1回
2016/06 訪問
初めてなのに初めてな感じがしない…素敵なご主人との楽しい会話と素晴らしい料理の数々
八寸 鯨ベーコン ばちこ 鱧子 など
造りは鯛・メジマグロ(20kg以下のクロマグロ)・鱧
サンマとすだちのミルフィーユ
グジ(アマダイ)の握り
鱧と松茸のお椀
鮎の塩焼きと揚げ南高梅(梅は食べちゃいました)
芋茎とシャラン鴨の炊き合わせ
大阪産鰻のカリカリ炭火焼き
蒼空 美山錦純米酒(京都) 1,200円/1合
猪口と徳利
東北泉 山田錦純米(山形) 1,400円/1合
猪口と徳利
翠寿 久保田 大吟醸生酒(新潟)
喜久酔 特別純米(静岡)
テーブル・セッティング
雲丹
雲丹
八寸 鯨ベーコン ばちこ 鱧子 など
八寸 鯨ベーコン ばちこ 鱧子 など
グジ(アマダイ)の握り
グジ(アマダイ)の握り
キノコの茶碗蒸し
キノコの茶碗蒸し
サンマとすだちのミルフィーユ
サンマとすだちのミルフィーユ
造りは鯛・メジマグロ・鱧
造りは鯛・メジマグロ・鱧
鱧と松茸のお椀
鱧と松茸のお椀
鮎の塩焼きと揚げ南高梅(梅は食べちゃいました)
鮎の塩焼きと揚げ南高梅(梅は食べちゃいました)
大阪産鰻のカリカリ炭火焼き
大阪産鰻のカリカリ炭火焼き
芋茎とシャラン鴨の炊き合わせ
芋茎とシャラン鴨の炊き合わせ
お食事①釜炊きご飯 鱧の煮凝り 味噌椀 香の物
鱧の煮凝り
味噌椀
香の物
釜炊きご飯
鱧オン白飯
お食事②蕎麦
手打ち蕎麦
蕎麦湯
デザート・メニュー
杏仁豆富
葛きり
行燈
入口 白い暖簾
手入れの行き届いた白木のカウンター
奥に半個室
何気に可愛かったので…
オープンキッチン
ご主人 樋口一人さん ばっちりの笑顔です!
焼き台と仕事中のご主人
お土産の穴子棒寿司(その1)
お土産の穴子棒寿司(その2)
お土産の穴子棒寿司(その3)
2016/07/04 更新
【夜】[料理・味]5.5*40%+[サービス]5.5*15%+[雰囲気]4.0*10%+[CP]4.5*30%+[酒・ドリンク]4.0*5%=4.98(5.0)
※「料理・味」「サービス」を特例で5.5ptで採点しています。ご了承下さい。
■2016.6.2x再訪
久しぶりの『樋口』です。
ミシュランは変わらず一つ星とはいえ、食べログでは常に4.4点前後をキープする高評価の割烹。
この日もご主人の人懐っこい笑顔に迎えられ、カウンター席の真ん中へ。
包丁捌きの全てが丸見えの特等席です。
季節は初夏。
鱧も鰻もいいシーズンに入ってきますが、連れの子が細長いニョロニョロ系の魚が苦手とのこと。
予約時に断りを入れましたが、色々とお手数をお掛けし申し訳ありませんでした。
連れが席を外した時に次回の予約を入れようと思ったら、何とこの6月末でしばし閉店しリニューアルするとのこと。今回なにも知らず予約をしてお邪魔しましたが、本当にタイミングがよかったですね。
工事の詰めができていないので正確な時期は未定とのことですが、概ね2~3カ月休んで再度オープンとなるようです。その間、まだ行ったことのない大阪に勉強がてら足を運んでみたいとおっしゃっていました。
ちなみに現在6席しかないカウンターを広げたいとご主人は考えているようで、もっと自分の目が行き届く状況で営業をしたいみたいですね。
また秋口にでもご連絡をして、新しくなった『樋口』を訪れてみたいと思います。
日本料理は基本カウンター席でいただく私なので、リニューアル後をとても楽しみにしています。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
■2015.7.2x再訪
盛夏。この日も暑い一日でした。
久しぶりに『樋口』を訪問することができました。
初めてお邪魔した時の印象がこんなに良かったお店は珍しい…それなのに随分と間が空いてしまいました。
その間ピンポイントの予約が二、三度取れなかったからとか、私の生活圏から少し離れている場所のせいにはしたくないのですが、四季折々をしっかり感じた方がいいお店なのは間違いありません。私の舌がそう言っていますから(笑)
久しぶりにもかかわらず、ご主人が笑顔で迎えてくれると思わずホッとするものですね。
樋口さん、人を惹きつける魅力を持った方だと思います。
この日は〆の雲丹ご飯が忘れられないくらい美味しかったですね。。。
またお邪魔します!
