3回
2018/06 訪問
ランチもパーフェクトでした
友人夫婦との4名でのランチにこちら予約。やはりお昼もパーフェクトでしたが、本当にコストパフォーマンスが高いです。アルコールはビール2杯だったこともありますが、4,800円のコースを選択し4名で計27,000円でした。
今回は季節柄、アスパラガスがテーマになっていて、アスパラが主菜のお皿はもちろん、様々な形で登場しますが、北海道にルートがあるシェフならではで、北海道で直接契約する農家の方のからの食材だそうです。
アミューズのブランマンジェはアスパラならではの味が際立つ逸品。
前菜の真蛸とアボカドは、瀬戸内海の真蛸をしっかり仕込んで(大根で叩くのだそうです)、柔らかくも粘りのある食感になっている。これにパリッとしたキュウリとねっとりとしたアボカドを合わせるので美味しくないわけがない。
ホワイトアスパラは、1本まるまるで提供され、ホワイトアスパラそのものの味わいをしっかり残しながらも、半熟卵の粘性のあるマイルドなソースとベーコンの塩味でアクセントをつけています。
スズキは、酸味のあるレモンのソースとともにグリーンアスパラをカットしながら、ふんわりとした白身を味わいます。
子羊は、シンプルなローストで、味付けもあっさり系の子羊ならではの香りを楽しむ逸品。
デザートは、濃厚な抹茶とホワイトチョコレートのテリーヌで、ミルクのシャーベットを添えてあります。これは今まで食べたことのない、最高の抹茶チョコといったら良いか。
これにミニャルディーズやニカラグアのコーヒーなどの最後の締めも全く抜かりがない点など、「パーフェクト」というのは、こういうことを言うのだなと改めて実感した食事でした。
ご馳走様でした。
2019/10/30 更新
2017/11 訪問
日本ならではの食材でパーフェクトなフレンチ【レクテ】|世の中備忘録
やっとたどり着くことができました。ウインザー洞爺、銀座レカイヨやヌーヴェルエールで活躍した佐々木シェフが自分の思い通りの料理とレストランを提供しているのがココ、レクテ。
改めてフランス料理のクオリティーを体感。しかも日本でしか成立しない食材たちによってです。つまり『日本でしか食べられない最高のフレンチここにあり』ということか。
フレンチのレセゾン、旅館のあせびの、寿司屋の順、和食の翠に続く5軒目の自分の五つ星レストランです。
○料理味税サ抜き9,000円のコース選択。これにペアリングワイン6,900円追加で、2人で34,000円でした。それにしても恐るべきコストパフォーマンスでした。基本、3種類のコースからお任せのみとなります。
まずはメニューに載っていないミニャルディーズ。程よいタコの食感とピクルスたちのハーモニーです。
前菜は、生マッシュルームと新鮮な石巻のツブ貝。マッシュルームのぱちっとした食感とツブ貝のコリッとした食感の組み合わせ。なかなかのマッシュルームの薫りは感じないものですが、ここのは違いますね。これに丁寧に下ごしらえされた野菜達が、アクセントになってます。
新政さんの日本酒がペアリングてす。この酒も異様に美味い。
前菜の2品目は、北海道のズワイガニ、ウニ、と房総大原の黒アワビ。カニのエキスが凝縮されたジュレにアワビの肝で作ったソースと、まあ文句なしの美味さ。
ペアリングワインです。
この辺りで提供されるパンは、洞爺時代からのパートナーだという専属パティシエール(女性のパティシエ)による自家製なんですが、これまた異常な美味さ。ほどほどに焦げた感じの皮の旨味と食感にモチモチとした粘りのある中身。多分これまで食べたフレンチのパンで一番かも。パティシエはパンが焼けて一人前と言うのを聞いたことがありますが、ホント、パンの凄腕です(実はデセールも凄腕です)。
次に登場したのは、アオリイカのリゾット。ロマネスクなどの各種野菜のしっかりした味にイカスミの風味、柔らかなイカの感触に程よく芯が残ったお米。初めて食べる味ですが、イメージできる味。美味すぎます。
ペアリングワインです。
そして魚のメインは、イカと同じく今治産のヒラメと蕪にあさり達
これに黒大根のソースです。こんなに身の太いヒラメも珍しいと思いますが、ヒラメらしい肉食魚ならではの濃厚な白身に決して脇役でない蕪を中心とした野菜たち。そして強力なアクセントになっているあさりの旨味です‼︎!
