですが感動が薄れることなく本日の白眉。
モツと貝は食感や風味が似通っており、モツが好きな人は概ね貝好きでもあるのです。
都心の高級店は食事以外の目的でやってくるお客さんも多いのでこういう料理は出し辛く、
地方の高級店はマニアックな料理も出せるのが強みの1つであることを再確認。
トロリ蕩けるような子持ちヤリイカの火入れ絶妙。
パスタよりカラスミのほうが多いような「カラスミパスタ」も同店ならではの美味しさ。
伊勢海老、鮑、ピレネーの仔羊、過去に同じ調理法で食べていますが、相変わらずの素晴らしさ。
他のテーブルは今治のカリスマ藤本純一さんの真鯛が出ていましたが、
ポワソン含めて我々には「魚」が登場せず、しかし「魚介類」は色々と楽しんでおりました。
(チョウザメの卵やボラの卵は魚とカウントしていません。)
2025.2 会瀬漁港大内商店58℃低温コンフィ真蛸 紅芯大根とパプリカのマリネ
2025.2 北海道山西農園月光百合根ロースト 黒トリュフ
2025.2 貝のフラン(赤貝、ホッキ貝、ミル貝、帆立貝のフラン、浅利のジュレ、フランス産キャヴィア)
2025.2 那珂湊根本兄弟の子持ちヤリイカ アレッタ 蕗の薹
2025.2 黒トリュフとゆずもファーム産トピナンブール(菊芋)のラヴィオリ
2025.2 いわき産伊勢海老 フルーツトマトのソース ケッパー エストラゴンオイル
2025.2 カラスミパスタ(焼酎で漬け込んだ自家製ボラ子カラスミと自家製卵白麺)
2025.2 北海道産エゾアワビ 肝ケッパーソース 佐賀産ホワイトアスパラガス
2025.2 ピレネー産乳飲み仔羊 海老芋 タルティーボ ルタバガ
2025.2 干し柿のベニエ 小美玉ヨーグルト添え
2025.2 アールグレイのアイスクリーム チョコレートケーキ
2025/04/22 更新
2025/01 訪問
【★5.0】河豚屋殺し!前菜1品目から天然トラフグ尽くし【1599-49】
1,442文字★
東京から茨城県に来ております。
いわき梅田水産(福島県)梅田将一さんからエドアブラザメと天然トラフグ。
日本全国の高級レストラン御用達である今治(愛媛県)藤本純一さんから白甘鯛。
時化のため本日は入荷なかったですが会瀬漁港(同県日立市)大内商店の活けボタン海老。
カリスマたちの魚介を同店(4.39)の技術で昇華させた珠玉の料理。
前菜1品目に、てっさ、うぐいす唐揚げ、スープ仕立ての白子が出てきましたが、
この3皿だけで下手な河豚屋でコースを食べるよりも満足度が高いという「河豚屋殺し」。
01.加能ガニとフヌイユのスープ エストラゴンオイル
02.いわき梅田水産エドアブラザメ ゆずもファーム産オゼイユ入りタプナード マスタードリーフ
03.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
04-1.いわき梅田水産3.0kgサイズ天然トラフグ(ボタン海老を挟んで太白胡麻油とシェリーヴィネガーを和えたフレンチてっさ)
04-2.天然トラフグうぐいす(くちばし)と遠江の唐揚げ
04-3.天然トラフグ白子とプチヴェール入り帆立貝スープ
05.コザワファームラボ産里芋(甚五右ヱ門芋)の塩釜蒸し ゆずもファーム産プンタレッレ 自家製カラスミソース
06.サッと炒めた加能ガニ 蟹味噌ソース コザワファームラボ産蕪 マイクロセロリ
07.メゾンミトー社フォアグラ・ド・カナール ペリゴール産黒トリュフ 根セロリのピュレ セルフィーユの根っこ
08.昆布〆にしてから殻に戻して火を入れた1.5〜2.0kgサイズ常陸乃国いせ海老 いせ海老と魚介とトラフグ白子のリゾット
09.今治藤本さんの白甘鯛 ノイリーソース 霞ヶ浦キャヴィア
10.常陸国天然まがも 軽いサルミソース 鴨もも肉つくね入り牛蒡餅
11.淡雪(白いちご)いばらキッスのスープ 小美玉ヨーグルトのババロア
12.トリュフパフェ(黒トリュフ、カスタード、クレームシャンティ、トリュフのアイスクリーム、シャンパンゼリー、ナッツ)
13.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
14.プリンとチーズケーキのアイス
本日はランチに某洋食店で1,540円のポタージュを食べた(飲んだ)のですが、
アミューズ1品目のポタージュ的なスープのほうが美味しくて、
しかも加能ガニ(石川県で水揚げされたオスのズワイガニ)の剥き身まで付いています。
アミューズ2品目はサメの世界で唯一美味しい種というエドアブラザメ。
見た目はキジハタやクエ、口当たりはカジキを思わせ、脂ノリ良くて美味しい。
ブランド高級食材だけでなく未利用魚まで楽しめる食体験が同店の魅力。
前菜1品目は冒頭で申し上げた「天然トラフグ尽くし」。
トラフグの処理方法が改良されたそうで前年に食べたフレンチてっさより美味しい。
かつて築地市場の河豚専門業者で働いていたという梅田将一さんの仕立て。
太平洋で獲れるトラフグより豊後水道など西で獲れるトラフグのほうが上と思っていましたが、
その認識を改めなければならないぐらい本日のトラフグは良かったです。
この冬は和食で何度かトラフグの唐揚げを食べましたが本日のうぐいすがシーズンベスト。
同店ならでは火入れの技術が何とも素晴らしいのです。
白子まで味わえて、フルコースの中の1品ということで少量ですが、満足度は特大でした。
(いせ海老なども抜群に美味しかったですがレビューが長くなり過ぎるので割愛。)
2025.1 加能ガニとフヌイユのスープ エストラゴンオイル
2025.1 いわき梅田水産エドアブラザメ ゆずもファーム産オゼイユ入りタプナード マスタードリーフ
2025.1 いわき梅田水産3.0kgサイズ天然トラフグ(ボタン海老を挟んで太白胡麻油とシェリーヴィネガーを和えたフレンチてっさ)
2025.1 天然トラフグうぐいす(くちばし)と遠江の唐揚げ
2025.1 天然トラフグ白子とプチヴェール入り帆立貝スープ
2025.1 コザワファームラボ産里芋(甚五右ヱ門芋)の塩釜蒸し ゆずもファーム産プンタレッレ 自家製カラスミソース
2025.1 サッと炒めた加能ガニ 蟹味噌ソース コザワファームラボ産蕪 マイクロセロリ
2025.1 メゾンミトー社フォアグラ・ド・カナール ペリゴール産黒トリュフ 根セロリのピュレ セルフィーユの根っこ
2025.1 昆布〆にしてから殻に戻して火を入れた1.5〜2.0kgサイズ常陸乃国いせ海老 いせ海老と魚介とトラフグ白子のリゾット
2025.1 今治藤本さんの白甘鯛 ノイリーソース 霞ヶ浦キャヴィア
2025.1 常陸国天然まがも 軽いサルミソース 鴨もも肉つくね入り牛蒡餅
2025.1 淡雪(白いちご)いばらキッスのスープ 小美玉ヨーグルトのババロア
2025.1 トリュフパフェ(黒トリュフ、カスタード、クレームシャンティ、トリュフのアイスクリーム、シャンパンゼリー、ナッツ)
2025.1 プリンとチーズケーキのアイス
2025/01/12 更新
2024/12 訪問
【★5.0】加能ガニ尽くし|常陸国天然まがも【1599-48】
1,520文字★
東京から茨城県に来ております。
1月に発生した震災の影響なのか同店(4.39)御用達の富山産ズワイガニ(オス)不漁。
間人産の香箱蟹(メス)は入荷が不安定ということで、
この日は加能ガニ(石川県で水揚げされたオスのズワイガニ)尽くしといったコース構成に。
01.金沢産加能ガニ解し身 フランス産シャントレル茸
02.加納ガニ爪肉 霞ヶ浦キャヴィア
03.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
04.金沢産香箱蟹
05.那珂湊根本兄弟のスミクイウオ 紅芯大根ピクルス 紅芯大根岩塩焼き チョリソと発酵パプリカのソース
06.加納ガニのフラン
07.いわき梅田水産の天然トラフグ白子 ピエモンテ産白トリュフ 卵白麺 白子とパルメザンのソース
08.香箱蟹のパイ包み焼き
09.加納ガニ腕肉 蟹味噌ソース
10.常陸国天然まがも サルミソース フランス産ウインタートリュフ 蕪 セルフィーユの根 ルッコラ
11.青森産ハーブサラダ
12.クロモジのシャーベット 小美玉ヨーグルトのババロア レモンオイル
13.いばらキッスのパフェ
