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夜の点数:4.6
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¥15,000~¥19,999 / 1人
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料理・味 4.6
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|サービス 4.6
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|雰囲気 3.4
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|CP 3.4
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|酒・ドリンク 4.2
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[ 料理・味4.6
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| サービス4.6
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| 雰囲気3.4
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| CP3.4
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| 酒・ドリンク4.2 ]
宮内家のおもてなし
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2010/10/04 更新
広尾の東京女学館近くの日赤通り商店街沿いにある。今年で25年目になる宮内家の家族経営による中華料理の店。宮内敏也シェフと息子による調理だから作る人の顔が明確に見える店でもある。
不思議な店。おまかせ15,000円だけの店なんだけど、店の設えは清潔感は感じるも、そこらへんの大衆中華とそれほど変わらない水準。客層も不思議な感じ。若干年齢層は高いのかな。いや、自分達が一番不思議に思われていたのかもしれない。笑
芸能人を含む業界人がよく来る店としても有名。理由としては。。
・値段が高いためか予約が直前でも可能。直前にしか予定が分からない人には好都合。
・料理のオーダーメイドが可能。値段をもっと上げて作ってもらったり食材を指定したり。
・良心的な価格でワインの持込が(一見であっても)可能。好きな酒が飲める。
・客層が芸能人を見てキャーキャー言うような人達ではない。
業界人が好きな店ってかなり美味しい店とパフォーマンスと箱の魅力だけで全然美味しくない店とハッキリ分かれると思うんだけど、こちらの店は明らかに前者。食べた皿に強弱はあれど、外した皿はひとつたりとも無かった。
正統派な中華ではもちろん無い。ヌーベルとひとくくりするのも何か違和感がある。創作料理というのはもっと違う気がする。宮内敏也シェフの卓越した中華のセンスを凝縮した宮内料理、そう表現するのが一番正しい気がする。
だから、必ずしも万人受けする料理ではないと思う。CPを優先する人にも厳しい。唯一無二の宮内料理が好みにはまった人が末永く訪問する、そんな店なんだと思う。そう考えると前述の不思議な客層、というのも理解出来る。
ワインリストはかなり貧弱と事前に聞いていたので持ち込み料を1本に付き2,000円払って連れとそれぞれ1本ずつ持ち込んだ。良心的な持ち込み料だと思う。一見でも可能なのも嬉しい。
6人くらいで行ってそれぞれ自分の好きなワインを持ち込んで、みたいな使い方も面白いかな。ワインを飲みたければ店のメニウから選ぶよりも持ち込んだほうが絶対にいいと思う。店も全然嫌がらないし。
まずは普通におまかせ15,000円を頼むのがいいと思う。で、気に入ったら次は食材の指定やら値段の指定やらでアレンジをお願いすると。正直、このシェフが50,000円で作る料理を指定したらどんな料理を作ってくれるのかと思う。笑
食べた料理の話。写真が食べた順で当日食べたものの全て。少量多皿で出てくる感じが普通の中華と違う。日によってメニウが違うとの事なので詳細には書かないけど、特に素晴らしかったものをいくつか。
まずは2皿目の半熟ピータン。まずこれに衝撃。アンモニア臭を感じずにただただピータンのやわらかさと深さを感じることが出来る逸品。ピータンがこれだけ美味しいものとは知らなかった。食わず嫌いはよくないなあ。
唐辛子の使い方も鶏の味付けも皮のパリパリ加減も渡り蟹と味噌の味わいのハーモニーも烏賊の炒め具合も甘さを抑えて素材感を強く感じることが出来る酢豚も全てが素晴らしかった。
8皿目のフカヒレ。素材的には値段相応でそれほど特筆すべきものではないと思うんだけど、あえてここでかなり濃い目の味付けにしていたのが印象的。素材を最大限引き出すということが具現化された料理。
冷やし麺と杏仁豆腐で〆。追加で炒飯などもあるらしい。ちなみに全て料理は取り分けて供してくれる。少量多皿で和食が好きな人も違和感なく入っていける料理。ちなみに私はお腹いっぱいになった。
シェフの奥様であるマダムの接客も好き。やわらかくて前には出てこないけど、こちらからの問いかけには的確に返してくれる。洗練された感じではなく家に行っておもてなしを受けているという雰囲気かな。
接待の客も多いと言っていたけど、接待向きではないような気がする。若い人達のデートも若干の違和感があるのかもしれない。でも、多くの人に味わって欲しい宮内家の料理とおもてなし。
一生付き合える中華の店を見つけた。宮内シェフの思いは息子に受け継がれていくんだろうと思う。見送ってくれたマダムは笑顔で言った。「またワイン持ち込んでくださいね!」と。私はマダムの目を見て笑顔で答えた。「また来ます」と。