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夜の点数:5.0
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¥20,000~¥29,999 / 1人
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料理・味 5.0
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|サービス 4.0
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|雰囲気 4.5
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|CP 4.6
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|酒・ドリンク 4.0
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[ 料理・味5.0
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| サービス4.0
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| 雰囲気4.5
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| CP4.6
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| 酒・ドリンク4.0 ]
鮨の名工
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2021/06/13 更新
鮨の名工 赤坂にあり。
大きく無骨な手で握られた鮨は、
その手とは対極に繊細にして端正。
熟練の技で握られた鮨達は、付け台の舞台で華麗に舞う。
これが踊る鮨と言われる所以である。
指でつまんだ瞬間、手の中で崩れ落ちそうな柔らかさ。
形を保っているのが信じられないほど、空気を含んだシャリ。
今にも離れそうな米粒たちの繋いだ手は、
決して離れず固く結ばれ、
凛とした美しさで客を魅了する。
これがからくり人形ならぬ、踊るからくり鮨の仕掛け。
左手の親指を利かせて無理矢理もち上げたシャリとは一線を画した、唯一無二の名工の技。
(つまみ)
⚪️平目
⚪️サヨリ紫蘇の葉
⚪️ホタテの磯辺焼き
(握り)
⚪️鮪づけ
⚪️墨烏賊
⚪️小鰭
⚪️鯖
⚪️赤貝
⚪️赤貝紐
⚪️鮪中とろ
⚪️鮪大トロ
⚪️北寄貝
⚪️煮烏賊
⚪️煮蛤
⚪️車海老
⚪️雲丹
⚪️穴子塩
⚪️穴子詰め
⚪️玉子鞍掛おぼろ
⚪️干瓢巻
鮨種はよく吟味された最高級の一級品だが、極上食材を取り揃えた昨今の名店には及ばない。
シャリは塩・酢共に少なめだが、米の甘みと輪郭がはっきり感じられる仕上げ。
流行りのパンチの効いた赤酢のシャリと比べると、印象が薄く感じられるかもしれない。
しかし両者が合わさって鮨になると、俄然その魅力が際立ち、輝きを増す。
全ての無駄を削ぎ落とし、極限まで研ぎ澄まされた鮨。
完璧なる調和が織りなす、鮨の究極系とも思える握り。
名工の織り成す完成された鮨に、思わず感嘆の息が漏れる。
同日に訪れた名店の鮨も見事であったが、その鮨が野暮に感じられるほど、
鮨職人の格の違いをまざまざと見せつけられた。
親方は口の代わりに仕事で語る、古き良き江戸前鮨職人
鮨の方向性は異なれども、昨年惜しまれつつ勇退された水谷氏を彷彿とさせる。
「今旨い鮨を食わせるから、待っていろよ。」
口に運んだ鮨から、込められたそんな想いが感じられる。
一見強面で無愛想に見えるかもしれないが、外国人客にも分け隔てなく、穏やかに日本語で(笑)鮨の説明をされていた。
そんな一面も昔気質の職人らしく、好感を覚える。
言葉数は少なくとも、そこに冷たさや疎外感はなく、温かみが感じられた。
稀代の名工、橋口親方。
歴史に名を残す鮨職人。
そう言っても過言ではなかろう。