14.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
15.焼き立てフィナンシェ
アミューズ2品とも加能ガニ(解し身とレアーに火を入れた爪)という何とも贅沢なスタート。
他店でも加能ガニを食べる機会ございましたが同店のほうが繊細で上品な味わい。
ズワイガニは鮮度命な食材なので、日本海側の現地で食べる蟹には敵わないとしても、
関東圏で食べる蟹としては抜群に美味しくて同店の技術による底上げを感じます。
冒頭で申し上げたように香箱蟹が間人から金沢に変わりましたがサイズアップ。
(メスなので加能ガニとは呼ばないのでしょうけど産地は同じです。)
サイズの大きいほうが市場では高値で取引されているようで、
大振りであることが美味しさに関して優位となるのでしょう。
フラン仕立ての蟹はスープの滋味溢れるような口当たりが素晴らしくて、
香箱蟹は火を入れてパイ包み焼きにもしていました。
ポワソンまで加能ガニ(腕肉を蟹味噌のソースで)。
爽やか濃厚なソースの美味しさも相俟って「腕肉」が蟹尽くしの白眉かも知れません。
さりげなく白子、白トリュフ、卵白麺のホワイト案件も組み込まれていました。
ピチットシートでドライエイジングしたというスミクイウオ。
茨城県では「黒ムツ」として流通していた黒歴史があるようですが、
レアーに火を入れた身の味わいが確かに黒ムツや真鯵を連想させます。
黒ムツよりも脂が強いそう(喉のあたりがむかつくレベル)で酢〆にしていましたが、
ソースや火入れによる底上げもあって、高級店で食べる下手な黒ムツよりも美味しいぐらい。
茨城県ではユメカサゴも赤ムツ(ノドグロ)として流通していたとのことですが、
そういう偽装魚も同店の技術によってホンモノを超える美味しさに化けそうな予感。
主菜(ヴィアンド)は常陸国天然まがも。
いずれもレアーに火を入れた、ロース、ささみ、つくね、軽やかなサルミソースで。
茨城県に飛来する鴨は約5万羽ということで新潟県の約3万羽よりも多いのだそう。
それだけに鳥害が深刻で駆除のついでに食材としてブランド化。
分母が多いので12月でも同店が仕入れるに値する個体が出てきたようです。
(飛来したばかりの頃は脂が落ちてしまって、鴨は年明けのほうが美味しいと言われます。)
ペアリングしてワインボトル1本分ぐらいのアルコールを摂取しても、
蟹尽くしだったからか食後も翌日も身体が軽くて快調。
どうして蟹が高級食材なのか身を以て体験することになりました。
2024.12 金沢産加能ガニ解し身 フランス産シャントレル茸
2024.12 加納ガニ爪肉 霞ヶ浦キャヴィア
2024.12 金沢産香箱蟹
2024.12 那珂湊根本兄弟のスミクイウオ 紅芯大根ピクルス 紅芯大根岩塩焼き チョリソと発酵パプリカのソース
2024.12 加納ガニのフラン
2024.12 いわき梅田水産の天然トラフグ白子 ピエモンテ産白トリュフ 卵白麺 白子とパルメザンのソース
2024.12 香箱蟹のパイ包み焼き
2024.12 加納ガニ腕肉 蟹味噌ソース
2024.12 常陸国天然まがも サルミソース フランス産ウインタートリュフ 蕪 セルフィーユの根 ルッコラ
2024.12 常陸国天然まがも サルミソース フランス産ウインタートリュフ 蕪 セルフィーユの根 ルッコラ
2024.12 クロモジのシャーベット 小美玉ヨーグルトのババロア レモンオイル
2024.12 いばらキッスのパフェ
2025/01/12 更新
2024/11 訪問
【★5.0】高級ブランド食材からエドアブラザメまで【1599-47】
1,763文字★
東京から茨城県に来ております。
ズワイガニのオスメス食べ比べに天然トラフグ「てっさ」白子の共演、
鮑(あわび)、白トリュフ、ブルターニュのオマールブルー。
そんな高級ブランド食材を究極の美味へと昇華させる同店(4.39)ですが、
本日の白眉とも思った未知の食体験は「エドアブラザメ(江戸脂鮫)」。
マニアックな魚の仲買人さんが福島県にいらっしゃって、
(福島県の食べログNo.1「HAGI」の萩春朋シェフとも親交の深い仲買人さん)
その方が鮫を色々と食べてみて唯一美味しいと思ったのがエドアブラザメとのこと。
カジキのような見た目ですが脂ノリや旨味に秀でており、
鎌倉北じま(4.35)で食べた長谷川さんのバショウカジキを凌駕。
前日に千葉県No.2のUshimaru(4.38)で食べた真鯛よりも美味しかったです。
まさか鮫が「魚の王様」とも謳われる真鯛を超越するとは驚きました。
01.富山産ズワイガニ解し身 フランス産シャントレル茸 セロリの芽
02.里芋と初物雲子(真鱈の白子)入りペシャメルソースのグラタン仕立て
03.間人産香箱蟹
04.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
05.常磐沖産エドアブラザメ チョリソと発酵パプリカのソース
06-1.常磐沖産天然トラフグてっさ(軽く昆布〆にして、ボタン海老を挟み、シェリー酒、太白胡麻油、ヴィネガー)
06-2.カマのフリット フロマージュブランとエストラゴンのソース
07.生から揚げた函館産エゾアワビ 生から火を入れた肝ソース ゆずもファーム産インゲン豆
08.トスカーナ産白トリュフと天然トラフグ白子のリゾット
09.ブルターニュ産オマールブルー アメリケーヌソース フユイユ エストラゴンオイル
10-1.ジャフラトレーディング産ホロホロ鳥むね肉もも肉 ジュ・ド・パンタード かぼちゃピュレ ピエ・ド・ムートン(カノシタ茸)
10-2.白レバーのガレット
10-3.ハーブサラダ
11.白トリュフのアイスクリーム
12.鉾田産とちおとめパフェ
13.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
14.チーズケーキ
アミューズに日戻り漁の富山産ズワイガニが出てきて驚愕。
先日お邪魔した都心グランメゾンではアミューズにマドレーヌが出てきましたが、
原価の安い粉もので誤魔化す都心フレンチとは異なり地方はアミューズからゴージャス。
オスのズワイガニならでは上品で繊細かつ力強い旨味を楽しめて抜群に美味しかったです。
メスは(タグ偽装で話題になってしまった)最高級ブランド産地の間人(たいざ)。
偽装されても誰も気付かなかったように、
ズワイガニの美味しさは産地よりも、鮮度、個体差、調理法などに依るのでしょう。
同店は処理が丁寧で素材を活かすようなジュレの味わいも絶妙。
ブランド間人蟹(メスなのでオスより安いとはいえ)を最大限に昇華させていました。
先日は都内で1杯1,600円の香箱蟹を食べましたが小振りで旨味にも乏しかったです。
同店のほうが2~3倍のボリュームかつ身も内子も外子まで圧倒的に美味しい。
(1杯の甲羅に2~3杯分の剥き身や卵を詰めているのだと思います。)
この1皿で都心フレンチはアラカルト5,000円~8,000円ぐらい取るでしょう。
そして冒頭で申し上げたエドアブラザメ。
藤原昌高(ぼうずコンニャク)氏の『市場魚貝類図鑑』では、
「食用として認知されていない」と味の評価度なしでしたが筆者の評価は「究極の美味」級。
チョリソや発酵パプリカを使用した爽やかなソースもエドアブラザメとマリアージュ。
常磐沖の地物が続いて、温暖化で太平洋側の漁獲量が増えている「天然トラフグ」登場。
トラフグは身と白子で熟成期間が違うので個体も別物となりますが、
ボタン海老にサンドしたフレンチ式「てっさ」に組み合わせの妙味を覚えました。
白子にはキロ99万円の白トリュフがドッサリ削り散らされ驚嘆。
白トリュフは同店スペシャリテ「トリュフのアイスクリーム」としても登場したのですが、
Gold某店プロデュース予約困難アシェットデセール店で食べた、
トリュフのアイスクリームよりも遙かに筆者好みでスペシャリテの面目躍如。
2024.11 富山産ズワイガニ解し身 フランス産シャントレル茸 セロリの芽
2024.11 里芋と初物雲子(真鱈の白子)入りペシャメルソースのグラタン仕立て
2024.11 間人産香箱蟹
2024.11 常磐沖産エドアブラザメ チョリソと発酵パプリカのソース
2024.11 常磐沖産天然トラフグてっさ(軽く昆布〆にして、ボタン海老を挟み、シェリー酒、太白胡麻油、ヴィネガー)
