1回
2016/03 訪問
史上最高の ”出汁” に出会いました。それだけで幸せですね。
韓国産 鱧のたたき 鱧の骨の唐揚げ
御椀 鱧煮麺 冬瓜
八寸 火取りばち子 季のもの色々
焼物 若鮎 塩焼き二丁
御造里 天然鯛 あしらい色々
炊合せ トマト 鴨肉
四万十川産 天然鰻の蒲焼き
御祝いのお赤飯 金粉
御祝いのお赤飯 金粉
先附 焼胡麻豆腐 山葵
先附 焼胡麻豆腐 山葵
先附 じゅんさい鮑酢
先附 じゅんさい鮑酢
先附 じゅんさい鮑酢
御椀 鱧煮麺 冬瓜
御椀 鱧煮麺 冬瓜
岡山産 早松茸 ※梅雨時期の朝晩の冷え込みを秋と間違えて生えてくる貴重な松茸
琵琶湖産 若鮎
焼物 若鮎 塩焼き二丁
焼物 若鮎 塩焼き二丁
韓国産 鱧のたたき 鱧の骨の唐揚げ
韓国産 鱧のたたき 鱧の骨の唐揚げ
八寸 火取りばち子 季のもの色々
八寸 火取りばち子 季のもの色々
御造里 天然鯛 あしらい色々
御造里 天然鯛 あしらい色々
炊合せ トマト 鴨肉
炊合せ トマト 鴨肉
炊合せ トマト 鴨肉
四万十川産 天然鰻の蒲焼き
四万十川産 天然鰻の蒲焼き
香物 胡瓜糠漬 他三色
香物 胡瓜糠漬 他三色
食事 玉蜀黍豆御飯
味噌汁
お食事
甘味 葛切り
甘味 葛切り
お茶
甘味 葛切り
『廚菓子くろぎ』の和菓子でHBD♪
『廚菓子くろぎ』の和菓子でHBD♪
ご飯の残りと和菓子のお土産
石鎚 吟醸酒 夏吟 槽搾り(徳島県)※メニュー外
酒魂 大吟醸 手取川正宗(石川県)※メニュー外
VOSS ノルウェー南部 スーパー・ピュア・ウォーター 900円
お猪口各種
お猪口
日本酒はこんな感じで
日本酒はこんな感じで(くろぎのロゴ入り)
こんな佇まいです
入口
ロゴマークのみ 看板はありません
入口
エントランス・ホール
1階テーブル席
厨房&カウンター席
2階への階段
2階の個室
テーブル・セッティング
ドリンク・メニュー①
ドリンク・メニュー②
ドリンク・メニュー③
ドリンク・メニュー④
ドリンク・メニュー⑤
当日のお品書き
2016/06/21 更新
【夜】[料理・味]5.5*40%+[サービス]5.0*15%+[雰囲気]4.5*10%+[CP]4.5*30%+[酒・ドリンク]4.5*5%=4.98(5.0)
※「料理・味」を特例で5.5ptで採点しています。ご了承下さい。
■2016.03.x再訪
一年ぶりの『くろぎ』です。昨年と全く同じ日に訪問となります。
予約が取れないことで有名なお店ですが、記念日の利用だったからか「来年の同じ日もお待ちしております。」なんて女将さんに声を掛けていただき、今年もお邪魔することになりました。
その時点で初夏には芝大門あたりに移転となるはずでしたが、諸事情で予定が延びてしまったようです。
お聞きした限りでは、古家を改装して使用するつもりだったのが思った以上に劣化が激しく、取り壊して建物から立て直しになったそうです。その上解体時にアスベストも出たりして、大幅に遅れてしまったとのこと。
今秋くらいには正式に移転となるそうですよ。
ちなみに席数が半分くらいになるとかで、より一層予約困難店になることでしょう。
この日は1階の奥の個室で。
窓の外にちょっとした坪庭もあったりして、風情豊かなお部屋です。
2階の4人部屋に比べると、かなりゆったりとしていて居心地もいいですね。
この日は、今年初めていただいた早掘り筍がイチオシ。
生でも見せてもらい、炭でじっくり焼いて黒焦げになったものも見せてもらい。。。
そして硬すぎず、それでいて独特の食感を失わない絶妙な火入れと、うっすら醤油の香ばしいお味。堪能しました。
いつも楽しみにしている八寸は、桃の節句らしく合わせ蛤を模した器で。
初めて食べた半生のばちこ、得も言われぬ食感が印象的です。
フィレ肉と白子をパン粉でフライにしてしまうのも黒木流。
なかなか他の日本料理店ではフライにはしませんよね(笑)
そして私は最後の葛切りが大好物。
打ちたての強い食感と、濃厚な黒蜜。黒蜜は全部飲み干します(笑)
お祝いの席でもあり、黒木さん、女将さんには随分お気遣いをいただき、ありがとうございました。
また来年同じ日に新しいお店の方に伺います。
その前にもお邪魔できるといいのですが。。。
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■2015.03.x再訪
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念願の『くろぎ』です。
湯島の路地に佇む二階建ての一軒家。
思いっきり歴史を感じる古民家のような建物です。
風情があっていいですね。
近くにあるすき焼きの名店『いし橋』の方が雰囲気は上ですが、通じるものがあり、個人的には好きです。
多くの有名レビュアーの方々が絶賛し、またマイレビュアーの方々の内60名ほどが口コミを書かれています。
もちろん(すぐ打ち切りにはなってしまいましたが…)復活版「料理の鉄人」に ”和の鉄人” としてTV出演していたのは私だって知っています。
思い起こすと、今年の2月1日土曜日のことでしたね。
LINEに部下から「お疲れ様です。くろぎ、やっと取れました!」との連絡。
予約困難店は毎月1日から何ヵ月か先の予約を受け付けることが多く、この日のノルマは『くろぎ』と『鳥しき』でした。
「お疲れ様。それで、いつ?」
「7月○日です。しかも17時からです。とにかく押さえました。」
「…ありがとう。」
部下ふたりがオフィスの電話でリダイヤルを続けて、6時間後だったそうです、電話が繋がったのは。
ですから、ホントありがたみを噛みしめながらの訪問だったんです!
