孤高のグルメ☆さんが投稿したKOFFEE MAMEYA Kakeru(東京/門前仲町)の口コミ詳細

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孤高のグルメ☆ (40代前半・男性・東京都) 認証済

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KOFFEE MAMEYA Kakeru木場、清澄白河、門前仲町/カフェ

1

  • 昼の点数:4.7

    • ¥3,000~¥3,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.8
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2022/02 訪問

  • 昼の点数:4.7

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥3,000~¥3,999
    / 1人

コーヒー界のミシュラン三つ星店/完璧で静かな情熱


世の中にはベストレストラン/ミシュラン/ゴ・エ・ミヨなどのグルメ評価がありますが、それらの評価の是非はさておき、これらに掲載されるためのポイント/コツのようなものは作り手側もそうですけど、食べ手側も色々頂いていたら自分の舌で判ってきますよね。

「あー、これはミシュランレベル!」
「おー、これはゴ・エ・ミヨが先かなー?」
「こ、この世界観は世界のベストレストラン50レベル!」

みたいな。


なので、そういう聡明グルメンが判断したお店は遅かれ早かれそうなるのはとても普通な流れ。

トレンド/流行りがあるので尚更判り易いわけです。


ちなみに食べ物の「味」の話になったときに私が大嫌いな言葉は

「まー、味なんて結局好みだからねー。」
「味って結局好き嫌いだからねー。」


というもの。


私しては好き嫌いとは全く別次元のもっと絶対的な次元/レベルの話をしているのにそれらを区別してキチンと会話できないその相手の知性/味覚/嗅覚に対して、ではなくて、そんな会話に巻き込まれている自分にうんざりしていた30代。


そんな私の当時の心の安らぎは、異性との時間を除けば、数少ない聡明グルメンな友人知人かそういった料理を意図的に創られている料理人達との答え合わせでした。


さて、そんな中でのあら珍しい、「孤高のグルメ⭐︎」の珈琲レビューです。←LINE ID公開してます♬


もういいかなー、もうだいぶ通ったからいいかなー、そろそろ味覚嗅覚鋭敏で知的なフォロワー様方とshareしないとさすがにいけないなーとやっと納得してのこのレビュー。


現時点で私が「あえて」コメントするとしたら下北沢の熊親父とこちらの清澄白河『kakeru』くらい。


世の中には雰囲気/歴史などを含めて素敵な珈琲屋が沢山ありますが、その肝心の珈琲の評価はどうしても嗜好的側面からになってしまうからです。


「私はこれが好きなの!」
「オレはここの珈琲が好きなんだ!」


そう言われてしまったら、好き嫌いは総てを超越することを知っている私は何も申し上げられません。。。


彼女彼らが悪いというわけではありません。


それだけ2002年あたりのThird wave以降、そして2009年以降、さらには2017年以降、美味しい珈琲豆を作る技術/焙煎する技術が格段に上がっているというだけです。


清澄白河『kakeru』は表参道で極上エスプレッソと美味しい珈琲豆を提供している表参道『koffee Mameya』が2021年にOpenした旗艦店になります。


簡単に申し上げるとこちらのお店は世界中の極上珈琲を浅煎りから深煎りまで、美しい空間と適切なServe &淹れ方で感動させてくれるお店です。


珈琲は特に嗜好品/好き嫌いの側面が強いので、永らく味わいに対してのレビューは避けてましたが、こちらのお店ではそんな心配も杞憂に終わります。


私がずっと抱いていた、そして、「嗜好品」という言葉で誤魔化していた世の中に出回っている、味わいだけで見たらUnbalanceな珈琲達。


珈琲の味わい要素を挙げると以下になると思います。

・香り
・酸味
・コク
・甘み
・温度
・器


これらをhexagon(ヘキサゴン/六角形)のレーダーチャートに置き換えてどうかな?みたいな。


この中に接客や雰囲気を加えたい方もいらっしゃるかと思いますが、あくまでここで私が申し上げている点は絶対的な「バランス」になるので、嗜好的な部分は割愛致します。


例えば、Macdonald。
コロナ禍で売上げが伸びるだなんて〜。

あの価格帯であの珈琲を提供するのは素晴らしいことですが、バランスで見た場合には豆のレベルに意識を向けさせず、焦げるギリギリまで深煎りして香ばしい香りを味覚嗅覚がおおらかな方々にまで伝わるように演出するために、珈琲豆を限界ギリギリまで煎っているため他の要素を全部打ち消して酸味/コク/甘みが皆無。