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
前々から行ってみたかった日本料理店『樋口』
食べログ4.20点、ミシュラン☆のお店です。
個人的には店選びにミシュランをさほど重視していないのですが、ミシュラン☆と食べログ4点台の両方をクリアしているお店は、かなり確率で素敵なお店に出会えると思っています。
実はミシュラン☆☆☆の中にも数店舗食べログでは3点台のお店がありますし、☆☆の中では50%超が食べログでは3点台なんですよ。
結構ビックリですよね(笑)
この日は、珍しく渋谷のとあるお店で買い物をする予定だったので、普段あまり行かないエリアですがリストの中からこちら『樋口』をチョイス。
1か月近く前に電話予約をしたので、カウンター席でお願いすることができました。
この日は結局渋谷の話は流れて、銀座の某ブティックで待ち合わせ、その後タクシーでこちらに向かいました。
実はすぐ近くの病院に2~3か月に1回定期的に通っているため、道案内はお手の物でした(笑)
一般的には、どこの駅からも遠いし、分かりやすい場所ではありません。
ビルの入口に小さな行燈とこれまた小さな盆栽が。
正面を見上げると白く長い暖簾が見えます。
外階段を上がって、いざ店内へ。
ファースト・インプレッションは…
実は、珍しく入った瞬間から ”温もり” を感じるお店だなぁと。
迎え入れられたウェルカム度、掛けられた言葉、スタッフの表情、そしてカウンターに案内された時にご挨拶をしたご主人である樋口一人さんの柔和な笑顔…
”初めてなのに初めてな感じがしない” そんな不思議な気分にさせてもらいました。
私自身、確かに色々な店に行っていますし、場数は踏んできたつもりですが、それでも初めて伺う高級店は少なからず緊張して行くものです。
リピートしてからは別として、初めて行った時にスタートからこんなにリラックスさせてもらえたのは本当にレアケースですね。
お店は、通路がとてもゆったりとして窮屈感がありません。
奥に広めの半個室(テーブルが2卓セットできる広さ)と手前に2~4名の掘り炬燵式完全個室があります。
中ほどのカウンターは6席。
こちらは素晴らしく手入れの行き届いた真っ白な白木で、時々鑢(やすり)を掛けて磨き上げるそうです。
料理は電話をした時に一番いいコースをお願いしており、@18,500円とのことでした。
内容はこんな感じでした。
1.雲丹 ・・・ 確認しなかったのですが、見た感じ柿の葉でしょうか?これが蓋替わりです。紅葉には早すぎるし、今思えばまだ酔ってもいなかったのでちゃんと聞けばよかったですね。中にはたっぷりの生雲丹。その下には記憶が不鮮明ですが冬瓜ですかね。
2.八寸 ・・・ 鯨ベーコンは何度も食べたことありますが、これは相当に高級なやつですね。最高に旨い!1枚じゃ物足りないですが、だからいいんですよね。ばちこ最近どこでも定番です。鱧子は珍しいものなのですかね。意識して食べたのは初めてのような気がします。鱧の身と肝のすり身を蒲鉾状に寄せたものは絶品でした。魚の肝ってホント生かすも殺すも腕次第という気がします。あとは里芋っぽい?芋に味噌でしたか。
3.グジ(アマダイ)の握り ・・・ いやぁ美味しい!わざわざ握りを出してくるだけのことはありますね。歯応えが素晴らしく、噛むとびっくりするような甘みが…。関東ではアマダイ、関西(京都)ではグジと呼ばれるイメージでしたが、若狭湾で獲れたアマダイが「若狭グジ」とブランド化して珍重されているようです。
4.キノコの茶碗蒸し ・・・ 丹波シメジ、ブラウンマッシュルーム、そして乾燥ポルチーニを使った茶碗蒸し。半端なくイイ香りで、思わず日本料理店に居ることを忘れてしまいそうなくらいです。連れの女性は感嘆の声をあげていました(笑)
5.サンマとすだちのミルフィーユ ・・・ 私的には今日一番の料理でした。名前は私が勝手に付けました(笑) 出始めのサンマの皮目を炙って香ばしさと脂を引き立たせ、これに脂っぽさを中和させ爽快感すら感じるすだちを交互にミルフィーユ状に3段に重ねたもの。そんなに高い食材の組み合わせではありませんが、感動の一品。サンマの肝醤油もバッチリ決まっていましたよ。
