レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
1回
2016/01訪問 2016/02/07
北浜駅から徒歩3分程。オープンからまだ1年ほどとまだ新しい創作中華料理のお店です。
かなり美味しいとの評判を聞きつけ、予め予約して平日の夜に2人で訪問しました。
外観は一軒家を改装した古民家風の洒落た造り。灯りは控えめで麻生地の白い暖簾がかかっています。中華というより割烹のお店みたいです。
店内は厨房に面した真っすぐなカウンター席と奥に6~8人用のテーブル席が1つ。厨房内は大変清潔で調理器具やお皿が整然と並んでいます(^_^)
訪問した時は若いご主人1人で切り盛りしたいました。前はもう1人いたそうで、もう少ししたらまた2人体制になるそうです。
メニューには割と普通の中華料理名が並びます。使っている食材は肉・魚・野菜とバランス良く、調理方法も多彩です。
アラカルトでも注文可能ですが、今回はお店のお勧めを一通り楽しめるというお任せのコースにしました(^_^)
合わせる酒は紹興酒・常温にします。
前菜盛合せ
『中華風揚げパン 鱈のすり身と海老芋のペースト』『蒸し鶏の葱ソース』『磯つぶ貝』『甘海老の紹興酒漬け』『カワハギの生姜巻き』
『鳴門金時』『クラゲと福建海苔の煮凝り』の全7品。整然とお盆に配膳されたその様は中華料理で作る小宇宙。圧巻です^m^
手数の多さにも驚きますが使われている食材も多彩です。甘・辛・酸を使い分ける味付けも実に巧み。こりゃ凄いね。
どの品も逸品ですが特に唸ったのがカワハギです。中華出汁で下味をつけてあるようですが、生姜との組み合わせもハマっていてメチャ旨です。
私は今まで生魚は醤油で食べるのが一番旨いと思っていましたが、この『カワハギの生姜巻き』には参りました。もっと喰いてーよ(T_T)
肉焼売と細春巻
見た感じは普通の焼売と春巻きですが、この焼売は肉肉感が物凄いです。舌触りも滑らかで超旨い。ナニこの焼売?
じわじわ溢れてくる肉汁の旨みとトゥルトゥルの皮が口中に快感を放出しまくります。ぬおぅぐわぁあ美味いッス(T_T)
焼売の美味さに心奪われてしまいましたが細春巻だってかなりの旨さです。サックリ香ばしく揚がっていてこちらも最高。
冬野菜と鶏団子の蒸しスープ
鶏の滋味と白菜・人参・葱の甘味がじんわり融合した何とも優しい味わいのスープ。鶏団子のプリッとした食感も良し(^_^)
前菜・焼売と続いた衝撃が優しく和らいでゆく感じで、料理の順番としてもこの辺りが最適ですね。
ウマヅラハギの包み蒸し餃子
プルンプルンの皮とふっくら蒸されたウマヅラハギの上品な白身が最高に合います。肉で作る餃子より旨いかも。
中華風のポン酢みたいな感じのタレもこの餃子とよく合っています。白身魚とパクチーも意外といい組み合わせ。
ちなみにパクチー苦手な同行者を気遣ってわざわざ別添えにしてくれました。こういう気づかいは嬉しいです(^_^)
山東式海老チリ
普通、海老チリと言ったら当たり前のように海老がメインですが、これはソースの方がメインです。ブイヤベースみたいな感じ。
勿論海老自体も相当旨いですが、このソースの旨さの前には霞んでしまいます。スプーンですくって全部食べきりました(T_T)
結構辛さもありますが凝縮された海老の旨味と高いレベルで噛み合っています。旨いな~、この海老チリ。
大和ポークのガーリック蒸し
たっぷりのにんにくと葱の微塵切りが乗っかった豚肉の蒸し物。味つけに醤油をサッと回しかけてあります。
蒸した豚肉は赤身部分に弾力を残しつつしっとり仕上がって食感が大変良いです。脂身の甘さも引き立つ感じ。
シンプルですが豚肉をストレートに美味しく食わせる調理法ですね(^_^)
サバフグの北京風甘辛和え
ぽってり厚めの衣で揚げたサバフグに甘辛のタレがたっぷりかかっています。北京というよりタイやベトナムあたりにありそうな味つけ。
上品な感じの料理が続いていましたが、一転してこちらは屋台料理の様なジャンクな感じ。これはこれでアリですな~(^_^)
土鍋のフカヒレご飯
コースの〆は土鍋で炊いたフカヒレご飯。トロトロに仕上がったフカヒレソースがふつふつと煮立つ素敵なビジュアル。
熱々のままご飯にフカヒレをたっぷり絡ませていただくと、物凄い旨味が一気に口の中に充満します。キィヤァーこれ超旨い(T_T)
このフカヒレは舌触りがスーパー滑らかで官能的ですらあります。しかも様々な旨味を吸い込みまくっていて正に極上の味わい。
「何味」とか形容することが出来ない複合的な美味。中華料理の凄みをまざまざと見せつけられました(^_^)
杏仁豆腐とお茶のゼリー
食後のデザートは2種類でてきます。この日は杏仁豆腐とお茶のゼリーでした。
杏仁豆腐はトロトロ仕上げで杏仁粉の味が濃厚。お茶のゼリーはクリームが使われているもののあっさりした味わいです。
方向性の違うデザートを少量づつ両方頂けるのは嬉しいです。勿論両方とも美味しい(^_^)
この店はここ最近食べた料理の中でぶっちぎりのトップです。中華料理にもこういう方向性があったのかと終始唸りっぱなしでした。
どちらかと言えば上品な味付けで油も控えめなんですが、どの料理も記憶に残るくっきり強烈な旨さがあります(^_^)
若いご主人が目指すのは何と『古典中華』だそうですが、今となっては逆に斬新に感じます。こういう中華は他に記憶がありません。
今も自身の目指す方向性を徹底的に追求する日々だそうですが、もう既に完成の域に達しているのではないでしょうか。凄かったです。
仕込みに関する壮絶な舞台裏のお話や、交流のあるわさのことも色々伺うことが出来て非常に楽しい時間を過ごすことが出来ました。
本日のお勘定は2人で14200円。1人7100円です。えええ!マジか?体感的には1万円を楽々越える内容です(^_^;)
今後は人を増やすので流石にちょっと値上げするそうですが、そういうことを差し引いても凄まじすぎるお得さですね。
今後予約を取るのが難しくなりそうな気配ですが、私は一発でこの店のファンになってしまいました。絶対に再訪します。
ご馳走様でした。
2位
1回
2016/12訪問 2017/01/13
【総評】
和歌山線・岩出駅(和歌山)から徒歩20分強。かなりの郊外なので車で訪問するか駅からタクシーを拾うのが賢明です。
こちらは料理に使う野菜やハーブを併設する畑で自家栽培(無農薬)している、一風変わったイタリアンのお店です。
この手のお店って「お洒落だけど味はまあまあ」みたいなイメージが強かったんですが、この店は良い意味で強烈。
野菜やハーブをふんだんに使いつつも単なるオーガニック系のお店とは一線を課す力強い料理が楽しめます(^_^)
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お店は赤い屋根に石積みの壁というヨーロピアンな佇まい。木々が鬱蒼と茂る敷地も重厚な雰囲気を高めます。
