やっぱりモツが好きさんが投稿した館山美食倶楽部(千葉/館山)の口コミ詳細

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春は山菜・夏は川魚・秋は茸・冬は獣肉・モツは一年中

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館山美食倶楽部館山/オーベルジュ、中華料理

6

  • 夜の点数:4.8

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 3.8
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.0
  • 昼の点数:4.8

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 3.8
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.0
6回目

2025/11 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

【★4.8】上海蟹尽くし!【2944-6】

1,052文字★

01.栗とフォアグラのテリーヌ
02.蟹のゼリー寄せ(蟹の脚と甲羅出汁の煮凝り、蟹味噌と南瓜のペースト、キャヴィア)
03.前菜の盛り合わせ 6種類
03-1.黄金皮蛋(ゴールドピータン)
03-2.くらげヘッドとチシャトウの和え物
03-3.スジアラの湯引き 葱醤油ソース
03-4.縞鯵と上海蟹のなめろう(縞鯵、上海蟹、西京味噌、柚子、葱、生姜、生うに、黒酢ダレ)
03-5.ひがた椿ポーク豚トロの香港チャーシュー
03-6.よだれ雲子(真鱈の白子の麻辣和え)
04.酔蟹(上海蟹の半身に加えて蟹味噌も紹興酒漬けに)
05.上海蟹の姿蒸し(白子入りのオスと内子入りのメスを食べ比べ)
06.岩手産松茸入り上海蟹の獅子頭(岩手産松茸、上海蟹と椿ポークの獅子頭、鶏清湯スープ)
07.金目鯛と蛤の香り蒸し 松茸と蛤と金華火腿のスープ
08.上海蟹とフカヒレと豆腐の煮込み
09.上海蟹を詰めた脆皮鶏手羽先
10.里見伏姫牛シンシンステーキ 雲南産黒トリュフ 中国野菜(マコモダケ、中国セロリ、ミニ青梗菜)塩炒め
11.上海蟹の小籠包
12.上海蟹和え麺 剥き海老乗せ
13.温かい杏仁豆腐(ゼラチンではなく葛粉を使用)
14.雲南産黒トリュフと金華火腿のチャーハン
15.胡麻団子 自家製甘酒のお汁粉 金木犀の香り|30年熟成の生プーアル茶

いよいよ上海蟹の季節が到来しました。
厨師曰く同店(3.60)の最もスペシャルな季節がこの上海蟹シーズン。
20年のお付き合いで陽澄湖の極上品を仕入れることが可能なのだそう。

スタート2品はフレンチのような装い。
前菜に房総と中華をフュージョンさせたような「なめろう」登場。
レアーな火入れと活かったような食感を両立させたスジアラなど非凡な料理が続きます。

金目鯛や里見伏姫牛を挟みながら怒濤の上海蟹尽くしコース。
ナマならではの官能的な口当たりを楽しめる酔蟹。
蒸した内子や白子といった内臓的な部位がやはり美味しい。

そして本日の白眉とも思ったのが上海蟹とフカヒレと豆腐の煮込み。
上海蟹入りの湯(タン)が何とも濃厚。
これと同じ方向性の和え麺も蟹オイルが底に溜まるぐらいオイリーで素晴らしかったです。

点心を得意とする厨師だけあって小籠包も薄皮ながらモチモチで圧倒的に美味しい。
年末までは上海蟹コースとなるようですが年明けは「点心尽くし」もリクエストしたいところ。
ゼラチンが熱で溶けてしまうので葛粉で固めた杏仁豆腐などデザートまで絶品。

  • 2025.11 活け上海蟹タワー

  • 2025.11 左がメスで右がオス

  • 2025.11 岩手産松茸と里見伏姫牛シンシン

  • 2025.11 栗とフォアグラのテリーヌ

  • 2025.11 蟹のゼリー寄せ(蟹の脚と甲羅出汁の煮凝り、蟹味噌と南瓜のペースト、キャヴィア)

  • 2025.11 前菜の盛り合わせ 6種類

  • 2025.11 前菜の盛り合わせ 6種類

  • 2025.11 酔蟹(上海蟹の半身に加えて蟹味噌も紹興酒漬けに)

  • 2025.11 上海蟹の姿蒸し(白子入りのオスと内子入りのメスを食べ比べ)

  • 2025.11 岩手産松茸入り上海蟹の獅子頭(岩手産松茸、上海蟹と椿ポークの獅子頭、鶏清湯スープ)

  • 2025.11 金目鯛と蛤の香り蒸し 松茸と蛤と金華火腿のスープ

  • 2025.11 金目鯛と蛤の香り蒸し 松茸と蛤と金華火腿のスープ

  • 2025.11 上海蟹とフカヒレと豆腐の煮込み

  • 2025.11 上海蟹を詰めた脆皮鶏手羽先

  • 2025.11 里見伏姫牛シンシンステーキ 雲南産黒トリュフ 中国野菜(マコモダケ、中国セロリ、ミニ青梗菜)塩炒め

  • 2025.11 上海蟹の小籠包

  • 2025.11 上海蟹の小籠包

  • 2025.11 上海蟹和え麺 剥き海老乗せ

  • 2025.11 温かい杏仁豆腐(ゼラチンではなく葛粉を使用)