ここの珈琲を朝頂くのは嫌ではないですが、それは単純に頭にスイッチを淹れるためだけのカフェイン飲み物として頂いています。

では、Starbucks。
色々な種類の珈琲があるとはいえ、元々が空間演出のカフェなので費用対効果は極めて悪いです。ただ、2杯目100円サービスを始めてV字回復。香りそこそこ酸味そこそこですが、コクと特に甘味のバランスが極めて低いので、どうしても珈琲の品質も下げても気づかれない甘くて見た目かわいいflavor系に力を入れてます。世界中どこを見ても立地が良いですからね、美味しい珈琲を飲みたいという目的以外の目的でつい入ってしまいます。


じゃー、ブルーボトルは?
fair tradeという概念を前面に出して、清澄白河のカフェ文化の大立役者で近年さらに都内で猛攻勢中。今の20代前後の方々はここの味や香りに慣れ親しんでいるお陰で非常に珈琲の酸味に慣れていてそれは良いことです。おそらく珈琲に関していえば、今の50-60代よりも10-20代のほうが本物に触れることが多いので舌が肥えていることでしょう。ただ、バランス的には酸味が勝ちすぎていて、unbalance。


タリーズはどやさ?
お店のロゴも総ては一杯の珈琲から始まったという創業者は今でも大好きですが、その創業者の持株は今はもうとっくの昔に売却されて経営は大手飲料メーカーに移っています。スペシャリティ珈琲が売りで香り/酸味/コクは結構良い線いってますが、全体的にレベルが中の上程度で、その中でも豆本来から抽出されるべき甘みのバランスがいまいち。


猿田彦は?
フックとなるネーミングも素晴らしく、現在の創業者で経営者は大好きで恵比寿本店や原宿店を定期的に利用してますが、存在は大好きですが、やはり豆本来の力が弱いため、美味しいウイスキーやワインなどに不慣れな若者だけが反応するバレルエイジド(珈琲豆をウイスキー樽で熟成)を筆頭に香り/立地/電源のみの作業的側面の強いお洒落風カフェ。調布の大型店は雰囲気も良いようですが、そもそも調布に中々行く機会がないので残念。


ならさー、セブンイレブンはどーなのさ?
あの価格帯であのクォリティーは本当に素晴らしい。
他のコンビニには見向きもしない私ですが、車でどこか行くときには必ず頂いてます。これも時代の流れではありますが、セブン珈琲のせいで個人喫茶はAmazonと本屋のように益々競走苦に、、、。御家騒動でバタついてますが、珈琲は見事。ただ、マクドナルドまでとはいいませんが、やはりコンビニ好きの方々のための焦げる寸前まで焙煎した珈琲なので、香りをあくまで愉しむためのもので、味や甘味はかなり空虚です。


というような感じです。


個人店で素敵なお店は私が知る限りでも全国に超沢山あるんですが、それでもやはり「味」以外での評価になりますし、現在個人カフェはコロナ禍で壊滅的なダメージを受けている業種の1つなのでそれらのお店をあえて今あーだこーだ申し上げるのは私の意図するところではないので割愛致します。


青は藍より出でて藍より青しなので、後続組が良いのは当たり前として、お店の数だけそれぞれの珈琲があっての今です。


さて、清澄白河『kakeru』。

築50年超えの倉庫を改造した開放感のある造りは中目黒『ブルーボトル』の最上位互換。

荒々しい倉庫そのままの外壁にこの大きな透明感のある大きな窓ガラスというギャップ。大きいガラスは本当に重くて高価で大変なんですよー。このLAやブロンクスのカフェなどを彷彿とさせる見た目からして入る前から胸キュン。

店内は明るい上質カジュアルで、天井高くてー、接客良くてー、椅子も良くてー、テーブルも薄いけどイタリア系天然大理石でー、各バランスも良くてー、いうことなし。


ただ、それらが全部無くても私は大満足です。


なぜ?