宿泊所も併設しているので単なるレストランではなくオーベルジュの側面も併せ持っています。
外観の重厚さそのままに店内も大変お洒落です。窓から見える景色は緑一杯で柔らかな自然光が差し込みます。
テーブルの間隔も広く全体にゆったりした造り。街中の高級レストランとは方向性が全く違う別次元の贅沢空間。
厨房の様子が窓越しに見えるようになっていて、大体4人で調理していました。ホールを担当する女性は1人。
メニューは昼夜関係なくコースのみ。品数や食材に合せて4000円・6500円・12000円の3通りあります。
今回はHPで「シェフの独創的な発想で組み合わせた料理」と紹介されていた12000円のコースにしました(^_^)
ルートフェンネルのピクルス
フェンネルの根っこです。スパイス(ターメリック?)とヴィネガーを思いの外強めに使っています。
これは正直そんな旨いもんじゃなくストレートに根っこです。ザリザリした歯触りで苦味も結構強い。
どこか漢方薬的な感じでなんか胃が丈夫になりそうな味ですね。意表を突かれました(^_^;)
米粉のクレープ
クレープと具は別添えです。蕪とキヌア(粟みたいなツブツブ状)とエディブルフラワーという何とも珍しい組み合わせ。
食べる直前にビビンパで使うような石臼を使って目の前でバチバチ加熱するんですが、これがなんとも香ばしいです。
クレープは甘味が素朴でもっちり優しい食感。そこにオイルが利いて香ばしくなったキヌアが物凄くハマっています。
そのままだと淡白な蕪もこの組み合わせの中だと俄然生きてきますね。このクレープは相当旨い!(^_^)
赤足海老
生食感の赤足海老にじゃがいもピュレと生湯葉を満遍なくかけてあります。散らしてあるのは胡桃とかたばみの葉。
海老だけでもねっとりした甘味が最高ですが、さらにじゃがいもと湯葉のコクが加わってえらいこと旨いです^m^
ちょこちょこ散らされている胡桃やかたばみも食感や苦味を程良くブレンドしてくれる名脇役ですね。
アオリイカ
薄くそぎ切りしてカルパッチョ仕立て。オリーブオイルと塩は思い切ってたっぷり使っています。
アオリイカの甘味が強いのでこれくらいメリハリある味付けの方が旨さが引き立ちますね。ワインとぴったり(^_^)
添えられたフェンネルの茎とかたばみもフレッシュで歯触りがよく、アオリイカの食感と甘味に抜群に合います。
大根三種(黒大根・和歌山大根・紫大根)とビーツと野生の鴨
鴨は締った肉質で血のコクが素晴らしいです。噛みしめるほどに旨味がじわじわあふれ出てきます(T_T)
ソースも鴨から旨さを受け継いでいるので、このソースをからめた大根とビーツのソテーもメチャ旨。
大根もビーツもどちらかといえば野暮ったい根菜だと思いますが、こうやって頂くと大変なご馳走です。
米
リゾットの菊芋メレンゲ掛け・・・みたいな料理。リゾットには黒トリュフとラディッキオが混ぜ込まれています。
メレンゲは見た目山芋っぽいですがもっとサラッとした質感でカプチーノの泡を連想させる淡く儚い感じ。
トリュフはメレンゲでコーティングされているためなのか、食べた瞬間一気に香りと味が解放されます。
全ての仕掛けが最初の一口に向かっている感じで、このリゾットには唸りました。ぬお~これ旨い(T_T)
ひよ鶏のトルケッティ
鴨に続くジビエです。骨まですりつぶして味を造っているとのこと。乾燥きのこもふんだんに使われています。
内臓の風味とコクがムンムンの野趣あふれる大人のソースで本体の肉も旨味豊富。これめっちゃツボです^m^
ひよ鶏ってはじめて食べましたが、こんなに良い味だったとは驚きです。パスタと合わせる調理法も完璧。
鰆
鰆はしっとりさをキープしたままジューシーに焼き上がっています。ここのシェフは火入れが完璧ですね(^_^)
ほうじ茶を使った風味付けも鰆と合っているし、添えられた黄金カブ・ユリ根・くわいもきっちり美味しい。
ホロホロ鶏
ホロホロ鶏ってどういうサイズなのか分かりませんが、一般的な鶏肉と比べて凄い厚みがあります。
ナイフを入れた瞬間、その吸いつくような凄いしっとり感に驚きます。そして食べてみて更に驚愕。
ちょっと記憶にない滑らかさとジューシーさで、ここまで舌触りの良い鶏肉はそうはないと思います。
弾力があって旨みの濃い肉質に黒トリュフの香り付けが素晴らしくハマっていて、食べる快感を極限に高めます。
付け合わせのパースニップ(根菜の一種)とクレソンアレノアを合間に挟みつつ、夢中でむさぼり喰いました(T_T)
フェンネルブランマンジェ
フェンネルは根っこ→茎と来ましたが、ここでは葉っぱを使っています。なるほどね(^_^)
甘さ控え目でフェンネルの風味も程よく美味しいブランマンジェです。グラノーラのサクサクも良いですね。
梨
梨のコンポートにチコリジェラートが添えられています。こんなところにチコリを使うんですね。
こちらも甘さが自然でパウダーキャラメルのほろ苦さとチョコ濃度高めなカカオがバシッとハマっています。
ミニャルディーズ
木のヘラみたいなのにかわいらしく乗っかってきました。素朴ですが色合いが美しく美味しいです(^_^)
カプチーノと一緒に頂きましたが、これくらいのちょこっとつまめる感じが私には丁度良かったです。
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【最後に】
この店で使っている食材はどれも皆味わいが力強いです。なので味付けも塩やオイルを強めに使っています。
ヘタすると個性的過ぎな野菜やハーブですが、組み合わせや味付けが素晴らしく絶品の一皿に仕上がっています。
食材に対する拘りも凄いですが、それを使いこなす味付けや組合せのセンスにただただ驚くばかりですね(^_^;)
赤ワインをボトル1本入れた本日のお勘定は1人約18000円。この料理には値段をはるかに上回る価値があります。
食べる様子に合せた付かず離れずの絶妙なサービスも完璧で、終始リラックスして料理を楽しむことができました。
イタリアンの枠を良い意味で逸脱した素晴らしい世界。料理もサービスも雰囲気にも大満足です(^_^)
ご馳走様でした。
3位
1回
2016/09訪問 2016/10/01
京阪線三条駅から徒歩数分。木屋町通から小川を超えて一歩路地に入った先にある大人気の割烹料理店です。
席数が少なく予約困難なお店ですが、平日の夜に何とか2名分の席が確保できたのでいそいそと訪問です(^_^)
外観は肌色に塗られた壁に間口の狭い木の扉と青地の麻暖簾というなんとも渋い佇まい。こういうのってなんか京都って感じします。
店内は厨房に面したカウンターとテーブルで10人ちょっとのこじんまりした規模。調理はご主人1人で、あとは手伝いの女性が1人います。
メニューはその日仕入れた魚のお造りや和食系の一品料理になぜか串揚げも。酒は種類を絞り込んでいますが、まあまあ一通りはある感じです。