  • 2025.11 雲南産黒トリュフと金華火腿のチャーハン

  • 2025.11 胡麻団子 自家製甘酒のお汁粉 金木犀の香り

  • 2025.11 メニュー

2025/11/05 更新

5回目

2025/09 訪問

  • 昼の点数:4.8

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

【★4.8】2025年9月のテーマは浙江省【2944-5】

1,108文字★

01.前菜10品
01-01.シャングリラ産松茸の素焼き 臭橙(かぼす)
01-02.蒸し茄子と皮蛋(ピータン)の青唐辛子ソース
01-03.対馬地鶏の低温調理 丸ごと姿蒸し 生姜ソース
01-04.おおまさり(落花生)と枝豆の紹興酒酒粕漬け
01-05.船形産ブダイの紹興酒一夜漬け風干し
01-06.酸辣藕片(蓮根の唐辛子甘酢漬け)
01-07.クラゲの頭と香菜(パクチー)の黒酢和え
01-08.福建省産マテ貝とチシャトウの葱醤油和え
01-09.天使の海老の上海風甘露煮
01-10.鋸南産シマアジ燻製
02.揚げ大穴子の大蒜醤油ドラゴン煮込み
03.梅干菜入り東坡肉(沖縄島豚の皮付きバラ肉)
04.沖縄産ヘチマと南房総産蛤(はまぐり)と金華火腿のトマト白湯煮込み
05.タウナギとマコモと黄ニラの杭州強火炒め
06.館山産太刀魚1.2kgサイズ姿黄金揚げ 花椒塩
07.広東産鳩のフカヒレ包み 佛跳牆(金華火腿、干し貝柱、干し鮑、干し海鼠)煮込み
08.シャングリラ産松茸と挽き肉の館山産冬瓜スープ
09.活け房州海老(伊勢海老)1kgサイズと春雨の台州煮込み
10.シャングリラ産松茸と栗と金華火腿の土鍋ご飯
11.干し海老の葱和え麺
12.紹興酒風味の杏仁豆腐|冷やしジャスミン茶
13.新栄記式サツマイモ蜜煮

この日は浙江省がテーマということで、杭州、寧波、紹興、台州、温州の料理がメイン。
まずは10品もの前菜を堪能。
万願寺とうがらしと青唐辛子のソースで食べる皮蛋が特に気に入りました。

骨付きのまま揚げてドラゴンのように見立てた大穴子。
ホワホワ蕩けるような口当たりで本日のNo.1と評する同席者も。
個人的に白眉と思ったのはヘチマやハマグリを煮込んだトマト白湯スープ。
フワッと変質したヘチマに旨味たっぷりのスープが良く馴染んでいました。
厨師曰く沖縄産でないと黒くなってしまってこの料理には使えないそう。

鳩の骨や内臓を抜いて、代わりにフカヒレを詰めて、佛跳牆で煮込んだという、
これまた手の込んだ料理にも厨師の技術を感じます。
鳩や佛跳牆の旨味を吸い込んだのであろうフカヒレが濃厚で美味しい。
いつか同店の佛跳牆をスープとして飲んでみたいものです。

シャングリラ(雲南省)の松茸が随所に登場したのですが、
松茸ご飯が都心の高級日本料理店で食べるよりも美味しい。
腹パンとなってギブアップを宣言する者も出てきましたが油そばを大皿でシェア。
デザートの杏仁豆腐はパンナコッタのような濃厚タイプ。
約4時間半の長丁場を完走、なお雲南料理コースも可能なようで気になっています。

  • 2025.9 シャングリラ産松茸の素焼き 臭橙(かぼす)

  • 2025.9 蒸し茄子と皮蛋(ピータン)の青唐辛子ソース

  • 2025.9 対馬地鶏の低温調理 丸ごと姿蒸し 生姜ソース

  • 2025.9 おおまさり(落花生)と枝豆の紹興酒酒粕漬け

  • 2025.9 船形産ブダイの紹興酒一夜漬け風干し

  • 2025.9 酸辣藕片(蓮根の唐辛子甘酢漬け)

  • 2025.9 クラゲの頭と香菜(パクチー)の黒酢和え

  • 2025.9 福建省産マテ貝とチシャトウの葱醤油和え

  • 2025.9 天使の海老の上海風甘露煮

  • 2025.9 鋸南産シマアジ燻製

  • 2025.9 揚げ大穴子の大蒜醤油ドラゴン煮込み

  • 2025.9 揚げ大穴子の大蒜醤油ドラゴン煮込み

  • 2025.9 梅干菜入り東坡肉(沖縄島豚の皮付きバラ肉)

  • 2025.9 梅干菜入り東坡肉(沖縄島豚の皮付きバラ肉)

