2回
2019/11 訪問
酸味とスパイスが効いた刺激的なミールス
本鮪中トロのタルタル キャビアと九条ネギ
車海老のマラバール
鹿児島県産 黒毛和牛の生ピックル レモンセヴァイと
ミールス ノンベジ
ラムキーマ
本アラのモイリー
ラープムー
シャンパン♪
シャンパン♪
赤ワイン♪
ミールス ノンベジUP
ミールス ノンベジUP
ミールス ノンベジUP
ミールス ノンベジUP
ミールス ノンベジUP
ミールス ノンベジUP
ミールス ノンベジUP
ミールス ノンベジUP
ミールス ノンベジUP
ミールス ノンベジUP
ミールス ノンベジUP
ラムキーマUP
ワイルドライス
2019/12/05 更新
2018/11 訪問
カテゴリー分けはもはや無意味。オールジャンルに旨い店
【総評】
筑豊電鉄中間駅から徒歩2分ほど。一般的な認識ではインド料理店ですが、良い意味で逸脱した凄いお店です。
「不慣れな人には不味い店」と店頭に書かれていますが、これはある意味で本当にそうかもしれません(^_^;)
今回はコース仕立てでいただきましたが、一度の体験だけでは解釈の難しい料理も実際にあったりします。
とはいえその創作性は凄まじく、多彩なジャンルの料理を取り込みながら唯一無二の存在に昇華しています。
スパイス使い・香りの演出・ギリギリの塩気等、ちょっと他では体験できない料理のオンパレード(^_^)
お世辞にも便利とは言い難い立地ですが、虜になった客で常に満席という、色々と超越した信じられないお店です。
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滞在していた小倉から電車を乗り継ぎ中間駅へ。時折畑も入り混じる郊外の住宅街って感じの場所です。
なんでここまで来たのかといえば、この街にはKALAといういろんな意味で超絶なお店があるのです(^_^)
お店は色んなお店が立ち並ぶショッピングモールの一角。店頭にはカレーリーフの鉢植えが置かれています。
入口には「不慣れな人には不味い店」という、なんとも挑発的な張り紙が貼ってあります(^_^;)
店内はバーカウンターとテーブル席で10人程のキャパシティ。ボス(←店主)と愉快な仲間達?で切り盛りしています。
エスニックのお店というより洒落たダイニングって感じの雰囲気で、随所にボスの遊び心も(^_^)
この日手伝っていたのは別のお店(結構な繁盛店)を経営している方でした。どうやら勉強に来ていた模様です。
ボスは厳しくもおおらかに後進へ熱い思いを伝えつつ、何気に丁寧で愛情たっぷりな指導をしていました。
本来はミールスメインですがこの日は常連と一緒だったのでコース仕立ての特別料理が振舞われました。
コース15000円で酒は別途料金。最初ビールからスタートして、途中からワインに切りかえです。
・メヒカリのワルワルと柚子のピックル、雉のチェティナード 食べ比べ
この一皿にはいきなり度肝を抜かれました。火入れ加減・ギリギリの塩気・立ち上るスパイスの香り…。凄いです!
メヒカリはカリッと焼かれていて雉はミディアムレア。火入れと食感の対比が面白く味付けも秀逸。ナニコレ(^_^)
これ以上の引き算が成立しない絶妙なバランスで味付けされています。それでいて物凄く鮮烈なインパクト。
・ラムとフォアグラの燃えるパテカン ハートブラザーズ24年の香り
フォアグラ入りってだけでも贅沢ですが、更に年代物のウイスキーを振りかけて点火して温めます。
先程の一皿より更にこちらは塩気がありません。で、脂肪分の高いパテだと旨みはかなり感じにくいです(^_^;)
ナッツ類の甘みとウイスキーの香りがパテを引き立てますが、私的には塩がもう少し欲しかったです。
これがボスのいう不慣れな人には不味いってヤツなんでしょうか。私には解釈が難しい料理でした。
・地ダコとエビとハマグリのマラバール
ココナッツベースの魚介スープみたいな料理で具材はレア仕上げ。これは相当旨いです!^m^
スープに魚介出汁が染みわたっていて海老や蛤との凄く馴染みます。ココナッツの甘みも思いの外魚介と合いますね〜
・乳飲み仔牛のリードヴォー レモン・セヴァイとともに
むっちりした歯触りのリードヴォーは噛みしめるとミルキーな脂がじわじわ湧き出てきます(^_^)
下のパリパリしたビーフンみたいなやつがレモン・セヴァイ?この取り合わせも素晴らしい。