なんとも自由なメニュー構成ですが、こういうラインナップで攻めるお店は「調理の腕に覚えあり」なことが多いのも経験上私は知っています^m^
となれば今回は前後の構成とかは無視して気になったものを単純に頼むことにしました。酒は最初ビールでその後日本酒に切り替えです。
突き出し
野菜を使った煮物なんかと玉子焼きがちょっとづつ盛り込まれた意欲的な突き出し。色遣いも見事でこの時点でこの店の実力を確信(^_^)
どれも旨いですが味噌だれ?が仕込まれたプチトマトにはかなり意表を突かれました。へえ~こう言う味付けでもトマトは旨いね。
ぐじのお造り・昆布締め
薄く引かれた身にゆずを軽く振りかけてあります。綺麗なさくら色で一切れは結構長くぐじを斜めに引いているいる模様。
醤油を軽くつけて頂いてみると身質はかなりねっとりしていて旨味が濃いです。なんというか舌に絡んでくる感じ^m^
ぐじは焼き物・蒸物・炊き込みご飯なんかで食べたことがありますが、まさか刺身がここまで官能的に旨いとは衝撃です。
私的には今までいただいた刺身で1・2を争う絶品と感じました(T_T)
串揚げ7種
海老・小玉葱・辛子蓮根・豆のクリームコロッケ・シャインマスカット・芋と胡桃・マッシュルームの7種。
構成はお任せ&日替わりみたいですが、この日は食材単品でなく組み合わせて仕上げる串が多かったです。
一串はかなり小振りで衣はやや荒目。油切れも良く全体にザクッとした気持ちの良い歯触りを演出しています(^_^)
シャインマスカットを揚げものにする発想も大胆ですが、さらにたっぷりのバターと合わせるセンスも相当です。
まさか和食系のお店でここまでの串揚げをいただけるとは思いませんでした。どれも旨いッス(^_^)
出し巻き
ここまで分厚い出汁巻はちょっと見ないです。ぷるぷる・ほわほわで出汁を臨界点ギリギリまで含みまくっています^m^
造る様子を見ていたんですが物凄い火力で仕上げていました。何気に油もかなりたっぷり使うんですね。なるほどな~
この出汁巻は自宅で再現するのは絶対不可能なプロの仕事です。ご主人の指には火がちょっと差し掛かっていました(^_^;)
海老芋の揚げ出しと茄子
海老芋は里芋より身が詰まっていてねっとり感はほどほど。芋特有のホコホコした感じが強く舌触りが抜群に良いです(^_^)
煮くずれるギリギリを狙ったような凄いトロトロに柔らかな茄子とも好相性。もともと好きな食材ですがこの料理は完璧。
穴子の煮凝りと冬瓜
普通の煮凝りよりも穴子が占める割合がかなり高いです。煮穴子に濃いめの煮凝りがへばりついている感じ。
しっとり柔らかに仕上がった穴子は風味が凝縮されていて煮凝り部分の旨味も強烈。ナニコレ?めさめさ旨いんですけど^m^
一緒についてきた冬瓜がトロトロでまた旨いです。この店の付け合わせはヘタするとメインを凌駕するクオリティですね。
胡麻豆腐の揚げ出し
そのまま食っても旨いであろう胡麻豆腐を更に揚げ出しに。衣のコクと出汁の旨さが加わって一気に酒のアテの様変わりです(^_^)
衣と胡麻豆腐の食感の対比も楽しいし、出汁が適度に絡んでくれるのも味わい的にグッド。胡麻豆腐の揚げ出しはかなりアリですな~
自家製いくらの醤油漬け
これはストレートに酒の肴って感じです。〆のメニューにもいくらご飯っていうのがありましたが、そのまま食っても超旨い(T_T)
下処理がしっかりしていていくらの粘つく感じがすっきり取れています。一粒一粒がプチプチ気持ちの良く素晴らしい余韻を残してくれます。
じゃこの焼き飯
じゃこに刻んだ大葉と胡麻をからませたシンプルなやきめし…なんですが、この簡単そうな喰い物がメチャ旨です(^_^;)
食材の組み合わせもハマっていて米の甘味にじゃこの旨みと大葉と胡麻の風味がベストマッチ。こりゃ凄い〆ごはんですね。
フライパンで物凄い鮮やかな手つきで炒めていましたが、余計な水分が飛んでサラサラに仕上がるのが見ていても分かりました。
秋刀魚寿司
本当は鯖寿司を食いたかったんですが本日の入荷が無く代わりに秋刀魚寿司でした。それはそれで物凄~く大好きだったりします^m^
脂乗りはまあまあくらいですがシャリとのなじみが良く浅い酢加減で生食感を生かしている仕上げもモロ好み。こりゃ旨い!
ここの〆ごはんはメインの一品料理に負けない旨さがあります。注文はこの〆を考えて控えめにした方が良いくらいですね(^_^)
好きなように飲んで食いまくりましたが、どの料理も好みの味付けでツボにはまるものばかりでした。いや~大満足です(T_T)
本日のお勘定は2人で14090円。一人約7000円ですが体感的には1万円はする内容だと思ったので手頃に収まりビックリしました。
既に予約の難しい大人気店ですが超絶気に入ってしまったので、ここには季節を変えて絶対に再訪することでしょう^m^
ご馳走様でした。
4位
1回
2016/03訪問 2016/04/22
北新地駅から徒歩3分程。北新地の繁華街ど真ん中にある比内地鶏や河内鴨や鶉等を扱う高級路線の焼鳥屋です。
小規模かつ大人気と聞いていたので予め予約したうえで平日の夜に2人で訪問しました。
外観はモノトーンでシンプルな配色。わずかに表札大の看板があるだけと露出も少なめなので少々分かりにくいかもしれません。
店内はテーブル席も1卓ありますが基本は広い焼き場を囲むカウンター席です。10人ちょっとの席数に対して店員は3人と十分な人数。
無駄を排して広々した空間なのが逆に高級感を感じさせます。こんなトコ来て良かったのかしら私(^_^;)
地鶏を中心に焼鳥意外にも色んな料理の用意があるお店ですが、今回は予約段階でお任せをお願いしました。
仕入れによりメニューは色々と変わるみたいだし、この店でガッツリ食べたい人は多分これが正解です(^_^)
レビューは料理ごとに整理していますが、実際の流れはコース仕立てで出てくるタイミングや変化の付け方も一級でした。
※写真の並びは料理の提供順です
一品料理系
・リコッタチーズのおでん
これがコース最初の一品でした。で、いきなりの満塁ホームランでございます(T_T)
リコッタチーズだけでも旨いのに、張ってある鶏出汁の旨さと合わさるともう最高としか言いようがありません。
安物でやったら絶対に大失敗するであろうこの組み合わせ。共に最高品質の品だからこそ実現できる奇跡のコラボです。
・チーズ焼き、山芋、菜の花
鶏肉料理の合間に素材を割とシンプルに楽しませる料理がちょこちょこ出て来ます。野菜は旬を意識して選ぶみたいです。
チーズはプロヴォローネ?という硬質で塩気の強いチーズを使っています。表面を炙っってあるので香ばしさもあって旨い(^_^)
鶏肉料理(刺し系)
胸肉でもも肉を挟んであります。寿司で言うところのヅケみたいな状態なのでそのまま頂けます。
生肉ですが締まった肉質で旨みが濃いです。醤油と山葵というシンプルな味付けながらメッチャ旨いよ、コレ(T_T)
鶏肉料理(ホルモン系)
・卵管の湯引き