  • 2025.9 沖縄産ヘチマと南房総産蛤(はまぐり)と金華火腿のトマト白湯煮込み

  • 2025.9 沖縄産ヘチマと南房総産蛤(はまぐり)と金華火腿のトマト白湯煮込み

  • 2025.9 タウナギとマコモと黄ニラの杭州強火炒め

  • 2025.9 タウナギとマコモと黄ニラの杭州強火炒め

  • 2025.9 館山産太刀魚1.2kgサイズ姿黄金揚げ 花椒塩

  • 2025.9 広東産鳩のフカヒレ包み 佛跳牆(金華火腿、干し貝柱、干し鮑、干し海鼠)煮込み

  • 2025.9 広東産鳩のフカヒレ包み 佛跳牆(金華火腿、干し貝柱、干し鮑、干し海鼠)煮込み

  • 2025.9 広東産鳩のフカヒレ包み 佛跳牆(金華火腿、干し貝柱、干し鮑、干し海鼠)煮込み

  • 2025.9 広東産鳩のフカヒレ包み 佛跳牆(金華火腿、干し貝柱、干し鮑、干し海鼠)煮込み

  • 2025.9 シャングリラ産松茸と挽き肉の館山産冬瓜スープ

  • 2025.9 シャングリラ産松茸と挽き肉の館山産冬瓜スープ

  • 2025.9 活け房州海老(伊勢海老)1kgサイズ

  • 2025.9 活け房州海老(伊勢海老)1kgサイズと春雨の台州煮込み

  • 2025.9 活け房州海老(伊勢海老)1kgサイズと春雨の台州煮込み

  • 2025.9 シャングリラ産松茸と栗と金華火腿の土鍋ご飯

  • 2025.9 干し海老の葱和え麺

  • 2025.9 紹興酒風味の杏仁豆腐

  • 2025.9 新栄記式サツマイモ蜜煮

2025/09/16 更新

4回目

2025/07 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

【★4.8】イノベーティブかつトラディショナル【2944-4】

1,784文字★

・海の日の美食コース(35,000円、税サ込)滞在時間:約3時間30分

01.紹興酒の酒粕漬け盛り合わせ(枝豆、生落花生、天使の海老、鶏手羽、鶏レバー、太刀魚)
02.北海道産ボタン海老のセビーチェ 桃とフルーツトマトのガスパチョ
03.ゴールドラッシュとムラサキウニの春巻き 中国産カルーガキャヴィア乗せ
04.フォアグラのさくらんぼ仕立て(さくらんぼとフォアグラのテリーヌを凍らせてビーツジュースでコーティング)
05.豪州産ウィンタートリュフの叉燒酥(ひがた椿ポーク豚トロ叉焼と自家製パイ)
06.くらげと金糸瓜のレモン和え
07.活け渡り蟹の茅台酒漬け
08.雲南産松茸とハタ獅子頭のスープ(ハタの骨と金華火腿と地鶏のハタ清湯スープ)
09.タウナギとマコモダケの強火炒め
10.イノシシのライチ酢豚(上ロース、ライチを巻いたヒレ、種なしライチ、ライチシャーベット)
11.キョンのロースの素揚げ唐辛子炒め
12.焼きフカヒレと干しナマコと赤茄子の酸辣煮込み(魚香茄子)
13.白浜産3時間蒸した天然活け黒鮑のステーキ 豪州産ウィンタートリュフ
14.イノシシの自家製パンチェッタとホタテの自家菜園バジル冷製カッペリーニ カラスミ添え
15.桃とライチのコンポート ロゼワインと煮汁のジュレ バニラアイスクリーム 燕の巣仕立て|冷たいジャスミンティー

まずは夏の上海の定番という紹興酒酒粕漬け。
粕漬けということで発酵の力もあるのか、一般的な紹興酒漬けより塩味が穏やか優しい味わい。
しかし旨味は強くて鶏も魚介も野菜まで美味しく昇華。

トラディショナルな上海料理からスタートしましたが続いてはイノベーティブな一品。
海老のセビーチェを桃のガスパチョに合わせるというスペイン料理みたいな冷製スープ。
ネットリしたボタン海老も、甘みと酸味と旨味のバランスに秀でたガスパチョも絶品。
先日は予約困難スペイン料理百名店に訪れましたが同店(3.13)のほうが全てに於いて美味しい。

ベルーガみたいに大粒のカルーガキャヴィアは単体そのまま食べて抜群に美味しい。
フォアグラ、トリュフと続いて、世界三大珍味コンプリート。
高級店御用達の豪州産ウィンタートリュフが凄まじく香ります。
(イタリアのサマートリュフのほうが香りは弱いのです。)

近年は高級食材と化した中国産の活けタウナギを厨師のルートで入手。
カッターナイフで捌いたそうですが、鰻(うなぎ)より泥鰌(どじょう)を思い出す味わい。
しかし泥鰌のような泥臭さは皆無で鮮烈。
中国本土でタウナギを食べた経験を持つ同席者もこれは別物と評しておりました。
元々は日本に生息しない外来種でございます。

ライチ酢豚は中国の国宴で使われる特別料理(本来はチームで役割分担して作る料理)。
熱々に揚げたイノシシと、ライチのシャーベットを合わせる、温冷が同居する超絶技巧。
こういう温度差が生じる料理は齟齬を感じるケースも多いですが同店は別格。
中国から輸入した「種なしライチ」の素材力も料理の満足度を下支え。

館山ジビエセンターに頼み込んで何とか入手したというキョンも素晴らしかったです。
レアーに火を入れて花椒、唐辛子、香菜、セロリなどで香り付け。
キョンは食べる機会自体が少ないので比較対象も限られるのですが過去最高クラスの美味しさ。
高級フレンチでヴィアンドに出てくる蝦夷鹿ロースを凌駕するかも知れません。

ここまで高級食材のオンパレードで同席者の1人は満腹に近付いておりましたが、
終盤に、フカヒレ、アワビ(計650gを4人で)、燕の巣といった高級食材がドッサリ登場。
フカヒレなんて米麺か何かで嵩増しをしているのではないかと思ったのに全てフカヒレでした。

先日は大阪で30,250円コース、京都で38,720円コース、アワード中華を巡ってみましたが、
食べ比べてみると同店の原価率が異常であることがよく分かります。
それでいて厨師の腕はアワード級というかレジェンド級。

レストランというより個人の家庭にお邪魔しているようなイメージなので、
接客や雰囲気を重視する人には向かず、純粋に食を楽しみたいマニア向けではありますが、
房総半島最南端の館山まで足を伸ばす価値ある(まだスコア3.13なので)隠れ名店。

  • 2025.7 紹興酒の酒粕漬け盛り合わせ(枝豆、生落花生、天使の海老、鶏手羽、鶏レバー、太刀魚)