2024.11 カマのフリット フロマージュブランとエストラゴンのソース
2024.11 生から揚げた函館産エゾアワビ 生から火を入れた肝ソース ゆずもファーム産インゲン豆
2024.11 トスカーナ産白トリュフと天然トラフグ白子のリゾット
2024.11 トスカーナ産白トリュフと天然トラフグ白子のリゾット
2024.11 ブルターニュ産オマールブルー アメリケーヌソース フユイユ エストラゴンオイル
2024.11 ジャフラトレーディング産ホロホロ鳥むね肉もも肉 ジュ・ド・パンタード かぼちゃピュレ ピエ・ド・ムートン(カノシタ茸)
2024.11 白レバーのガレット
2024.11 白トリュフのアイスクリーム
2024.11 鉾田産とちおとめパフェ
2024.11 チーズケーキ
2024/11/20 更新
2024/10 訪問
【★5.0】松茸!白黒トリュフ!!和洋15種類のキノコ尽くし!!!【1599-46】
2,345文字★
東京から茨城県に来ております。
モツ好きな人間は(食感や風味がモツに通じるので)貝やキノコも好む傾向にあるのですが、
そんな筆者の嗜好を把握されてか本日の同店(4.39)はキノコ尽くし。
白トリュフや松茸といった高級キノコから雑キノコまで以下15種類のキノコが登場。
1.アカハツタケ / 2.ハツタケ / 3.アミタケ / 4.オウギタケ / 5.イッポンシメジ
6.サクラシメジ / 7.チチタケ / 8.ホウキタケ / 9.ポルチーニ / 10.白トリュフ
11.松茸 / 12.黒トリュフ / 13. スパラジス(ハナビラタケ)/ 14.香茸 / 15.クリフウセンタケ
ご子息(2代目)が県北や福島県の天然キノコを仕入れるルートを開拓したそうで、
東京ではなかなか出会えない雑キノコ(雑草みたいな扱いですが意外に美味しいのです)から、
ポルチーニ、白黒トリュフ、松茸、香茸といったブランド高級キノコまで幅広く楽しめました。
同店ならでは松茸を自家製パスタ(松茸を邪魔しないよう卵黄不使用)に合わせたり、
メゾンミトー社のフォアグラに白トリュフを散らしたりと贅の限りを尽くすようなコース構成。
(都心で本日の内容を再現すれば10万円を軽く超える金額となるでしょう。)
そしてキノコだけでなく、いせ海老、白甘鯛、采女牛といった高級食材もまた抜群に美味しい。
01.栗のパイ(焼き立てパイ、笠間栗の甘露煮とペースト、フォアグラ)
02.金目鯛のセモリナ粉フリット 発酵パプリカとかんずりのサルサソース
03.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
04.常陸乃国いせ海老昆布〆の海老味噌入りレモンオイルマヨネーズ和え アボカドのムース ガスパチョのゼリー キャヴィア
05.キノコ料理の盛り合わせ
05-1.アカハツタケとハツタケのリゾット
05-2.アミタケとオオギタケのマリネ
05-3.イッポンシメジのフリット
05-4.サクラシメジのあおさバター焼き
05-5.チチタケとホウキタケのブイヨン
05-6.味噌のエスプーマ(味変アイテム)
06.メゾンミトー社フォアグラ・ド・カナール ポルチーニ 白トリュフ
07.信州産松茸 松茸ピュレ 酢橘 自家製パスタ(卵黄は使わず卵白だけでつないだ麺)
08.地物黒鮑 肝と黒トリュフのソース 北海道産ポワロー(リーキ)
09.愛南町産白甘鯛 フランス産スパラジス(ハナビラタケ)チチタケのソース
10.郡山産采女(うねめ)牛ヒレ肉 香茸 クリフウセンタケ 宿儺かぼちゃ
10-2.青森産ハーブサラダ
11.小美玉ヨーグルトのババロア ベルベーヌのグラニテ
12.水戸産シャインマスカット チーズケーキのアイスクリーム 巨峰のスープ
13.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
14.焼き立てフィナンシェ
美味しさという点で本日のNo.1だったかも知れない地物いせ海老。
イメージを申し上げれば「タルタル」といった味わいで旨味濃厚ネットリ美味しい。
キャヴィアまでドッサリ乗っており、キャヴィアの塩味やコクが海老を昇華させていました。
都心グランメゾンであればアラカルト20,000円を超えてもおかしくないでしょう。
雑キノコの特性に応じて調理した「盛り合わせ」を堪能した後はメゾンミトー社のフォアグラ。
ポルチーニと組み合わせているだけでもゴージャスなのに、
シェフが登場して白トリュフを削り散らしており驚嘆しました。
港区のトリュフハラスメントがSNSで話題となっていますが同店はプラス料金なしのデフォルト。
そして本日のフォアグラは脂を抜いていない丸の状態で仕入れたバージョン。
過去に同店で食べたメゾンミトーは仕入れ段階で脂抜き処理してあったそうですが、
このほうがメゾンミトーならではの良質な脂をダイレクトに楽しめます。
自家製のパンとバターがおかわり自由となっている同店。
フォアグラから溶け出た脂、バター、白トリュフをパンに乗せて食べても悪魔的に美味しい。
ガチの「トリュフベーカリー」に魔改造していました。
世界三大珍味(キャヴィア、フォアグラ、トリュフ)コンプリート。
白トリュフに続いては日本の誇る最高級キノコである松茸。
ちなみに千葉県や茨城県では採れないキノコなので信州産を使用。
長野県の食べログGold柚木元(4.56)で10万円ぐらい払って松茸を食べているので、
茨城県で信州の松茸を食べても・・・と思うところですがパスタというアプローチが良いです。
パスタは松茸との相性を考えて卵黄は使わず卵白のみ使用という自家製麺。
白トリュフに合わせるパスタの定番「タヤリン」が卵黄だけでつなぐのとは対照的。
そしてパスタやピュレが松茸を昇華させるのか香り高くて美味しい。
白トリュフのタヤリンは同店でも都内のイタリアンでもどこでも食べられますが、
松茸パスタを食べるのは初めての経験(そもそもイタリアンは松茸を仕入れないと思います)。
こういう「洋」の料理は柚木元の守備範囲外ですし茨城県で信州の松茸を食べる価値ありました。
鮑や白甘鯛といった同店定番の高級食材も本日はキノコ仕様に。
ヴィアンドに登場したのは郡山市(福島県)で育てた黒毛和種の雌牛「采女(うねめ)牛」。
常陸牛の煌(きらめき)に比べると肉質アッサリではあるのですが、
ネットリした口当たりに仕上げる同店の火入れには采女牛のほうが適しているかも知れません。
生産者さんにこだわっており、その生産者の采女牛のみ仕入れているとのこと。
付け合わせの香茸も隠れたヒット(松茸と天然舞茸に並ぶ日本の三大高級キノコ)。
2024.10 栗のパイ(焼き立てパイ、笠間栗の甘露煮とペースト、フォアグラ)
2024.10 金目鯛のセモリナ粉フリット 発酵パプリカとかんずりのサルサソース
2024.10 常陸乃国いせ海老昆布〆の海老味噌入りレモンオイルマヨネーズ和え アボカドのムース ガスパチョのゼリー キャヴィア
2024.10 キノコ料理の盛り合わせ
2024.10 メゾンミトー社フォアグラ・ド・カナール ポルチーニ 白トリュフ
2024.10 信州産松茸 松茸ピュレ 酢橘 自家製パスタ(卵黄は使わず卵白だけでつないだ麺)
2024.10 地物黒鮑 肝と黒トリュフのソース 北海道産ポワロー(リーキ)
2024.10 愛南町産白甘鯛 フランス産スパラジス(ハナビラタケ)チチタケのソース
2024.10 郡山産采女(うねめ)牛ヒレ肉 香茸 クリフウセンタケ 宿儺かぼちゃ
2024.10 小美玉ヨーグルトのババロア ベルベーヌのグラニテ
2024.10 水戸産シャインマスカット チーズケーキのアイスクリーム 巨峰のスープ
2024/10/15 更新
2024/08 訪問
【★5.0】煌めく未踏のロッシーニ【1599-45】
1,680文字★
東京から茨城県に来ております。
メゾンミトー社のフォアグラ・ド・カナールを安定的に入手可能とのことで、
本日は茨城県が誇る常陸牛「煌」と、フランスが誇るメゾンミトー社のフォアグラ、
両者を組み合わせたロッシーニをリクエストしてみました。
(レビュータイトルはそれをもじっただけです。)
01.天草産緑竹 オーストラリア産黒トリュフ