・アンディーブ 2種のサラダ
ザク切り野菜にドレッシングを仕込んでアンティーブに乗せた大変美しいサラダ。所謂カチュンバルですね。
ヨーグルトやヴィネガーの酸味とシャクシャク心地よい野菜の歯触りが口の中を心地よく刺激してくれます。
このタイミングで口直し的にサラダっていうのも、コースの流れ的に良し(^_^)
・カボチャとミントのポタージュ
一転して普通のポタージュですがカボチャの甘みが凄いです。そのまんまカボチャ喰ってる感じ。
ミントと散らしたクミンでカボチャの野暮ったさを上品に引き上げるのがボスのセンスですね(^_^)
・インド創作寿司 ヒラメとシマアジ
ボス自らがポーズを決めつつ提供。びっくりするくらいまんま照寿司のパクリポーズです(^_^;)
見た目こそ寿司そのものですが、シャリはレモンライスで唐辛子のチャトニやフィンガーライムなんかを仕込んであります。
生魚とシャリに辛味や酸味の要素を持ち込んだ今まで食べたことのない寿司。これは斬新過ぎます(^_^)
遊び心が先行した感じの料理ですが、それでいてちゃんと美味しさが成立しているのが凄い。
・ソルトブッシュラムのタンドール ミントソース
レアな火入れの骨付きラムをミントソースに合わせて頂きます。これは火入れも味付けも最高です(T_T)
肉本体の味付けはあまり無い(全く無しかも)ので、ソースをたっぷりつけて良く噛みしめて頂きます。
赤身部分のコクとレアな舌触り。そこにフレッシュな風味のソースが加わるとスーパー旨い^m^
もともと羊肉が大好きなんですが、これは食べさせ方も含め最強ですね。
・甘鯛のポワレ ノパルソース
鱗をパリパリに仕上げた甘鯛に合わせるのはサボテンのソースと酸味の利いたヨーグルトベース?のソース。
香ばしい鱗と甘鯛本体だけでかなり美味しいですが、このソースをつけて食べると更に美味しさUP(^_^)
こういうのって下手するとソースばっかの味になりがちですが、魚の持ち味を壊さない絶妙なバランス。
見た目は華やかですが味付けの構成はかなり繊細です。
・麻婆豆腐カレー(本来のコース外品)
余興的に造っていただきました。まさか中華まで食べられるとは驚きです。しかも何気にかなりの本格派(^_^)
痺れも辛さもバシッと決まっていて、汁気の少ないドライな仕上げ方もかなり好み。たっぷりなネギも嬉しい。
これはそこらの中華料理屋より上の味わいかもしれません(^_^;)
・ふるの牛のカツレツ スリランカソース
最後はスタンダードな洋食。とはいえそこはボス。ソースの方できっちりエスニックを演出してきます。
・・・なんですが、これはちょっと揚げ過ぎで固くなってました。どうやら弟子に練習させた模様(^_^;)
まあ、沢山出てきたしこんなのもあるよね。
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【最後に】
上記の他、常連さん手土産のサーロイン生ハムを使った生ハム寿司まで頂きました。超腹いっぱいです。
昼スタートの会食でしたが気付けば夕方。美味しく楽しい時間はあっという間ですね(^_^)
ここの料理は下地になった料理が色々あると思いますが、ボスのアレンジが加わってもはや唯一無二のレベル。
全部が全部どハマりしたわけではありませんが、繰り出される多彩な世界観に終始痺れっぱなし。いやはや、すごいお店があったものです。
今回は通常メニューじゃないヤツばっかりいただきましたが、逆にこの店のフツーのミールスも是非食ってみたいです(^_^)
酒を飲みまくった関係でお勘定は2万を超えましたが、満足度はかなり高いです。ご馳走様でした。
メヒカリのワルワルと柚子のピックル、雉のチェティナード 食べ比べ
雉のチェティナードUP
メヒカリのワルワルUP
柚子のピックルUP
ラムとフォアグラの燃えるパテカン ハートブラザーズ24年の香り
ラムとフォアグラの燃えるパテカン ハートブラザーズ24年の香り
地ダコとエビとハマグリのマラバール
乳飲み仔牛のリードヴォー レモン・セヴァイとともに
アンディーブ 2種のサラダ
カボチャとミントのポタージュ
インド創作寿司 ヒラメとシマアジ
ソルトブッシュラムのタンドール ミントソース
甘鯛のポワレ ノパルソース
麻婆豆腐カレー
麻婆豆腐カレーUP
ふるの牛のカツレツ スリランカソース
赤ワイン♪
瓶ビール色々♪
白ワイン♪
白ワイン♪
照寿司に対抗?