  • 2025.7 北海道産ボタン海老のセビーチェ 桃とフルーツトマトのガスパチョ

  • 2025.7 ゴールドラッシュとムラサキウニの春巻き 中国産カルーガキャヴィア乗せ

  • 2025.7 フォアグラのさくらんぼ仕立て(さくらんぼとフォアグラのテリーヌを凍らせてビーツジュースでコーティング)

  • 2025.7 豪州産ウィンタートリュフの叉燒酥(ひがた椿ポーク豚トロ叉焼と自家製パイ)

  • 2025.7 豪州産ウィンタートリュフの叉燒酥(ひがた椿ポーク豚トロ叉焼と自家製パイ)

  • 2025.7 くらげと金糸瓜のレモン和え

  • 2025.7 活け渡り蟹の茅台酒漬け

  • 2025.7 雲南産松茸とハタ獅子頭のスープ(ハタの骨と金華火腿と地鶏のハタ清湯スープ)

  • 2025.7 タウナギとマコモダケの強火炒め

  • 2025.7 イノシシのライチ酢豚(上ロース、ライチを巻いたヒレ、種なしライチ、ライチシャーベット)

  • 2025.7 キョンのロースの素揚げ唐辛子炒め

  • 2025.7 焼きフカヒレと干しナマコと赤茄子の酸辣煮込み(魚香茄子)

  • 2025.7 白浜産3時間蒸した天然活け黒鮑のステーキ 豪州産ウィンタートリュフ

  • 2025.7 イノシシの自家製パンチェッタとホタテの自家菜園バジル冷製カッペリーニ カラスミ添え

  • 2025.7 桃とライチのコンポート ロゼワインと煮汁のジュレ バニラアイスクリーム 燕の巣仕立て

  • 2025.7 メニュー

2025/07/24 更新

3回目

2025/06 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

【★4.8】高級食材とテロワール食材の共演(饗宴)【2944-3】

2,065文字★

・欲張り美食コース(35,000円、税サ込)滞在時間:約3時間40分

01.活け渡り蟹の茅台酒漬け
02.根室産雲丹 赤茄子 蛤(はまぐり)ジュレ仕立て
03.麻辣焼きフグ白子
04.干し竹の子と醤油肉の香り炒め
05.潮州式燻製シマアジ 自家製実山椒ソース
06.館山産鹿ロースと秋田産コシアブラのタルタル仕立て キャヴィア うずら卵黄
07.鮑(あわび)蜂の巣揚げ ペルー黄色唐辛子アヒと中国発酵唐辛子入り肝ソース
08.香茸と鹿の薬膳スープ(長野産干し香茸、鹿の獅子頭、鹿ロース筋のコンソメ、棗、クコの実)
09.いすみ産600~700gサイズ活けモクズガニの姿蒸し
10.焼きフカヒレの房州海老濃厚煮込み(湯は、自家製金華火腿、鶏、伊勢海老の頭)
11.房州海老(伊勢海老)のチリソース
12.太刀魚フリット そら豆の酸辣ソース
13.クリスピー鳩
13.館山産極上イノシシバラの角煮(たまり醤油、腐乳、紹興酒)
14.館山産極上イノシシ肩ロース麻婆豆腐
15.ピーナッツソースの上海式カラスミ冷麺
16-1.枇杷アイス(種を刳り抜いてマスカルポーネ、カスタード、枇杷の果肉を詰めて)
16-2.すいかゼリー(パッションフルーツを加えたすいかジュースと緑茶ジュレ)
17.中国特級紅茶|台湾産マンゴー

まずは寧波料理という活け渡り蟹の茅台酒(高級白酒)漬け。
寧波では渡り蟹を塩漬けにするそうで、そこに、茅台酒、塩、砂糖だけで味付け。
クリームのように固まった内子やネットリした身が美味しい。
味の変化にタレ(海鮮醤油、レモン、茅台酒、梅酒)も。
シンプルな塩ベースの味付けでもタレを加えても絶品でした。

箱買いした根室産の雲丹、葱油に付けて蒸した赤茄子、蛤(はまぐり)のジュレ仕立て。
ジュレの出汁は鶏スープと昆布と蛤だそうで和食とは異なる中華の味わいに。
組み合わせの妙味を感じられて素晴らしかったです。
ここにカリフラワーのムースでも加えればフレンチでしょうか。

麻婆豆腐の豆腐を白子に置き換えたような、麻辣焼きフグ白子(お庭で炭火焼きに)。
フグはおそらく館山産のマフグとのことですがトラフグの白子にも負けない美味しさ。
人が作り出す豆腐では敵わない、自然界の「豆腐」が何とも濃厚クリーミー。

この日のジビエは全て館山ジビエセンターから仕入れたそうですが、
低温調理した鹿ロースと山菜のコシアブラをタルタルに仕立て、
パルミジャーノ・レッジャーノ、キャヴィア、うずらの卵黄をトッピング。
味付けに甜麺醤を使っているそうで「中華ユッケ」といった味わいが同店(3.09)ならでは。

蜂の巣のように揚げた鮑はマカオや香港で流行っているというイノベーティブ料理。
カスタードなど独自に配合した粉で揚げているのですがサクサク食感に妙味。
もう少し鮑をやわらかくするほうが一体感を得られそうですが十分に満足。

鹿料理の第2弾は薬膳スープ。
ロースの筋(すじ)はコンソメに、赤身は脂を入れて獅子頭(肉団子)に。
レアー感を残す火入れでフワフワに仕上げた獅子頭が美味しい。
厨師の火入れに対する意識の高さが同店の満足度の高さを担保しています。

そして同店Instagramで紹介されていた地物の巨大なモクズガニ。
オスとメスを蒸して解して、合わせてお皿に盛り付けているのですが、
上海蟹(チュウゴクモクズガニ)と近縁種だけあって蟹味噌や内子の旨味濃厚。
苦味なくて甘い身に関しては上海蟹よりも美味しかったぐらいです。

