3回
2017/05 訪問
移転後初利用。やはり一番お気に入りの和食屋(2回)
移転なので、実質6回目の利用となります。場所は旧店舗と同じ筋を北上したところで、モダンで家賃も高そうなビルです(その後、実質7回目の利用済)。
○料理・味
今回は、会社の同僚と2名で一番安い8500円のメニューを事前予約。これに生ビール2杯、ご主人オススメの日本酒3合で、計26000円ぐらいでした。
8500円コースでも本当にコストパフォーマンスの高いメニューでした。
原木椎茸の汁物→海老芋の揚げ物(唐揚げ風?)→カニとアワビの酢のものだったか→真鯛の薄造り→蕪と白身のお椀→炙りの刺身(鰆、のどぐろ、キンメ、かます)→マナガツオの焼き物→鯛飯いくら付き+お椀+香の物→インドチャイのアイス
全部創造性高く、それぞれの素材と独特の調理法と香りと味付けが活きた逸品ばかりなのですが、前回同様、特に焼き物や炙りの刺身に本領発揮の印象。炙ることで香ばしさと魚ならではの脂の旨味が引き立つんですよね。流石です。
マナガツオの焼き物などは、東京の某有名店(当時はミシュラン3つ)でも食しましたが、値段が全く違います(2.5倍ぐらい)。やはり、会社の同僚曰く大阪は価格に対して非常にシビアらしい。
今回も御主人オススメのお酒を三種類。どれも今まで飲んだことない日本酒ばかりでした。詳細は写真で。
○新しいお店の雰囲気
カウンターの白木(一枚板か?)が実に綺麗です。カウンター席の間隔も広くなり、ゆったりして食事も楽しめますし、厨房も奥とオープンエリアにわかれ、ご主人も気持ちよく仕事ができているようです。
さらにお座敷も個室になっており、接待対応もできそうな感じでした。
以下、移転前店舗のレビュー
<2016年5月>
1年ぶりの訪問では、また進化した印象です。ということで評価あげました。二人で訪問し、1万1千円のコースにビール2杯➕日本酒各種で計32,000円でした。
さしみは、旬の生とり貝のほか、アマタカレイがなんとも素晴らしい白身。弾力のある白身にして旨味が充満した刺身です。
お椀ものは、初めて体験する白甘鯛。白のつくアマダイは初めて。アマダイ3種(アカアマダイ、キアマダイ、シロアマダイ)の中でもナンバーワンが白甘鯛。フクヨカなこの白身も実に上品で美味い。
そしてのどぐろの焼きも、絶品でした。炙った脂とじわっと口の中で広がるシンプルで旨味のあるお魚。
松坂牛の焼きものや、最後の鯛と山菜の土鍋ご飯も素晴らしい。
また大阪に来たら必ず寄りたいお店です。
お酒も充実です。今回特に美味しかったのは広島のお酒「辛口純米 加茂金秀」。口に含むと程よい辛味と芳醇な香り、そして濃密な液体が、素晴らしい。やっぱり和食と日本酒は最高の贅沢です。
<2015年5月>
大阪で、おいしい和食を食べたくて、某雑誌で調べて予約した店です。
大阪の法善寺横町にある有名割烹料理屋に勤めていた方が独立して、奥様と一緒に開いたお店のようです。
見た目若いご主人ですが、オリジナリティの高い食材と調理方法で、しかも美味い。大阪もいい和食のお店ありますね。連れともども、また大阪旅行時は、是非利用させていただきたいと思います。
そして、今年の春は、3回目の利用。3度目も全く評価通りの美味さで、季節を味わいながらも、初回通りクリエイティブな料理が多い。
たけのこは、朝採ったものなのでそのまま湯掻かずに調理できるという。つまりタケノコ本来の香りだとか、旨味が楽しめるということでしょう。
お造りは、旨味を引き出すためか、しっとりとした仕上がりになっており、独特の食感。
金目鯛の焼き物は、焼加減が絶品です。
はま吸いも身のしっかりしたはまぐりが7年ものということの証明か。
名前の通り、盛り付けの色も「ミドリ」を意識していると思われ、実に美しい。
今回もしっかり堪能させていただきました。
最後にお会計。12000円×2のコースに日本酒3合分、グラスビール2杯で計3万円強でした。
☆2014年4月訪問時
お造りでは、穴子をちょっと皮を炙って、ハモ風に骨切りをして食べるなどは、なんとも初めてなんですが、穴子そのものの味を刺身で食べるというこの新鮮な出会いは、一期一会の出会い。
前回も食べた、のどぐろを炙ってミョウバンを使っていない、つまり、ふわっとした「うに」そのものの食感とセットで食べます。などなど、相変わらずの引き出しの多さと新しい美味さのオンパレードで、次回も大阪に行った時は、必ず寄らせていただこうと思います。ちなみに今回は1万円のコースを頼んだので、合計2人で24,000円でした。これなら本当に安いと思います。
○味・料理
お会計は、2×7,800円のコースに生ビール×2杯、冷酒(天青)×2合?で20,700円でした。これで一人1万円なら本当に安いなという印象。良心的価格設定です。
メニューは、以下の順番。実にバラエティー豊かです。
南瓜豆腐→タマメダイ・剣先イカ・しらさエビのお造り→しめじ豆腐の菊の花入りお椀→のどぐろの炙りに、うに添え→かにシンジョウ・松茸の天ぷら→金目鯛の焼き物にだだ茶豆のピュレ、これに芋づる、モロヘイヤ、もずく酢のセット付→合鴨の舞茸みそ添え→くりおこわ→マンゴーアイスのレモンシャーベット添え