鶏の卵管だけで食べるのは初めてかもしれません。豚ホルモンで言うところのコブクロみたいな部位です。
プリッとした弾力がありつつもパツンと咬みきれる気持ちの良い食感。酒の進むオツな味わいですな~(^_^)
・レバーの低温調理 胡瓜の粕漬け
茹でたように見えますが物凄いねっとりした食感に仕上がっています。レバーの形のままペーストになっている感じ。
レバーの風味が割とストレートなので胡瓜の粕漬けみたいな強い味わいの食材との組み合わせが案外ハマりますね(^_^)
焼鳥(串焼き)
せせり・砂ずり・こころ・ハラミ・つくねの5品。味つけは全てお店のお任せですが基本は塩と醤油ダレです。
ここで扱う鶏肉はどれも締まった肉質で旨みが濃いです。ただ焼いただけというのが信じられない濃い旨味の塊。
食材の良さもさることながら部位ごとの食感や味わいを存分に引き出す加熱テクニックが凄いです。
特にせせりとハラミは適度に脂も乗っていて凄まじい旨さです。これには唸りました(T_T)
焼鳥
うずら・手羽先・胸肉の山椒焼きの3品。胸肉だけはお椀に収まって餡かけ仕立てになっていました。
串焼きもそうでしたが全体に焼きはハッキリと強めです。焦げるギリギリ手前位のクリスピーさ。
とはいえ固く引き締まることは無く中心部分はしっとりジューシーに仕上がっています。こちらもお見事(^_^)
手羽先は食べ残した骨や筋からも絶対良い出汁が取れるんじゃないかと思う位のいい味が引き出されていました。
鶏飯・鶏スープ
〆は鶏飯とスープです。こちらは両方ともおかわり自由。
鶏飯は刻んだゴボウや人参の入った素朴で優しい味わいです。全体に塩気が強めの料理が続いたのでホッとしますね。
で、ビックリしたのがスープの方。下手すると今回一番旨かったのはこのスープです。2回もおかわりしてしまいました(^_^;)
このスープは強めに利かせた醤油の風味が出汁の凄まじい旨みとがっちりタッグを組んでいます。これは本当に異次元の旨さ。
デザート
白ワインのジュレとヨーグルトパウダーがかかったフルーツ盛合せ。口もさっぱりするしイイですね(^_^)
ここの料理は全体に塩気強めで味つけは濃い目。旨味がキュキュイと引き立つ感じで強めに見える加熱加減も絶妙でした。
鶏肉は加熱することで旨みが何倍にも引き立つことを改めて教えられた感じです。いや~凄いお店があったもんです。
本日のお勘定は2人で〆て16650円。1人当たり8千円強と普通の焼鳥屋の予算は大幅に超えました。うーむ…
ここは「焼鳥は庶民的であるべし」という私のモットーと大きくかい離しています。そしてめっちゃ旨い(T_T)
なんとも悩ましいお店ですが、内容的には文句のつけようがない素晴らしさです。こりゃ困った。
とはいえ、この味を求めて多分再訪してしまうと思います。ご馳走様でした。
5位
1回
2016/03訪問 2016/04/29
大国町から徒歩2分ほど。木津卸売市場の隣接地(高速道路の下)にある飲食店エリアのイタリアンです。
木津卸売市場のすぐそばという立地だけあって、こちらの料理は魚介類がメインです。平日の夜に2人で利用しました。
このあたりは寿司屋とか居酒屋が立ち並ぶ盛り場な雰囲気なので、とてもイタリアンがあるようには感じません(^_^;)
お店は建物の通路と店内をビニールシートで仕切っているだけの非常に簡素な造りをしています。ある意味市場っぽいですが。
とはいえ店内はさすがにシックな造りで、カウンター席とテーブル席で10人ちょっと入れます。お店の方は2人いました。
この店は魚を綺麗に使いきるためかアラカルトメニューは無くおまかせ(7500円)のみとなります。ワインも魚に合せた白がメイン。
ワインはペアリングもありますが、今回は普通にボトルでいただくことにしました。苦手食材の確認後、料理スタートです(^_^)
自家製チーズのグリッシーニ
コクのある塩分強めなチーズを使ったグリッシーニ。水分が抜けてポキポキした食感が中々いい感じです(^_^)
コウイカ・烏賊墨のスフォルマート
コウイカの身を烏賊墨で和えて成形した一品。フォークでつき崩していただくと烏賊墨の香りがブワッと口中に広がります^m^
下味をつけたうすいえんどう豆やセリ(多分)なんかの野菜と一緒に食べると食感も味わいもさらにアップ。これは旨いです。
ホッキ貝とマテ貝、独活と芽キャベツ
そのまま食べても絶対旨いであろう新鮮なホッキ貝とマテ貝ですが、さらにキャベツとココナッツのソースで和えてあります。
貝類は旨みが強いのでシンプルにそのまま食べるのが好きだったりするんですが、この味付けは甘みのアクセントがかなり秀逸^m^
まさか貝とココナッツがこんなに合うとは思いませんでした。目から鱗の感動。
新じゃがいものカッペリーニ
細切り蕎麦みたいな新じゃがいもをアーモンドのソースと少量の西洋わさびにチーズで和えてあります。じゃがいもの下には金目鯛と筍も。
このじゃがいもはほぼ生です。ザクザクと瑞々しい食感で噛みしめると穀物特有の甘みを感じます。これは細切りが大正解ですね。
生に近いのにいがらっぽさは全くありません。アーモンドの脂肪分もじゃがいもとめちゃめちゃ合います。魚より旨いぞ、コレ(^_^)
エイとブロッコリー
肉厚のエイとつぼみが開き気味で風味の強いブロッコリーの組み合わせ。オイル多めのスープにヒタヒタに浸っています。
エイ本体も旨いですがこれはスープが抜群です。エイの旨味がスープに充満していてクセの強い野菜との組み合わせもハマっています。
もともとエイは好きな食材なんですが、この喰わせ方には唸りました^m^
鱚・人参・金柑・カモミール
鱚のフライにカモミールで発酵させた人参を大胆にあしらってあります。黄色いのは黄人参のピュレ。
この料理はカモミールと金柑の主張が凄いです。鱚みたいな淡い味の魚にここまでハーブや柑橘類をブンブン使うとは少々驚き。
鱚自体の存在がややぼやけてしまうきらいもありますが、これはこれで面白い試みだしコースの一品としてはアリです。
サクラマス・紅しぐれ大根、赤玉ねぎ、苺
削り節みたいなのが沢山かかっていますがこれは燻製のサクラマスを冷凍して削ったものです。見た感じはおかかそのもの。
冷たくふわっとした口当たりがなんとも不思議でおよそ魚の食感ではありませんが、味はきっちりサクラマスです(^_^;)
さらに燻製の香もあってとなんだかいろいろと意表を突かれます。かなりの変化球ですがこんな楽しみ方の提案は大歓迎です。
鯨のタルタル、葱、高菜、バーベナ
鯨の生肉と野菜を卵黄のコンフィで和えて食べます。鯨をつかったイタリアンユッケといった感じでしょうか。
魚と違い鯨は血の味のコクが強く舌触りもねっとりと官能的。野菜も葱や高菜みたいな香味野菜系が合ってます(^_^)
塩コショウにトマトも加わった味付けと軽く加熱された玉子との取り合わせも完璧。このタルタルは完成度が高いです。
鯛のパスタ