02.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
03.磯崎産黒鮑(あわび)ブイヨン仕立て
04.根室産脱皮タラバガニ脚肉 腹身の蟹味噌和え 山椒のソース
05.メゾンミトー社フォアグラ・ド・カナールを詰めた那珂湊産根本兄弟のドンコ(エゾイソアイナメ)フリット 肝のクリーム煮とシャルドネのソース ゆずもファーム産ツルムラサキ
06.当日〆常陸乃国いせ海老 海老味噌と生うにのアロスカルドソ
07.ヴィシソワーズ 皮ごとローストしたゆずもファーム産ビーツのアイスクリーム
08.黒鮑の冷製カッペリーニ(パスタソースは裏漉した肝と蛤出汁)
09.愛南町産白甘鯛 酢橘のソース 赤玉葱 オクラ
10.常陸牛「煌」ヒレ メゾンミトー社フォアグラ・ド・カナール ロッシーニ風 ジロール茸 JETFARM産ハセパラ(長谷川さんのグリーンアスパラガス)
11.ベルベーヌのグラニテ 小美玉ヨーグルトのババロア
12.桃の低温コンポート 胡桃のブランマンジェ フレッシュな桃と生クリームのスープ
13.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
14.焼き立てフィナンシェ
実は前回と同じ週に再訪したのですが被った料理は鮑ブイヨンだけ。
(いつもの定番であるパン、フィナンシェ、ハーブティーは除く)
食材は被っても調理法は変えたりとシェフの引き出しの多さが流石でした。
食べログのアワード店を巡ると1ヶ月(或いは四半期)メニューが同じお店も珍しくなくて、
もちろんメニューを固定化しているからこそ注力できるというプラス面もあるのですが、
筆者が何度も通いたくなるお店の必須条件がこの「引き出しの多さ」になります。
(モツ好きと名乗りながらモツ焼き屋の再訪回数が増えない理由がこれです。)
那珂湊のカリスマ根本兄弟との付き合いが深まったことで、
マニアックな地物食材を仕入れる機会が増えた同店(4.37)ですが、
本日はドンコ(エゾイソアイナメ)が出てきました。
ドンコの肝は熱を入れると溶けてしまうということで代わりにフォアグラを詰め、
肝はクリーム煮にしてシャルドネのソースと一体化させていました。
淡白な身を最高級フォアグラで補完するという組み合わせ方も面白かったですが、
やはり肝の美味しさに一番の魅力を感じました。
伊勢海老は身の旨味重視なら当日〆より前日〆を寝かせたいようですが、
味噌(海老味噌)に関しては当日のフレッシュなほうが美味しいということで、
スペイン料理のアロスカルドソに仕立てていました。
お米の中に生うにがたっぷり隠れていて驚愕(米より生うにのほうが多い)。
黒鮑の冷製カッペリーニもパスタより黒鮑のほうが多いという異常事態。
シェフ曰く米やパスタは飾り。
都心グランメゾンでは同店の倍額を取られるのに炭水化物のほうが多いです。
やはり地方都市のフレンチには東京では叶えられない夢があります。
ロッシーニはヒレ100g、フォアグラ60gを使用しておりボリューミー。
本来のレシピではフォアグラ・ド・オア(ガチョウのフォアグラ)を使うそうで、
ガチョウのほうが鴨より脂肪が蕩けてソースとの一体感を望めるようですが、
同店のロッシーニは黒トリュフソースを爽やかに仕立てており、
メゾンミトー社フォアグラ・ド・カナール(鴨のフォアグラ)の素材力を活かしていました。
古典的なロッシーニのような濃厚感は楽しめませんが同店ならでは軽やかなロッシーニ。
さりげなくハセパラ(業界のカリスマ長谷川さんのアスパラガス)も美味しい。
デセール(メロンから桃に変わったブランマンジェ)まで本日も大満足。
2024.8 那珂湊産根本兄弟のドンコ(エゾイソアイナメ)
2024.8 天草産緑竹 オーストラリア産黒トリュフ
2024.8 磯崎産黒鮑(あわび)ブイヨン仕立て
2024.8 根室産脱皮タラバガニ脚肉 腹身の蟹味噌和え 山椒のソース
2024.8 メゾンミトー社フォアグラ・ド・カナールを詰めた那珂湊産根本兄弟のドンコ(エゾイソアイナメ)フリット 肝のクリーム煮とシャルドネのソース ゆずもファーム産ツルムラサキ
2024.8 当日〆常陸乃国いせ海老 海老味噌と生うにのアロスカルドソ
2024.8 ヴィシソワーズ 皮ごとローストしたゆずもファーム産ビーツのアイスクリーム
2024.8 黒鮑の冷製カッペリーニ(パスタソースは裏漉した肝と蛤出汁)
2024.8 愛南町産白甘鯛 酢橘のソース 赤玉葱 オクラ
2024.8 常陸牛「煌」ヒレ メゾンミトー社フォアグラ・ド・カナール ロッシーニ風 ジロール茸 JETFARM産ハセパラ(長谷川さんのグリーンアスパラガス)
2024.8 ベルベーヌのグラニテ 小美玉ヨーグルトのババロア
2024.8 桃の低温コンポート 胡桃のブランマンジェ フレッシュな桃と生クリームのスープ
2024/09/04 更新
2024/07 訪問
【★5.0】ダブル黒鮑【1599-44】
1,562文字★
東京から茨城県に来ております。
テロワールに必ずしもこだわらない同店(4.37)ですが、
夏は茨城県の食材が全国クラスに美味しいようで本日はコースの地物率高し。
そして夏に漁期を迎える二大高級食材といえば「常陸乃国いせ海老」と「黒鮑(あわび)」。
特に産地ならでは「地の利」を感じたのが黒鮑。
都内で求めても輸送で鮮度が落ちますし、市場を通すことで割高になってしまうのですが、
(いせ海老は熟成によって美味しさアップするので都内で食べても割高ながら美味しいです)
フレッシュかつ地元価格で楽しめるのは磯崎漁港から約16kmに位置する同店ならでは。
01.磯崎産黒鮑ブイヨン仕立て(生ハム、椎茸、鮑出汁)ズッキーニトロンベッタ サマートリュフ
02.那珂湊産根本兄弟の800gサイズ大穴子 フォアグラのテリーヌ 穴子のジュと発酵ブルーベリーのソース
03.軽く火を入れた大洗産岩牡蠣 カベルネ・ソーヴィニヨンビネガーのジュレ 柑橘と牡蠣出汁のムース
04.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
05.那珂湊産根本兄弟の真蛸 じゃがいものピュレ ゆずもファーム産スイスチャード
06.那珂湊産1.5kgサイズ常陸乃国いせ海老 フルーツトマトのソース ケッパー エストラゴンオイル
07.磯崎産黒鮑 黒鮑100%の擂り流し サマートリュフ 群馬産味緑(枝豆)
08.オーストラリア産黒トリュフと青森産ムラサキウニのリゾット
09.愛媛愛南町産スジアラ 大洗産蛤スープ オクラ
10.かすみがうら市ジャフラトレーディング産ホロホロ鳥 ジロール茸 肝で麻婆茄子に見立てた翡翠茄子
10-2.ホロホロ鳥すね肉ミンチ ホロホロ鳥とすっぽんのスープ
11.黒トリュフのアイスクリーム
12.イバラキング(メロン)果肉 胡桃のブランマンジェ イバラキングのスープ
13.焼き立てフィナンシェ
14.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
茄子と見間違えるぐらい厚切りで官能的な舌触りの黒鮑からスタート。
アミューズ2皿目は土浦よし町(4.12)インスパイア大穴子。
骨切りして皮目だけを炙った穴子の口当たりがよし町に酷似していました。
よし町は塩と本わさびの和食仕様、同店はフォアグラと果実ソースを組み合わせるフレンチ仕様。
同店2代目となる予定の御子息がよし町のご主人と日本全国を食べ歩いており、
そのときの会話からパクッ…インスパイアしたのだそう。
近年の茨城県は「CIT(シェフ茨城テロワール)」といった料理人の交流会が立ち上がり、
進取の気性に富む料理人たちで切磋琢磨しているのです。
アミューズで温菜の黒鮑が出てきましたが冷前菜にも黒鮑が登場するダブル黒鮑。
活け黒鮑が手に入ったときしか作れないという、鮑出汁で伸ばした鮑100%の擂り流しが圧巻。
『美味しんぼ』96集1話で山芋のトロロに鮑の擂り流しを加えていましたが、
トロロではなくて鮑自体で伸ばす100%鮑とは美味しんぼすら超越する究極のメニュー。
黒トリュフはサマートリュフと豪州(南半球)のウィンタートリュフを使い分けており、
都心の高級店でも御用達になっている後者の香りのほうが凄かったです。