6.造り ・・・ 鯛・メジマグロ・鱧の3種類。豪華です。特にメジマグロは通常20kg以下のクロマグロをこう呼びますので、マグロが中々獲れないこの時代に貴重品ですね。その大トロは最高にキメの細かい、全くしつこくない脂でしたね。そしてすぐに溶けてなくなりました(笑) 鱧は京都経由で韓国産を仕入れているそうです。思い起こせば、某K氏も韓国産を賛美して使っていました。
7.鱧と松茸のお椀 ・・・ この辺からかなり酔っぱらっていましたね(笑) 松茸の香りを楽しんだ記憶はかすかに…
8.鮎の塩焼きと揚げ南高梅 ・・・ 鮎は今夏本当によく食べました。正直普通でした。添え物の揚げた南高梅は最高!梅を甘く蒸して、衣をごく薄くつけて揚げたそうですが、写真を撮る前に食べてしまいました。完璧なる酔っ払いです(笑)
9.鰻の炭火焼き ・・・ 大阪産と言っていた気がしますが、もはや全く自信がありません。ご容赦下さい。鰻を巻いて、炭火でじっくり焼き上げているので外は驚くほどカリカリ、中はふっくらジューシーです。シンプルな料理なので、より一層技術が光りますね。
10.芋茎(ずいき)とシャラン鴨の炊き合わせ ・・・ 本物のシャラン鴨美味しいですね。歯応えがあるのに柔らかい、そんな矛盾したこと言ってはいけませんか?辛子と山葵が喧嘩しない、味として共存できることも新発見でしたね。
11.お食事 ・・・ 珍しく白飯。その釜炊きご飯のお供が鱧の煮凝り。もう本当に幸せです。これが付いてくるなら、白飯で十分です。いやいや、計算され尽した白飯なのでしょう、きっと。もちろん味噌椀と香の物が付きます。更に絶品の手打ち蕎麦までも。本来はご飯か蕎麦のチョイスなのですが、迷っていたら両方を少しずつお持ちします…という展開になりまして、ありがたくご相伴にあずかった次第です。今度は蕎麦屋に居るのと間違えるくらいの美味しい蕎麦を、名残惜しむ間もなくサラッといただいてしまいました。
12.デザート ・・・ 葛きり、杏仁豆富、最中アイスからの選択です。後でレビューを見ると炭火焼の最中が有名なようですが、そんなことも知らない私は大好きな葛きりを、連れは和食では珍しい杏仁豆富(豆腐でないところが和食チックですね。)をオーダーしました。食べていない最中のことを言うのはナンですが、葛きりも名物に負けていない美味しさでしたよ(笑)
とめどなく美味しかったですね。
何と言うんですかね、いわゆる ”ビンゴっ!” というヤツなのでしょう。
誰でも相性はありますからね。
人と人も、男女も、人と料理も…(笑)
いやぁ、来て良かったです、ホントに。
連れとの会話を楽しみつつも、目の前で仕事をしている素敵なご主人との会話も十分にエンジョイできました。
女将さん(樋口さんの奥様。修業時代に一緒の店にいたそうです。)も笑顔を絶やさず、外(ホール)と中(厨房)を行ったり来たり。
8月末で調理場の若手が辞めてしまったそうで、暫くは大変そうです。
若いホールの女性も、ほんわかとステキなサービスでしたよ。
ちなみにご主人は、若く見えますが今年 ”年男” で48歳になるそうです。
こちら渋谷区界隈の生まれ育ちで、修業も都内だけとか。
残念ながら、修業先は全て閉店してしまったみたいです。
元々はやはり料理人だったお父様の影響でこの世界に足を踏み入れたそうですが、独立して開業したこちら『樋口』は来月には14周年を迎えるとのことです。
帰りはタクシーを呼んでいただき、番傘を差し掛けながら車に乗せてもらい、ご夫婦でお見送りいただきました。
@4,000円の穴子棒寿司2本と@1,000円のちりめんじゃこをお土産にお願いして、お会計は65,000円余り。
約1万円がお土産で、日本酒を4.5合と連れが生ビール、焼酎梅干し割を2、3倍飲んでますから、妥当すぎる金額ですね。
本当に素晴らしい夜を過ごさせていただきました。