でも、この一件以来、部下に頼むのも、このように電話も繋がらない店を深追いするのも止めました。
業務にも支障が出ますし、何と言っても申し訳なさすぎます…
もともと「行きたい時に行けるお店」が良い店の条件の一つと思っていたのですが、食べログにハマるうちに「予約が取れる日に予定を合わせる」という自分のポリシーに反する ”本末転倒” なことが多くなっていました。
本題に話を戻します。
この日は4名での会食。
黒木シェフが凛とした顔で立つカウンター前を過ぎ、階段で2階の個室へ。
繰り返しになりますが、私は ”いにしえ” を感じるこの雰囲気が大好きです。
電話予約時に、「コースは18,000円のおまかせのみ。この時期は鱧が入るので、もう少し高くなるかも知れません。」との説明があったそうです。
この日のコース内容は次のとおりです。
1.御祝いのお赤飯 金粉 ・・・誕生日が近いものが2名含まれていたので。もちもち感が抑え目で、小豆の甘味、旨味が感じられる程良い塩加減。あまりもち米が好きではない私ですが、いきなり人生で一番美味しい赤飯をいただきました。
2.先付 焼胡麻豆腐 山葵 ・・・焼き目が強く、素朴な焦げ感が胡麻豆腐を一段と香ばしくさせています。中は絶妙なとろけ方ですね。
3.先付2 じゅんさい鮑酢 ・・・鮑を細く氷柱(つらら)状に細工した「つらら鮑」と旬のじゅんさいを合わせた酢の物。食感と清涼感を意識した一品ですね。
(黒木純シェフのご挨拶<1>、鱧や早松茸の説明)
4.御椀 鱧煮麺 冬瓜 ・・・鱧の骨を焼いて取った出汁、あとは昆布のみという「渾身の出汁」にメロメロ。異常なほど旨い出汁。少し強い感じはありますが、これだけ上等な出汁なら多少主張しても全く嫌味になりません。私の中で最高の出汁だと思いました。具材は、国産の2倍はするという韓国産の最高級鱧と、梅雨の冷え込みでこの時期ごく稀に顔を出すと言う岡山産の早松茸(さまつたけ)のコンビ。今日はこれが全てですね。これをいただけただけで「料理・味」は黙って6.0点です。
5.焼物 若鮎 塩焼き二丁 ・・・ボウルに入った活鮎を見せてもらいました。ピチャピチャ元気いっぱいです。この日は琵琶湖産でした。蓼酢に使われる「蓼の葉」が敷かれていました。新生姜の甘酢漬けがマイルドでとても美味しいですね。付け合せが美味しいって嬉しい!