ムラサキウニのリゾットがまるで「卵かけご飯」で良質なトリュフを更に引き立てていました。
そして料理だけでなくてワインペアリングに関しても異次元の充足感。
先日は食べログGold某店でペアリングして9万円を超えましたが、
同店のほうがワインの格も量も(特に量が)遥かに凌駕していました。
スコア4.37まで上がってしまってスコア的にGold店と遜色なくなってきましたが、
費用対効果を考えれば日本一といった満足度の高さになっています。
2024.7 磯崎産黒鮑ブイヨン仕立て(生ハム、椎茸、鮑出汁)ズッキーニトロンベッタ サマートリュフ
2024.7 那珂湊産根本兄弟の800gサイズ大穴子 フォアグラのテリーヌ 穴子のジュと発酵ブルーベリーのソース
2024.7 軽く火を入れた大洗産岩牡蠣 カベルネ・ソーヴィニヨンビネガーのジュレ 柑橘と牡蠣出汁のムース
2024.7 那珂湊産根本兄弟の真蛸 じゃがいものピュレ ゆずもファーム産スイスチャード
2024.7 那珂湊産1.5kgサイズ常陸乃国いせ海老 フルーツトマトのソース ケッパー エストラゴンオイル
2024.7 磯崎産黒鮑 黒鮑100%の擂り流し サマートリュフ 群馬産味緑(枝豆)
2024.7 オーストラリア産黒トリュフと青森産ムラサキウニのリゾット
2024.7 愛媛愛南町産スジアラ 大洗産蛤スープ オクラ
2024.7 かすみがうら市ジャフラトレーディング産ホロホロ鳥 ジロール茸 肝で麻婆茄子に見立てた翡翠茄子
2024.7 ホロホロ鳥すね肉ミンチ ホロホロ鳥とすっぽんのスープ
2024.7 黒トリュフのアイスクリーム
2024.7 イバラキング(メロン)果肉 胡桃のブランマンジェ イバラキングのスープ
2024/07/30 更新
2024/06 訪問
【★5.0】地物の黒鮑はじまりました【1599-43】
1,180文字★
東京から茨城県に来ております。
地物の黒鮑(あわび)いよいよ解禁。
それに加えて、岩牡蠣、白ミル貝、鳥貝、地物のホッキ貝、地物の栄螺(さざえ)、
貝尽くしといったコース構成で本日も唯一無二な食体験を堪能しておりました。
(モツ好きな人間は食感や風味の似通った「貝」も好物であることが多いのです。)
01.地物ヤングコーンと地鯵のタルタルかんずりソース
02.長崎産岩牡蠣フヌイユフリット フヌイユアイス 発酵野菜とフロマージュブランのタルタルソース
03.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
04.地物黒鮑 鮑出汁ゼリー グリーンアスパラガス スナップエンドウの実
05.メヒカリのセモリナ粉フリット 夏野菜と摘果ぶどう サフラン コリアンダーオイル
06.貝のスープ(白ミル貝、鳥貝、地物ホッキ貝、貝出汁スープ、根セロリのピュレ)
07.神経〆してサッと炙った常陸乃国いせ海老 ブールブランソース 海老味噌を豆腐と胡麻で伸ばしたソース サフラン エストラゴンオイル フルーツトマト
08.津軽産ムラサキウニとオーストラリア産黒トリュフのリゾット
09.愛南町産白甘鯛 胡瓜とレタスのソース 地物栄螺(さざえ)
10.夏鹿(蝦夷鹿)ロース ポルチーニ茸 ズッキーニトロンベッタ ビーツのピュレ 生胡椒の塩漬け
11.木の芽とコンブチャのグラニテ フロマージュブランのムース
12.ピチットシートで脱水したイバラキング果肉 胡桃のブランマンジェ イバラキングとアニスのスープ
13.焼き立てフィナンシェ
14.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
貝の第1弾はフヌイユ(フェンネル)を練り込んだ岩牡蠣フリット。
レアーに火を入れた岩牡蠣がトロリ蕩け、フヌイユの香りによるのか臭み皆無。
これぞ「至高のカキフライ」とでも表現したくなる逸品。
第2弾はいよいよ解禁となった地物の黒鮑。
分厚いカットながら官能的な歯応えとなっており火入れ絶妙。
1皿31,662円も払って都心の食べログSilverグランメゾンで鮑を食べたこともありますが、
それより遙かに美味しい黒鮑が前座のような扱いという恐ろしさ。
第3弾は、白ミル貝、鳥貝、地物(茨城県でも獲れるようです)ホッキ貝のスープ仕立て。
クリーミーかつピュアなスープに貝の強力な出汁が効いていますし、
レアー感を残すような貝の食感や旨味が堪りません。
本日のTOP3を挙げれば、黒鮑、貝スープ、常陸乃国いせ海老となります。
第4弾の栄螺はポワソンの付け合わせに。
クラウンメロンに比べれば評価の低いイバラキングですが脱水することで旨味凝縮。
ギリギリに固めたような胡桃のブランマンジェとの組み合わせにも妙味あり。
地物食材が同店(4.33)の技術によって昇華していました。
2024.6 地物ヤングコーンと地鯵のタルタルかんずりソース
2024.6 長崎産岩牡蠣フヌイユフリット フヌイユアイス 発酵野菜とフロマージュブランのタルタルソース
2024.6 地物黒鮑 鮑出汁ゼリー グリーンアスパラガス スナップエンドウの実
2024.6 メヒカリのセモリナ粉フリット 夏野菜と摘果ぶどう サフラン コリアンダーオイル
2024.6 貝のスープ(白ミル貝、鳥貝、地物ホッキ貝、貝出汁スープ、根セロリのピュレ)
2024.6 神経〆してサッと炙った常陸乃国いせ海老 ブールブランソース 海老味噌を豆腐と胡麻で伸ばしたソース サフラン エストラゴンオイル フルーツトマト
2024.6 津軽産ムラサキウニとオーストラリア産黒トリュフのリゾット
2024.6 愛南町産白甘鯛 胡瓜とレタスのソース 地物栄螺(さざえ)
2024.6 夏鹿(蝦夷鹿)ロース ポルチーニ茸 ズッキーニトロンベッタ ビーツのピュレ 生胡椒の塩漬け
2024.6 木の芽とコンブチャのグラニテ フロマージュブランのムース
2024.6 ピチットシートで脱水したイバラキング果肉 胡桃のブランマンジェ イバラキングとアニスのスープ
2024/06/19 更新
2024/05 訪問
【★5.0】地物パンタード(ホロホロ鳥)に大感動【1599-42】
1,603文字★
東京から茨城県に来ております。
ジャフラトレーディング(茨城県かすみがうら市)のパンタード(ホロホロ鳥)。
淡麗かつ上品な味わいの肉質で「食鳥の女王」の面目躍如といった美味しさですが、
レバー、ハツ、砂肝といった内臓部位は、女王というよりも暴君のような凄まじさでした。
01.那珂湊産ヤリイカと山菜のブイヨン(蕗の薹ブイヨン、独活、アブラコゴミ、蕗の薹)
02.自家製じゃがいも麹と那珂湊産メヌケを詰めて揚げたゆずもファーム産花ズッキーニ 赤ワインとエシャロットのソース
03.京丹後産鳥貝エチュベ キャヴィア ホワイトアスパラガス
04.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
05.那珂湊産超巨大サイズ車海老パートブリック包み ゆずもファーム産涙豆と空豆 フロマージュブランとエストラゴンのソース
06.フランス産ジロール茸を詰めたゆずもファーム産アーティチョークのロースト
07.常磐沖産毛蟹のパイ包み焼き スープ・ド・ポワソンと発酵キャベツのソース
08.伊勢海老 フルーツトマトのソース
09.京丹後産サクラマス2kgサイズ炭火焼き
10-1.かすみがうら市産パンタード(手前むね肉、奥もも肉)笠間田村きのこ園産菌床椎茸 北海道JETFARM産グリーンアスパラガス(ハセパラ)
10-2.内臓アヒージョ(皮の脂でアヒージョにした白レバー、ハツ、砂肝)熟成じゃがいものピュレ添え
11.木の芽グラニテ 木の芽オイル フロマージュブランのババロア
12.ギリギリに固めた出来立てブランマンジェ マンゴー果肉スライス
13.焼き立てフィナンシェ
14.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
那珂湊の根本兄弟から仕入れたヤリイカを山菜のブイヨンと合わせたアミューズ。
ヤリイカと山菜(独活、アブラコゴミ、蕗の薹)の火入れが絶妙。
蕗の薹を使いながらもクリアーな味わいのブイヨンもまた素晴らしかったです。
5月に入って東京、大阪、京都の高級店で鳥貝を食べる機会に恵まれていますが、
エチュベ調理してキャヴィアを添える同店(4.31)がやはりマイベスト。