フカヒレは本日の白眉とも思ったぐらい湯(タン)の旨味が圧倒的。
初回はフカヒレを上海蟹煮込みにしていましたが今回のほうが上かも知れません。
3回の訪問で40種類ぐらいの料理を食べましたが食材は被っても調理法は被らず。
厨師が料理研究家だけあって引き出しの多さが凄まじいです。

レアーに揚げた伊勢海老(頭はフカヒレの湯に使って身はエビチリ)プリプリ。
そら豆を爽やかに仕立てたソースで食べる太刀魚も非凡な美味しさ。
初回は蒸し料理でしたが今回は揚げ料理で堪能。
(太刀魚は館山のすぐ北に位置する竹岡産がトップブランドと謳われています。)

イノシシは館山ジビエセンター仕入れで過去最高の個体だったそうで、
バラ肉や肩ロースといった脂っ濃い部位を東坡肉や麻婆豆腐で。
厨師はジビエの魅力が脂にあることをよく分かっていらっしゃいますし、
赤身も低温調理の技術を駆使するなどパサつかせず合理的に調理。

デザートが過去最高といった美味しさで台湾から届いたというマンゴーも好素材。
初回は安いほうのコース、2回目はウイグル縛りでしたが、
高いほうのコースで思いっ切り腕を奮って貰うのが厨師の本領発揮という印象。

17品ぐらい高級食材とテロワール食材を堪能しましたが、
都心で同じクオリティの料理を求めたら2倍3倍の金額になりそう。
(実際に10万円ぐらい支払った食べログGold中華よりも遙かに高い満足感。)

  • 2025.6 活け渡り蟹の茅台酒漬け

  • 2025.6 根室産雲丹 赤茄子 蛤(はまぐり)ジュレ仕立て

  • 2025.6 麻辣焼きフグ白子

  • 2025.6 干し竹の子と醤油肉の香り炒め

  • 2025.6 潮州式燻製シマアジ 自家製実山椒ソース

  • 2025.6 館山産鹿ロースと秋田産コシアブラのタルタル仕立て キャヴィア うずら卵黄

  • 2025.6 鮑(あわび)蜂の巣揚げ ペルー黄色唐辛子アヒと中国発酵唐辛子入り肝ソース

  • 2025.6 香茸と鹿の薬膳スープ(長野産干し香茸、鹿の獅子頭、鹿ロース筋のコンソメ、棗、クコの実)

  • 2025.6 いすみ産600~700gサイズ活けモクズガニ

  • 2025.6 いすみ産600~700gサイズ活けモクズガニの姿蒸し

  • 2025.6 いすみ産600~700gサイズ活けモクズガニの姿蒸し

  • 2025.6 焼きフカヒレの房州海老濃厚煮込み(湯は、自家製金華火腿、鶏、伊勢海老の頭)

  • 2025.6 房州海老(伊勢海老)のチリソース

  • 2025.6 太刀魚フリット そら豆の酸辣ソース

  • 2025.6 クリスピー鳩

  • 2025.6 クリスピー鳩

  • 2025.6 館山産極上イノシシバラの角煮(たまり醤油、腐乳、紹興酒)

  • 2025.6 館山産極上イノシシ肩ロース

  • 2025.6 館山産極上イノシシ肩ロース麻婆豆腐

  • 2025.6 ピーナッツソースの上海式カラスミ冷麺

  • 2025.6 枇杷アイス(種を刳り抜いてマスカルポーネ、カスタード、枇杷の果肉を詰めて)、すいかゼリー(パッションフルーツを加えたすいかジュースと緑茶ジュレ)

  • 2025.6 台湾産マンゴー

  • 2025.6 メニュー

2025/06/10 更新

2回目

2025/05 訪問

  • 昼の点数:4.4

    • [ 料理・味4.2
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.7
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

【★4.4】ウイグル料理の羊尽くしコース【2944-2】

1,775文字★

・ウイグル料理コース(22,000円、税サ込)滞在時間:約3時間

01.ウイグル前菜
01-1.低温50℃塩茹で羊レバーのスモーク 自家製ガーリック辣油ソース パクチー 実山椒ペースト
01-2.焼きパプリカと羊耳キクラゲとモリーユ茸の胡麻油和え
01-3.ジャガイモとニンジンとフェンネルのサラダ
01-4.羊トリッパの羊肉包み 韮と実山椒のソース
02.羊肉串(シシカバブ)ラム前足の腿肉
03.スペアリブ香草焼き 地物新にんにく ローズマリー
04.ラム後ろ足の丸ごと炭火焼き
05.羊足(足先)とウイグル縮れ唐辛子の香味醤油煮込み
06.ウイグルサラダ(トマト、パクチー、紫玉葱、きゅうり、パプリカ、赤唐辛子)
07.フランス産ラムチョップの香草パン粉バター焼き
08.南ウイグル カシュカル式ポロ(ラム首肉とレーズンの炊き込みご飯)自家製麻辣醤
09.薄皮包子(ラムの切れ端を使用したウイグル小籠包)
10.ラグメン(羊肉と砂漠のキノコのウイグル和え麺)
11.ウイグル式レアチーズケーキ いちじく いちごソース マンゴーソース

新疆ウイグル自治区生まれという厨師の出自を活かす羊尽くしコースで同店(3.11)再訪。
以前はコースに国産の羊を丸ごと使っていたそうですが現在は国産の羊が高騰。
キロ18,000円、約20kgの小振りサイズでも、羊だけで30万円を超えてしまうことに。