「タマメダイ」と「しらさ海老」は、初めて食べる食材。タマメダイは、なかなか関東ではお見受けしない魚。何ともいえないねっとりとした食感の白身でしっかり寝かせてあるとみえ、旨味成分も十分で実に美味い魚。しらさ海老も肉がしっかりしていてコシがある感じでむしろ甘エビやボタン海老よりもこっちの方が私は好み。醤油もほんのり出汁が効いていて、普通の醤油じゃない所もコダワリありって感じです。
しめじ豆腐は、ちゃんとキノコの味があって、出汁も本当に奇麗な透明色。金目鯛にだだ茶豆ピュレ、これまた初めて食べる組み合わせ。合鴨の舞茸味噌も。しかもどれもちゃんとバランスがとれている。合鴨は好物なので、個人的には嬉しい食材。舞茸味噌は舞茸ならではの風味と味がしっかり主張していて本当に美味しい。
最後のデザートは、マンゴーの甘みとレモンの酸味の組み合わせもいいですね。
○サービスと雰囲気
ご主人の奥様と若い女性のお二人で給仕し、板前さんはご主人と女性板前さんの二人。コンパクトなお店なので、目は十分行き届いていて、特に奥さんの大阪特有の物腰の柔らかいことばと対応が、大阪に居るんだな感があって、我々もすっかりいい気分になりました。
既に繁盛店のようで、カウンターは満席。座敷は2卓ありますが、座敷のみ喫煙OKとのことです。訪問した時は、心斎橋駅で降りて大丸心斎橋店の二つの館の間の道を通り、池田会館というビルに行きましたが、初訪問なので、ちょっと不安に感じましたが、中に入ったら暖かい雰囲気で、安心。
生け花は、奥様が庭で育てたものを使うなどの点も、心のこもったお店作りをなさっているなという印象。お見送り時も非常に丁寧で最後もいい気分でホテルに戻ることが出来ました。
2017/05/28 更新
日本料理のジャンルとしては個人的ナンバーワンのお店ですが、関東在住のため中々利用できず、やっとの事で8回目の利用。
当時と比べて、味も料理の工夫もサービスも全てにおいて更に進化している、本当に驚くべき日本料理屋です。
京都旅行の一環だったので、これだけのために大阪来ましたが本当に来てよかった。またもや再訪必須です。
●味・料理
連れと2名で利用し、12,000円のコースに日本酒お好みで、計約36,000円でした。もちろん絶対価格は高いですが、相変わらずこの食材と料理の質・量(計10品)にして、リーズナブルではないかと思います。このレベルにして関東だったら確実に2万円超えだなあと思います。
「ワタリガニと春菊の和え物」
だいたいカニといえば関東の場合は日本海のズワイか、北海道の毛蟹が多いのですが、ワタリガニの和え物は初めてかも。基本関東ではワタリガニは身が小さいのでカニ汁で出てくることが多い印象ですが、こちらはメインで出せるほどの立派なワタリガニがあるのですね。
「ユリ根真薯とツルムラサキ」
ほくほくとしたユリ根にふんわりとした練り物系?の食材と合わせているので、更にねっとり系ツルムラサキが絡まって、複雑系の食感に仕上げてあるのが流石なだあと思います。
「松茸と鱧の土瓶蒸し」
日本料理の秋の定番の土瓶蒸し。これは王道的・本格派。
「カツオ・ニシン・サワラのお造り」
いつも炙りのお造りがスペシャリテだと思います。皮の炙った部分の旨味と柔らかな生の部分との組み合わせで、麹醤油もオプションでついています。本当にこの炙りは美味い。私の大好物の戻りカツオも実に美味しかった。
「うなぎのフライ」
鰻のフライは食べたことないので、一瞬穴子かと思ってしまいましたが、しっかり鰻でした、香りはウスターソースで味はさっぱりとしたポン酢しょうゆがなるほどなあという組み合わせ。ふんわりした鰻は、蒸してあるということで、関東風の下処理でのフライ。脂の旨味が口いっぱいに広がる美味な一品でした。
「カマスの舞茸巻きと生の落花生」
カマスは塩焼きに限るなあと思いますが、旬の天然舞茸を巻いて、焼き上げる。このカマスも本当に身が太くかつふんわりしていて上質。大根おろしに山椒とあさつきがちょっとした刺激とともにカマスの脂をちゃんと漱ぐようになっている。舞茸の香りが秋の予感を感じさせます。
「だだちゃ豆?の白和えとフォワグラと奈良漬」
一番美味しかったのは、何気にこちらの料理。と言いつつなんのマメかは失念。普段奈良漬は食べませんが、こんなに白和えと合うんですね。これに固めの茹でたかぼちゃが適度な食感。それぞれちょっとずついっぺんに口の中に頬張ると今まで食べたことのない美味の世界が生まれます。
「鴨ロースト」
赤ワインの塩に大根おろしでいただく鴨のロースト。この大根おろしも生胡椒を入れて粗めに削ってある食感が、なるほどこうやって食べると、味の変化が楽しめるんだあと思います。
「鮭の親子炊き込みご飯セット」
いくらとシャケのほぐしを組み合わせて、舞茸の香りとともに、もち米をちょっと加えた炊き込みご飯。ちゃんと鮭の皮も炙ってあるので微妙な味の変化もある。
「白みそのアイス・柿・梨」
白みそのアイスって初めて食べたんですが。こんなに美味いんだなあと思います。白みその甘味がこんなにアイスに合うんですね。秋の味覚の梨と柿をセットでいただきました。
ちなみに日本酒は、どれもこれも今まで飲んだことのない、でも本当に美味しいものばかり。
順番に「山口県永山本家酒造場の貴ふかまり」「広島県美輪酒造の神雷」「愛媛県石鎚酒造の石鎚:雄町50」でした。