大振りサイズを2つも出してくるボリューム感も他店の追随を許しません。
(東京、大阪、京都は同店より高いコースでも1つだけです。)
ポワソン(魚料理)には京丹後のサクラマス。
北海道のサクラマスを使うお店が多いですが同店は京丹後産にこだわります。
脂ノリノリな北海道産に比べると赤身系なのですが、
レアーに火を入れた身が食べログGOLD某店で食べた寿都(北海道)のサクラマスを凌駕。
サクラマスをコンフィにすることが多い同店ですが今回は珍しく皮ごと炭火焼きに。
皮目のパリパリ感も楽しめてこれはこれで良し。
40℃台で低温コンフィにするときは、皮は外して身だけ蕩ける食感に仕上げるのです。
ヴィアンド(メインの肉料理)には冒頭で申し上げたパンタード。
肉と内臓で違う個体を使っており、肉は2週間ぐらいドライエイジング、内臓はフレッシュ。
かすみがうら市の地物ということで鮮度に地の利もあるのでしょうか。
大阪の食べログSilver焼き鳥の鳥匠いし井(4.40)で高坂鶏の白レバ刺しを食べ、
行きつけにしている都内の焼き鳥で比内地鶏の白レバーを食べましたが、
パンタードの白レバーのほうが個人的には美味しいように思いました。
オリーブオイルでアヒージョにするのではなくてホロホロ鳥の皮から抽出した脂でアヒージョ。
脂ノリノリな白レバーに皮の脂まで加えるという「足し算」の上手さ。
火入れによって絶妙なやわらかさに変質した砂肝もまた絶品。
デセールのブランマンジェはギリギリ固まるぐらい緩く仕上げており、
添えられたマンゴー果肉も甘く蕩けました。
日本全国のレストランを巡っていますが総合力で同店に比肩する存在なし。
2024.5 那珂湊産ヤリイカと山菜のブイヨン(蕗の薹ブイヨン、独活、アブラコゴミ、蕗の薹)
2024.5 自家製じゃがいも麹と那珂湊産メヌケを詰めて揚げたゆずもファーム産花ズッキーニ 赤ワインとエシャロットのソース
2024.5 京丹後産鳥貝エチュベ キャヴィア ホワイトアスパラガス
2024.5 那珂湊産超巨大サイズ車海老パートブリック包み ゆずもファーム産涙豆と空豆 フロマージュブランとエストラゴンのソース
2024.5 フランス産ジロール茸を詰めたゆずもファーム産アーティチョークのロースト
2024.5 常磐沖産毛蟹のパイ包み焼き スープ・ド・ポワソンと発酵キャベツのソース
2024.5 伊勢海老 フルーツトマトのソース
2024.5 京丹後産サクラマス2kgサイズ炭火焼き
2024.5 かすみがうら市産パンタード(手前むね肉、奥もも肉)笠間田村きのこ園産菌床椎茸 北海道JETFARM産グリーンアスパラガス(ハセパラ)
2024.5 かすみがうら市産パンタード(手前むね肉、奥もも肉)笠間田村きのこ園産菌床椎茸 北海道JETFARM産グリーンアスパラガス(ハセパラ)
2024.5 内臓アヒージョ(皮の脂でアヒージョにした白レバー、ハツ、砂肝)熟成じゃがいものピュレ添え
2024.5 木の芽グラニテ 木の芽オイル フロマージュブランのババロア
2024.5 ギリギリに固めた出来立てブランマンジェ マンゴー果肉スライス
2024/05/21 更新
2024/03 訪問
【★5.0】地物の黒鮑は6月から【1599-41】
1,068文字★
東京から茨城県に来ております。
同店(4.33)春のスペシャリテであろう貝のフランやアスパラが登場。
2024年2月は1ヶ月で食べログSilverアワード店7軒を訪れてみましたが、
総合満足度の高さで同店に及ぶレストランは無し(同店のスコア4.33もSilver級ではあります)。
01.那珂湊産真蛸 ゆずもファーム産紅芯大根 蕗の薹スープ
02.霞ヶ浦産白魚フリット オリーブとチョリソのソース
03.貝のフラン(赤貝、ホッキ貝、ミル貝、帆立貝のフラン、浅蜊のジュレ、フレッシュキャヴィア)
04.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
05.イタリア産グリーンアスパラガス ロワール産ホワイトアスパラガス フランス産タンポポ エスプーマしたサバイヨンソース
06.那珂湊産800gサイズ大穴子を春菊と芹を練り込んだフリットで 蕗の薹アイスクリーム
07.駿河湾産ラングスティーヌ ゆずもファーム産フヌイユ ペルノーと海老頭の出汁ソース
08.黒トリュフのサンドイッチ(パン工房Moriya@水戸のパン・ド・カンパーニュ使用)
09.函館産エゾアワビのムニエル 肝ソース ゆずもファーム産ラディッキオタルティーボとチコリ
10.愛南町産チャイロマルハタ マスタードリーフのソース ゆずもファーム産アレッタ カラスミ
11.常陸牛”煌”ヒレ炭火焼き モリーユ茸 ビーツのピュレ ゲランドの塩
12.クロモジのグラニテ フロマージュブランのババロア
13.いばらキッスのパフェ
14.チョコレートのスフレ グレープフルーツとソーテルヌのソース
15.フレッシュハーブティー(レモングラスとミント)
那珂湊のカリスマ漁師とも言える存在であろう根本さんから仕入れた魚介からスタート。
ゆずもファームのイタリア野菜、よし町(3.85)でも食べた霞ヶ浦の白魚、
主菜には常陸牛の選抜エリート”煌”が登場してテロワール色が強くなっています。
(エリート高級食材なのにトンデモナイ分厚さで驚愕しました。)
とはいえ本日の料理でTOP3を挙げれば、貝のフラン、アスパラ、エゾアワビでしょうか。
都心グランメゾンではアラカルト1皿37,316円と値付けされている鮑(あわび)。
そんな高級食材がドカーンと盛られて火入れやソースもトップクラス。
同店の安さに慣れてしまうと都心のフレンチに行けなくなります。
(グランメゾンは料理よりも雰囲気を楽しむ場所かも知れませんけど。)
6月からは地物の黒鮑が入る予定とのことで3ヶ月先も楽しみです。
2024.3 那珂湊産真蛸 ゆずもファーム産紅芯大根 蕗の薹スープ
2024.3 霞ヶ浦産白魚フリット オリーブとチョリソのソース
2024.3 貝のフラン(赤貝、ホッキ貝、ミル貝、帆立貝のフラン、浅蜊のジュレ、フレッシュキャヴィア)
2024.3 イタリア産グリーンアスパラガス ロワール産ホワイトアスパラガス フランス産タンポポ エスプーマしたサバイヨンソース
2024.3 那珂湊産800gサイズ大穴子を春菊と芹を練り込んだフリットで 蕗の薹アイスクリーム
2024.3 駿河湾産ラングスティーヌ ゆずもファーム産フヌイユ ペルノーと海老頭の出汁ソース
2024.3 黒トリュフのサンドイッチ(パン工房Moriya@水戸のパン・ド・カンパーニュ使用)
2024.3 函館産エゾアワビのムニエル 肝ソース ゆずもファーム産ラディッキオタルティーボとチコリ
2024.3 愛南町産チャイロマルハタ マスタードリーフのソース ゆずもファーム産アレッタ カラスミ
2024.3 常陸牛”煌”ヒレ炭火焼き モリーユ茸 ビーツのピュレ ゲランドの塩
2024.3 常陸牛”煌”ヒレ炭火焼き モリーユ茸 ビーツのピュレ ゲランドの塩
2024.3 クロモジのグラニテ フロマージュブランのババロア
2024.3 いばらキッスのパフェ
2024.3 チョコレートのスフレ グレープフルーツとソーテルヌのソース
2024/03/13 更新
2024/01 訪問
【★5.0】2種のアミューズで他店のポワソンを凌駕する【1599-40】
1,464文字★
東京から茨城県に来ております。
テロワールにも多少はこだわるようになった同店(4.16)。
那珂湊の魚介を活かすアミューズ・ブーシュで先制攻撃。
この2種類のアミューズだけで他店のポワソンを凌駕する満足度の高さ。
家賃負担の重い都心フレンチは炭水化物で誤魔化すようなアミューズばかりですが、
前菜の始まる前から魚介をドカドカ楽しめる同店は異次元。
この日も地物の魚介に加えて、トリュフ、ジビエと冬の味覚を堪能しておりました。
01.焙じ茶で茹でた那珂湊産朝獲れ渡り蛸と蒸し上げた2ヶ月熟成メークインのヴィネグレット和え
02.那珂湊産朝獲れ太刀魚炙り 紅芯大根 葱オイル 胡桃ピュレ
03.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