珈琲自体がめちゃくちゃ美味しいからです。


こちらのお店は世界中の最高の豆を最高の技術で焙煎された珈琲を浅煎りから深煎り/エスプレッソまで素晴らしく美味しい各珈琲を愉しめるお店なわけですが、まず素晴らしいのがコロミー(Korommii)という珈琲。こちらはスイス在住の超有名日本人焙煎師が焙煎したモノ。焙煎会社はMame。


一口頂くじゃないですかー。

そうするとですね、私が珈琲を絶対的に「味」という側面で頂く際に重要視している6項目(香り/酸味/コク/甘み/温度/器)を満点レベルに綺麗に達成している茶色く透明感のあるhexagon(ヘキサゴン/六角形)が3Dのレーダーチャートになって、しかもそれが現在5,500万円程で銀座店で1本だけ売られているジャガー・ルクルト(腕時計)の「ジャイロトゥールヴィヨン」の基幹部のようにゆっくり四方に回転しながら舌の上を転がっていき、さらにそこから加速して咽頭から鼻腔へと駆け上がっていって、、、、オーマイガー!


あー、この温度差馴染み深い、私が毎朝毎晩いつも飲んでいる白湯の温度であり、動物性タンパク質を低温調理するときの温度を思い出します。


珈琲の色で飲み手が視覚的にジャッジしないよう注ぐ器は深い紺色。


香りが霧散しないように口はワイングラスのようにちゃんと狭まっています。


沸騰直前のお湯で入れてるからあの時点で90度前後、で、器に注いで下がった温度を計算して口に含んだときの温度は80度前後というところ。


心地良し。


この一杯が完成してるからなんでしょうね。


口の中で味覚が偏らないので他のお水や甘いモノすら必要なくなります。


何度も世界トップバリスタの称号に輝いているスイス『Mame』の日本人バリスタが焙煎された珈琲豆なんですけどね、今はスイス人のご主人が焙煎はメインなのかな?そんな世界トップクラスの焙煎者ペアが焙煎したその魅力を一切損なうことなく挿れて提供頂くんですが、まー、素晴らしいですよね。


完璧な「バランス」。


香り/酸味/甘み/コク/温度/器と、総ての要素が完璧。


ある日はここで『Momos』社という韓国の焙煎会社の浅煎りコーヒー「gogugu」。エチオピア産。韓国は釜山の小さな珈琲屋から始まった今となっては伝説になりつつあるこの焙煎会社も2017年あたりに世界一のバリスタ称号を勝ち取って以来、今や世界中に知られる焙煎会社になりました。この20年韓国ウォンは悲惨な状態ですが、業務上外貨を溜め込んでおくことが資産運用という側面からもめちゃくちゃ功を奏しています。いつまでも過去の一部の事実を拡大誇張して日本政府にたかってくる韓国政府は除外して、音楽も素晴らしいですし、単純に珈琲に対する情熱は世界中どこも同じ。なんでもプロフェッショナルに突き詰める民族として、素晴らしいWashed beansの良さを引き出した完璧なお味です。


ここから他の深い焙煎コーヒーを頂き、最後に表参道店でお馴染みの定番エスプレッソで締めるのも最高ですが、そこからさらに上に行きたい場合には、より香りの繊維が重厚鮮烈複雑に絡み合って2-3回り大きなhexagon(ヘキサゴン/六角形)でご自身の舌から咽頭/鼻腔までを猛烈に喜ばせたい方にはエチオピアやコロンビアやパナマあたりの「Geisha」でしょう。


『Code black』社のゼロアズール(Colombia産)のナチュラルのGeishaはもう、、、赤や紫の薔薇のようなクラス感の極上の花束という感じ。これがもしワインならD.R.Cあたりのリシュブールやエシュゾーといったところでしょう。そんな100-250万円/本のワインのクラス感を1400円/杯で味わえる有り難さたるや、、、オーナーには頭が上がりません。


そして『Momos』社のラソルダドというこちらはWashed豆のGeisha。果肉を綺麗に取り除いた豆本来の風味を味わう玄人好みのタイプで、本日はグアテマラ産。Washedの豆を使っているので、そこには赤や紫のニュアンスはなく、浮かぶのは白/黄緑/黄色/ベージュ/茶という色。そんな色の小ぶりな花と葉が大きな美しい花束になって、茶色やベージュのセンスの良いグラデーションの効いたフィルムとリボンで巻かれた大きな花束という感じ。これぞ中南米のGeishaという感じです。