幅広のパスタに鯛の身を合わせたシンプルなパスタですが、濃厚な鯛の出汁がパスタ全体にからんでいます^m^
シコシコしたパスタの歯触りと強烈な鯛の旨味。やや強めの塩が小麦の甘さと鯛の旨味を強烈に引き立てます。
あまり手が加わっていないように見えますがこのパスタは凄いです。
鮟鱇のスープ
鮟鱇には粉がはたいてあってムニエルみたいな薄い膜が張っています。過熱加減はごく緩めで身はホロホロ(^_^)
鮟鱇のゼラチン質が溶け出しているのか少し甘口のスープにはとろみがついています。なんとなく中華でありそうな感じ。
皿全体が鮟鱇の成分で満たされていて、鮟鱇本体スープも優しい美味しさにあふれています。添えてある天草も良いアクセント。
レモンのグラニテとパンナコッタ、金柑添え
チョコバナナ
ドルチェは2人で違うものを頼んでシェアしました。この店はドルチェの味わいもくっきりクリアです(^_^)
コーヒーをすすりつつ最後まで美味しく頂きました。
外観のそっけなさからシンプルな料理を勝手に想像していましたが、まさかここまで手の込んだ料理が出てくるとは衝撃です(^_^;)
どれも手を加えすぎないギリギリ一歩手前の絶妙な加減。食材の持ち味をフル活用しつつしっかり美味しい料理に仕立てています。
食材自体が吟味された良質なものを使っているんでしょうが、シェフのセンスが随所に光る素晴らしい料理の数々でした^m^
本日のお勘定は2人で〆て25900円。一人約13000円です。この内容なら1万円越えの支払いも十分すぎるほど納得です。
ここのシェフは絶対にまだ底を見せていないと思います。これは季節を変えてまた訪問してみたいですね(^_^)
立地といい内容といい実に大阪的な名店だと思います。ご馳走様でした。
6位
1回
2016/01訪問 2016/02/11
最寄駅は阪神電車・打出ですがJR芦屋駅からも徒歩10分程。閑静な住宅街にある超有名な串揚げのお店です。
大人気のお店ですが何とか予約難を乗り越え、休日の夜に2人で訪問しました。この店は18時と20時過ぎからの2部制です。
「あ~ぼん」とは何とも不思議な店名ですが、オーナーが「芦屋のボンボン」だったことから、縮めて店名にしたとのこと。
こういう崩した軽妙さが何ともカッコイイですね。関西っぽいというかなんというか(^_^)
お店はマンションの1階部分にあります。かなりシンプルな造りで大きな看板と木製扉の他は何もありません。
店内は調理場に沿ったカウンター席とテーブル席も少々。20人位のキャパシティに対してお店の人は4・5人います。
全体に木目調の渋い内装で古さはあるものの調度品の類は綺麗に手入れされています。何とも味わい深い良い雰囲気。
お店の人は皆さん物腰が柔らかく料理の説明も丁寧です。そして美味しいものを食べてもらおうという気概に溢れています。
対する客側も『旨いもん食いに来た』オーラ全開です。食べる前から期待がどんどん高まります(^_^)
料理はコース仕立てのお任せのみです。なので決めるのは串を何本食べるかだけ。今回は20本+追加5本と食べまくりました。
色んな食材を扱っていますが、苦手な食材が無いかどうか予め聞いてくれます。まあ、私は何でもアリなので問題無し。
串揚げには芋焼酎とかビールを合わせることが多いんですが、この店はワインが豊富に揃っているので今回は赤ワインにしました。
食前酒・野菜スティック・キャベツ
串揚げの前にすだち酒で口の中をすっきりさせます。ソフトな甘味と酸味があって酒というよりリキュールですね。
野菜スティックとキャベツはこれ単独で食べるというより串揚げの合間の口直しです。ちなみにおかわり可能です。
串揚げ(おまかせ20串+5串)
この店の串揚げは蟹や牛ヒレ肉のようにストレートな素材勝負の品もありますが、単に揚げるだけでは無く非常にバラエティに富んでいます。
相性が良いもの同士で組み合わせたり、下味にひと工夫凝らしたり、揚げた後に別の食材を添えたりと、実に多彩な串が繰り広げられます(^_^)
味つけにはカレー粉や三杯酢や柚子味噌まで使う凝りようで、薬味的な使い方で刻み葱や山葵や大根おろしで登場します。
食材としての相性はよくても揚げる必然性が無いものはきっちり別添え。フォアグラ・ほぐした蟹・生ハムなんかがそうですね。
こう書くとこの店が変化球で攻めまくるお店みたいに感じるかもしれませんが、それは全然違います。この店は直球の串揚げのお店です。
食材が良質であることは勿論、『香ばしく軽い衣』と『食感の演出』という串揚げの旨さの根幹をがっちり押さえています^m^
衣はラードが香ばしく肌理細かでふんわりサクサク。最初から最後まで飽きることなく怒涛のように旨い串が押し寄せて来ます。
今まで食べた串揚げの中で文句なしの一番。こりゃスゲー(^_^;)
茶蕎麦
串揚げの合間に一口サイズの茶蕎麦が出て来ます。合間の口直しが茶蕎麦ってのも洒落てますね(^_^)
ひんやり滑らかな蕎麦の食感とほのかに感じるお茶の風味が、熱々続きだった口の中を落ち着かせてくれます。
単に美味しいだけでなく串の合間の一品としてもよく考えられています。
一通り食べ終わると最後にアイスクリームが出て来ます。これで本当に終了。いや~、凄かったなあ(^_^)
色んな事を意欲的に取り込んでいますが、どれも『串揚げ』としての美味しさを外しません。その辺りの匙加減も絶妙です。
もともとは普通の串カツ屋だったそうですが、今の調理長が創意工夫を加え発展させて現在の形態になったとのこと。
金持ちの道楽も超成功するとここまでのレベルになるんですね。遊び人を経た後に賢者になる感じでしょうか(^_^;)
串揚げにここまでのポテンシャルがあったとは本当に驚きです。
本日のお勘定は2人で2万円弱。かなり飲んで食べたのでこれでもかなりお得に感じます(^_^)
相当な予約難ですがここまでのレベルのお店は中々あるもんじゃありません。これは是非再訪したいですね。
ご馳走様でした。
7位
2回
2018/12訪問 2019/01/11
前回の訪問でその味わいに衝撃を受けたコチラ・牛庄。車を出してもらえる方を強引に引っ張りだして再訪しました。
で、感想なんですが、悪くはないものの前回の感動には全く及ばずの内容。う~ん、これは一体どうしたことか(^_^;)
前回が奇跡の神回だったのか、今回がたまたま今一つだったのか。高評価していただけに何とも釈然としません。
特に違いが顕著だったのが特選塩タン。サシの入り方に大きくムラがあって見た目にも前回と全く違っています。
これでも普通に旨いんですが圧倒的と感じた前回の衝撃からすると味も食感も大きく落ちます。
ミスジ・サガリ・ハラミといった精肉系も同様。ミスジはまあまあ良かったですが期待値はかなり下回りました。
精肉系全般にそうですが、赤身部分のコクが物足りなく脂に頼った感じの肉質。バランスが少々悪いのです。
前回の衝撃がまぐれだったとは思えません。三田牛はジビエのように個体差が激しい和牛なんでしょうか?