04.富山産焼きズワイガニ 蟹味噌ソース 百合根 フランス産黒トリュフ
05.安心院産養殖すっぽんと奥久慈しゃものコンソメ すっぽんとジャガイモ麹のラヴィオリ
06.黒トリュフと根セロリのウフ・ア・ラ・ネージュ
07.天草産真牡蠣の冷製カッペリーニ
08.函館産エビアワビ 生ハムと椎茸出汁の葛寄せ 合馬産筍
09.那珂湊産ノドグロ フォンブランとホタテ貝とトリュフのジュ
10-1.新潟産マガモ胸肉サルミソース
10-2.新潟産マガモ腿肉ハツ砂肝 ラディッキオ・ロッソ・タルティーボ ルートセルフィーユのコンフィ
11.白トリュフのアイスクリーム
12.いばらキッス(いちご)紅茶のパルフェ 白バルサミコ酢シート 淡雪(いちご)のスープ
13.焼き立てフィナンシェ
14.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
まずは茶振り(和食の技法)のように焙じ茶で茹でた真蛸。
4kgサイズという地物の朝獲れ渡り蛸。
適度に歯応えを残す火入れが絶妙で、メークインとの組み合わせや味付けでも昇華。
同店の技術が地元の好素材を活かします。
お刺身に近いレアーな火入れの朝獲れ太刀魚も地物。
ブランドとされる竹岡(東京湾)産が釣り餌によって肥え太ってアブラギッシュなのに対し、
淡麗アッサリな味わいの太刀魚でしたが旨味しっかり。
同店の絶妙な火入れ、食材の組み合わせ方や味付けでも昇華。
そして前菜に黒トリュフを楽しめる料理がいくつか出てきましたが、
少し離れた隣のテーブルの料理からもトリュフの香りが漂ってくるレベル。
トリュフ自体が非常に良質なのでしょう。
都心の香らないけど付加価値として利用しているだけのトリュフとはまるで別物です。
チェーン店グルメ(特に期間限定メニュー)も大好きな筆者。
大手ファミレスのデニーズで1品2,000円ぐらいの高級パスタや高級パフェを食べたのですが、
同店のパスタやパフェと比べると本当に2.0点と5.0点ぐらいの違いを感じます。
パスタの余熱で絶妙に火を入れた真牡蠣。
pesceco(4.47)からのご紹介で仕入れているそうですが小粒なのにプリプリで旨味鮮烈。
本職のリストランテを泣かせるぐらい完成度が高いです。
デセールは白トリュフのアイスクリーム、いちごのパルフェ、焼き立てフィナンシェ。
黒トリュフの香りすら隣のテーブルからでも漂ってくる凄まじさですが、
白トリュフの香りはそれを更に凌駕する「香りの爆弾」。
いちごのパルフェはこれ以上に美味しいパフェがあるのかというレベルの複雑玄妙さ。
サックサクのフィナンシェが洋菓子専門店でも出せない焼き立てならではの味わい。
本日もアミューズからデセールまで大感動を覚えました。
2024.1 焙じ茶で茹でた那珂湊産朝獲れ渡り蛸と蒸し上げた2ヶ月熟成メークインのヴィネグレット和え
2024.1 那珂湊産朝獲れ太刀魚炙り 紅芯大根 葱オイル 胡桃ピュレ
2024.1 富山産焼きズワイガニ 蟹味噌ソース 百合根 フランス産黒トリュフ
2024.1 安心院産養殖すっぽんと奥久慈しゃものコンソメ すっぽんとジャガイモ麹のラヴィオリ
2024.1 黒トリュフと根セロリのウフ・ア・ラ・ネージュ
2024.1 天草産真牡蠣の冷製カッペリーニ
2024.1 函館産エビアワビ 生ハムと椎茸出汁の葛寄せ 合馬産筍
2024.1 那珂湊産ノドグロ フォンブランとホタテ貝とトリュフのジュ
2024.1 新潟産マガモ胸肉サルミソース
2024.1 新潟産マガモ腿肉ハツ砂肝 ラディッキオ・ロッソ・タルティーボ ルートセルフィーユのコンフィ
2024.1 白トリュフのアイスクリーム
2024.1 いばらキッス(いちご)紅茶のパルフェ 白バルサミコ酢シート 淡雪(いちご)のスープ
2024/01/15 更新
2023/11 訪問
【★5.0】未利用魚も活かすSDGs【1599-39】
1,530文字★
東京から茨城県に来ております。
クロシビカマスやアカドンコといった深海の未利用魚も活かす同店(4.17)。
捨て値ということで白トリュフや黒鮑が登場しても穏やかなお支払い総額で済みました。
こういう未利用魚は骨が多かったり処理の難しさで見捨てられていますが、
味という点で必ずしも高級食材に劣っておらず、安くて美味しいので個人的には大歓迎。
01.那珂湊産水蛸 発酵パプリカ 山えのき茸 エストラゴンオイル
02.カラスミを挟んで焼いた小美玉産蓮根餅 ナスタチウムの葉に包んで
03.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
04.間人産香箱蟹
05.那珂湊産クロシビカマス一夜干し タプナード巻き ハーブサラダ添え ゆずもファーム産宿儺かぼちゃ
06.アルバ産白トリュフと自家製タヤリン
07.那珂湊産アカドンコ唐揚げ ビーツとサワークリームのピュレ 金時草 シェリー酒ソース
08.那珂湊産ボタン海老とガスパチョジュレ
09.大洗産黒鮑 肝ケッパーソース ジロール茸 アーティチョーク
10.愛南町産石鯛 香草とピーマンのソース
11-1.ランド産鳩胸肉・メゾンミトー社フォアグラ・ポルチーニ茸のキャベツ包み
11-2.ランド産鳩腿肉とハーブサラダ
12.洋梨とクロモジのグラニテ
13.奥久慈産紅玉 奥久慈産ほうじ茶アイスクリーム パイ生地
14.焼き立てフィナンシェ
15.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
まずは絶妙に火を入れた水蛸からスタート。
真蛸に比べると市場評価の低い水蛸ですが、レアー感を残すような口当たりと味付けで昇華。
フレンチならではの技術によって水蛸が真蛸を凌駕する美味しさとなります。
ズワイガニの最高級ブランド産地である間人(たいざ)。
雄のほうは目の飛び出る高値でも雌はそこまで高くないのでお買い得。
香箱蟹として内子など堪能しましたが、丁寧に処理されており殻や筋が全く障りません。
50,000円を超える高級店でも障ることがあるのに同店の処理の上手さは流石の一言。
クロシビカマスはカルパッチョを思わせるような仕立て。
脂ノリの良さに適度な酸味が加わることで美味しさを引き上げています。
カマスの世界では焼津のサスエ前田魚店が静岡県の高級店に卸す本種が最上と思いますが、
茨城県の深海に棲むクロシビカマスもなかなかどうして侮れません。
アカドンコは「ミズアンコウ」とも呼ばれるそうで、ドンコよりもアンコウに近い深海魚。
皮と身を揚げていましたがクニュクニュ食感と旨味の強さを楽しめる皮が特に素晴らしいです。
アンキモを思わせる肝もコッテリ濃厚な味わい。
アンコウの世界では身に関してはさかな人の長谷川さんが神経〆した相模湾産。
肝に関しては豊洲市場でキロ20,000円を超える余市産や寿都産。
それらが最上と思いますが、茨城県のミズアンコウも皮の美味しさでは負けていません。
日本屈指と思う同店の調理技術で昇華している面もあるのでしょう。
地物のボタン海老は富山湾や羽幌(北海道)で獲れるボタン海老とは異なる本種。
トヤマエビが正式名称となる「ボタン海老」のほうが市場価格は高いのですが、
十分に甘みを感じられる本種の剥き身とガスパチョジュレとの組み合わせが極上。
ボリュームも凄まじくてボタン海老をこれでもかと貪っていました。
白トリュフや黒鮑といった最高ブランド食材の美味しさは言わずもがな。
ポワソンの石鯛の火入れも絶妙。
ヴィアンドはランド産の鳩とメゾンミトー社のフォアグラ・ド・カナールのキャベツ包み。
超絶技巧で未利用魚からブランド食材まで幅広く楽しめて本日も大満足。
2023.11 那珂湊産水蛸 発酵パプリカ 山えのき茸 エストラゴンオイル
2023.11 カラスミを挟んで焼いた小美玉産蓮根餅 ナスタチウムの葉に包んで
2023.11 間人産香箱蟹
2023.11 那珂湊産クロシビカマス一夜干し タプナード巻き ハーブサラダ添え ゆずもファーム産宿儺かぼちゃ
2023.11 アルバ産白トリュフと自家製タヤリン
2023.11 那珂湊産アカドンコ
2023.11 那珂湊産アカドンコ唐揚げ ビーツとサワークリームのピュレ 金時草 シェリー酒ソース
2023.11 那珂湊産ボタン海老とガスパチョジュレ
2023.11 大洗産黒鮑 肝ケッパーソース ジロール茸 アーティチョーク