これまたペアリングワイン
お肉のメインは北海道滝川の合鴨ローストとフォワグラ。鴨は一般的な胸の部分の他、ささみの部分も提供される。ササミは柔らかくてさっぱりとした味、ササミの下にはビーツとぶどうが隠されています。フォワグラは、焼きリンゴと合わせる王道の楽しみ方をしつつ、カモとショコラソースと合わせて食べるなど、いろんな味を試すことができるようになっています。
お肉のペアリングワイン
この間ペアリングワインがお皿の数×1.2倍ぐらいの数で提供され、レストラン経営大丈夫かなと心配するほどなんですが、他にペアリング頼んでるお客さんもそこそこいたようなので、なんとかなるか。
でもこうやって、ちょっとずつ楽しむのは、とっても贅沢な体験ですね。
そして、佐々木シェフ付きのパティシエールの作るデセールも絶品です。
今回は、トリュフのアイスに、チョコレートの板をセットにしたリコッタチーズの特製ティラミスです。
これも、まあトロける味といったらいいのか、程よく上品な甘みが口一杯に広がります。
最後の茶菓子もこれまた、異常な美味さ。とくにナッツを散りばめた生チョコは、絶品です。
そしてデセールにもワインがついちゃうんですね。
2018/01/23 更新
今回はずっと行きたかったお気に入りのフランス料理店レクテ、4年ぶりの利用でしたが、コロナ過をくぐり抜けた後も、まるでサッカーのフランス代表のように、どのポジション(料理)も穴のないパーフェクトな仕事ぶりは、健在でした。
■料理・味
竈コース(18,500円×2名分)を選択。これに白トリュフ(2人分×4,000円:ちょっと贅沢しすぎたか)、赤ワイン1杯+白ワイン4杯(8,100円:ワインはリーズナブルな品揃え)、ミネラルウォーター(1,000円)にサービス料10%(5,581円)に消費税(1,710円)で計61,391円でした。
豚足とウォッシュタイプチーズを使ったアペリティフを手始めに、ほぼ国内の食材を中心にしたメニューでした。主食材の産地別にメニューを紹介すると以下の通り。
【厚岸町】牡蛎:バターでじっくり焼き上げたという牡蛎は小ぶりですが、うまみが十分封印された絶品牡蛎。
【千歳市】長時間火入れしたビーツと黒トリュフ:ビーツって単独で食べるとまるでトウモロコシのような味なんですが、黒トリュフの香りとともにビーツならではのコクっとした食感がうまく引き出されています。
【噴火湾】白トリュフをオプションでかけた毛ガニリゾット:確かに稀少で薫り高い白トリュフをかけることで毛ガニの旨みが倍増する感じ。お米の炊き具合は上手に芯を残した具合がすばらしい。
【音更町】はるきらり スペルト小麦のパン:中はしっとり粘りがあり、皮の部分は借りっとした食感に上手に仕立ててあります。これに自家製だというふんわりした発酵バターでいただきます。
【今治市】神経締めの真鯛ロースト:来島海峡あたりでとれた真鯛でしょうか?瀬戸内海の急流に耐えた魚ならではの筋肉質な白身は、他ではなかなか味わえないと思います。ハーヴのような、あした葉の使い方がなるほどと思わせます。
【石巻市】網獲りマガモのロースト:鴨にストレスをかける散弾銃による狩りではなく、網でカモを獲った野生のマガモ(我々がふだん食べている鴨は家畜としての合鴨)。屠鳥方法も通常の首を切っての血抜きではなく、フランス風に鴨を窒息死させることで血を体内にめぐらせ、鴨特有の赤身の色合いを際立たせるとともに肉質そのものも柔らかくなる手法(エトフェという)。
これは実際に食べてみても実感できます。まるでレバーのような血肉を感じるジビエで、ソースもそのエキスを使った濃厚なソース。これはもう狩猟採集民だった我々の出自を思い出させるような味わいで、何物にも代えがたい美味です。
【三田市】マルセ牛のロースト:マガモのインパクトが強すぎたので、これはもういいかなと思ったのですが、これはこれで口の中でさらっと溶ける脂としっかりした赤身の牛肉は、これもなかなか他では味わえない牛肉。
【熊本市】モンブラン:いつも最後のデザートが特に秀逸なんですが、今回も和栗ならではの栗の味をピュアに楽しめるモンブランでした。ミルクのアイスとフランボワーズのソースを絡ませつつ、最後までしっかりいただきました。
【グアテマラ】コーヒー:酸味と苦味は程よいバランスの良質なコーヒーでした。
メイン食材以外にも各種添え付けの野菜の味が深くて濃くて、素材そのもののクオリティーの高さが実感できる料理です。だからパーフェクト。
■サービス・雰囲気
コロナ前に伺った時と比べると、席間がだいぶ空いたレイアウトになっていました。満席状態だったのですが、ちょっともったいない感じがします。
ソムリエさん含めた男性スタッフ2名が給仕をしてくれるのです。たまに修行僧のような風貌の佐々木シェフも登場して、料理の説明などをしてくれます。
以上、今回もすっかり料理に魅了されてしまいました。恵比寿はあまり縁かまない土地ですが、また次回、必ず来訪したいと思います。
ご馳走様でした。