仕入れが変わったのか、熟成が上手くいかなかったのか…。値段が変わっていないだけに何とも謎すぎます(^_^;)
この再訪レビューもUPするか正直かなり迷いましたが、大きくムラがあったことは伝えたほうが良い事実です。
前回最大限の評価をした手前、今回のことも伝えないといけないと思い直しレビューすることにしました。
この店の実力を測るには更に再訪を重ねなければなりませんが、流石に三田市は遠いんだよなあ…
ご馳走様でした。
三田市(兵庫)の大きな県道沿いにある焼肉屋です。こちらは年間数千頭しか生産されていないという貴重な三田牛専門です。
一応最寄駅は神戸電鉄三田線・横山駅という神戸と三田を繋ぐややマニアックな路線の駅です。私は車移動ですが横山からだと徒歩圏です。
結論から言えばここの肉は過去最高クラスの素晴らしさでした。三田牛は赤身の旨味が強く豊かな脂は口の中で甘くとろけます(T_T)
驚いたのがその色合いと質感。くすんだ赤色でサシの入りにも結構ムラがあります。要するに『イマイチ美味そうじゃない肉』なのです。
加えて最初は冷凍物かと勘違いする見栄えでした。常温だと脂がゆるくなるので冷凍一歩手前まで冷やしていたのかもしれません。
私は相当数の焼肉を食べていますがこの店の肉にはいろいろ驚くことばかりです。いやはや、凄い牛肉があったもんです(^_^;)
お店はビルの2階にあって街道沿いに良くある大箱のファミレスみたいな感じ。最初の印象は正直イマイチでした(^_^;)
店内は思いの外広くてテーブル席で30名以上はありそうです。訪問は休日の18時くらいでしたが先客は10名程と空いていました。
貴重かつ単価の高い食材を扱うお店のはずなんですが、その割に内装に高級感は無く街場のどこもにでもありそうなフツーの焼肉屋です。
メニューは普通にカルビ・ロース・タン・ハラミなんかが並びますがこれらはすべて三田牛です。大体一皿1000~2000くらい。
ホルモンもありますがこちらは精肉とは別ルートになるらしく三田牛かどうか分からない(卸段階で選別がない)とのことでした。
思ったより値段は控え目で種類もそんなに多くはありません。気になったものは片っぱしから頼んでみました。
ちなみに今回もドライバーなのでノンアルコール。久々に焼肉でライスを頂きました。これはこれで良かったですけど(^_^;)
キムチ・ナムル
キムチはやや甘口で野菜がシャキシャキの浅漬け。万人に食べやすいです。ナムルはかなり胡麻油多めで酒のアテっぽい仕上がり。
これ単品でも中々旨いし牛肉の合間に摘むのに丁度いい感じです。
ホルモン
味付けは塩・タレを選べます。今回はタレをチョイス。結構大ぶりなカットで脂をどっさり残してあります。
思いの外肉厚でしっかり焼いてもブリブリの瑞々しい弾力が損なわれません。脂の甘味も申し分なし^m^
全く期待していなかったんですが中々旨いです。
ツラミ
色ムラが凄くてところどころ血が沈着したみたいな黒ずみになっています。見た目は非常によろしくないです(^_^;)
…が!このつらみは炙ると徐々に赤身に生気が戻ってきます。おお~ナニコレどういうこと?筋っぽいところも張りが戻ってます。
肉質はむっちりしていて結構脂も乗ってます。旨味が強く筋からも良い味が染み出てくる感じ。この旨さには意表を突かれました(^_^;)
上塩タン
品物全般に冷凍物物っぽくみえるんですがこれが一番冷凍っぽいです。箸で持つと脂が固くてなんか妙にキラキラしてるし(^_^;)
とはいえ、こちらもツラミ同様火を入れると見る見るうちに生気が戻ってきます。一体三田牛ってどういう生き物なんだ?
表面をカリッとさせるくらいまで焼きあげて頂くと弾力ブリブリなのにサックリ噛み切れる絶妙な歯ごたえに仕上がっています。
肉汁もパンパンに含まれていて脂の甘味も最高に旨いです。うぁあ、このタンめっちゃウメーっす(T_T)
ハラミ・さがり
こちらも血が沈着したようなどす黒い赤色をしています。サシの入りも不規則でなんか蝋燭を連想させる固さがあります(^_^;)
見た目的には絶対美味しくないハラミとさがりなんですがこれが滅法旨いです。特にさがりはこの日一番の旨さでした。
どちらも筋繊維が柔らかで舌の上でほろりとほどけながら物凄い旨味を放出します。サラッとした質感の脂の甘味も最高(T_T)
生肉と焼き上がりの状態でこんなに表情が違う肉も珍しい。ただただ唸るばかりです。
三角カルビ
細かなサシがびっしり全面に入っています。こういう脂ノリノリの肉ってクドかったりするんですが三田牛は違いました。
さがりも凄かったですが三角カルビは本当に口の中でササッと溶けてしまいます。ぬぉああ!? なんじゃコリャ(T_T)
味わいも素晴らしいですが加熱した時に発生するかぐわしい香りにもうっとりです。和牛って香りが素晴らしいですね。
イチボ
希少部位はその日の仕入れで結構変わる模様。普段は数種類あるみたいですがこの日はイチボだけでした。
他の部位より脂が厚くカットも厚め。焼肉というよりはステーキに使う肉みたいです。で、やっぱりこれも最高なのでした(T_T)
さがりと三角カルビの良いとこどりしたような味わいで赤身に締った歯触りがあります。噛みしめる快感に優れた部位ですね。
…とまあ、終始唸ったり感嘆の声を上げたり黙って飯をかき込んだりと大忙しでした。圧倒的な美味にノックアウトされました(^_^;)
自宅から訪問するには少々厳しい場所なんですが、この美味しい牛肉のためならそんな苦労は些細なことです。いや~凄かったなあ…
本日のお勘定は1人約5500円。なんと!三田牛をこれだけ食ってこの値段ですか!? 酒を飲んでいないのを差し引いても凄いお得さです。
滅茶苦茶気に入ったのでここにはなんとか再訪したいです。やっぱり焼肉って素晴らしいなあ^m^
ご馳走様でした。
8位
1回
2016/12訪問 2017/01/04
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします(^_^)
【総評】
桂駅(京都)から徒歩10分程。近江牛にこだわり続けて40年。関西では広く知られた有名老舗ステーキ屋です。
ステーキの旨さはいうに及ばず付け合わせに至るまで完璧。どれもこれも重厚な旨味に溢れています。
昔ながらの王道ステーキハウスなので値段も相応ですが味もサービスも流石に一流。肉好きが目指す聖地のひとつです。
サービスも気取った感じではなく程良い距離感で温かみのある丁寧さ。旨いもん食ってもらおうという気概に溢れています。
まったく今時じゃないクラシカルなお店ですが、その実力は今も突き抜けて素晴らしい。こんなお店はそうありません(^_^)
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外観は一見ごく普通の郊外にあるファミレスです。とはいえ、シルエットマークは任天堂の人のデザインなんだとか(^_^;)
そういえば何となくゲームウォッチっぽいような…。字体もなんか古い感じですがこんな部分にも歴史の重みを感じます。
店内は欧風な内装で天井が高く開放的でゴージャスなつくり。古いデザインですがむしろ迫力があってイイ感じです。
メニューはアラカルトもありますがオードブルやスープがつくコース設定がいくつかあります。初めての訪問では皆コースを頼む模様。
今回はちょいと気張って15000円のコースに名物だというハンバーグを追加して、酒は赤ワインをボトルで頂きました^m^
じゃがバター
前菜?なんの変哲もないジャガイモとバターです…が、バターもジャガイモのかなりイイもん使ってます(^_^)
こんなフツーの食い物がこんなに美味しいとはちょいと驚き。出足は快調です。
タンシチュー
普通シチュー用のタンは固い部分を使うと思いますがこれは柔らかな極上部分を使用。煮込んで柔らかくなったというよりそもそも柔らか(^_^;)
この弾力と滑らかさが同居した奇跡の食感はすごいです。デミグラスソースのコクも素晴らしいんですがこのタン自体が力強すぎで激烈旨い!