そこで今回は味坊集団オーナーの梁宝璋氏に相談して豪州産の羊を一頭買い。
一頭買いなのでレバーやトリッパといった内臓部位も付いてきます。
お皿は全てウイグル製を使用しており、館山のここだけ小ウイグルといった趣(おもむき)。

前菜の羊レバーは50℃という低温で塩茹でしてからスモーク。
厨師曰く羊のレバーは臭くて苦手とのことですが、
そんな厨師でも食べられるよう仕立てたレバーの冷菜が臭みや癖なくて美味しい。

ガーリック辣油ソースに加えて実山椒ペーストでも羊臭さが打ち消されます。
実山椒に、オリーブオイル、松の実、にんにくは不使用というジェノベーゼみたいなペースト。
ネットリした口当たりのレバーと良く合っていました。

羊耳菌(羊耳キクラゲ)というキノコ(あくまで羊の耳に似ているだけで耳ではない)は、
焼きパプリカやモリーユ茸と一緒に塩と胡麻油で和えて。
ジャガイモとニンジンとフェンネルのサラダは澱粉を洗って生のままで。
中国本土では炒めるのが定番ですがウイグルでは炒めないのだそう。
いずれも高級店ならでは穏やかな味わいで、都内のウイグル料理店よりも洗練されています。

シシカバブ(羊肉串)は大振りカットの腿肉をミディアムレアーといった火入れで。
都内の中国東北料理店で食べる羊肉串はウェルダンが当たり前ですが、
火入れにこだわる厨師ゆえ素材を活かすような調理となっています。
そして豚足ならぬ羊足(足先)も羊臭さなくトロリ蕩けました。

ラムチョップだけフランス産を仕入れており調理法もフレンチ式という例外。
岩塩でシーズニング、タイム、にんにくを加えバター焼きにして、
ペースト(庭の香草とパン粉とパルミジャーノ)を塗ってオーブンに入れ芯温45度で火入れ。

豪州産より遙かに高値というフランス産。
カンテサンス(4.53)にも納入している業者からの仕入れ。
羊の世界も資本主義なところがあってフランス産や国産は高級食材となっています。

〆の炭水化物3連発も羊尽くし。
南ウイグルのカシュカル式というポロは羊の首肉(骨付き)と超大粒レーズン入り。
蒸したような状態の首肉を骨から剥がして食べると美味しいですし、
レーズンによる甘じょっぱさも良いアクセントになって料理を昇華。

ゴリゴリ粗く挽いた切れ端を使ったウイグル小籠包が意外なヒット。
点心を作るのに長けた厨師だけあります。
ラグメンには「砂漠のキノコ」という超希少なキノコを使用。
最後のレアチーズはウイグル式ということでヨーグルトをたっぷり入れた淡麗タイプ。

同じ金額であれば通常コースのほうがバリエーション豊富で美味しいのですが、
(ウイグル縛りということで海に囲まれた館山なのにこの日は海産物不使用)
厨師にしか作れないであろうウイグルの羊尽くしコースを楽しめて十分に満足。

  • 2025.5 低温50℃塩茹で羊レバーのスモーク 自家製ガーリック辣油ソース パクチー 実山椒ペースト

  • 2025.5 焼きパプリカと羊耳キクラゲとモリーユ茸の胡麻油和え

  • 2025.5 ジャガイモとニンジンとフェンネルのサラダ

  • 2025.5 羊トリッパの羊肉包み 韮と実山椒のソース

  • 2025.5 羊肉串(シシカバブ)ラム前足の腿肉

  • 2025.5 スペアリブ香草焼き 地物新にんにく ローズマリー

  • 2025.5 スペアリブ香草焼き 地物新にんにく ローズマリー

  • 2025.5 ラム後ろ足の丸ごと炭火焼き

  • 2025.5 羊足(足先)とウイグル縮れ唐辛子の香味醤油煮込み

  • 2025.5 ウイグルサラダ(トマト、パクチー、紫玉葱、きゅうり、パプリカ、赤唐辛子)

  • 2025.5 フランス産ラムチョップの香草パン粉バター焼き

  • 2025.5 南ウイグル カシュカル式ポロ(ラム首肉とレーズンの炊き込みご飯)自家製麻辣醤

  • 2025.5 薄皮包子(ラムの切れ端を使用したウイグル小籠包)

  • 2025.5 ラグメン(羊肉と砂漠のキノコのウイグル和え麺)

  • 2025.5 ウイグル式レアチーズケーキ いちじく いちごソース マンゴーソース

2025/05/27 更新

1回目

2025/01 訪問

  • 昼の点数:4.4

    • [ 料理・味4.2
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.7
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

【★4.4】上海蟹!北京ダック!1日1組の贅沢な空間で【2944】

4,328文字★

通常ディナーコース(22,000円、税サ込)滞在時間:約3時間30分

新疆ウイグル自治区生まれのシャウ・ウェイ氏がオーナー厨師を務める同店(3.08)。
1995年に来日して中国料理研究家として活躍。
2023年6月に東京から千葉県の館山に移住して同店オープン。
(移住の理由の1つは食材の原価率を上げるためだそうで都心中華より遙かにお値打ち。)

冒頭でウイグル生まれと申し上げましたが厨師の一族は上海の超富裕層。
それがどうしてウイグル生まれとなったかは「文化大革命」が原因となります。
時代の流れに翻弄されたようですが厨師の得意分野は一族のルーツである上海料理。

上海市の南に位置する台州市(台湾ではなくて浙江省の地級市)。
その環境が館山に近いそうで厨師は台州料理も得意とします。
出生地であるウイグルの料理でコースを組むことも可能とのことで、
8人ぐらい集めれば国産の羊を半頭買いしてウイグル料理を出せるとおっしゃっていました。
流石は中国料理の研究家といった引き出しの多さ。