香気成分があまりに別次元で口蓋上にその後数時間残り続けてしまう程。お恥ずかしい話ですが私、シュッとした顔と佇まいにも関わらず、口の中ではしばらくずっとレロレロ舌で口蓋上を触れてしまいます、やだこれじゃただの変態お下品(ノД`)


いつもこんなことしてるわけではありません。
Geishaクラスの珈琲だけに起こる現象です。


満足感的には30-40年動かさず寝かし続けた極上ブルゴーニュを最高のタイミングと温度とグラスで頂いたときのインパクトを想起させるようなクラス感。


1500円/杯程しますが、好立地の都心でこの珈琲を頂いたらこれより数段劣ったモノで5,000円/杯は取られます。

ここまでくるともはや珈琲とカテゴライズする必要もなく、美味しい茶色いスープ/液体という感じです。


これなら料理の世界観を壊すことなく美味しいお料理にもスープとしてソースとして使える、そんなレベル。


と、そんな世界各国の最高ランクの珈琲豆を最高技術の焙煎師達が焙煎し、その焙煎豆の魅力を損なうことなく適切な価格/Serveで頂けるこの珈琲屋。


Openしてちょうど1年間程ですが、現時点ではまだ知られておらず、味覚嗅覚鋭い珈琲freakの間でジワジワ拡がっているというところ。


清澄白河には本当にカフェなどが増えましたが、その中でも別次元の、ミシュラン三つ星レベルの珈琲屋です。


珈琲自体が完璧な調和を保っているからでしょう。
滞在中、お水をほとんど欲しません。
マリアージュも楽しみですが、甘い物すら必要ないです。
バランスが取れているので突出した珈琲の苦さは感じないのに、お水を頂くとそこお水が無性に甘く感じます。


余韻が長いのでその後数時間何かを口に入れたいと思いません。


エスプレッソも「あえて」のグラニュー糖で合わせてくるんですよねー。うん、ここのエスプレッソは白系のピュアな甘味じゃないと合わない。逆に下北沢『ベアポンド』の熊親父が作るエスプレッソは黒糖みたいな茶系の砂糖が合いますねー。


はぁ、このまま、この香気成分を口の中にまとったまま、あとはその日静かにBedで眠りたい。


これらの完璧な珈琲を実験的に甘い物とのマリアージュにもトライしてるので、珈琲好きの仕事相手/異性とのデート/女子会にも是非♬


いやー、オーナーとスタッフの方々の世界トップレベルの意識の高さも素晴らしいです。よくぞこんなお店を都内に作って下さいました(ToT)

こんな僻地だからこそ世界最高レベルの珈琲をこの価格帯で提供頂けますし、こんな世界最高レベルの珈琲を出すからこそ、立地なんて関係ないわけで、そう、それはまさにミシュラン三つ星レベルの所業。


私は幼い頃より今は亡きグルメン祖母にこう言われてました。


「○○君、若い頃からピンを知りなさい、ピンを。世の中、ピンキリのピンを知っていたら怖いモノなんてないのよ。」


そう、まさにその通り。


皆さーん、珈琲のピンを知っておきましょー。

いずれ数ヶ月先まで予約一杯になると思われるので、土日しか活動できない味覚嗅覚鋭敏な珈琲好きは今のうちに予約して足繁く通っておきましょー。


※お店は必ず事前予約が必須です。
※豆は頻繁に入れ替わるので気に入ったのを見つけたらその豆が無くなるまで通いましょう(笑)。
※牛乳を紙コップのまま使用せず、素敵なグラスに移し替えて調理されるとより素敵です。
※駅から歩いて10-15分です。
※清澄白河庭園や美術館絡めると素敵です。
※1オーダーで2杯分あるので2人でshareして複数種類頂くのも良いです。
※スイーツとのマリアージュコースもあります。
※ランチして締めに、もしくはここで珈琲頂いて同じく清澄白河『O2』あたりの夕食などいかようにも。
※こちらのお店のエスプレッソと下北沢『ベアポンド』のエスプレッソは解釈が対局なので比較が面白いと思います。
※当レビュアーは都心で本当に美味しい珈琲を飲みたいときは、清澄白河『kakeru』には及びませんが、六本木バーニーズニューヨークビル2階の『ミカフェート』か西麻布『丸山珈琲』に出没しています。

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2023/09/02 更新

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