冷製コンソメスープ
卵白を使ってにごりを濾し取った美しい琥珀色のコンソメスープ。こちらでは冷たくして飲ませるのがお勧めなんだとか。
冷やすとコラーゲンが凝固してジュレみたいになっています。とはいえ結合は緩く口に含んだ瞬間サラッと解けます(^_^)
じんわり沁みる旨さにひんやり冷たく一瞬ぷるぷるな食感がなんとも儚く上品。シンプルですが金かかってる感が半端ないです。
鯛のムニエル
普通の鯛のムニエル…と思ったんですが、このバターソースが凄いです。鯛の風味を無視するくらいの濃厚さ(^_^;)
このソースならどんな魚と合わせても強制的に旨くなります。素材とのマリアージュとか関係ない圧倒的な美味。
鯛自体もかなりイイもの使ってるのは解るんですが、この料理ではソースの引き立て役です。こんな料理もあるんだなぁ。
特選近江牛ステーキ
焼き方はミディアムレア指定。厚みは普通よりちょいと厚いくらいで表面をこんがりカリっと強めに仕上げています。
ソースは無く塩とにんにくチップで頂くんですが赤身の旨味と脂身のとろける質感がヤヴァイです。うおお、なんじゃコリャ(T_T)
舌触り・赤身の旨味・脂のコク・香りといった肉を味わう上での要素全てが超ハイレベル。流石は老舗の貫禄です。
産地とか生産者とか前段の色んな蘊蓄は全て吹っ飛びました。この肉は味も香りも最高。ただただ旨いです。
ご飯・漬物・サラダ
このタイミングでご飯と漬物にサラダが出てきます。なにげに全部旨い。特に漬物が凄く旨いんですけど(^_^;)
ハンバーグ(追加)
ビフカツと並んで名物だというハンバーグ。さんざん悩んでこっちにしました。コースに追加して注文する人が多いそうです。
出てきたハンバーグはデミグラスソースたっぷりで半熟目玉焼きが乗っかったベタな見た目。こういう『お約束』は大変重要です^m^
ナイフを入れると肉の挽具合がかなり細かくトロトロ。肉汁たっぷりとかじゃなく肉みっしりでタルタルステーキのような重量感。
粗挽き&ジューシーな最近のハンバーグとはだいぶ違っていますが、これもハンバーグの一つの到達点ですね(^_^)
デザート
イチゴのショートケーキと洋梨のコンポートです。もうぐうの音も出ないような王道のデザート。流石でございます(^_^;)
何かが突出しているわけではないんですが、スポンジの軽い質感とクリームの重厚感が綺麗にまとまった美味しいケーキです。
最後のデザートに至るまで徹底的に重厚で美味しい料理なのでありました。
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【最後に】
この味は今となっては逆に新しいです。ここまで洗練された「こってり」ってもはや文化財クラスかもしれません。
愚直でストレートで誤魔かしがきかなくてめっちゃ旨い。40年前から完成していたとしたら本当に凄いです(T_T)
こんな料理っていままでそんなに食べたことはありません。いやぁ、すごいものをいただいてしまいました。
お勘定は一人約23000円。ぬうう、流石にものすごい値段になってしまいました。味も値段もヘヴィー級です(^_^;)
とはいえ、この店には価格以上の価値があると思います。頑固を突き通して現在まで生き残ったレジェンドですね。
ご馳走様でした。
9位
1回
2016/05訪問 2016/06/05
堺筋本町駅から徒歩3分ほど。2015年6月オープンのまだ新しいスペイン料理店です。
かなり美味しいらしいとの評判を聞きつけ、平日の夜に予約して2人で訪問しました。
お店はマンションの1階。小さな看板が出ているだけの超シンプルなファサードなのでここが飲食店とは気付きにくいです(^_^;)
そっけないくらいの外観とは反比例するように、店内は間接照明を多用している調度品も凝った中々シックで洒落た造り。
大きく開放した厨房に沿ってカウンター席が数人分とテーブル席も少々。個室もあるみたいですがそちらの様子は不明です。
お店は男性シェフと手伝いの女性が2人で切り盛りしています。高級感がありますがカジュアルで寛げるいい雰囲気(^_^)
こちらのお店のメニューはおまかせコース一本。合せるワインをどうするかだけなので赤ワインをボトルでいただくことにしました。
予約してあるので着席と同時にスムーズにコースはスタートします(^_^)
パルミジャーノの糸玉
スナック菓子みたいなパリパリ・サクサクのクリスピーな食感。糸玉っていうメニュー名ですがほんとに糸みたいです(^_^;)
乾燥しているからなのかチーズの味がギュギュッと凝縮してる感じ。食感と相まってなんとも食欲を煽られます。
冷製カクテル きびなご、アスパラ、フルーツトマトのマリネ
緑が基調のなんとも美しいカクテルでクリームスープのベースはアスパラ。これは春の食材で造ったガスパチョですね(^_^)
きびなごはレモン風味でトマトは軽くマリネしてあります。クリームの質感が軽いことに加えこの酸味のきかせ方が爽やかさを一層演出します。
マルティーニのジュレとペドロヒメネス風味のクリームチーズ
ジュレとクリームチーズにそれぞれ別のワインを仕込んである面白い一品。ちょっとデザートっぽくもあります。
濃厚なチーズの風味に異なる酒の風味が加わったなんとも大人な味わい。チーズも酒も割とストレートに利いていてかなり好み^m^
豚足と朝掘り筍
豚足は骨から外してあってプルプル部分のみ。大きさをそろえて筍と重なっています。上には黒胡椒の泡。
このサラッとしたソースは何なんでしょう?出汁のような強めの風味があって豚足の味をグイッと引き立たせます^m^
もともと豚足が大好きなんですがこういう食べ方があったとは驚きです。っていうか中華の豚足より旨いかも。
沖サザエと丸茄子のコカ
薄焼のピッツァみたいなパン(コカ)にたっぷりの具を乗っけて焼いた料理。味は大体見た目通りですがチーズもサザエも味が濃くて旨い。
沖サザエはうま味豊富で茄子やチーズとも相性良し。シコシコした歯触りも楽しめますし磯の風味も良い感じですな~^m^
白貝と季節の豆類のサラダ仕立て
強めな味わいの皿が続いた後は見た目にも軽やかな料理が登場。こちらは割とシンプルに茹でた白貝を食べさせるようになっています。
半生食感を残した白貝は貝特有の豊かな風味を湛えつつもワタに癖が無く非常に食べやすいです。豆は味よりも食感を添える役割ですね。
真タラ・ほほ肉のスープ
トマトベースのスープに真タラの旨味がぎっしり。これはにんにくや香味野菜も思い切って使っていると思います。
一口すすっただけで物凄いインパクトで香りもすこぶる良いです。鱈の身も旨いですがスープの旨味が凄まじいですね^m^
フランス産鶉 ミニポワロー葱の包み焼き スパイシーなポルトソース
腸詰になっているので見た目はまんまソーセージ。ブリンブリンの凄い弾力がありつつ中の肉はしっとり柔らかで驚きました。
野趣あふれる感じの料理ですが鶉の味と香りがパンパンに封入されていいるので、ナイフでカットして口に含んだ瞬間全部が爆発します。
やや強めな風味のポルトソースもこの鶉の強烈な旨みと凄く合っています。なんじゃコリャ? スゲー旨いんですけど(^_^;)
仔羊のロースト・セルバチコ・小玉葱 PXソース
むね肉あたりを握りこぶし大の塊のままローストしてあります。ソースはペドロヒメネスとオリーブオイルを乳化させたお店オリジナル。
仔羊はミディアムレアな焼き上がりでしっとりジューシー。表面に軽く振りかけたパン粉がカリッとした食感と香ばしさを強調しています(^_^)
あまりいじくらずストレートに羊を食わせる感じになっているのが私的に好みです。ピリッと辛味のあるセルバチコと一緒に食うとまた旨い。
生ハム風味のアロスとビトリア風エスカルゴのトマト煮込み添え
アロスは日本で言うところの雑炊みたいな食い物です。生ハムが満遍なく行き渡っていて旨味をパンパンに吸いこんでおります^m^