屋敷(一軒家)を買い取ってオーベルジュに改築した同店ですが、
こだわり過ぎて購入費用よりも改築費用のほうが高くなったそう。
夫である星野一智オーナー支配人との(ご夫妻での)二人三脚でお店を切り盛り。
業態としてはオーベルジュとなりますが宿泊せず飲食だけ楽しむことも可能。

エントランスに車を置いて一軒家レストランへ(少し離れた場所に駐車場もあります)。
靴を脱いでスリッパに履き替え。
円卓に、温かいジャスミンティー、箸、レンゲ、蟹スプーン、フォーク、ナイフ、スプーン。
お屋敷のLDKといった広いスペースで庭や館山の山々を眺めながらゆったりと過ごせます。
1階のお手洗いは男女共用と女性用で2022年製パナソニックのアラウーノ。

食後に2階の寝室も拝見したのですが部屋によっては館山城が見えたり、
オーシャンビューの部屋からは富士山の眺めを楽しめたりもします。
1日1組ということで予約困難になることを恐れ常連さん誰も食べログに書かないそうですが、
厨師曰く食べログの口コミが少なくて恥ずかしいから書いて欲しいとのことで、
空気を読まずにアップしたいと思います(行くなら予約を取れる今のうちかも知れません)。

・アルコールペアリング(4杯 5,500円)

1.シャンパーニュ
2.南アフリカのシャルドネ(白ワイン)
3.云集(10年物ノンカラメル紹興酒)
4.カリフォルニアのピノ・ノワール(赤ワイン)

・通常ディナーコース(22,000円)

01.上海蟹のクリームコロッケ
02.名物 酔っ払い蟹
03.八寸
04.新竹の子の愛しいスープ
05.フカヒレの上海蟹煮込み
06.太刀魚と醤油干し肉の蒸し物
07.伊勢海老の台州煮込み
08.北京ダック
09.鮑(あわび)とタモギタケのパスタ
10.黒トリュフ入り海老シュウマイ
11.白木耳の薬膳スープ
12.金柑プーアル茶

食べた料理の寸評は以下の通り、【】内は個別の採点、表示価格は税サ込です

【3.7】上海蟹のクリームコロッケ

オスの爪肉と白トリュフ入りのクリームコロッケに、キャヴィアとハーブをトッピング。
一口でお召し上がりになるよう推奨されます。
上海蟹というよりも白トリュフとキャヴィアの主張が強いコロッケで、
クリームがもっと濃厚なほうが理想ではありますが、白トリュフの香りは良かったです。

【4.4】名物 酔っ払い蟹

56度の高粱酒(中国の蒸留酒)で綺麗に洗ってから、
紹興酒に10日漬け込んだというメスの上海蟹、隠し味にブランデーも使用。
お客さんに齧り付いて食べろと推奨しても日本人はやらないからと全て剥いてあります。
厨師曰く早朝6時から1人で上海蟹を剥きまくっているそう。

多少は殻や筋が障りますがそれは都心の高級店も同じことで、
Silverアワードの中国飯店 富麗華(4.27)や上海蟹専門店の蟹王府(3.75)といった、
同店より高いコースで食べた上海蟹も、専門スタッフが剥いてくれますが障りました。

さて同店の上海蟹ですが超高級店よりは小振りであるも内子や蟹味噌がネットリ濃厚。
複雑玄妙な味付けで素材を昇華させます。
上海蟹は身より内臓が美味しい蟹ですが、剥き身も官能的な口当たりで十分に美味しい。

この冬に食べた上海蟹のNo.1は京都のSilverアワード齋華(4.41)。
No.2は福岡から浅草に移転してきた巴蜀(3.72)だったのですが、
同店の上海蟹が巴蜀を抜いてNo.2に躍り出てきました。

なお齋華はペアリングして64,130円だったのに対して同店はペアリングして27,500円。
出てきたワインの数やグレードが違うので単純に比較することは出来ませんが、
上海蟹以外は微妙に思った齋華よりもコースの全体的な満足度が高くて、
27,500円なのに総合力でSilverアワードの齋華や富麗華を凌駕していました。

【4.3】八寸

1.千葉県産ひがた椿ポークの釜焼きチャーシュー
2.クリームチーズと中国雲南産フレッシュ黒トリュフのテリーヌ
3.館山産ソラマメのテリーヌ 新物の自家製カラスミ(20年物の紹興酒を使用)
4.館山産花咲クラゲの頭と館山産紅芯大根の中国山椒和え
5.塩と葱油で和えた館山産チシャトウ
6.黄金皮蛋 上海蟹と上海蟹の油でマリネしたアオリイカ 柚子風味
7.館山産フルーツミニトマト桂花リキュール漬け

まずは焼き立てのチャーシューから、トマトはお口直しとして最後に。
ひがた椿ポークを食べるの初めてですがジューシーかつ旨味に富んでおり美味しい。
厨師の技術によって昇華した面もあるのでしょうけど、
千葉県にまだこんな食材が隠れていたのかと驚きました。

シャングリラ市(雲南省)の黒トリュフ、20年物紹興酒の自家製カラスミ、黄金皮蛋。
厨師ならではの仕入れルートによって楽しめる高級希少食材。
テロワールにもこだわっているのか館山の地物食材を多用。
どれも穏やかな味わいで大衆中華とは一線を画する「高級中華」といった趣(おもむき)。

【3.8】新竹の子の愛しいスープ

おばあちゃんの味(つまり上海の家庭料理)だそうです。
新タケノコ、自家製の塩漬け干し肉、豚スペアリブのスープ。
この料理はタケノコを下茹でしないレシピゆえ下茹で不要となる新物を使用。