バーカウンター
入口のオブジェ
店頭ではカレーリーフを栽培していました
凄い但し書き(^_^;)
2018/12/02 更新
【2019年11月 再訪】
前回訪問ではスパイスを活用した創作料理の数々をコースで頂きました。で、今回のお目当てはミールスです。
ミールスの前にも色々料理を出してもらったので、今回も相当ボリューム満点の構成となりました(^_^;)
酒は最初シャンパンからスタート。その後は赤ワインに切り替えです。
・本鮪中トロのタルタル キャビアと九条ネギ
本鮪だけでも贅沢ですが更にキャビアも使われたタルタル。九条ネギはかなり細かく刻まれています。
口に含むとホロッと崩れながら鮪の旨味が一気に広がります。鮪に纏わせてある味つけも絶妙(^_^)
九条ネギの食感と風味も鮪と相性抜群。鮪・九条ネギ・キャビアが口の中で混然一体となる感じが堪りません。
メインで味わってもおかしくないキャビアはこの料理では脇役。それがとても上手く行ってるのが凄い。
・車海老のマラバール
ココナッツミルクがベースのスープにかなり型の良い車海老が丸々一匹。これがめっちゃ良い味してます^m^
何がベースなのか全然分かりませんが、このスープはプリプリの車海老と一緒に頂くと更に旨さがUPします。
ココナッツミルクってちょっとクセを感じることがありますが、そういうことも一切無し。何とも上品な一杯。
・鹿児島県産 黒毛和牛の生ピックル レモンセヴァイと
こちらは一転してしっかりスパイシーな料理。塊で焼いた牛肉の中心のレアな部分を使っています。
食感的にはほぼ生肉。そこに荒々しさも感じる良い意味での尖った味付け。これは滅茶滅茶旨いです^m^
普通のインド料理店ではまず出てこない、実にKALAらしい肉料理です。
・ミールス ノンベジ ラムキーマ、本アラのモイリー
全体に淡い色使い。そして今まで見たミールスの中で多分一番手が混んでます。
個別に味見した後、
ライスの上で全部混ぜ合わせ。スパイスも効いていますが、同じくらい「おっ⁈」と声の出るインパクトを感じるのが酸味です。
色んな野菜の食感・バシバシ効いたスパイス・時折顔を覗かせるスパッと切れる酸味。これらがライスを介して渾然一体の旨さになります(^_^)
見た目の上品さに反比例するかのような荒々しいミールスで驚きました。ミールスが好きっていう人ほどハマるんじゃないでしょうか。これは相当旨いです。
本来であればこのプレートだけで成立している料理ですが、今回は贅沢にもさらに2種類付けてくれました。そしてこの2品がミールスと張り合う旨さです。
ラムキーマはかなりスパイシーですが主役はあくまでもラム。素材が埋没しないギリギリを見切っているんでしょうね〜
本アラのモイリーは車海老に続くクリーミーな1品。これは本アラの出汁が効いてるんでしょうか? めっちゃ良い味してます。こっちも絶品ですね〜
途中でワイルドライスって言うプチプチ食感の木の実?をライスに混ぜ込んで食べてみましたが、食感が変わると味もグッと変化したように感じます。コレ面白いね(^_^)
・ラープムー
豚挽肉とハーブを使ったスパイシーなサラダ。これはタイ料理です。ボスは最近タイ料理の研究にも余念がない模様。
今まで何度となく食べてるサラダですが、ここまで熱々で汁気が多いラープは初めてです。そしてそれがめっちゃ旨い^m^
鶏出汁で味を出してるそうですが、ハーブのフレッシュな刺激と鶏出汁って思いの外良い組み合わせです。ジャンクさなど微塵もない実に上品なラープ。
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【最後に】
今回も相当堪能させていただきました。常連と一緒だったこともありますが、盛り盛りな内容で大満足。もう何もお腹に入りません(^_^;)
ここまで何でもアリでしかもそれが全部うまくハマってるお店はそうはありません。この多様性とアレンジの素晴らしさがこのお店の大きな魅力ですね。
相当食って良い酒も飲んだ本日のお勘定は1人2万円オーバー。うーん、良い食材を使っているのは分かりますが、私には絶対額としてコレだと大分高いかなぁ。料理は文句無しなので前回と評価はほぼ変わらずですが、コストパフォーマンスはちょっと割り引いています。とはいえ素晴らしいお店であることに変わり無し(^_^)
ご馳走様でした。