日本の雑炊よりも米粒が割と大きめで煮崩れせずしっかり残っているので噛みしめた時の米の甘みがより強く感じられます。
このアロスは塩胡椒とトマトが利いたエスカルゴみたいな強烈な食材もどっしり受け止めてくれます。〆にぴったり(^_^)
スペインチーズ
食後にはチーズがスイーツを選べます。チーズはハードタイプ・カビ付きと種類別に4つ。スペインのチーズも旨いね~(^_^)
ちなみに春苺のサングリアとモッツァレラの泡もちょこっと食べさせてもらいましたが、割とストレートに苺を食べる感じでした。
ここの料理は全体に素材の個性を生かすことに全力を注いでいる感じです。
もともとスペイン料理が大好きなんですが、こちらの料理はその方向性といい味付けといい私のツボにバシッとハマりました^m^
実際にはかなり手が込んでいるにもかかわらず、そうは感じさせない自然さが逆に凄いなあと感心しきりです。美味しかったな~
本日のお勘定は一人約9000円です。ご馳走様でした。
10位
1回
2016/04訪問 2016/05/31
最寄駅の京阪石山坂本線唐橋前から徒歩5分程。琵琶湖から流れる瀬田川にほど近い場所にある炭火焼のお店です。
徒歩が苦でない人には瀬田川を眺めながらの散策が楽しめるJR石山駅からのアプローチ(20分くらい)もお勧めです(^_^)
お店は大正2年建設の蔵を改装した何ともかっこいい造り。入口は表通りに面していないので飲食店とはやや気づきにくいです。
店内は厨房(というか焼き場)に面した広々としたカウンター席が8人分ほど。急な階段を上がる2階もありますが様子は不明です。
厨房には男女合わせて4名。焼き場に立つきびきびとした動きの女性がこのお店の代表みたいです。
こちらのお店は仕入れに対する力の入れ方が半端ないです。野菜に地鶏にと品揃え豊富で炭火焼メインなのも素材の良さの現れでしょう。
地元滋賀県産への拘りはもちろん、海の幸やジビエにまで取扱いが広がっていてかなり驚きました。
ちなみにお店のHPトップは吊るされた熊や鹿や解体中の鴨なんかの写真が満載です。その手の映像が駄目な人は見ないでください(^_^;)
これだけ豊富な品揃えだとどれを頼んでよいものか目移りしてしまいます。魚は京都の丹後産でフランス産の鴨や鳩もあるのね。ほうほう。
琵琶湖のふな子まぶし・にごろ鮒すし・本もろこ・小鮎とかそういうのも良さそうだよな~。猪や月の輪熊まであるんだ。こりゃ凄い。
悩みまくった結果、野菜中心のランチコースを軸に気になった一品料理を片っぱしから頼みまくることにしました^m^
厳選季節野菜コース
旬野菜の盛り合わせ・筍焚き合わせ・焼き野菜盛り合わせに焼きおにぎり・地鶏スープとデザートがつく中々充実したコース(^_^)
野菜は生でも焼きでも漬物でも味が濃くて旨いです。素材の良さなのか歯触りまで違っているように感じてしまいます。
茹で卵や地鶏スープまでしっかり旨い完璧なラインナップ。これは山間の街でいただける最良の組み合わせなんじゃないでしょうか。
盛り付けもフレンチさながらに凝っている(使うのは味噌とかですが)し、アイスに酒粕を使うワンポイントの工夫なんかもニクイね(^_^)
淡海地鶏盛合せ
ささみ・ハラミ湯引き・胸肉・砂ズリ・白肝の5点盛り。精肉とモツ類がバランスよく盛り込まれています。
どれも物凄〜く旨いですが、特に白肝とハラミ湯引きにはぶったまげました。何なのよ、この旨味の塊は(^_^;)
どちらも脂質がサラッとしているので舌触りが最高です。口に含んだとたんに旨味が充満する感じ。
ぐぬぅ、こいつはマイッタ(T_T)
滋賀産月の輪熊
既に猟の時期は終わっていますが今年は月の輪熊が豊猟だったらしくまだストックがあるとのこと。果敢にチャレンジです(^_^;)
熊は7割方は脂身です…が、その脂身が滅法旨いです。結論から言えば本日の最高はこの月の輪熊でした。
ブリブリした歯触りこそ獣肉って感じですが、臭みなど皆無で噛みしめるとジュースみたいなサラサラした脂が楽しめます。
赤身の締まった歯触りと豊かな風味も文句無し。熊がここまで旨いとは衝撃でした。何じゃコリャ(T_T)
自家製つくね
衣をつけて一度揚げた後更に炭火で炙ってあります。想像したつくねとはまるで違う中々の変化球な一品。
炭火で直に炙られているので衣に軽い焦げ目がついていますが、サクサクが強調されててクリスピーで旨いです(^_^)
変にこねくり回した料理は好みじゃないんですが、これは食感の演出と挽肉の引き立たせ方がかなり秀逸でした。
淡海地鶏もも肉塩焼き
地鶏はお造り優先なので焼き物は数量がおのずと少なくなるらしく早い者勝ちです。今回はもも焼きをいただきました(^_^)
お造りも相当でしたが加熱された淡海地鶏もヤバいです。肉質がムッチムチで物凄いジューシーさ。これは鶏肉のステーキです。
この地鶏はお造りと焼きの両方を味わってもらいたいですね。
この店の焼きの技術はかなり高いです。時に手掴みする豪快な扱い方だったりしますが、レアと強く仕上げる部分の見極めが完璧。
素材の良さと品揃えの豊富さに目が行きがちですが、この加熱テクニックの妙も特筆ものですね。素晴らしい(^_^)
好き放題に飲み食いした今回のお勘定ですが、2人で12460円です。ジビエも食べて1人頭6000円ちょっとでこの内容は破格に感じます。
すっかり気に入ってしまったので、ここには季節を変えてまた来ようと思います。いや〜旨かったなぁ(^_^)
ご馳走様でした。
ベストレストラン選定ではこれまで「予算5000円以内」という基準を設けていました。
とはいえこの基準はおすすめのレストランとほぼ同じでチョイスもかぶりがちです。
このため今年からベストレストランは純粋に「その年美味しかったお店」を選ぶことにしました。
レギュラーのおすすめレストランとは一線を課す、文字通り「味のベストレストラン」です。
【2016年度の選考基準】
1.予算は考慮しない。純粋に美味しかったお店。
2.ランチメニューのみ飲み食いしたお店は不可。
3.ラーメンは別ジャンル扱い。
4.過去のベストレストランとは重複させない。
結果、2016年度のベストレストランは以下の通りとなりました。
1位 火ノ鳥(中華料理)
2016年、最も衝撃を受けたお店です。
中華料理にこんな方向性があったとは・・・(^_^;)
この料理を「古典」を表現する御主人は天才だと思う。
2位 ヴィラ・アイーダ(イタリアン)
地物の野菜やハーブをふんだんに使った力強いイタリアン。
ここまで個性的な食材をよくぞここまで美味しく仕立てたものです。
ただヘルシーだけの野菜たっぷり料理とは全然次元が違います(^_^)
3位 なな治(割烹)
チョイと一杯やるのに良いお店・・・っていうお店の最上位。
季節ものの旨さは勿論、出汁巻なんかの定番もすごく旨い。
京都はこういうお店も凄いぞ(^_^)
4位 市松(焼鳥)
焼鳥の範疇に収まらない鶏料理の数々。
鶏肉ってマジでウメーよ(T_T)
5位 イルボーベロディアボロ(イタリアン)
木津市場脇にある魚介専門のイタリアン。
この簡素なお店が繰り出す料理は絶品揃い。なんじゃこの店(^_^;)
6位 あ~ぼん(串揚げ)
揚げものとしてのクオリティもさることながら、
食材の組み合わせや演出が大変素晴らしい。既に老舗の貫録です。
7位 牛庄(焼肉)
三田牛って物凄く旨いです。食材の良さもここまで来ると感涙物。
8位 くいしんぼー山中(ステーキ)
昔ながらのステーキハウスは肉も料理もなんでも旨い。
重厚でクラシカルな味わいは今も絶品です。
9位 エニェ(スペイン料理)
ガツっと喰わせるパンチ力のあるスペイン料理。
私はこういう料理が大好き^m^
10位 蔓ききょう(和食・ジビエ)
地元・滋賀県産の食材にこだわる創作和食屋。
淡海地鶏とジビエ(特にツキノワグマ)は滋賀ならではの超絶食材です。