塩漬け肉の塩気、タケノコとスペアリブの旨味、そういう自然な味わいを楽しむスープ。
やや薄味ということでスペアリブ用に「大蒜醤油」を別添え。
中国醤油、オイスターソース、スパイスなどをブレンドしています。
それを使わなくても十分なぐらい滋味溢れるようなスープ。
大鍋でたっぷり仕込まないと美味しくならないそうで「おかわり自由」状態。

【4.2】フカヒレの上海蟹煮込み

鶏と上海蟹のスープに上海蟹の油を加えてフカヒレの「湯(タン)」に。
姿のフカヒレを敢えて細かいカットにバラしており、
このほうが姿で煮込むより味が馴染むということで、湯との一体感を重視する仕立てに。

通常コースなので胸鰭ですが高いコースはモウカザメやアオザメの尾鰭にグレードアップ。
厨師曰く尾鰭は仕入れ値キロ3.8万円ともなるそう。
33,000円コースのフカヒレ料理も気になりますが22,000円コースでも十分に美味しい。
フカヒレを昇華させる複雑玄妙な味わいの湯に厨師の実力が表われています。

【4.0】太刀魚と醤油干し肉の蒸し物

スープは塩の干し肉でしたが、こちらは醤油の干し肉となります。
太刀魚は骨のない切り身だけを蒸し上げており何とも滑らかな口当たり。
そこに干してから戻した醤油肉を合わせているのですが、
和食はもちろんフレンチでもあまり見ない「肉と魚」という組み合わせが意外に良いです。
これぞ中華料理といった醍醐味でしょうか。

【4.1】伊勢海老の台州煮込み

今朝〆の地物200~300gサイズの伊勢海老を1人あたり半尾。
レアー感を残す伊勢海老の身も悪くないですが行きつけフレンチで食べた伊勢海老には及ばず。
それよりも海老味噌や春雨の美味しさに感動を覚えました。

白サツマイモ澱粉の春雨を使用しており発酵唐辛子の辛味も効いています。
伊勢海老の旨味を吸い込んだ春雨がフカヒレにも負けない美味しさで、
モッチリ官能的な口当たりも素晴らしかったです。

【4.0】北京ダック

1.ロース(左:トリュフ塩|右:砂糖)
2.もも甜麺醤
3.葱や胡瓜と一緒に薄餅(ポーピン)で巻いて

日本には厨師の御眼鏡に適うアヒルがないそうで中国本土から輸入したアヒルを使用。
このアヒルを入手するのが大変だったとおっしゃっていました。
干して余計な水分を飛ばした状態に仕上げており火入れは20分だけ。

まずは本場スタイルで砂糖を乗せた皮(むね肉が少し付いています)を食べたのですが、
パリッとサクッと軽やか、脂ノリ良くジュワッとジューシー、旨味も凄まじかったです。
皮だけで評価すれば4.5級といった素晴らしさ。

このアヒルなら肉も美味しいからとロース(むね肉)やもも肉も食べたのですが、
フレンチで食べる鴨に比べるとパサつきを覚えてしまって、
北京ダックはやはり皮だけを食べるのが至上となるのでしょう。
どうして中国本土では肉を食べず皮だけ食べるのか「本物のアヒル」を経験して納得しました。

【3.7】鮑(あわび)とタモギタケのパスタ

フレッシュ香茸と乾燥タモギタケ入り、パスタにはリングイネを使用。
黒トリュフは雲南でしたが香茸など日本の天然キノコも東北地方から仕入れており、
お腹にうりぼう(胎児)を抱えた妊娠中のイノシシが手に入ることもあるそう。

厨師が持っているこのような食材ルートもまた同店の魅力の1つでしょう。
クリームソースに酸味を効かせておりサッパリした口当たりのパスタ。
エゾアワビを使用していましたが高いコースはクロアワビになるそう。

【4.2】黒トリュフ入り海老シュウマイ

最初のコロッケで食べた白トリュフよりも香るぐらい黒トリュフの香りが鮮烈。
シュウマイ自体もジューシーで旨味に溢れ、海老のプリプリ感も相俟って圧巻の美味しさ。
これ以上に素晴らしいシュウマイが筆者には思い浮かびません。

【3.4】白木耳の薬膳スープ

白木耳、棗(なつめ)、金柑のワインコンポート、いちご、黒胡麻餡入り白玉団子、という構成。
デザートですが温かい薬膳スープとなっており美味しさより健康的な意味合いが強そう。

  • 2025.1 上海蟹のクリームコロッケ

  • 2025.1 名物 酔っ払い蟹

  • 2025.1 八寸

  • 2025.1 八寸

  • 2025.1 新竹の子の愛しいスープ

  • 2025.1 フカヒレの上海蟹煮込み

  • 2025.1 太刀魚と醤油干し肉の蒸し物

  • 2025.1 伊勢海老(今朝〆の地物200~300gサイズ)

  • 2025.1 伊勢海老の台州煮込み

  • 2025.1 北京ダック

  • 2025.1 北京ダック

  • 2025.1 北京ダック

  • 2025.1 北京ダック

  • 2025.1 北京ダック

  • 2025.1 北京ダック

  • 2025.1 北京ダック

  • 2025.1 鮑(あわび)とタモギタケのパスタ

  • 2025.1 黒トリュフ入り海老シュウマイ

  • 2025.1 白木耳の薬膳スープ

  • 2025.1 金柑プーアル茶

  • 2025.1 メニュー

  • 2025.1 ダイニング

2025/01/28 更新

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