2023.11 愛南町産石鯛 香草とピーマンのソース
2023.11 ランド産鳩胸肉・メゾンミトー社フォアグラ・ポルチーニ茸のキャベツ包み
2023.11 ランド産鳩腿肉とハーブサラダ
2023.11 洋梨とクロモジのグラニテ
2023.11 奥久慈産紅玉 奥久慈産ほうじ茶アイスクリーム パイ生地
2023/11/13 更新
2023/09 訪問
【★5.0】お久しぶりですミトーさん【1599-38】
1,406文字★
東京から茨城県に来ております。
もう口にすること無いのではと思っていたメゾンミトー社のフォアグラが久しぶりに登場。
地物の鮃、栗、天然うなぎ、蓮根、黒鮑、梨、シャインマスカットも出てきて、
テロワール色が以前より強くなっているように思います(おそらく息子さんの影響)。
とはいえ本日の白眉と思ったのは京丹後産のボタン海老。
茨城県で獲れるボタン海老のほうが本種で、日本海のボタン海老はトヤマエビとなるのですが、
サイズ感やネットリ感に秀でているのは後者のほう。
(ボタン海老の最高級ブランド産地と知られる北海道の羽幌もトヤマエビでしょう。)
地物のボタン海老も手に入ったそうですが、同店(4.16)は美味しさ重視なのです。
01.大洗産神経〆鮃(ひらめ)3日熟成 舞茸ゼリー シャンパンビネガー
02.下飯沼産栗のスープ フランス産オータムトリュフ
03.京丹後産ボタン海老 フランス産フレッシュキャヴィア
04.自家製パンとAOCパンプリー無塩バター
05.那珂川産天然うなぎ白焼き&赤ワインタレ焼き 赤ワインリゾット 枝豆 からし水菜
06.土浦産蓮根ピクルス 蓮根ソテー 蓮根餅 シャンピニオンソース
07.地物黒鮑 生ハムと椎茸のスープ ジロール茸
08.メゾンミトー社フォアグラ・ド・カナール イタリア産ポルチーニ茸 イタリア産ポルチーニ茸のピュレ
09.駿河湾産ラングスティーヌ フヌイユ 甲殻類と海老味噌のソース
10-1.ビュルゴー家のシャラン鴨 バナナピーマン 翡翠茄子 おおまさり(落花生)
10-2.青森産ハーブサラダ
11.地物ブランド梨「恵水」アニスのグラニテ 国産ライムオイル
12.水戸産シャインマスカット バニラパルフェ 巨峰のソース
13.カリフォルニア産黒いちじく入りシュークリーム
14.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
地物という鮃に適度な歯応えを感じられて美味しい。
夏の鮃は猫跨ぎ(猫も見向きもしない不味さ)なんて言われますが、
3日熟成させることで旨味を引き出したり、舞茸の旨味をプラスしたりすることで、
冬に食べる下手な鮃より美味しく化けます(しかもアミューズなのにボリューミー)。
ボタン海老(トヤマエビ)が前述の通り本日の白眉といった美味しさ。
富山県のミシュラン和食店で食べた本場のトヤマエビを超越するレベル。
フレッシュキャヴィアの塩味や旨味ともまた調和していました。
都内で行きつけにしている某鮨店でも食べたことがある那珂川産の天然うなぎ。
その業者さんから某鮨店の名前が出てきたそうで意外な繋がりを感じました。
同店は天然うなぎの身にブリブリ感を残しながら皮目はサクパリに焼き上げており、
このように身と皮で対極的な食感を楽しめる火入れは稀有。
同席者の好物ゆえ同店に於ける定番の食材と化しているアワビ。
スープ仕立てで登場したのですが中華料理の乾貨を思わせるような味わいに。
全く干したりしていないそうで興味深かったです。
都心の中華でこのスープに比類する質と量を求めればアラカルト20,000円を超えそう。
メゾンミトー社のフォアグラ・ド・カナール、駿河湾のラングスティーヌなど、
同店のスペシャリテとも言える料理を本日も堪能。
グランデセールの「シャインマスカットパルフェ」まで美味しくて抜かりなし。
2023.9 大洗産神経〆鮃(ひらめ)3日熟成 舞茸ゼリー シャンパンビネガー
2023.9 下飯沼産栗のスープ フランス産オータムトリュフ
2023.9 京丹後産ボタン海老 フランス産フレッシュキャヴィア
2023.9 那珂川産天然うなぎ白焼き&赤ワインタレ焼き 赤ワインリゾット 枝豆 からし水菜
2023.9 土浦産蓮根ピクルス 蓮根ソテー 蓮根餅 シャンピニオンソース
2023.9 地物黒鮑 生ハムと椎茸のスープ ジロール茸
2023.9 メゾンミトー社フォアグラ・ド・カナール イタリア産ポルチーニ茸 イタリア産ポルチーニ茸のピュレ
2023.9 駿河湾産ラングスティーヌ フヌイユ 甲殻類と海老味噌のソース
2023.9 ビュルゴー家のシャラン鴨 バナナピーマン 翡翠茄子 おおまさり(落花生)
2023.9 地物ブランド梨「恵水」アニスのグラニテ 国産ライムオイル
2023.9 水戸産シャインマスカット バニラパルフェ 巨峰のソース
2023.9 カリフォルニア産黒いちじく入りシュークリーム
2023/09/19 更新
1,412文字★
東京から茨城県に来ております。
ゲストに大内商店(日立市会瀬漁港)大内さん御本人ご来店。
まだお若くて水産関係というよりIT関係のような印象を受けましたが腕は確か。
活けで入手するのが難しい本種の地物ボタン海老とヒラマサが大内商店からの仕入れ。
ボタン海老の世界は本種よりトヤマエビ(俗称ボタン海老)のほうが市場評価が高いのですが、
この本種は味噌や卵まで臭みや癖なく美味しくて「地の利」を感じました
(頭や殻は海老煎餅のようにパリパリ乾燥させておりこれも美味。)
トヤマエビの最高級ブランド産地である羽幌産でも、
都内で食べると味噌が生臭かったりするのですが大内さんの活けボタン海老は別格。
01.茨城町産栗のスープ(栗と水だけ)
02.天然キノコのペーストを挟んだいわき梅田水産カマスのベニエ ローゼルのコンフィチュール
03.会瀬漁港大内商店活け本種ボタン海老ヴィネグレット仕立て
04.自家製パン(フォカッチャを含む)と小美玉ヨーグルトの乳精(ホエー)サワークリーム
05.蒸し立て加能ガニ 蟹味噌ソース 蕪 解し身とプンタレッレ
06.大内商店ヒラマサ トマト醤 亀戸大根
07.金沢産香箱蟹
08.北海道産100kgサイズ羆(ひぐま)しゃぶしゃぶ 芹(せり)モミタケ ジュ・ド・ヒグマ
09.アルバ産白トリュフのタヤリン
10.今治藤本さんの白甘鯛 ブールブランソース サラダほうれん草
11.常陸国天然まがも 軽いサルミソース 宿儺かぼちゃ トランペット茸
12.熟成柿 イタドリのグラニテ
13.鉾田産とちおとめパフェ
14.焼き立てフィナンシェ
15.フレッシュハーブティー(ミント、レモングラス、レモンバーム)
アミューズのカマスからブッ飛ぶ美味しさ。
焼津のサスエ前田魚店がカマスに関しては全国トップクラスと思っていましたが、
いわき梅田水産も負けず劣らずで同店(4.33)の技術によっても昇華。
口の中でフワフワ蕩けて、ベニエ生地で揚げているのに軽やか、しかしながら旨味が大爆発。
ブラックライトを使って処理している香箱蟹は殻や筋など障ること皆無。
抽選でツキノワグマやアナグマは当たらずヒグマが当たったそうで同店初「熊」登場。
フレンチですが和食のように脂身を薄切りにして鍋仕立てに。
これが熊料理の最適解となるのでしょう、いつかツキノワグマやアナグマも食べてみたいです。
常磐沖の地物に限らず全国から魚介を仕入れている同店。
ポワソンに登場した藤本純一さんの白甘鯛がクリアーながら旨味鮮烈で圧巻。
白甘鯛の最高級ブランド産地は八幡浜と言われますが今治も同じ愛媛県です。
京丹後のサクラマス、長谷川さんの鮟鱇、藤本さんの白甘鯛、
ポワソンの同店TOP3といったところでしょうか。
今冬の「常陸国天然まがも」は年内から脂ノリ抜群のようで早くもヴィアンドに登場。
同席者の1人はカマスとマガモがツートップ評価だったようです。
(ちなみに筆者は、カマス、ボタン海老、白甘鯛がTOP3という評価。)
長谷川さんの鮟鱇を年内にまた出したいとのこと。
霞ヶ浦キャビアを生で仕入れてゲランドの塩と合わせ自家製キャビア試作中。
メゾンミトーは手に入らないようですがケベック州(カナダ)のフォアグラも良質な模様。
那珂川の若い川漁師からは天然の鯉(こい)を入手可能とのことで今後も激しく楽しみです。