6.韓国産 鱧のたたき 鱧の骨の唐揚げ ・・・お品書きないこちらの一品が出てきました。土佐醤油と梅肉で。皮目のコリコリ感が堪りませんねぇ~
7.八寸 火取りばち子 季のもの色々 ①鯵の棒寿司 ②蛸のやわらか煮 ③ばちこ(ナマコの卵巣) ④九条葱の和え物 ⑤白桃の寄せ煮 ⑥海老の甘露煮 ⑦イカナゴの佃煮 ⑧ロケット(ルッコラ)と黒胡麻の和え物 ※写真左下から反時計回り
8.御造里 天然鯛 あしらい色々 ・・・①アオリイカ(卵の黄身のせ) ②天然鯛 ③スズキ ④まぐろ トロ・赤身(もみじ形の水前寺海苔) ※写真左上から反時計回り
9.炊合せ トマト 鴨肉 ・・・新作の冷製炊合せ。トマトを湯剥きして中をくり抜き、鴨のひき肉と玉葱の餡を詰めているようです。上には芽蕪が。酸味と甘味が共存する和風ミートソースをインスパイアさせる、夏らしい逸品かと。
10.天然鰻 蒲焼き ・・・高知県四万十川産の天然鰻。こちらもお品書きにない一品でした。さすがに専門店である池袋『かぶと』には及びませんが…。
11.食事 玉蜀黍豆御飯 香物 味噌汁 ・・・北海道産スイートコーンの炊き込みご飯は、そのトロける甘さと仄かなバターの香りが素朴で新鮮な美味しさですね。香の物は胡瓜糠漬を含む4種類。お替り自由の味噌汁は絶品。これも出汁の味に悶絶しました。残りのご飯はもちろん折に入れて持ち帰れます。
(黒木純シェフのご挨拶<2>、名刺を持って)
12.甘味 葛切り ・・・作り立ての葛切りは歯応えがいいですね。たっぷりの黒蜜と黄な粉が添えられています。更に最近オープンした『廚菓子くろぎ』の、和菓子と水出しコーヒーをいただきました。ろうそくを立ててお持ちいただいたので、皆でハッピーバースデー♪を熱唱(笑)
飲み物は、終始日本酒。次のとおりです。
神亀 純米酒 辛口 (埼玉) 1,700円/1合 ×2
貴 特別純米酒 (山口) 1,200円/1合 ×2
〆張鶴 純 純米吟醸酒 (新潟) 1,300円/1合 ×2
石鎚 吟醸酒 夏吟 槽搾り (徳島)×2 ※メニュー外
酒魂 大吟醸 手取川正宗 (石川県)×4 ※メニュー外
VOSS ノルウェー南部 スーパー・ピュア・ウォーター 純度の高い軟水 900円 ×4
今宵は、黒木さんの目指す ”本物の和食” を堪能させていただきました。
素材の声を聞き、食材に求められたものを献立にする…そんな実直な、時に愚直なまでのこだわりの一端にも触れさせてもらいました。
特に御椀の出汁、味噌汁の出汁、これは私の食べ歩き人生で最高のものとなりました。
まさにこれこそ ”生命の出汁” と呼ぶに相応しいものなのでしょう。
それだけでも、この日『くろぎ』にお邪魔した甲斐があったというものです。
ただ1点、サービスだけはイマイチで残念でした。
ご挨拶やお見送りを受けて、黒木さんの爽やかさ、謙虚さも伝わってきましたし、女将さんや若女将の笑顔や物腰も素晴らしかったと思います。
でも私なんか「一見の客」だから仕方ないのかも知れませんが、担当の若い方は慣れと経験が少ないのは仕方ないとしても、訓練も足りないレベルでしたね。
とにかく「がさつ」で…
皿をガン!と置く。
皿を置く時に、箸とかスプーンとかを箸置きから落としても(もちろんお盆の上の話しですが)そのまま。
ですから4人中2人が左利きだったのですが、当然向きが直るようなことは最後の一品までありませんでした。
私の経験上、一般的に一流と言われる和食店では、二品目にはほぼ確実に向きが直ります。
また、次の日本酒の相談をした時「スタッフに日本酒に詳しい者がいますので…」と言って退室して、いつまで待ってもその方が来ないで ”待ちぼうけ” を喰わされたことと、八寸の器を置く時に「デカイので置きづらい」と言ったのには驚かされました。確かにデカイうちわ型の器で、コップやお猪口をどかさないとお盆に載らないサイズでしたが…(苦笑)
あとデザートとお会計が異常に遅く、随分待たされました。
ずっとスムーズだったのに、最後の最後で押したので、予約していた2軒目に結局3回も電話するハメになりました(笑)
正直言って、そんなことを打ち消して余りある美味しさでしたが、それでも自分の計算式に当てはめた時「サービス」に4.5点以上付けられたら『くろぎ』が今までの1位の点数になったのに…と思うと残念ですね。
自分の中で1位であってほしい、1位であるべきお店だと思いましたから。
お会計も4名で12万円あまり。
食事をしながら、頭の中で「15万ちょいかも。それでコスパ3~3.5点だな。」と試算していたので、少し驚きました。
逆算すると、料理はおそらく2万円(サ・税別)だと思います。
残念ながら、既に年内はいっぱいとのこと。
次回また伺えるようにご連絡をお願いして帰りました。
もう一度お邪魔することができたら、是非また彼に接客してもらい、若い彼の成長を肌で感じて、「サービス」の採点をアップできたら嬉しいですね。